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Gazing At " Promised Land "

2004年度4月第1週


4月1日

かなりの大学が今日、4月1日に入学式を実施している。拓也が進学を決めた立命館も今日が入学式、その入学式、なんと大阪ドームで挙行するという。株式会社と揶揄される立命館の面目躍如? 例年話題となる度肝を抜く演出、今年は器の大きさと相まって新興宗教も真っ青の出来となることだろう。あげく今年はネット上で同時放映するとか。立命館の勢いは止まらない。

新高1の数学は「数と式」と「二次関数」をほぼ終了、あとは暇つぶしに指数対数でもやっつけようかと考えている。

昨日、ここ二ヶ月ほど常駐していた古西と森下が帰省。一挙に塾は寂しくなった。トリは前田、今日の夜に東京に戻る。明日と明後日に履修届けを出して再び三重に帰省。

末娘のあいが言う。「お父さん、大学生の先輩たちがいなくなって寂しいね」「まあね」「だったら家に帰ってきなさい」 サンドバッグのように打ちのめされたボクサーに帰るところなんてあるんだろうか・・・。

夜になって森下から電話、「今日の入学式見たぞ」「どうやって」「知らんかったんか、ネットで同時放映や」「へえ、そりゃすごい。ちょっと代わるわ」 代わりに届いた声は拓也。「先生、入学しました」「間の抜けた挨拶やな、今どこや」「森下先輩の下宿の近くの飲み屋です」「ああ、『あげたて』か」「確かそんな名前で・・・」「今日から一人だけの生活やな、拓也」「はい」

拓也は大学入学後、ウチの塾に密航してきているアキラ(関西大学4年)から地方公務員試験の授業を受けていた。公務員を目指す拓也に大学進学後、怠惰な今風の大学生になってほしくない・・・そんな一心でアキラに授業を頼んだ。アキラにとってもその日に自分が理解したエリアを他者に伝えることによって理解を深める・・・十分にメリットがあった。今年の6月に試験を受ける者から3年後に試験を受ける予定の者への授業、そんな授業が2週間ほど続いた。「僕は営業に向かないから公務員になりたい」という安直な思考を叩き潰すより、実際に公務員試験の勉強を通して現実の試験がいかに過酷なものであるかを知らしめるほうが得策だと考えた。案の定、拓也は母親に言ったという・・・これだけしんどいんやったら公務員、考えなおそうかな。

俺が何も持たず、身体ひとつで吹田の駅に降り立ったのは今から何年前になるんだろうか・・・。早稲田に合格したことを親に隠し、あえて大阪での暮らしを選んだ。勉強する気なんてハナッからなかった。ただひたすら自由に憧れていた。これから始まる4年間にドキドキしていた。

今から自分の人生を決める必要はない。好きなことを好きなだけやればいい。それができる4年間が今日から始まる。

立ちあがらなくては・・・そう思う。しかし身体は動かない。「女性になら更年期障害がありますけどね」とここ数ヶ月度々言われた。確かに身体も悲鳴をあげていた、しかし精神的にも絶叫し続けた数ヶ月だった。再び新しい一年が始まる。俺が立ち上がるのを、ファイティングポーズを取るのを待ってはくれない。塾は新しいメンバーに一新、新たな乗客を乗せて疾走していく。果たして行き先は?たどり着くのは?俺は何をする?何ができる?何がしたい?

4月2日

高校生の教材を求め、津のチャムの別所まで車を走らせる。中塚(三重大学医学部4年)からのリクエスト『物理のエッセンス』に、古西のリクエスト『毎年出る頻出英語長文』。それに突如スタートした「由子を推薦で大学に行かせるプロジェクト」の教材などだ。

由子の評定平均は4.3・・・ウチの塾では珍しい(笑)。このまま中間や期末試験を確実に取っていって大学を狙う。問題は津東の指定校推薦の中に由子の食思をそそる大学があるかどうか。具体的には京都外語や関西外語などがあるかどうか・・・。塾のキャラとは異なるが、推薦を想定することは悪しきことではない。高1の1年間を無難に過ごしてきたからには高2もまた手を抜かずにしのいでほしい。やっかいなのが数学である。高1数学は1・Aともに5段階の5でクリア。しかし2・Bともなると、特にBのベクトルあたり由子の思考ではきつい。ゆえに花衣に全権を委ねるかたちで「プロジェクトは発足したわけだ。なんとか由子の数2を5、数Bを4でしのぐ。

