 れいめい塾 ２００６年度広告・口上Ｓｉｎｃｅ８６・・・２０年目にして、ついに東京大学を攻略した。 大学入試に参入して１５年・・・本当に長かった。 巷では映像を媒体とする授業が時代を謳歌していた。しかし俺は教える側の“熱さ”、先輩から後輩へと綿々と続く影響力にこだわり続けてきた。極論すれば、“人間”にこだわり続けた20年間だった。 高校入試前夜、中３の送り出しで愛が叫んだ。「３年前の津高受験では220点が目標だった。でも218点、こんな私でも東京大学で勝負できるところまできた。だからみんなも明日の試験で私の点数を上回れ！そして絶対に東京大学を受けろ！絶対に合格する！」 この段階では愛の東大合格は風前の灯・・・東大の前期試験から塾に戻った愛は地理と数学で一発食らい瀕死の状態。「駄目でした、たぶん落ちたと思います」と目を赤くしながら俺に言ったのは10日ほど前のこと。そんな傷心の愛の口から発せられた３年後輩たちへの激・・・塾のこれからの歴史を築いていく後輩たち・20期生のため、己の心の葛藤を封印し、見事なまでの見得を切って見せたくれた。 送り出しが終わり、この２年間愛を育てた古西（名古屋大学）の愛車に、愛・龍神・沙耶加・千尋たち、古い塾でともに過ごした戦友たちとともに乗り込む。そして東京大学に向けて深夜の１号線を東へと疾走・・・。翌日、つまり公立高校入試日にあたる３月10日が、愛の「れいめい塾」で過ごした過去８年間を問うことになる東京大学の合格発表の日でもあったのだ。 午後０時45分、予定時刻より15分早く発表。まさしく乾坤一擲、・・・愛は東大ラグビー部の猛者連に胴上げされて空に舞った。 ひたむきに東大を目指した愛・・・しかしその道程、決して一人旅ではなかった。古西を中心に征希や大西や徳武など、アマチュアゆえに“熱さ”だけを武器に愛の夢の実現に奔走しまくった多彩な講師陣、さらには中学の頃から２年先輩の加奈子（一橋大学）・１年先輩の真歩（三重大学）という、こと才能では愛を凌駕した塾の先輩たち。先輩たちの背中を仰ぎ見ながら過ごした塾での生活・・・講師たちが、彼女たちがいたからこそ、愛はここ、東京大学・・・“約束の地”まで来れたのだ。 来年からは、愛の背中を見据えてきた塾生たちが、自分たちの“約束の地”を目指す・・・。 そして俺は、愛が過ごしてきた吹けば飛ぶよな「れいめい塾」が、俺自身の“約束の地”たる理想の塾に限りなく近づいて来たと自負している。 れいめい塾主宰・中山康二 義家弘介氏をご存知だろうか。全国から、問題のある子供たちを引き受けている北星余市高校の教師である。『ヤンキー母校に帰る』というドラマでお馴染みかもしれない。義家氏自身この高校の卒業生で、大学卒業後教師となって教壇に立った。筋の通らないことをした生徒には怒鳴りちらし、引っ込み思案な生徒が何かする時にはとことん寄り添い指導する。そんな体当たり的な指導をされる方である。そんな義家氏は、自分が教える生徒たちに対して真剣な顔で言い放つ。 「お前らは俺の夢だ！」 二年ほど前だっただろうか・・・この言葉通り、一度は社会から外れかけた生徒を身体を削って指導する義家氏の姿勢に感化され、僕も自分の生徒が夢に辿りつく姿を自分の夢と重ね合わせたいと思った。 もちろん生徒によって個人差はある。はっきりと夢を描いて目指せる子もいれば、描くだけでなかなか真っ直ぐ目指せない子もいた。しかし、センター試験の数ヶ月前には全員が同じ空気を放ち、夢と現実との距離の縮まりを実感させてくれた。この時点での彼らは完全に僕の夢となっていた。それゆえ合格発表の時には自分の時以上に緊張し、番号があることを願った。 大学入学までこの塾で自分の夢を追い、次は講師として生徒が夢に辿りつく手助けをすることができた。いや、夢どころか奇跡に近いものまで見せてもらった。れいめい塾に携わる者としてこれ以上の幸せはない。本当に講師としてこの塾で過ごしてきてよかった・・・。 彼らは四月から新しい生活を始める。講師としての勤めは終わったが、彼らが充実した毎日を過ごし、次に会った時に嬉々とした近況報告を聞くことは、今後も僕の夢であり続ける。声を大にして言っておこうか。 「お前らは俺の夢だ！」 かくいう僕自身も四月からは東京で新たな夢に向かって歩き始める。塾頭はもちろん、これまで出会った全てのれいめい塾関係者によって育ててもらった魂を携えて。僕の旅が、塾頭及び近しい塾関係者各々の夢の一端を担えますように・・・。 悠々と、全力で行ってきます。 古西伸崇 塾頭のリード文（1990〜1993年） 塾頭リード文2001年 2000年 広告「２５時」作文 2000年広告追加 2000年広告 生徒作文 2000年登場人物 2006年度広告 CHARACTERS IN 2005 2008.12.31大晦日広告 2009.1.16センター直前広告           当ホームページに掲載されているあらゆる内容の無許可転載・転用を禁止します。 Copyright(c) 2000-2009.reimei-juku.
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