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私はがんばるしっ!!!

山本愛の塾内日記 2002年12月


12月1日(公立入試まで103日)

「今帰らんと、もう迎えに来やん」 それは午後11時頃のこと。よくわからないが、なぜか怒りながら私の兄、直矢が電話してきた。「なんで?」 そう聞くと、「知らん。母さんがゆっとる」と、これまた怒った声で返してくる。しかし、今帰るのはあまりにも早すぎる。「・・・、ウキー」 「プツッ」 悩んだ末のことだった。私は奇声を発しながら電話を切った。「フゥー」 私は大きく息を吐いた。だが、ゆっくりはしていられない。早く先生に、送ってもらえるようたのまなければ。私は向こうの部屋の扉を開けた。「!!」 遅かった。すでに飲んでいた。それもそのはず、今日は日曜日だから森下先輩がいるし、高橋さんの禁酒の期限が切れる日でもある。飲まないわけがない。いつもならあきらめるが、今日はそういうわけにはいかない。なんてったって、もう迎えに来てくれないんだから。私は必死で先生にたのんだ。「先生、送ってください」「・・・」「送ってー、送ってー、送ってー・・・」「・・・送ったるわ」「やった!」 私は思わずそう叫んでしまった。それぐらい嬉しかったのだ。先生は当然のごとく不機嫌そうだった。「あと三日間はこのことで何か言われるやろな」 そう思うと、少し気が重かった。

12月2日(公立入試まであと102日)

最近、調子に乗っていたのかもしれない。それというのも、今日やった三重県入試問題の数学の点数が、すごく悪かったからだ。私は、中1の頃から数学は得意だと思い続けてきた。しかし完璧な思いあがりだったことが今日わかったのだ。「スピード不足」 たいして難しい問題ではなかった。しかし、スピードが遅いことで時間が足りなくなってしまったのだ。涙が盛んにあふれてきた。それが悔しさなのか絶望なのかは、わからなかった。私は「これはいかん!」と思って、夜中の十二時の道を走りに出た。外の風は冷たく厳しかった。しばらく走っているうちに涙はかわいた。そして、なぜか笑顔になった。「大丈夫、まだいける」 私はそう思いながら、れいめい塾の階段を一段一段上がっていった。

12月3日(公立入試まであと101日)

今日はテンションが低い。なぜかと言うと去年の今頃、好きだった先輩にふられたからだ。

「勉強がんばりたいから」 理由はこれだった。

今日はテンションが低い・・・。

12月4日(公立入試まであと100日)

今日の帰りの会。クラスで人権集会の代表者を決めていた。こんな役は誰もやりたくないので、なかなか決まらない。「推薦」という名の「おしつけ合い」が続く。しばらくして「あいちゃんがいいんちゃう?」という声が出はじめる。まずい。このままでは私になってしまう。と、その時だった。「プルルルル」 教室の電話が鳴った。先生が取り、何やら話をしている。そして「山本さん、職員室行って」と言われた。やった!!逃げられる。私は満面の笑みで教室を出ていった。男子から「逃げんのかよ!」という声があがったが、「バイバイ」と手を振ってごまかしておいた。

話が終わり教室に戻るとすでに帰りの会は終わっていて、二、三人が教室に残っている程度だった。私は口もとがニヤけるのをおさえ切れず、思いっきり笑いながら学校を後にしたのだった。

その後の友達の証言: 「なんか笑うセールスマンみたいやったよ」

12月5日(公立入試まであと99日)

「今日はメリノールの英語するか」 先生が独り言のようにつぶやいた。そこへすかさず私。「メリノール?メリノールの英語って難しいんじゃないですか?」 先生は私の勢いに少しおされながらも、「いや、そんなに難しくはないんや」と言った。私は心の中で、「どのレベルから見て難しくないって言っとんねん」とつっこみを入れ、決して先生の言葉を信じなかった。

テスト用紙を配り(私の仕事みたいなもんです)、「始め!」と大きく開始の合図をした。まずは一問目・・・やられた!! 一問目から知らない単語が続発。こりゃあかん。私は自分の直感を信じ、無理やり問題を解いていくしかなかった。しかし、長文問題にさしかかったとき、私は何か違和感を感じた。そうなのだ、あんまり難しくなかったのだ。先生の言っていたことは本当だったのか・・・。クソッ。何か悔しい。時間になり、私はまた大きく「終わり」の合図をした。

今後の課題; 単語を覚えよう!

