No.248〜No.267

打ち出し太鼓
落語会を迎えるたびに必ず血が滾る。
終えたあと、満足感、反省(?)、そして次への熱き思いがある。
そんな栄歌の独り言、裏話などをおもしろくお伝え出来たらエエなあと思います。

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 本場・大阪の「アマの会」「プロの会」        
足を羽衣(高石市)へ延ばし、圓さん・玄やん・桜夢クンらの所属する「パンセの会」の『パンセ羽衣寄席』にお邪魔した。
毎月第2土曜日に開催される此処の会は本格的な下座を取り入れ、会場も本格的な階段席。素人連なら一度は見学させて頂いて損はないと思うお手本的な落語会。
来られるお客さんはほとんどが地元のお年寄り。そのせいもあって、会場の広さに比べると人数も少なめで笑いのパワーも小さいのが気になるトコロ。
これで3回目の見学であったが、演者の落語のレベルは高いのにこの客席の盛り上がりでは何か勿体無いような印象を毎回持ってしまう。
客席と演者の距離が遠く感じる。(実際の距離もそうやけど、落語自体がホール落語の色が濃いからやろか。)
その中にあって、珍坊さん(現・キミヒコさん)のトークは一番客席と距離が近かった。やはりお客さんの反応に合わせた間・語りかけが必要なんやろか。
初めて見る丈太郎さんの味もよかったし、今回はジャグリングあり本格的な勝丸さんの落語あり、内容的には結構見応えがあったと思う。

「ショータイム」(ジャグリングなど)一福亭笑歌/「向う付け」千里家桜夢/「宿屋仇」古印亭勝丸/〜仲入り〜/「健康になろうA」(トーク)キミヒコ/「天災」菊乃家丈太郎

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後片付けと反省会にちょっと参加して、すぐさま難波まで取って返し、トリイホールでの『RG研進会』に当日券で入場。
開場時間より僅か10分遅れただけやのに(金龍でラーメン・ライスを食べてから駆けつけたため)、もう会場内はぎっしり。KARA(落語選手権)で使ういつもの会場にこんなにも人が入るのかと思うくらい沢山の人、また人。。。
一番最前列の一番右端の奥の特設の席に通された。トイレにも立てず不便この上ない場所やけど、ある意味『かぶりつき』に近いのでラッキー。
大好きな梅團治さんは今回「ごあいさつ」と言うことで彼の落語は聞けへんかったけど、短い目のトークが大爆笑で充分満足♪
鶴二さんは上手いなあ…という感想。難を云うとワタシと同じで姿勢があまりエエことないかな。
つく枝さん、おもろかった。よく聞く前座ネタやったけど、オリジナルのクスグリも入っていて新鮮やった。
雀々さん、汗びっしょりの大熱演。やはり枝雀師匠の流れを汲む軽快なリズムで雰囲気も師匠を彷彿とさせた。
さて仲入りを挟んで、今日イチのお目当ての仁智さん、本当におもしろい。初めてナマで聴いたけど、新作であってもお遊びで覚えて演ってみたいなぁと思う、それぐらい衝撃のネタやった。
三喬さんの「仏師屋…」、初めて聴いたネタやけどこれもなかなか面白かった。見た目も語りも地味やけど、なかなかの味。「おごろもち…」のあとは「仏師屋…」か。『盗人』続きやけど覚えてみたいと思う噺やった。

「ごあいさつ」桂梅團治/「鼻ねじ」笑福亭鶴二/「道具屋」桂つく枝/「天神山」桂雀々/〜仲入り〜/「めざせ甲子園」笑福亭仁智/「仏師屋盗人」笑福亭三喬
No.267   2005年04月10日 (日) 10時38分


 学会出張・大阪キタの旅ミナミの旅 4/8(金)        
今日は内科学会総会と言う1年に1回の集まり。
大阪中ノ島の国際会議場まで開催されるので、それに合わせて噺の会「じゅげむ」さんのメンバー「潮吹亭くじら(しおふくていくじら)」さんと夜に落ち会う約束をした。
場所は天神橋にあるフラワー亭繁盛さんのお店「フラワー劇場」。
繁盛さんは昨年KARA(上方社会人落語連盟)主催の選手権に出場され、また「じゅげむ」さんトコでゲスト出演もされた方である。

近鉄特急で鶴橋着、食事がてら町並みを散策、その後環状線で鶴橋-森之宮-大阪城公園-桜ノ宮-天満-大阪を通って福島で降りる。道中に落語でよく登場する地名が出てくるのは実に楽しい。そこから徒歩で会場まで歩くと途中「玉江橋」に遭遇。 『さて、大阪の七不思議のひとつに玉江橋の真ぁ南に天王寺さんの五重塔が見える。ご承知の通り玉江橋は大阪の北西、天王寺さんは南東。これが真ぁ南に見える・・・・』 「鷺取り」をやる枝雀師匠の声が懐かしく蘇ってくる。
ちょっと遠回りして堂島川の堤を歩きそして会場に到着。
会場の受付を済まして夕方まで講演を聴き、その後約束の「フラワー劇場」まで駆けつけた。
北新地-天満宮-天神橋‥‥もう聞きなれた地名に心はウキウキ♪。
会場についてみるとなんと7時〜9時はコンサートで貸切となっている。ワッチャ〜! くじらさんの到着を待つ間にあたりを散策。店の前が扇子屋さんで右隣が琴・弦のお店(?)。落語好きにとっては環境バッチリやん!
ほどなくして、くじらさん到着。近くのうどん屋、喫茶店とハシゴして9時に繁盛さんのお店に行くとなんと司之助さんが駆け付けてくれていて、思いがけなく3人で乾杯♪
司之助さん、「もしフラワー劇場さんが9時まで貸切やなかったら仕事が終わるのが遅れて一緒に乾杯は出来へんかったなぁ」としんみりと語る。ホンマこれも神さんのお導きでんなぁ。しみじみ・・・。
司之助さんは本当に紳士的な人。熱い思いを心に秘めながら実に冷静な物腰で対応される。「じゅげむ」さんの歩み・今日に至る会の経緯や落語会での裏話など、とても楽しく拝聴した。
繁盛さんとはゆっくりお話出来へんかったけど、去年KARAでお会いした時とはまた印象が違っていて、とても腰が低く好青年って感じ。(仕事モードやから当たり前か。。。)食べ物は安く、腹一杯食べたり飲んだり楽しくすごして11時にお開き。南森町駅で司之助さんとお別れをして、くじらさんとは南森町-北浜-堺筋本町-長堀橋を通って日本橋までご一緒した。
くじらさんは本当に物静かな方。それでいて落語に対しては物凄く造詣が深い。堺筋という言葉はどの落語のどのあたりに出てくる‥とか、玉江橋は枝雀師匠は「阪大病院の脇に架かっている」と言うてはるが今はあそこには阪大病院はない‥とか、雀さんは「玉江橋は土佐堀川に架かっている」と言うているがあれは勘違いでホンマは堂島川や‥とか。もっと聞きたかったケド気が付いたら日本橋や。
終始落語の話で盛り上がり日本橋でくじらさんと別れた。
ホンマ楽しかった。司之助さん、くじらさんありがとう。あ、それからくじらさん、文珍師匠の落語のテープもありがとう!
No.266   2005年04月09日 (土) 10時42分


