ムラさん通信 第7号

2001年11月25日


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  ザ・サークルのギター弾き「ムラさん」から、 日頃お世話になっている「みなさん」へのお便りです。 ホーム・ページでは十分に伝えられないザ・サークルの近況や、 文化情報、私の雑感などを、随時お知らせします。

メイルでも配布していますので、必要な方はお知らせください。次回からお送りします。

ご意見、ご感想などは、 Eメール でどうぞ。

ザ・サークルの活動状況をお知らせしようと始めた「ムラさん通信」ですが、
7号を数えるうちに、映画の話題が多くなってきました。
映画について、特に知識があるわけではありませんが、
映画を見る機会が最近多くなったので、 つい、書きたくなっています。
第7号をお送りします。

 ◇スポレクでの演奏が全国放送◇ 
11月10日、全国スポレク祭の開会式で、 大会旗掲揚のバックで、 ザ・サークルが大会歌を演奏させていただきました。
東海・北陸地区には、教育テレビで同時中継。
翌日には、衛星放送で全国に放送されました。

まつり博のPRで、NHKの番組に出たことがありますので、
テレビ出演は3回目になりますが、 初めての全国放送!

テレビの画面は、 わがバンドリーダー加藤のHPに載っています。
当日の様子は、 リードボーカル榎本のHP
スポレク祭については、 http://www.pref.mie.jp/TAIHO/moyooshi/sporec/ をご覧ください。

 ◇カントリーゴールドのテレビ放映◇ 
『 COUNTRY GOLD 2001』 の放送日が決定 !!
12月9日(日) 16:45〜17:54 NHK衛星(BS2)です。

今年のカントリーゴールドは、 台風の直撃を受けながらの開催だっとのこと。
詳しくは、 http://www.countrygold.net/topic2001.html をご覧ください。

 ◇「千と千尋の神隠し」が興行収入日本一に◇ 
観客動員数では、 9月26日に日本一を達成した「千と千尋の神隠し」が、
11月10日までの興行収入が、約261億円に上り、
「タイタニック」の約260億円を抜いたそうです。
観客数は、10日現在で、約2015万人だそうです。

これを追い上げる可能性がありそうなのは、 ハリーポッターと賢者の石
世界的なベストセラーが映画化され、
12月1日に国内封切りとなります。
すでに上映されているアメリカでは、
人気で、チケットがなかなか手に入らないそうです。
ようやく手に入れて見に行ったが、とても良かったと、
アメリカからの情報です。
予告編を見ましたが、確かに面白そうでした。

 ◇「三鷹の森ジブリ美術館」でインターネット・ダフ◇ 

「三鷹の森ジブリ美術館」については、
完全予約制で、年内のチケットは完売であることをお知らせしましたが、
11月19日付けの伊勢新聞によると、
インターネットのオークションで、
高額転売されているとのこと。
インターネット利用の「ダフ行為」で、怪しからんことですが、
宮崎駿人気から考えれば十分あり得ることですね。
宮崎ファンがこのような方法でチケットを入手するというのもまた悲しいことです。

 ◇寅さん連続テレビ放映再開◇ 

テレビ愛知(キー局はテレビ東京)で、
寅さんの48作すべてを順次放映していること、
10月に第6作までが放映されたことは、
前号でお知らせしました。

11月26日(月)午後8時59分から、
7作目の「男はつらいよ・奮闘篇」が、
29日(木)午後9時2分からは、
8作目の「男はつらいよ・寅次郎恋歌」が、
それぞれ放映されます。
いずれも、1971年の作品です。

第7作のマドンナは、榊原るみ、
第8作は、池内淳子です。

 ◇「運動靴と赤い金魚」見ました◇ 

11月16日までのワーナーマイカルの「秋のシネマフェスタ」で、
イラン映画の「運動靴と赤い金魚」をやっていることは、
前号でお知らせしました。

中国映画を見てとても良かったというお便りをいただいて、
日本とアメリカ以外の国が作った映画を見たい、
以前、中日新聞で紹介されていたような記憶があって、
何とか、日程を合わせて、見に行きました。

「児童映画に豊かな秀作の多いイランから
またも登場した心温まる物語」なのだそうです。

映画の紹介で、ストーリーを説明するのはルール違反?
でも、たぶん見ない人が多いので、
ストーリーを紹介してしまいます。

(物語)------
タイトルバックで、靴を修理する職人さんの手元が大写し、
お兄ちゃんが、妹の運動靴の修理に来ているのです。

お兄ちゃんは、修理ができた靴を、
黒いレジ袋、日本のゴミ袋のようにも見えるビニル袋に入れてもらって、
途中八百屋でジャガイモを買います。
その間に、廃品回収の荷車が、
ほかのゴミと一緒に運動靴の入った袋をもっていってしまいます。

お兄ちゃんは一生懸命探しますが、出てきません。
妹は怒りますが、家は貧しくて運動靴は買えないことは、二人とも知っています。
お兄ちゃんの説得で、妹も、
父母には内緒にすることに同意します。

翌朝妹が学校に履いていく靴がありません。
1足の靴を、二人が交代で履くことにします。
向こうの学校の仕組みは分かりませんが、
妹がまず運動靴を履いて学校に行き、大急ぎで帰ります、
途中の路地でスリッパを履いて待っているお兄ちゃんと履物を換えます。
お兄ちゃんは大急ぎで走りますが、ぎりぎりで、遅刻して叱られたりします。

この間いろいろ事件があるのですが、
クライマックスは、運動靴が賞品になっているのを知って、
お兄ちゃんがマラソン大会に出るのです。

大きな大会で、立派なシューズを履いたたくさんの子ども達と走るのですが、
妹に何とか運動靴を、との一念で、
走りに走ってトップに立ちます。

でも、運動靴の賞品は3等です。
少しゆるめて二人に抜かせるのですが、
アッという間に2、3人に抜かれて、
全力で走らざるを得ません。
数人が団子になって、ゴールになだれ込みますが、
寸前でグーッと伸びたお兄ちゃんが、僅差で優勝です。

喜ぶ学校の先生、
大きな大会ですので、ビデオが回り、写真が撮られます。
でも、お兄ちゃんは、3等の賞品の運動靴を横目に見て、うつむいてしまいます。
カメラマンが「顔を上げて」、何度も頼んでようやく上げた顔が涙で濡れています。

ラスト、うちに帰ったお兄ちゃんに、
妹がどうだった、と聞きます。
無言の兄、呼ばれて妹がうちの中に入っていきます。
一人残されたお兄ちゃんは、そっと運動靴を脱ぎます。
力走で、もともとボロボロだった靴は、底が破れて穴が開いています。
足も傷だらけです。
そっと、池に足を浸します。
---------

ストーリーで想像するよりは、明るい映画です。
主人公の子どもが強さとやさしさをもっているので、深刻な感じはありません。
映画も淡々と物語を進めていきます。

貧しさは不条理を生みます。
自分の力ではどうしようもないことが、次々と起こってきます。
それに打ち克とうとするわけでもなし、うち負かされるわけでもなし、
その不条理のなかで、やさしく強く生きているのです。

お兄ちゃんと妹の表情がとてもよい。
目がきれいです。

ラストには思わず涙が出ました。

日本でも、少し前まではこうだった、とも思いました。
今の日本では、もう作れない映画だと思いました。
前号でお便りを紹介した中国の映画を見られた方も、
同じような感想をもってみえました。

頑張って見に行って良かった、
いろいろな国の映画をみましょう。

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