12月7日(公立入試まであと97日)

先生が大阪へ行った。なんでも同窓会があるらしい。今日の4時には終わると言っていたが、何時に帰って来るかは言わなかった。このぶんだと、今日は帰って来ない。絶対。

「腹痛いんとちゃうんかいっ!」

私がこう思ったのは、もはや言うまでもないだろう。

12月8日(公立入試まであと98日)

昨日は塾へ泊まった。なぜかというと、今日、私はお昼の3時から「白山町町民のつどい」などというものに参加しなければならないのだが、それなら朝は塾にいて、昼に帰ったもうが長く勉強できると思い泊まることにしたのだ。

時間は12時。私は家の車に乗り白山町へ向かった。5分くらい走った時だろうか、運転している父が言った。「あんた時間いいの?」「は?」「だって12時半集合やろ?」「あっ!」 やってしまった!時間を30分間違えていたのだ。これでは家に寄っていては間に合わない。しかたないので、私はそのまま会場へ行くことにした。あっ!言い忘れたけど、なんで参加しなくてはいけないのかっていうと、なんと夏休みの宿題で適当に書いた人権標語が運良く(悪く)入選してしまったので、その表彰式に参加しなければいけないのだ。

さて、私は風呂にも入らず昨日と同じ服を着て会場へ。車を駐車場へ止めるため、会場の周辺でウロウロしていた。と、その時、信じられない光景が私の目に飛び込んできた。制服。集合場所には制服を着た他の入選者達が並んでいたのだ。私はもちろん私服。「プチッ」 私の中で何かが切れた。「制服で、なんて書いてなかったやん!もぉ知らん」 その時、父は何も言わず笑っていた。おそらく「下手なことを言ったら殺される」とでも思っていたのだろう。

こうして私の無駄な一日はあ終わったのだった。

12月10日(公立入試まであと96日)

白山町は額縁が大好きである。何か、ポスターなどで入賞すると、白山町は決まって額縁をプレゼントする。もちろん、喜ぶ人など誰一人としていない。それを知らずの好意なのか、知っての悪意なのか、とにかく白山町といえば額縁である。

それは今日の帰りの会。先生は表彰状と、大きな板状の、包装紙で包まれた物も持ってきた。額縁である。誰かが運悪く何かに入賞してしまったらしい。かわいそうに・・・。私がそう思った時だった。先生がこっちを見てニヤッと笑ったのだ。まさか・・・。そのまさかだった。先生は私に表彰状と額縁を手渡したのだ。しかも、なぜか無言で。それにしても私はいったい何に入賞したんだろう。私は表彰状を見た。「白山町人権標語」「あっ!」 うっかり忘れていた。私は日曜日の表彰式をすっぽかしたんだった。するとさっきの先生の無言の意味は・・・。私は恐ろしくなり先生の方を見た。しかし先生が私の方を見ることは二度となかった。

12月13日(公立入試まであと93日)

今日、実力テストだった。最近塾では私立対策のテストを毎日のようにやっていたので、あんまり勉強していなかった。しかし、なぜか結構良く出来た。(国語以外) いや、もしかしたら出来た気になっているだけかもしれない。どっちにしろ結果が楽しみである。        

12月14日(公立入試まであと92日)

今日は土曜日。つまり今日は送ってもらえない。というわけで私は家に電話した。夜中の2時半だった。「トルルルル」「ガチャ。はい、モシモシ」 とてつもなく不機嫌な声で出たのは、なぜか私の兄、直矢だった。「迎えに来て」「なんでじゃ」「いや、迎えに・・・」「先生は」「無理」「ほんじゃあ、もっと早く帰れよ。ガチャ。ツーツーツー」 長い会話の末、迎えに来てくれるのか、くれないのか分からぬまま電話は切られた。それにしても、なんで直矢が怒っているのだろうか? 別に父は怒っていないのに、なんで直矢が・・・。それ以前に、なんでこんな時間に起きているんだ? とにかく気に入らねえ。私は念のために、もう一度電話した。「迎えに来て」「はあ?行ったつうの。ガチャ」 またしても直矢だった。気に入らねえ。

12月16日(公立入試まであと90日)

今日は三者懇談だった。先生は厳しい表情で「まあ、私立(高田6年編入)がうかったら津高もほぼ確定やけどな」と言っただけだった。前から思っていたのだが、津高ってそんなにすごいのだろうか? 友達に「どこ受けるん?」と聞かれて、「津」と答えると、すごく驚いた顔をされたことも一度や二度ではない。確かに私が「れいめい塾」という環境で育ってきたからというのはあるが、いくらなんでもみんな、津高のレベルを高く見すぎているように思う。一番の進学校といったって、しょせん三重県だ。と、えらそうな口をたたいてきたが、とにかく私が何を言いたいのかというと、私の兄(直矢)がうかったんやから、誰でもうかるやろ!ということだ。入試まであと90日。大楽勝でうかってやる!