 第92回 寝床の会 4/2(土)        
寝床の会は今年度に入り新メンバーを加えての新しい第一歩を踏み出した。
ゲストなしの5人5席+大喜利の構成は初めて。その記念すべき第1回は本当に沸騰するような熱い会になった。

ハイ・テンションなのはワタシだけではない。欠多利さんも衆朝さんも新ネタを引っさげ登場。下座・ビデオ係から受付まで役割分担が今日ほど明確になった日はなかった。

時間超過を懸念し15分早い目に繰り上げての開場・開演時間。いつも6時開場のところを5時40分くらいからお客さんがお越しになる。今日は5時45分開場やから定刻に一番太鼓が叩けるかな…と思っていたら、お客さんも15分繰り上げて5時25分にお越しになった。。。
「いや、そない早うに来て貰うてもなぁ。なぁんにもお出しするモンもないし」言いながら本心は嬉しい。お客さんも熱いネンなぁ。

前回の入場者数100人オーバーは、あれはおかしいのやろうと誰もがクチにしながら間引きして並べた椅子席、今回も90人入り嬉しい悲鳴。
玄やんのデビュー戦はマクラから大爆笑。この会は暖機運転不要やね。みなそれぞれ持ち味の落語を披露しワタシの出番。(自分のネタ繰り、マクラ作りで精一杯でしっかり聴いていなかったので、各演者へのコメントは勘弁ネ。でも笑い声はしっかり廊下まで響いてたから。)

ワタシの「佐々木裁き」は家での練習の時は正直あんまり気持ちが入らへんかったのよネ。学生の時に覚えたこのネタ、あの時は楽しくてしょうがなかったのにこの年になって掘り返してみると「何処が面白いねん!?」と言う気になってくる。最近爆笑ネタばかり手がけてきた所為かなぁ。気持ちは重たかったケド、廊下で新しく考えたマクラを添えてリニューアルして出したらホンマええ「佐々木裁き」になった。
一人喋りではさして面白くないと思うた箇所も此処のお客さんは精一杯笑って下さる。自分が上手くなった様な錯覚に陥る。
今回のテーマは魅力のあるお奉行さん。暖かい笑いに包まれて、人情味のある素敵なお奉行さんが演じられたと思う。
お客さんに育てて貰うたようなモンやね。

「大安売り」隣乃玄張/「鉄砲勇助」切磋亭琢磨/「あたま山」噴駄理亭欠多利/〜仲入り〜/「鈴木さんの悪霊」にうぎに家衆朝/「佐々木裁き」南遊亭栄歌/〜大喜利〜(寝床作文『はなみ』、謎掛け「ライブドア」「(春の選抜)高校野球」「ペイ・オフ」)
No.265   2005年04月04日 (月) 17時59分


 第2回 鷹跡寄席 3/26(土)        
とにかくすべてにおいて中途半端な感じの会やった。
自分的には「ちりとてちん」を演りたかったトコやけど、大喜利(仲喜利)の後一席でワッと沸かしてくれとの会長からの要望、ご年輩も多いこの会やからと仕込みオチではなくビジュアルで沸かす「餅屋問答」に変更した。

さて、前日に詳細の打ち合わせ…のハズが集合時間も開演間も各演者の持ち時間の配分も何もかもあやふや。大喜利のネタすら決まってない。主力メンバーの衆朝・欠多利両氏は欠席やし。
こんなんでエエ会が出来るのやろか。。。

さて当日会場入りで驚いた。高座の大きさが前回と違う。客席も前3分の2にゴザを引き座布団が用意されている。去年はすべて椅子席やったのに。前回高座が暗いからと初めて我が会で購入された照明も忘れて来たらしい。昨年の反省が全然活かされていない。これでは全然段取りが違うやないの!?
このあたりからテンションが下がってきて、まあワタシは自分の担当さえしっかりやればエエか…と割り切るようになった。(いつも言うてる『落語は個人芸、されど落語会は団体芸』は何処かへ行ってもうた。)こうなるともう半ば『自棄(ヤケ)』やね。。。

さて開演。お客さんは最初7人やった。途中で2人来て1人帰った。さて残りは何人でしょう?……云うてる場合やあれへんがな。
せっかく玄やんが尼崎から応援に来てくれたのにこれでは申し訳ない。
笑いの少ない中をワタシ的には頑張ったよ。特に「大喜利」。久しぶりの慣れへん司会に反応の少ない客席。その中で汗をかきながら精一杯の笑いを取ったよ。へとへとになりながら引き続いてトリも務めさせて頂いたよ。ハードなプログラムにもめげずに。
なるべく客席のテンションを下げへんように頑張ったよ。精一杯笑いを取って、それでも客席は8人やもん。思いっきり疲れたワ。

とにかく最初から最後まで段取りの悪さには閉口した。席亭と向こうの担当者との打ち合わせ不足・詰めの甘さが露呈した会やった。

打ち上げは近くの喫茶店に行って軽くコーヒーで歓談のアト解散。バイバイ〜( ̄▽ ̄)ノ~~
ちょっと待っちゃ〜!それはないやろ!? 玄やんは尼崎から遠路はるばる来てくれてンねやで。メンバー不足に苦しむ我々に救いの手を差し伸べてくれたんやで。それをこのまま帰れっちゆうんかいっ!
仕方がないから嫁はんに電話して「今日は夕飯はいらんっ」と亭主らしく男らしく、バッタの様に土下座して謝ったわさ。
玄やんには、とびきり美味い津の名物鰻丼をそれも津一番と云われる店に案内してご馳走して帰って貰うた。彼には元を取って帰って貰わな。(トホホ…お陰でしばらくは「禁・パチンコ」や。。。)

「十徳」隣乃玄張/「昭和任侠伝」切磋亭琢磨/「手水廻し」南遊亭萬年/〜仲喜利〜/「餅屋問答」南遊亭栄歌
No.264   2005年04月01日 (金) 13時07分


 第31回 『楽』で落語を聴く会 3/21(月・祝)        
昨日の「あかね寄席」につづいて同じメンバーでの落語会。
茜屋さんとはまた別の緊張を感じる会。
ここしばらく敗退続きやったワタシとしては、昨日に続いてここでも爆笑を取って名誉挽回と行きたいところ。

今回は急遽夢さんのお店の都合で集合時間が1時間遅れで、開場まで30分しかなくて、準備におおわらわ。さらには強力なスタッフである笑天婦人の尚ちゃんが欠席とあって受付担当となってしもた。不慣れで手違いに大汗かいたりしてとてもテンションを高めるどころやない。尚ちゃんの存在の大きさを痛感!

