冬・冬・冬





冬の歌....最近とんと縁が薄くなりましたが 代表的な漢詩です。
漢詩をよむ鞭声粛々夜過河
暁見千兵擁大牙
遺恨十年磨一剣
流星光底逸長蛇
頼山陽(1780安永9年〜1832天保3年)江戸後期の儒学者、詩人、この詩は上杉謙信と武田信玄の川中島の戦いを迫力とリアルに歌い上げた名作として有名です。
.........その読み方
べんせいしゅくしゅく夜河を渡る
あかつきに見る千兵のたいがをようするを
いこん十年いっけんを磨き
りゅうせいこうていちょうだを逸す
その意味
上杉軍は夜陰に乗じ、敵に気取られないよう、馬に当てる鞭の音も静かに犀川を渡った。
武田軍の陣営では、霧が晴れ夜が明けてみると、なんと そこで大将旗を擁した上杉謙信の大軍が迫っているのを発見したのである。
不意を衝かれ,大混乱に陥った武田軍に、この十年 遺恨を晴らすべく、ただ一剣を研ぎ磨いてきた謙信は
すかさず刀光一閃、 信玄に切りつけたのである。信玄は太刀を抜く間もなく、軍配扇で ただ防ぎに防いだ。信玄は駆けつけた救援により間一髪、脱出口を出、 謙信は又しても宿敵“大物”信玄を討ち漏らしたのである。
和歌をよむながからむ
心も知らず
黒髪の
乱れて今朝は
物をこそ思へ
作者は待賢門院堀川(たいけんもんいんのほりかわ)と云う女性、百人一首の80番にある恋の歌。
.........その読み方
ながからん こころもしらず くろかみの みだれてけさは ものをこそおもえ
その意味
今が幸せ過ぎるから、この幸せが永く続くのかどうか分からない、乱れたこの黒髪のように、気持ちが乱れてしまい、物思いに耽ってしまう。
俳句をよむ「大雪のどこがどこ迄ろくな春」小林一茶(1763宝暦13年〜1828文政10年)
江戸時代を代表する俳諧師
風土と共に生き、平易で素朴な語の運びが特徴です。
.........「旅に病んで夢は枯野をかけ廻る 」松尾芭蕉(1644寛永21〜1694元禄7)
芭蕉 最後に読んだ句と云います
まだまだ旅を続けていきたい、そして新たな発見をしたい、そんな声が聞こえてくる様です。
頼山陽小林一茶松尾芭蕉


冬に咲く花.....冬でも私たちは咲いています。どうぞよろしく。
うめ、エラチオールベコニア、おうばい、かねのなるき、かんつばき、クリスマスローズ、ごぎょう、さざんか、さんしゅゆ、シクラメン、しろたえぎく、シャコバサボテン、じんちょうげ、なずな、なのはな、つわぶき、はぼたん、びわ、ふきのとう、ふくじゅそう、ふゆぼたん、ほとけのざ、ポインセチア、ぼけ、まんさく、やぶつばき、ろうばい等々(この時期 開花する庭木、草花、山野草、ハーブ等の一部を表示しました)
冬、好きな花.....画像の右端をclickすると、拡大します。以下、ジャンプする前に写真の花の当てっこなどいかがですか。
"私宅の庭にて".............

冬に採集する薬草..その一部ですが。.....画像の右端をclickしてください。
"私宅の庭にて".................

冬、旬の食材.......季節を楽しみ、季節を食べよう !品種改良などによっていつでも新鮮な食材を手にすることができるようになりました。 しかし、自然のサイクルで育った食材の味こそ天の恵み地の恵みです。「旬」を意識して食材を選んでみてはいかがでしょうか。
冬を彩る素朴な味 カリフラワー、キャベツ、くわい、ごぼう、こまつな、さといも、セロリ、だいこん、ねぎ、はくさい、ふきのとう、ブロッコリー、ほうれんそう、れんこん、おせち料理(豊作や健康、家の繁栄などの縁起をかついだ料理を作ります。1年中家事で忙しい主婦に、せめてお正月は休めるようにと作りおきしておく料理でもあります)お雑煮等々旬の野菜を生かそう !
海、川からの旬の食材  あまだい、いか、きんき、さわら、たら(フライやムニエルなどにもしますが、なんといっても《鍋》がうまい、たらの精子(白子)も鍋物に入れて、とろっとした味わいが絶品とか)、はたはた、はまち、ひらめ、ぶり、ほっけ、まぐろ、まだい、わかさぎ、あさり、かき、寒しじみ、はまぐり、ほたて、また 鍋物にはとらふぐ 、かに鍋にはずわいがに等々。
デザートには 
 いよかん、かき、キウイ、はっさく、みかん、りんご等 。

