ムラさん通信 第6号

2001年11月03日


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  ザ・サークルのギター弾き「ムラさん」から、 日頃お世話になっている「みなさん」へのお便りです。 ホーム・ページでは十分に伝えられないザ・サークルの近況や、 文化情報、私の雑感などを、随時お知らせします。

メイルでも配布していますので、必要な方はお知らせください。次回からお送りします。

ご意見、ご感想などは、 Eメール でどうぞ。

9月11日の事件以来、何か漠然とした不安を感じませんか。

天才的な文豪、芥川龍之介は、若くして自殺しました。
軍国主義が進みつつある当時の日本の行く末に「ぼんやりとした不安」を感じていたのが自殺の一因になっている、
との説を聞いたような気がします。
私には天才的な感受性は勿論ありませんが、
世界の行く手に暗雲が垂れ込めているように感じてなりません。

このようなときにこそ、音楽などの文化は大切なのではないでしょうか。
「イマジン」の放送が禁止されたという記事に胸を痛めていましたが、
テロの被害者へのチャリティ番組やチャリティコンサートで 「イマジン」が歌われたという
10月1日付けの中日夕刊(目耳録)と同じく3日付け毎日夕刊の記事は、 音楽好きの一人としてうれしく読みました。
音楽の力を信じたいと思います。

文化の日に、ムラさん通信の第6号をお届けします。

 ◇活動報告・ライブ日程の改訂◇ 
みなさんの応援のおかげで、 今年もいろいろなところで演奏させてもらっています。
ありがとうございます。

「ザ・サークルの活動2001(速報版)」を改訂しました。

活動報告と今度の演奏スケジュールです。
ごらんいただければ幸いです。

 ◇「童話屋」という出版社◇ 
良心的な出版を心がけてきた童話屋という出版社が、
「葉っぱのフレディ」があたって儲かったので、
採算を度外視して「小さな学問の書」というシリーズを出したと、
以前中日新聞のコラム「中日春秋」で読んだ記憶があります。
思いついて買ってみました。

このシリーズには特徴があります。
まず、ハンディ、15cm×11cm、70数頁です。
安い。1冊286円、消費税込みで300円ぽっきりです。
誰でも読めるように、全文ルビがふってあります。

既刊は4冊です。
日本国憲法
 英訳も付いています。
 占領下に作られた憲法は英訳も解釈の手がかりになります。
 もっとも、英語が読めればですが、…。

復刊・あたらしい憲法のはなし
 憲法ができて、中学校で教えるための副読本の復刊。
 当時の文部省がつくったものです。
 憲法が出来たころの受け止め方は、感動的でもあります。

安野光雅・天は人の上に人をつくらず
 画家の安野氏が、「自由」について語ります。

林道義・立派な父親になるために
 子育てでの父親の役割を説くことによって、
 人の生き方を説いています。

シリーズの3冊目からは、岩波文庫などと同じような、 発行者の「志」が、巻末に載っています。
以下に引用します。
若い読者に                  童話屋 田中和雄
 ぼくたちが住んでいる地球は、広大な宇宙の太陽系第三惑星と呼ばれる
青い星 − 美しい楽園だ。楽園には摂理がある。春が来て冬が来る、朝が
あって夜がある。鳥はうたい、木は繁り、果実は実る。人は生まれ、生き、
死ぬ。億という歳月をかけて地球は楽園になった。先祖たちは、土を耕し
木を植え水を養って、ぼくたちの世代に楽園を引き継いでくれた。
 その楽園に異変が起きている。人間の欲望は止まるところを知らず、森
を切り、大気を汚し、愚かな戦争をくり返し、生態系の循環を乱してしま
った。このままでは千年を経ずして地球は崩壊してしまうだろう。
 子どもたち、21世紀に生きるぼくたちに課せられた仕事は、この楽園の
摂理を学び、心にひそむ欲望のありかを知り、抑制し、知恵を出し合って、
この青い星、地球をなんとしてでも子孫に引き継ぐこと、と心に決めよう。
 − 学ぶとは、胸に誠実を刻むこと。そして、ともに未来を仰ぐことだ。
こんな良心的な出版物が広く読まれるといいな、
と率直に思います。
こんな出版社を応援するためには、
その出版物を買うことではないでしょうか。

4冊全部買っても、1200円です。

 ◇三鷹の森ジブリ美術館◇ 
「三鷹の森ジブリ美術館」について、 少し詳しいことが分かりました。
HPは、 http://www.ghibli-museum.jp/index.html

チケットは、完全予約制で、全国的にローソンだけが扱っています。
http://www.lawsonticket.com/ghibli.html

予約状況は、 http://www.at-lawson.com/AboutView.cfm?LayoutGroupID=2812 で分かりますが、
年内のチケットは完売という状況です。

来年の3月までの予約は、11月20日の朝10時から開始されるそうです。

 ◇寅さん連続テレビ放映◇ 

テレビ愛知(キー局はテレビ東京)で、
寅さんの48作すべてを順次放映しています。
10月から始まって、6作までが放映されました。
7作目の「男はつらいよ奮闘篇」は、11月26日に放映ということです。

寅さん映画は、よくテレビ放映されますので、
見ているうちに、これは見たことがあるな、と
そんな気がしてきますが、
制作順に見てみますと、
順不同に見てきたときには見過ごしたものがみえます。

何より、最初の6作の寅さんはずいぶん若い、しかも粗暴で、
後期の寅さんのもつ人のよさのようなものは控えめです。

「おいちゃん」は、森川信が演じていて、
下条正巳が演じる後期の作品とはキャラクターが違います。
「善人」ではなく、寅さんに負けないあくの強さがあります。

さくらさんはとてもきれい。

私も全部見るのは無理ですが、
放映時間が合えば、
見るともなしに眺めているだけでも面白いですよ。

 ◇中国の映画◇ 

次のようなお便りをいただきました。

『リージョン・プラザで中国の映画を観てきました。
「我的父親母親 The Road Home 」という原題です。
邦題は『初恋の来た道』ということで、前売り券を買うときには
いささか、恥ずかしい思いをいたしました。

中国映画は、少し前に、名駅近くで、
『山の郵便配達人』を観て、しっとりときました。
知人にそのことを話したら、もっと良い映画があると紹介されたのが
今日の映画でした。

久しぶりに「献身的な・・・」という言葉を思い起こさせる画面でした。
前作を観たときにも思ったのですが、今の日本では、この手のフィルムは
もう、なかなか、生まれないのではないでしょうか。』

お便りを拝見して、アメリカ映画だけではなく、
アジアなど各国の映画を見るといいと思いました。
ワーナーマイカルの「秋のシネマフェスタ」では、
イラン映画の「運動靴と赤い金魚」をやっています。

 ◇「APEC(エイペック)」 の会場、上海◇ 
私の初めての中国旅行は、北京と上海の2大都市でした。
その上海で、APEC2001が開かれました。

上海は、大変な大都会で、また美しいまちでもありました。
上海で撮ってきた美しい夜景をどうぞ。

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