さて開演。砂九さんの「色事…」は今回も新しい試み。「四・芸」で各演者のモノマネをするという趣向。毎回毎回工夫を凝らすところはこの人凄いね!ところがこのモノマネ、全然似てないの。それでもお客さんは大喜び。15分でキッチリ降りてきたし…アンタえらいね。
無眠さんの「阿弥陀池」。へぇ〜、こんなネタ持っていたンや。本当に持ちネタが多いね。無眠さんらしいホンワリとした雰囲気がよかったネ。ただマクラは昨日の方が切れ味があったかな。
河太朗さんはまた何と渋いネタ。今日のネタ並びでは一番厳しいかなとの当初の予想を裏切り、テンポのエエ味のある「狸化け」でした。

仲入りをはさんでいよいよワタシの出番。前半3席はワタシにとってはちょっとおとなし目と感じた客席。夢さんが「地味なネタですから、私の前でドカンと沸かしてください」との注文。ネタには自信がなかったので得意の医者ネタのマクラでドカンと行きましたワ。(←しかもニューバージョンね。)マクラは喋り出しからネタに入るまで澱みなく流れるのがスキ。そう言う意味でも今回は上手く演れたのとちゃう?前半の好調で肩の力が抜けてネタまで意外と上手くまとまった様に思う。『楽』では本当に久しぶりに納得のいく出来栄えやったと思う。
夢さんのネタは、本当に言う通り地味な噺。地話の部分が多い。サゲも地口落ち。反対やったら夢さんに「このネタの何処が面白いの?」と詰め寄られているところやろ。(「次の御用日」とか「壺算」をエントリーしようとしてよく言われたし。。。)それでも聴かせてしまうところがこの人の凄いところ。皆納得の一席やった。こんな仕事についてなかったら社会人選手権や国文祭などでタイトル総ナメに持って行かれるトコやろうね。ホンマ助かったワ。

最後の打ち上げもエエ雰囲気で盛り上がり、全体の流れとして本当にエエ会やったと思う。
  
「色事根問」浪漫亭砂九/「阿弥陀池」竜宮亭無眠/「狸の化寺」川の家河太朗/〜仲入り〜/「親子酒」南遊亭栄歌/「法華豆腐」若鯱亭夢輔
No.263   2005年03月22日 (火) 15時38分


 第8回 あかね寄席 3/20(日)        
花粉症で鼻をズルズルにしながら駅のホームでひたすら玄やんの登場を待つ栄歌が居ました。
何でも連休の時節柄、予定していた特急が満席で乗れへんかったとのこと。あまちっ…天地真理やねぇ。(←古ぅ〜)連休なんやから前もって買うとく位の余裕がなけりゃ。それにたとえ満席でも立ち席で買うて空いてる席に座るくらいの根性が無けりゃ。
連絡を取ろうにも携帯の電源がオフってある。何でも充電を忘れてバッテリーが残り少なかったンやて。あまちっ…天知茂やねぇ。(←もっと古ぅ〜)奈良の峠を縫って幾つものトンネルくぐって三重へ来るのに携帯のバッテリーが激減するくらいは、あらかじめ予測せな。
そんなこんなで可哀想に途中から特急を乗り継いで四日市でようやく合流出来ました。
茜屋さんには近鉄弥富駅から名鉄弥富駅まで乗り換えで歩かなアカン。その時間わずか4分。2分で名鉄弥富駅に到着。余裕かまして歩いていたらホームの反対側へ渡る間に30分に1本の列車が出発してもうた。あまちっ…天知小五郎やねぇ。(あ、あれは『明智小五郎』か。。。)切符の購入に行列が出来ていてその手間を計算に入れてへんかった。
タクシーまで使うて集合時間45分遅れで会場入り。ふぅ〜 ヽ(´・`)ノ

今年8回目を迎えるこの『あかね寄席』、過去7回はいずれも満席、しかも大爆笑の客席。プロ並みに2,500円も入場料を取るのにいつも満員御礼、異様な盛り上がりを見せる。此処の高座に上がると客席から歓声の渦、毎回書いているように自分が上手くなったような錯覚に陥る。しかし、此処でそこそこの笑いしか取れへんと言う事はもの凄く拙い出来映えっちゅう烙印を押されるワケで、そう言う意味ではとってもプレッシャーな会でもあるワケよ。

無眠さん、夢さん、砂九さん、みんなそれぞれしっかりと笑いは取っていたが、マクラではみんな声や語りが上滑りしていて、それぞれに緊張してんねやな〜と、後ろの着替え場にもそれが伝わって来る。
ワタシも何処かいつもの自分とは違うたんやろね。マクラはそこそこ思い通りに演れたけど、ネタで段取りを間違えた。途中で「あっ」と気が付いて修正して事なきを得たけど。多分お客さんは気が付いてないやろ。笑いもしっかりあったし。。。メンバーも多くは後から言わな気が付かへんかった。せやけど自分はしっかり落ち込んでしもた。今までで最低の「おごろもち」やった。
会全体としては4人とも笑いのボルテージは高く、今年も大成功やったのとちゃうやろか。

「がまの油売り」竜宮亭無眠/「池田屋騒動」若鯱亭夢輔/〜仲入り〜/「おごろもち盗人」南遊亭栄歌/「仔猫」浪漫亭砂九
No.262   2005年03月22日 (火) 15時35分


 第4回 高麗広落語会        
今年はメンバーの都合で日曜日の昼席となった。
いつもはもう少し早い時期の土曜日の夜席。雰囲気は充分あるけど山間部でもあり毎年この時期とても寒い。
今回はスギ花粉さえ気にしなければとっても良い環境で…と思いきや、粉雪の舞い散る寒い1日となり、さらにはいつもの和室が工事中で寒い工作室が会場、オマケに衆朝さんを除く残りの3人はひどい花粉症でクシャミと鼻水で顔中ズルズル。エライ落語会となった。

会場を暖めるハズの衆朝さん、今日はちと客の食い付きが違う。なんかやりにくそう。そして会長の落語もイマイチ不発、欠多利さんもおとなしめで、どうにも重たい落語会となった。
「ここは一発張り切ってドカンと笑いを取ってくるワ」とさっそうと出て行ったワタシではあったが、確かに笑いも取ったが一番前の席でお子さんを腕の中で寝かしつけて聴いてはったお客さん、子供さんがワタシの大声で飛び起きて悲鳴を挙げたのであわてて会場から出ていかはった。
笑いだけでなく悲鳴も取ってどないするねや。
最近調子をつけてきた「おごろもち」ではあったが、満足のいく盛り上がりまでは及ばず、結局全体的に重たい会となってしもた。
恒例の大喜利は一番お客さんの反応は良かったケド、ワタシ的にはやはり満足できる程の盛り上がりではなく、第4回は大きな課題を残す結果となったのではあるまいか。

今回の反省点は3つ。
今回の会場は落語会には不向き。板張りの壁・床・天井は声を反響させ、また天井が高すぎて声が逃げる。
ワタシ個人的には会場に見合う声で演っていない。抑えるコトもたまには必要と思い知れ。
メンバー全員、緊張が足りん。依頼落語になるとどうも準備を怠るような傾向にあり。客や会場を舐めずいつも謙虚に向合うべき。

まあ考えるに全体的な感想と云えば、お客さんの入りもいつもほどではなかったし、結局は演者側も地元住民側もマンネリなのかなぁ。。。
玄やんも入会してくれたことでもあるし、次回はこの借りを返す意気込みで取り組みたい。
次回の声があれば…やけど。。。
       