冬、好きな旬の食材 その代表格をあげてみます。.....画像の右端をclickしてください。


伝統的な祝祭行事.......先人が今に伝えた季節折々の節目の大要をあげてみます。
冬、折々の節目
師走(しわす)12月
 天皇誕生日、冬至(一年で昼が最も短く、夜が最も長い日で、この日 かぼちゃを食べたり、ゆず湯に入ったりして、ビタミンやカロチンの補給、風邪の予防、なかなか合理的な習慣です)、お歳暮、クリスマス、大晦日(年越しそば、そばが細く長いことから、長生きや幸せが長く続くことを念願して。除夜の鐘は、旧年中に百七回つき、新年を迎えて百八つ目をつくのが正式と言います。旧年中のもろもろの煩悩つまり悪しき心や苦しみをはらって、すがすがしく新年を迎えるという意味のようです).....花は梅、誕生石はトルコ石、ラピスラズリ。
睦月(むつき)1月
 元旦、門松、しめ飾り(家庭での正月のしめ飾りは、古い年の不浄を払い清める為に、正面玄関の軒下につるすのが普通です。門松は、神様が最初に降りてこられる所《よりしろ》として、玄関脇に置きます。門松やしめ縄を飾るのは、12月の26、27、28日くらいで、29日は《苦立て》、大晦日の31日は《一夜飾り》といい、嫌う風習の地域もあるようです)鏡もち、初詣、お年玉、成人式《民法第三条には「満二十年を以って成年とす》とあります)、建国記念の日....花は椿、誕生石はガーネット。
如月(きさらぎ)2月
 節分、初午(最初の午の日を《初午》といい、この日には稲荷神社に参拝する風習があります。本来は豊作祈願が主でしたが、最近では開運・福徳・商売繁盛をもたらす神として、広く人々にあがめられています)、針供養(一年間使った針を神社に奉納)、バレンタインデー(愛情をあらわす日なのですから、恋人同士に限らず、友人や家族に感謝の心を示す日にしたいものです).....花は水仙、誕生石はアメジスト。
* 和風月名について
 旧暦(陰暦)では、和風月名(わふうげつめい)と呼ばれる月の呼び名を使用。和風月名は旧暦の季節や行事に合わせたもので、現在の暦(陽暦)でも使用されることがありますが、現在の季節感とは1〜2ヶ月ほどのずれがあります。 また、その由来には、いろいろな説がありますが、以下が有力のようです。
師走 年末は師匠といえど忙しく趨走(すうそう)する、つまり師趨(しすう)の月から《しわす》、またはこの月は僧がお経を読む為に各家々を駆けまわる「師駆月(しはせつき)」からとする説もあります。
睦月 親類、友人一同集まって、むつみ合う月。
如月 きさらぎ《着物更に着る》と言い、まだ寒さが残り衣を更に着る月。


歳時のギャラリー その一部をあげてみます。.....画像の右端をclickしてください。

冬を彩る言葉や時候の挨拶
12月 師走、雪見月、極月|初冬、寒冷、大雪
 ・寒気いよいよ増し ・吹く風も身にしみる頃 ・年の瀬も迫り ・年末ご多忙の折から ・どうぞよいお年をお迎えください

1月 睦月、初月、祝月|初春、新春、厳冬、大寒
 ・松もとれましたが ・寒気ことのほか厳しく ・新春とは申しながら ・一面の銀世界 ・冬来たりなば春遠からじ

2月 如月、梅見月、麗月|晩冬、立春、余寒、残寒
 ・冬の名残りがなかなか去らず ・立春とは名ばかり ・三寒四温とか云われる季節 ・春は名のみの風の寒さや ・梅の蕾みもふくらみ
伝えたい 思い、願い
だれしも自分に言い聞かせているいろいろな思いがあります。そのことが、そのまま、あなたに通じるとは思われませんが、まぁ老いの戯言と、お許しください。
この季節に思う .....画像の右端をclickしてください。

ではまたおあいしましょう。