伊勢の内宮さんからさらに五十鈴川を上流に上り林道を走って行くと小さな集落がある。「高麗広」といわれるこの地域から去年落語の依頼があった。
三十数世帯70数人が住む小さな集落、そこで地域の交流に力を入れている人達とは村のお年寄りではなくワタシ達より遙かに若い青年たちであった。公民館に木で組んだ高座を作り、照明が欲しいといえば近所の作業場から借りてきてくれて、足の弱ったお年寄り達のために車で迎えに行き、落語会作りに一生懸命してくれた。
ワタシ達が彼らくらいの年代にこれほどまでに地域のため、よそのお年寄りのために尽くしたやろか!?感動して帰ってきたのを覚えている。
その高麗広の方達から今年も落語のリクエストを貰うた。うれしかった。またあの人達のあつい人情に触れられる。
会場につくとみんな覚えていてくれた。「南遊亭栄歌さん」ワタシの名前を真っ先に云うてくれはった。やりぃ〜♪(会長と間違えてはったケド・・・今日は栄歌さんは来られへんの、やて・・・)
得意の「ちりとてちん」を演った。相変わらずようウケる。このネタは安心出来るワ。お待ちかねの大喜利では、会場からどんどん声が飛んでくる。反応が無茶苦茶エエ。『珍・漢和辞典』ではほとんどのネタを言い当てられてしもた。盛り上がりに盛り上がった。
後かたづけの後みんなでお弁当を食べた。「夏に泊まり込みで来たいな〜」去年と同じような会話が弾み、「また来年」の合い言葉で別れた。去年が「初回」で今年「裏が返り」来年はいよいよ「馴染み」や。予定表には定期公演として記録しとこ♪
「つる」衆朝/「佐々木裁き」欠多利 〜休憩〜 「ちりとてちん」栄歌/大喜利(珍・漢和辞典『春』、現代いろはカルタ、謎掛け『松井選手』)
No.65 2003年03月04日 (火) 00時07分
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