「平林」にうぎに家衆朝/「昭和任侠伝」切磋亭琢磨/「初天神」噴駄理亭欠多利/「おごろもち盗人」南遊亭栄歌/〜大喜利〜(やけど問答・謎賭け「花粉症」「卒業式」「ホリエモン」「四日市」)
No.261   2005年03月18日 (金) 12時04分


 第4回 ばんから寄席 3/7(日)        
今回は下座での参加。
ホンマはトリで出させて貰う事になっていたンやけど…て云うか、ワタシの居らんトコで新年の集まりでそう決まったらしいけど、その後でメンバー募ったら6人エントリーがあったとか。
すべては「寝耳に水」。見て貰うたら解るやろけど此処にワタシが入ったら「トリ」というよりモタレも仲トリも何もない地獄の7番手。
お客さんがしんどいだけで悲惨な会になるのは必至。てなワケで、折角のオファーやったケド、辞退して下座の勉強をさせて貰う方に回った。

ホンマは圓九氏も下座に居てたから、ワタシの笛の出番はあれへんところ。しかし彼ははるかに下手なワタシに笛の座を譲って太鼓に回ってくれた。
三味線の土森さんも居てはってKARA主催の本場大阪での落語会。演者として出演するよりも死ぬほど緊張する。
少し早い目に集まって下座合わせをしたけど、全然いつもの様に吹かれへん。音は鳴らんし、運指は間違えるし、一部のお囃子の手は知らんし。。。
昼食時に染丸師匠の寄席囃子のテープを聞きもって必至に練習した。

それでも本番は緊張して一曲としてまともに吹けた曲はあれへんかった。悔しい!すごく悔しい!落語のそれも得意なネタで大しくじりをしていっこもウケへんかったくらい、悔しい!! そしてみんなに迷惑をかけたことが申し訳なかった。
落語は個人芸、しかし下座はトチると演者にも他のお囃子さん連中にも迷惑がかかることを、今回トコトン痛感した。

落語の感想? 書くのん?…まあ、あんまり気乗りはせんケド…。
当り目クンの咳また咳と、げん馬クンのマクラの伸び伸びした所、それにインフルエンザでボロボロの状態にも関わらず素晴らしい「鬼薊」が記憶に鮮烈に残った。
玄やんもええリズムで客席はともかく楽屋は馬鹿ウケやった。
ただ、客席は疲れたやろな〜。演者の演りたいネタのただ羅列の落語会は、ええかげん止めよや。

次回は、……出たいなぁ。せやけど、その時はもっとしっかりしたプログラムで頼むでぇ。
    
「青菜」兵庫家由吉(石段)/「くやみ丁稚」新宮亭当り目(正月娘)/「親の顔」小林げん馬(馬駆け)/「鬼薊」藤本遊丸(寄席の合方)/〜仲入り〜/「源太と兄貴」隣乃玄張(さわぎ)/「天狗裁き」渚家梅仁(ひるまま)
No.260   2005年03月07日 (月) 12時01分


 第10回 ぱんとまいむ寄席 (栄歌・砂九2人会) 3/6(土)        
何遍も書くけど、砂九さんのプロデュースする落語会はどれも素晴らしい。
「あかね寄席」しかり「三歩・三象二人会」しかり「ソフィアン寄席」しかり。
せやから今回も全然不安はなかったのよ。まして1ヶ月前の2月に三象さんが出てはった時に客として下見もしたし。
むしろ緊張してたのは砂九さんの方かな。ワタシとの二人会は始めてやそうやから。(ワタシは会がハネて砂九さんに聞かされるまで気がつかへんかった。)  

さて会場にはネット上でお付き合いをさせて頂いている「尾張の関西人」さんもお越しになっていた。ワタシのHPを見てくださってわざわざこの日に都合をつけて来て下さったとのこと。
ここのところ仕事が忙しくて、ちょっと落語モードとしてはテンションが下がり気味やったけど、これでやる気に火がついた。

砂九さんが「色事根問」で上手に会場を暖めてくれた。さあ、これを受けてワタシが会場を沸かす番。砂九さんとのコンビで彼のあとはとてもやりやすい。毎度お馴染みのネタではあるが、自己紹介から医者のマクラ、お坊さんネタから餅屋問答へと長年の「みそぎ」で出来上がった一連の流れを披露。小さな会場、初対面のお客様が精一杯笑って下さった。
仲入りを挟んで最近手がけた「おごろもち盗人」を演らして貰うた。これまででは一番納得の行く出来具合。お客さんより誰より自分自身が一番満足した。会場は最高潮に達し砂九さんにバトンタッチ出来たと思う。
トリの砂九さんの「天神山」はこの会場でのネタとしてはちと厳しいかなと思うたケド、何の何の、本当によく聴いて貰い笑いもしっかり返っていた。

全体としてはこじんまりとまとまって本当にエエ会やったんとちゃうやろか。
砂九さんとの初めての「二人会」、大成功やね♪ また、何処かでやろうね。

「色事根問」浪漫亭砂九/「餅屋問答」南遊亭栄歌/〜仲入り〜/「おごろもち盗人」栄歌/「天神山」砂九
No.259   2005年03月07日 (月) 12時00分


 第103回 サウスロード落語ライブ 2/19(土)        
さて、玄やんを入れての初めての落語会。玄やんの落語がウチのお客さんにどの程度受け入れられるか、それ以前に我々が玄やんの落語を聴くのも初めてやから、未知数の部分がイッパイ。
他人事やない。まだ100%の出来やない『おごろもち盗人』がトリやから、自分の落語のコトも考えなアカン。

さて、一番手で登場の玄やん。ちょっと緊張気味でそれがお客さんにも伝わって最初不安な空気が見え隠れ。しかしそれもつかの間で、すぐに玄やんのギャグがヒットして場内が笑いの渦に。
玄やんの「大安売り」は荒削りではあったけど、テンポもよくなかなか面白い出来やったように思う。彼にも伝えたけど、今まで聴いたアマチュアの「大安売り」の中では2番目に面白かった。
2番手は会長の「桃太郎」。ところが出番の直前に英語落語「Jugemu」に変更した。なんでも最近やったのでこちらの方がやりやすいとの話。
これが失敗やったかも知れへん。今日のお客さんには英語落語での食い付きは悪く、ことごとくはずしてちょっと重たい空気になってしもた。
次は欠多利さん。「鹿政談」自体が地味な噺やのに欠多利さんのマイルドな語りでは空気を変えることが出来ず、控えで聞いていた衆朝さんはちょっと難色をしめし始めた。
「『茶漬け間男』もバレ噺やから大爆笑は望めへんやろ。ちょっとヤバイな。アンタの『おごろもち盗人』にすべてを託すワ」。
そんな殺生な!まだ不安材料満載なんやで。
言いながらも、頼られると闘志が湧いてくる。高座ではとにかくマクラから明るくやった。自分としては85%くらいかな、と言う仕上がりの『おごろもち盗人』やったけど、それでも結構笑いは取れて後からのお客さんの評も悪くなかった。

大喜利は前回の寝床の会と同様、玄やんのキャラをどういう風に生かすか、に徹した。前回は「玄やんを迎える数え歌」でお客さんが一部ダブっていたので、ネタをかえて「玄やんの1〜10」にした。完全「仕込み」、それでも結構笑って頂いて、しかも玄やんはお客さんには好印象。よかったのとちゃう?