花衣は癒し系の女の子。この1年間ウチの塾で好きなように、つまりは黒板を背後に見得を切るような授業ではなく、2,3人を相手に家庭教師のノリで教えさせた。この1年、由子に津東で学年トップを取らせるなど、中間期末レベルでの技術は評価できる。しかし内容的にこの1年はきつい。願わくば、ここで一挙に生徒を泣かせまくるような厳しい講師へと変身してもらおうか。そう、古市のような・・・。そんな狙いもあり、俺は塾に着くや由子相手に指数対数の授業を始めた。花衣にプレッシャーをかける、俺のやる気を見せつけるためにだ。由子もまた一人旅では緊張感もなかろうと新高1のウチの娘たちと田中と絵梨香をくっ付けた。このあたりが俺の性格の悪いところ、下級生にカッコ悪いところを見せたくはないだろう。由子の緊張感と俺のやる気、それが花衣の癒し系の殻を破れるか。今の花衣では魅力がない、怖い怖い、それでいてとてつもなく魅力的な花衣になってほしいと切に願う。

古西がマジェスティに乗って凱旋、センター1992年度6番が始まる。ヨーロッパに旅行に出かけた息子を気遣う父親の熱い熱い話だ。

里恵の漢字の試験・・・隼人ミス5、由子ミス6、平田ミス4、そして肝心の小林離脱。講師の投げかけたボールを返せないようでは受験生失格、勿論社会人も失格、やる気もないのに立命館なんぞとほざかないでほしい。周りが迷惑する。
新高1に指数を教えたが予想外のところで効を奏す?田中が「初めて高校数学がおもしろいと感じたな」とのコメント。これを土産に高2の教室に出向くとざわめきが広がる。そうだろう、高校ではまだ習ってなくて、山岸(三重大学医学部4年)が教えたばかりとのこと。沙耶加(津高)と岡(三重6年制)を指名して、高1の質問係に指名。余裕満々のタスキ掛け因数分解なんじゃなくて、新高2がこの4月から高校で教えていただく指数関数である、ざまあみろ! そそくさと指数の復習に取りかかる岡。緊張感が新高2にも波及した?そうでなくっちゃ・・・と一人ごちる。

4月3日

ブーちゃん(龍谷大学1年)とアキラ(関西大学4年)のオヤジ、HP上では『ダーティー』とのハンドルネームを持つ刀祢が福井からやって来る。それに合わせ奈良の鈴木、通称『センセ』も163号で久居に入る。俺が一息ついた時期を見計らって、またアキラとこれからのことを相談する目的もある。

アキラは6月の地方公務員試験を目指してウチの塾で勉強している。オヤジと違い優秀な成績のアキラ、3年終了時に残る単位数はわずか12。ゼミや卒論はあるにしろ、前期なり後期なりで取得できる単位だ。アキラの腹積もりでは、せっかく受験モードに染み付き始めた日常をこれから始まる大阪暮らしでかつての怠惰な生活に戻したくないという。ゆえに6月の試験までウチの塾で勉強したいとか。

オヤジが俺に聞く。「新学期始まってもここにいたいって言うてるけど・・・オマエはいいんか」「かまへんよ、まあ電話に出てくれるならっていう条件でもつけようかな」

このひと月もの間、塾に篭城していたもののアキラが塾にかかってきた電話に出た気配はない。オヤジと違って品行方正ではある、しかしフットワークがとろい。

「オマエさえよかったら9月まで・・・」「なんや!9月って」「あれ、アキラまだ話してなかった?」「全然」「もう・・・あのさ、6月は地方公務員試験で9月には福井市職員の試験があるんや」「なるほど・・・」「あいつの目算ではさ、地方公務員試験を受ける顔ぶれと市職員の試験を受ける顔ぶれはほとんどいっしょや。だけど県職の試験を受けた連中は安心感から勉強しなくなると・・・」「まあ前期国公立を受けた輩がたぶん合格していると楽観視して後期試験の準備をしないパターンやな」「そうそう、だからさアキラは県職の試験が終わって人がぬらりとしている間に、そのままの勢いで市職員の試験勉強をここで続けたいらしいわ」「まあ、なかなかの戦略やけどな、そんな立派な軍師やったらもっと前から準備せんかい!ってな」

アキラの件もそそくさと終了、そこへオヤジ、何がしかの道具を俺のベッドに備え付け始める。森下もかいがいしく世話を焼いている。「なんや、これ」と俺。「オマエ、身体の具合悪いやろ。だからな、ぐっすり眠れるようにしてやるよ」とオヤジ。ベッドの上に全容を現したのはヘルストロンという器材、一件医療器具のようでベッドに張り巡らした電圧コードを通して身体中に電流が流れるらしい。センセが自らを実験台にしてバーコードのような器具を振りまわしては「ああ、電流が流れてる!」なんぞと素朴に喜んでいる。「こんな汚いゴミ溜めのような教室の中にこんなに高価なスペースがあるなんて誰も想像できへんやろな」とオヤジ。征希から買い付けた腰に負担をかけないベッドが20万円、そしてこの電圧コードが25万・・・計45万円。確かにそうだがどうも電気系とは相性が悪い。「これ使ったら今夜からは眠りが深くなる。ぐっすり眠れるで」とオヤジ。「今夜は眠れないでしょ」とマージャン卓の準備を始めた森下が言う。「眠りが深すぎて、二度と目覚めんかったりして」とセンセ。
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2004年10月30日松原氏講演要旨
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