これから2時間の会に落語5席と大喜利はちょっとツライ。どう言う様な構成にするかは今後の課題やな。

「大安売り」隣乃玄張/英語落語「Jugemu」切磋亭琢磨/「鹿政談」噴駄理亭欠多利/「茶漬け間男」にうぎに家衆朝/「おごろもち盗人」南遊亭栄歌/〜大喜利〜(「玄やんの一〜十」、謎掛け「ほりえもん」「セントレア」「楽天ゴールデン・イーグルス」「ホワイト・デー」)
No.258   2005年02月21日 (月) 00時15分


 「えらいすんまへん」        
いきなりこんなタイトルで「一体何や」と思われるかも知れへんけど、『おごろもち盗人』の繰り返しフレーズなの。
ワタシ的には聴いてものすごく面白いと思うこの噺、自分がやると何故かあんまり面白くない様になってしまう。この噺の笑いの5割を占めると思うこの「えらいすんまへん」が上手く演れへんの。  
        
昨年暮れからネタ帳を作り今年に入って本格的に手がけたこのネタ、比較的に短くて特別なテクニックもいらず場面場面の登場人物も最大で3人で演じ分けも簡単、すぐにモノに出来るやろとタカをくくっていたところもあった。案の定10日間くらいで覚えられ、さっそく1月9日の中日寄席にかけて見たけど見事玉砕。そのアト色々と手を加えてやり方を変えてみたけどやっぱりこの「えらいすんまへん」でドカンと来ぃひんの。

昨年暮れに『楽』で夢さんとこのネタについて話した時、「盗人の『すごみ』と『平謝り』の落差で笑いが生じる、栄歌さんならその落差を作れると思うから仁に合ってると思うよ」と言うて貰うた。そのイメージで作って何故か失敗。
会長に相談。「盗人があんまり凄みを効かせると客が引くかも」とのコトで調子者風に凄んでみる…やはり失敗。
衆朝さんが「家の主人の言葉のアトにすぐに謝らず、ちょっと間を取って『えらいすんまへん』として見ては?」翌日の会で試してみる…なんか取って付けた様。
自分的に何かすっくりといかへんの。
結局「がんばろう会」や「萬徳寺寄席」でも不完全燃焼でフツフツとしていた。

文化の日に「文華の日」に行って(←ややこしい)聴いた文華さんの「おごろもち盗人」はムッチャおもろかったのになぁ。

ある日酒をかなり飲んで帰ってきた。風呂に入りながらこの「おごろもち盗人」を鼻歌代わりに口ずさむ。なぜか演りながら自分でムッチャ面白く出来た。酔っ払っているせいか?
翌日シラフで口ずさむ。昨日程ではないけど、やっぱり面白い。
これまでの演り方との違いを分析してみた。
これ以上はまあ企業秘密やから(←そんなタイソウなモンやない)…て云うか、文字には上手く表せへんけど、結局ひとつひとつにこだわり過ぎたんやな。
夢さんも会長も衆朝さんも、言うてるコトはみんな正しかった。結局ひとつのコトに拘泥し過ぎたんや。全体のバランスを考えながら夢さんの言う落差、会長の言う盗人の仁の滑稽さ、衆朝さんの言うちょっとした「間」のコラボが爆発力を生じると。

まだ自分の中だけの面白さでしかない。次の「サウスロード落語ライブ」でこれを試してみよう。そこで何らかの答えが見つかるかも知れへん。

No.257   2005年02月07日 (月) 04時06分


 第9回 ぱんとまいむ寄席(砂九・三象二人会) 2/5(土)        
砂九さんのプロデュースする落語会はコレでいくつ目になるんやろ。
あかね寄席、ソフィアン寄席、三歩・三象二人会(←これはもう終わったケド)…、どれをとっても本当にエエ会で演る方も聴く方も共に楽しめる。お客さんとの距離も近く落語会としてのレベルも高い。

今回砂九さんが新しく開拓した名古屋市内の「ぱんとまいむ」と言う喫茶店で開かれる落語会に出席した。
来月「栄歌・砂九二人会」が予定されていてその下見も兼ね、また今回はプロの桂三象さんが2席されると聞いて、外来と回診を終えてあわてて電車に飛び乗った。JRの大曽根駅を降りて美味しそうな居酒屋・焼肉屋などを尻目に南下すると500mくらいでお目当ての「ぱんとまいむ」に到着。こじんまりとした店内には人の良さそうなマスターが笑顔で出迎えてくれた。   

25人くらい入ってほぼ満席状態での開演。
トップでの砂九さんはお客さんと上手に遊び、見事なマクラ運び。いつもの「のんべんだらり」としたマクラは影をひそめ、シャープでメリハリのある語り。他の会でもこれくらい自分が主役を演じるようなテンションでやればエエ落語が出来るのにと思いながら見せて貰うた。
特に2席目の「悋気の独楽」は、砂九さんのコレまでの芸風にない新しい落語で、夢さんが「最近砂九さんは上手くなった」という意味は解ったような気がした。子供(丁稚)や女性(御寮はん)は少しなりきれておらず、これも素人らしさの愛嬌でまたエエと思えた。
三象さんはあいかわらずマクラのパワーが凄い。少し重たい目のお客さんもグイグイと引っ張っていく。この人の芸の引き出しは本当に多いと驚いた。もともとそれ程器用でないとご自分でおっしゃってはったけど、それはそれで日頃の凄い努力の裏付けとお見受けした。ただ会場からのべつ話しかけてくるお客さんが居てて、ワタシなら途中で切り捨てたかも知れへんと言うシツコサであったのに最後まで相手をしながら自分を失わず笑いも取り続けたところは、さすがにプロの意地を見たような気がした。
会はハネてから関係者と三象さんを囲んで打ち上げをした。そこでも三象さんの落語観をリップサービスを交えて拝聴でき、本当に有意義な落語会に参加させて貰えて大変勉強になった。
さあ、来月はワタシの番や。このええ雰囲気の継続を潰さんためにも頑張らなアカン!

「時うどん」浪漫亭砂九/「お忘れ物承り所」桂三象/〜仲入り〜/「悋気の独楽」浪漫亭砂九/「真心サービスおじんタクシー」桂三象
No.256   2005年02月07日 (月) 04時05分


 志の輔らくごvol.13 (立川志の輔独演会) 2/3(木)        
チケットを2枚ゲットしたので、憧れのかなさん(http://home1.catvmics.ne.jp/~wankana/profile.html)と行ってきました。
帰りは9時を過ぎるやろうと津駅の構内で買った調理パン2つ、持っていって地下鉄「矢場町」駅から会場のアートピアホールまでの道中でかなさんと頬張る。周りを気にしないで一緒に食べ歩きしてくれるかなさんのさばけたところも大好き♪

あ、いや、かなさんのレポートやなかった。志の輔師匠でしたね。今日は仲入りナシの会との場内アナウンスがあった。どないなるんやろう…とワクワクしながら開演を待つ。
まず最初に出てきた「立川めんそーれ」…誰じゃ、そりゃ?聞いた事ない噺家さんやったが、出来はまあまあやった。志の輔師匠のお弟子さんならそら優秀やわなぁ〜。後から聞いたら昨年策伝の学生落語選手権で優勝したヒトとか。。。なるほど!
そして師匠の「メルシーひな祭り」。もちろん聞くのは初めての噺やった。話は成田空港の近くの寂れた商店街、雛人形の顔の彫師とフランス特使の使いの外務省との滑稽なやり取り。確かに新作落語である。「成田空港」「フランス特使」「外務省」などの言葉が出てくるくらいやから新作に違いあれへん。しかしその話の中身は見事に古典なのである。登場人物の演じ分けも見事で、目をつぶっていても誰が喋っているか、またその人の性格まで手に取るように分かる。そして最後のところなんかはちょっとホロリとさせてくれる。聴くたびに志の輔ワールドの凄さを感じてしまう。
その後、元・家元(立川談志師匠)のお弟子さんの雷門獅篭さんが出てきた。市内の大須演芸場で公演をやっているからこっちも見に来て欲しい…との宣伝をかねてのトーク。獅篭さんには悪いがコレは余計やった。雰囲気が見事に壊れた。志の輔師匠の着替えの時間の「つなぎ」かも知れへんが、こんなトークならない方がよかった。「志の輔らくご」を聴きに来た2千人ものお客さんを前にして割いて貰った時間ならもっと洗練したものを持ってきて欲しかった。
仲入りの代わりにジャズ奏者の三四郎さんのサックス・ソロ。これ、よかった!落語とジャズというミスマッチやったが、それがまた絶妙やった。ざわついた雰囲気がまたこれでひとつになったような気がした。こういう志の輔師匠のセンスは大好き!
トリネタは「宿屋の富」。上方にも「高津の富」という同じ噺があるが、上方と江戸と比べると笑いに関しては断然上方に軍配があがると思うてた。志の輔師匠の落語を聴くとその自信が揺らいでしまう。特に当たりくじの番号を確認した時の泊り客の反応は大変参考になった。そしていつかまたこのネタを演ってみたいという衝動にかられた。

帰りはかなさんと栄で軽く食事をして別れた。素晴らしい落語会の余韻を引きずりながらの食事&トークは、短い時間やったけれどとても楽しかった。…あ、かなさんのレポートやなかったンやったね。
  
「たらちね」立川めんそーれ/「メルシーひな祭り」立川志の輔/挨拶・雷門獅篭/ジャズ「サックス・ソロ3曲」三四郎/「宿屋の富」立川志の輔
No.255   2005年02月07日 (月) 04時03分


 第17回 萬徳寺寄席 1/23(日)        
毎年1月と6月に行われる東岡崎駅の近くの萬徳寺寄席。大好きなわんわん軍団さんのいる岡崎では都合のつく限り出させて頂きたいと思っている。
此処はいつも雪や雨、そして厳しい寒さで辛い会となることが多い。今回も6席のエントリーで長時間になることが予想され、トリの無眠さんを除きみんな比較的短いネタを持ち寄った。
廊下で出番を待っていると案の定手足が痛い程寒く冷える。会場もヒーターを二つ入れて貰うてあるが、それでも広い本堂でみんな震えながら聴いてくれている。雰囲気もちょっと寒いかな…そう感じながら裏で聴いていた。何とか会場を暖めなアカン!ちょっと焦りみたいな気負いみたいなモノが出てきた頃に自分の出番を迎えた。
今回も昨日に引き続き「おごろもち盗人」。帰ってから幾つか試みたケド結局答えの見つからへんままで今日の高座を迎えた。自分で面白いと感じなければエエ高座は勤めるコトは出来へん。やっぱり自分の期待値ほどの笑いは取れるハズもなくちょっと悔いを残すカタチで高座を降りた。
ワタシの後の夢さんの「池田屋騒動」は素晴らしかった。昨年『楽』で聴いた時よりもさらに凄いものに仕上がっていた。この人が選手権や国文祭に出てきたら間違いなく優勝やろな。本当にスキのない高座は関西の圓九・東海の夢輔やな。
全体には、みんな申告より5分ずつくらい押して、終わってみたらなんと2時間50分の長い長い落語会となった。あの寒さにずっと座ったままの寄席ではホンマお客さんにとっては地獄の様やったやろうと同情せずには居られへんかった。
打ち上げはわんわん軍団のジロンさんとかなさんに途中からモウリくんが参加してくれて、本当に楽しく美味しいちゃんこ鍋でした。
 
「権助魚」道落亭かね平/「片棒」笑皆亭吉笑/「おごろもち盗人」南遊亭栄歌/「池田屋騒動」若鯱亭夢輔/〜仲入り〜/「目黒のさんま」若鯱亭笑天/「はてなの茶碗」竜宮亭無眠
No.254   2005年01月26日 (水) 17時16分


 第5回 伊勢・がんばろう会 1/15(土)        
今年で5回目を迎えるこのがんばろう会、伊勢市内の糖尿病患者さん達で結成されている会で首謀者はメンバーの堀崎さん。
堀崎さんはサウスロード落語ライブの常連さんで、4年前に声をかけて頂いたのがきっかけで、毎年1月のこの頃に行われるコトになった。
昨年から「在宅総合センター 宮川さくら苑」に会場を移し、一段とグレードアップした。スタッフの方達も暖かく精力的に会場作りや受け付けをして下さって、必然的にこちらのやる気も奮い立てられる。
さて今回は今年ネタおろししたばかりの「おごろもち盗人」をかけることになっている。先日ひょんなコトから中日寄席でやって納得のいかへん高座やっただけに、何としても今回結果を出して明日の萬徳寺寄席に繋ぎたいところ。
衆朝さんや会長にも相談してヒントを貰おうとしたが、悩めば悩むほど迷路の中にドップリと入ってしまう。
解らへんのは盗人が言う「エライすんまへん」の一言、昨年秋に文華さんの「おごろもち盗人」を聴いた時にはホンマに面白いと感じたのに、自分でやっていてもうひとつコレという感触がない。
盗人に凄みをつけても、ちょっと間抜けに演じても、どうやってもこの「エライすんまへん」が浮き彫りにならへん。
迷ったまま高座に上がり納得のいかへんまま高座を降りてきてしもた。
う〜ん、不完全燃焼!
明日の萬徳寺が思いやられる。。。
 
「平林」にうぎに家衆朝/「おごろもち盗人」南遊亭栄歌/「替わり目」噴駄理亭欠多利/「抜け雀」切磋亭琢磨/〜大喜利〜「謎掛け」「やけど問答」
No.253   2005年01月26日 (水) 17時12分


 第91回 寝床の会 1/15(土)        
実は正直昨年暮れまではワタシ自身行き詰まりを感じて、今年の寝床の会の活動は新年早々からしばらく休止しようかというところまで追い詰められていた。

ところが年が明けると急展開。
@まず玄やん(隣乃玄張:落語天狗の会・パンセの会在籍)の入会希望。メンバーは一同に歓迎の意。
A次に落語天狗の会より圓九氏・桜夢氏の参加・下座応援の申し出。栄歌の負担大幅に軽減。
B岡崎からわんわん軍団のジロンさん・かなさんの来津表明。栄歌のエネルギー爆発。
C各務原から楽語の会のリーダー無眠さんからの見舞い・声援。もしかしたら来津かも。栄歌これまた感涙。
…と、あくまで栄歌の個人的見解ではあるが、当日を迎える前からかなりの盛り上がりを見せた今回の寝床の会であった。
ワタシの上気を感じ取ってか、衆朝さんは久しぶりに当日のパンフレットを作って来てくれた。

さて会の当日、早々と到着していた大阪勢を迎えての会場作りや下座打ち合わせは、この時すでに異様な盛り上がりを見せていた。
一番太鼓:千里家圓九、二番太鼓:栄歌(笛)・桜夢(大太鼓)・玄張(締め太鼓)・圓九(拍子木)。
この時点で客入りは80人を越え、椅子が足りずに3階大会議室からパイプ椅子を補充するまでに至った。開演後も続々とお客さんが来場して下さり、用意されたパンフレットは底を尽き、椅子はお客さんが各自持って入室して頂く事態。最後には椅子を置くスペースも無くなり、立ち見の事態と相なった。(寝床の会始まって以来の大記録:入場者数108人)

さて落語の次第はというと…
衆朝さんの開口。大勢のお客さんを一度に暖める、このヒトの手腕によっては造作もなく、降りる頃には当初の会場の混乱やざわつきもなくなりちょっと突けばすぐ笑いの出る状態にまでなっていた。
すでにハイ・テンションの栄歌登場。持ち時間の関係からマクラは短い目。それでも充分に暖めて頂いてあったから芝居モノのネタにもスッと入っていけた。「蔵丁稚」は此処では2回目。関係者が大勢来てくれているため緊張はしたが、前回よりは自分も楽しみながら出来てエエ出来やったのとちゃうやろか。
欠多利さんは今回ネタおろしとあって、正直ワタシはハラハラしながら聴いていたのやけど、大きなしくじりも無く、酔っ払いのエエ感じが出ていていつもより良かったのではないやろか。
琢磨さんの噺も今回がネタおろし。マクラから不安な前置きというか言い訳がましいコトを言うてエエかいなと心配していたが、どうしてどうして。これが本日最高の出来上がり。米朝師匠のネタをそのまま覚えたのではなく、志の輔師匠の江戸落語を上方に直すという逆輸入型落語。ところどころに見え隠れする江戸のアクセント・言い回しが気になったケド、全体的には本当に味のある「抜け雀」やった。
さて大喜利は新しい玄やんを交えての初の試み。お題も「やけど問答」は当会初のネタ。そして「玄やんを迎える数え歌」。
初めての玄やんをどうお客さんにアピールするかが今回のテーマやった。今までチームワークの取れていた4人。そこへ新メンバー参入やから余程のキャラやないとお客さんに受け入れられへんのとちゃうやろか…との心配があった。
玄やんをワタシと会長がいじめてお客さんに同情をして貰う…これどないや!?…と、作った「数え歌」が見事にハマった。お客さんからは笑い・拍手、そして最後の追い出しでは「頑張ってね〜!」の声援まで。
玄やんは、この時点ですでに我々のメンバーになっていた。何人かのファンもキッチリ持っていかれた。遠く尼崎からの参加で気の毒やとは思うたケド、エエ土産が出来たやん。
玄やん、よかったね。これからもよろしく!
  
「延陽伯」にうぎに家衆朝/「蔵丁稚」南遊亭栄歌/「親子酒」噴駄理亭欠多利/「抜け雀」切磋亭琢磨/〜大喜利〜「やけど問答」「玄やんを迎える数え歌」
No.252   2005年01月19日 (水) 12時59分


 おそるべし! インターネット!!        
前にもいっぺん同じ様なコラムを書いたコトがあるんやけど…

とあるヒトから聞かされたハナシ。
「栄歌の部屋」を見に来てくれているヒトはホンマにたくさん居てはると言う事。好意的な方もそうでない方も。。。
掲示板(言いたい放題)やその他のBBSに出てきてくれる方はほんの一部でほとんどはロムをしているだけ。表面に出て来はらへんからどんなリアクションかは、こちらからは知るスベもなく、せやからこんなカタチで聞かされるととてもショック。

ワタシは此処「打ち出し太鼓」や「栄歌のひとりごと」で好き勝手なコトを書いているから、多分よく思われてへん方も見えるやろとは思うてた。これでも少しは控えているつもりやし、メールでご批判など頂いたら真摯に受け止める心構えでは居てる。
でもよう考えたら、よく思うてないヒトはわざわざメールなんかくれへんわなぁ。
もしかしたらプロの方も覗いてはんのかも知れへん。始めは「まさかアマチュアのサイトにプロなんか…」とタカくくってたケド、よう考えたらプロの会の感想なんかも書いてんねやから、覗いてはっても不思議やないわなぁ。
プロの落語をアマチュアのワタシが感想を書く。そして時にこき下ろしたりしたら(←まあそれは滅多にないけど…)、そらオモロナイやろ。アマチュアごときが何言うてんねや…と。せやけどワタシはプロやないねんから同業者の脚を引っ張ってると言うスタンスやないし、またその必要もあれへん。ワタシが何と言おうとプロはプロの信念・自負を持って演って貰うたらエエねん。
ましてワタシはお金を出して聞きに行ってんねやから言うたらお客や。お客である以上満足させて欲しいし、勉強もさせて欲しい。客として聞いて客として感想を述べる。感動したら素直に賞賛するし、もひとつやったら正直に言わせて貰う。その権利はあると思う。(もちろん人格否定や誹謗・中傷や無うてあくまで芸の上での話やけど。)
ワタシがわざわざ何処かのサイトへ出向いていってBBSで書きたくってくるワケや無うて、あくまでワタシの個人的なサイトでの芸に対する感想を述べてるんやから、それはそれで放っておいて欲しい。
これからもこのスタンスを変えるつもりもないし、もしそれが不愉快なら「どうぞ、読まないで」と言いたい。

何をムキになって誰に言うてんのか、自分でも判らへんけど。。。
とにかくそんなワタシのスタンスを裏からしかも尊敬する方から、ワタシへの誹謗・中傷として聞かされたコトはかなりショック。
ワタシに悪い点があったら、それをメールでお教え頂いたら、反省もするし改善もするつもり。せやからどうぞ正面切って抗議して来て下さいな。
    
論点が最初書こうと思うてたコトから大きくずれたけど、まあホンマ、色んな方が覗いて下さってるワ。ありがたいこっちゃけど、喜んでばかり居ずにそれをちゃんと受け止めてキチンと対応してかなアカンなぁ。。。
No.251   2005年01月12日 (水) 15時37分


 第79回 中日寄席 1/9(日)        
突然…でもないけど、無眠さんに「何で?」と言わせるようなエントリー。
新年早々のお祭りやもん、大喜利なんかもけしかけてパァ〜ッと行きたいやん。
今回は6人の参加、5席と大喜利という濃厚プログラムやから長い噺は出来へん。15分くらいかな〜。『始末の極意』の途中まで12分+マクラのつもりで用意して出かけた。
この日は待機当番明けであり、しかもちょっとヤバイ患者さんが居てる。当直医に申し送りをしてから開演後の会場入りとなった。津駅で切符を買いながら無眠さんに電話。今から出るコトと、到着予想時間を伝えると「栄歌さん、トリね」の言葉に焦った!
用意しているネタはオチ無し。いわゆる「ワァワァ言うております…」みたいなやつ。出来たらもたれ(トリ前)にして貰うように懇願をするも「みんなそう言うネタですから」とあっさり却下。
名古屋駅までの50分で新しいネタ繰り、焦った、焦った。
いま練習している『おごろもち盗人』をやることにした。70%くらいの仕上がり。まったくもっておこがましいけど、今度「萬徳寺寄席」でやるシュミレーションとしてやらせて貰うか。。。
結果は、「玉砕」とでも言うておこうか。
此処中日寄席はオープン・スペース。そこそこ常連さんも居てるけど、声は逃げる、他所から音が入ってくる、客が流れる。そんな中で今までどんな自信ネタでも満足の行く落語がやれた試しはない。いつも落ち込んで帰る結果になる。
その中日寄席に70%程度の仕上がりの落語をかけるなど、言語道断!!100年早いわっ!!と怒鳴られそう。
まあ反省材料はゴマンと見つかった。幸い録音も出来た。来々週のエエ結果につなげられたらエエなあ。とエエ方に解釈しとこうかな。

あ、その前に、中日に来られたお客さん、スミマセンでしたああぁぁ〜〜っっ!! 

「商売根問」浪漫亭砂九/「替り目」若鯱亭夢輔/「代書」道落亭かね平/「七段目」お好味家喜楽/「おごろもち盗人」南遊亭栄歌/「大喜利」(謎掛け)無眠:かね平・栄歌・喜楽・砂九
No.250   2005年01月12日 (水) 15時36分


 年忘れ桑部寄席 12/26(日)        
声をかけてくれたのはワタシの古くからの仕事仲間。今では自立して調剤薬局を幾つか経営している。時々食事やお酒を誘ってくれて毎回全部おごって貰うてる。
その彼が今回デイケアの施設を設立した。そのこけら落としに、まあ言うたら宣伝・客寄せを兼ねて落語会を開きたいとのこと。
宣伝のための落語会って、これまでエエ思いをしたことがない。主催者は落語に理解がないし、お客さんも選ばないため落語への環境は極めて悪い。食事していたりスタッフが開演中に大きな音をたてたり話をしたり。せやからこちらも割り切って適当なネタをかけたりしたこともある。
ところが今回の彼は最初から姿勢が違うてた。例によってワタシを食事に誘ってくれて、ゆっくり話ながらノウハウを勉強したいとの申し出。そしてこちらの要望は出来る限り飲むと申し出てくれた。うれしい限り!
会場のレイアウト、高座の高さ、照明その他必要な備品、音響、スタッフの配置…等々全てメモをとった上で全ての条件を飲んでくれた。
一週間前に桑名まで出向いていって、会場を下見しながら再度細部まで確認・打ち合わせ。まだ作りかけの施設に落語会の為に手を加えたりもして貰うた。これにはちょっと恐縮。
さて当日会場入りをすると、高座まで特注で作って貰うてあり、金屏風もちゃんと二艘用意してくれてあった。控え室はまったくお客さんからは隔離された場所にトイレ付きで確保されてあり、何もかもが注文通り細部まで配慮してくれてあった。昼食は手作りのコロッケ・ミンチカツ定食、裏の厨房でわざわざ作ってもてなして下さった。これがまた絶品!
心配していたお客さんの入りも申し分なく、会場ほぼ一杯の状態。大喜利はスタッフも参加して盛り上げてくれた。落語の方は米之庄での反省でみなまずまずの出来栄え、年末を飾るに相応しい落語会と相成った。
後片付けを終えて、介護士さんの立ててくれた美味いコーヒーをすすりながら、第2回、3回と続けばエエねえと話し合いながら余韻を楽しんだ。
  
「平林」にうぎに家衆朝/「桃太郎」切磋亭琢磨/「動物園」噴駄理亭欠多利/「餅屋問答」南遊亭栄歌/〜大喜利〜「珍・漢和辞典(草かんむり)、謎かけ(2004年、正月、寝床の会、お葬式)、健康の数え歌」
No.249   2004年12月27日 (月) 12時28分


 第30回 『楽』で落語を聴く会 12/23(木・祝)        
此処のところ惨敗を喫し続けているワタシとしては、1年を飾るに相応しいこの「『楽』で落語を聴く会」で是非とも1ポイント取り返して来年に繋げたいところ。今回は久しぶりに夢さんのネタ卸しで、かなり気合いを入れているとのこと。その高座に花を添える落語をすべく10月くらいから張り切ってネタ選びをした。
「軒付け」と迷った挙げ句結局「寝床」をエントリー。学生の時に覚えたこのネタは結構しっかりと記憶に刻まれており、演れと言われたらいつでもやれそうなネタ。ところが桂枝雀師で覚えたこの噺はとてもテンポが早い。次々とギャグが飛び出して来て、キッチリとハマれば結構面白いけど噛んでしまうと悲惨な落語になってしまう。

さて、「紙入れ」「代書」と結構重たい空気で始まった今回の落語会。落語の出来はさして悪くないケド、会場の反応がどうも鈍い。お客のせいにしたらアカンのやろうけど、此処らは芸人の勝手なところ。次の無眠さんに期待したいトコやけど生憎今回の無眠さんは人情噺で挽回はかなりキビシイ。それを無眠さんも察知してかしっかりマクラを振ったがこれが返って逆効果。ちょっと冗長になってしもたかも。
仲入りを挟んで夢さん登場。ここで空気がガラッと変わった。夢さんの出してきた「池田屋騒動」は素晴らしい出来栄えで迫力もあり笑いのボルテージも高かった。客席が一気に開放された感じ。此処という時のこの人のパワーは大したモノや。
ワタシの「寝床」もこの上昇気流に一気に乗って行きたいところやったけど、しっかりあちこちで噛んでしもた。圧倒的な練習不足と、年のせいでこの落語のスピードに自分がついていけへんかったのが敗因。笑って貰えたのはこのネタの持つパワーのお陰。自分としてはまた1ポイントのマイナスやった。
う〜ん、何遍やってもこの『楽』だけはなかなか難しいねぇ。

「紙入れ」若鯱亭笑天/「代書」道落亭かね平/「豆狸(まめだ)」竜宮亭無眠/〜仲入り〜/「池田屋騒動」若鯱亭夢輔/「寝床」南遊亭栄歌
No.248   2004年12月24日 (金) 12時45分