12月17日(公立入試まであと89日)

強風が吹き荒れるなか、白山中学校ではマラソン大会が行われた。私はマラソンが大嫌いである。寒いし、えらいし、なぜか走っていると足首がもげそうになるし、とにかく嫌いなのだ。しかしいくら嫌いだからといって参加しないわけにはいかない。私は走った。(半ソデ、半ズボンで)

最初のうちは、いいかんじで上位のほうにいた。いつもそうだ。体力がないのに、速い人についていきたがるのだ。そして、やっぱり体力がないもんだから、だんだんと遅くなっていって、結局うしろのほうになってしまうのだ。

一人また一人と、私をぬいていく。もう私はあきらめモードである。歩くようなスピードで、やっとゴールまで近づいた。あと少しだ。と、その時「まだぬかせますよー」と向こうから大きな声が聞こえた。私の嫌いな先生だ。くそっ。確かに、全速力で走ったらぬかせそうな位置に一人いる。しかしこんな時に全速力なんかで走れるような力は残っていない。それなのにまた「ぬかせるって」という声が聞こえた。「無理やっちゅーねん!!」 一瞬そう叫びそうになったが、ぐっとこらえた。そしてとうとう私はゴールを迎えた。38位だった。

ところでマラソンは男女で行われる。ということは男女で同じ順位の人がいるということになる。実は私は、その同じ順位の男子を見つけるのが毎年の楽しみなのである。見つけてどうするのかって言われたら答えられやんけど、なんか運命を感じるやん。しかし実際、同じ順位だった男子は、かなり微妙な人だった。人生ってそんなもんか・・・。と、とてもせつなくなった私だった。

12月18日(公立入試まであと88日)

今日の社会の時間はテスト返しだった。先生が出席番号順にテストを返していく。私の名前は「ヤ行」なので、出席番号はかなり後ろのほうである。私は、自分のテストが返されるまで待っている時がかなり嫌いだ。なぜなら異常に緊張してしまうからだ。

私はいつものように緊張しながら自分の名前が呼ばれるのを待った。早く早く早く・・・。そして「山本」 とうとう私の番だ。私は先生の前に走っていった。すると先生は「漢字気をつけろよ!!」と言ってテストをわたした。「え?漢字ですか?」 私が聞くと,先生は「ふりがなふってあったから、おまけしたるけどな」と、少し怒ったように言った。私はテストを見た。「うそ〜ん」 私は目を疑った。なんとそこには「核家族」と書くところを「核家旅」と書いてあったのだ。

こんな漢字、小学生でも間違わない。そりゃ、先生も怒るはずやわ・・・。実は私は漢字間違いを昔からよくやる。国語のテストで「南」という漢字を間違えて99点になってしまったことがあるのだ。その時、前のテストを全部見直してみたのだが、なんと全て「南」という漢字を間違えていた。それらのテストの時は気づかれなかったらしい。とにかく基本的に間違えていたのだ。そんなこともあり私は改めて今日、自分がいかに漢字を正しく覚えていないかが分かり、自分の性格の荒っぽさを痛いほど知ったのだった。        

12月24日(公立入試まで82日)

今日は塾のクリスマスパーティーだ。今回は私達中3がつくった。メニューは、オムライス・サラダ・シチュー・ケーキと、まあこんなところだ。お昼の十一時頃から先生のお宅をかしていただいてつくったのだが、先生の奥さんや、れいちゃん、めいちゃん、あいちゃんが手伝ってくれてとても助かった。(ほとんどつくってもらったような気もするようなせんような)

そして夜になりパーティーは始まった。急に決めたことだったので人数はあまり集まらなかったが、大いに盛り上がった。九時半頃には上野先輩や斉藤先輩も来てくれた。オムライスを食べた上野先輩。「これ、奥さんに手伝ってもらった?」「はい」「やっぱり。だっておいしいもん」 しまった!! 料理を手伝ってもらったことがばれてしまった。「いや、違うんです・・・」 言い訳をしようとしたが、まったく思い浮かばない。だって本当のことやもん。トホホ・・・。

深夜二時、よっぽど悔しかったのか、家に帰るなり料理の本を手に取る私がいた。また睡眠時間が短くなりそうだ。  

12月25日(公立入試まであと81日)

いつものように「BIGカップヌードル」にお湯を注ぐ。今日の夕飯だ。「シュー」「シュー」というポットの古めかしい音が塾に響く。孤独だ。そして一人で「ズズズズズ」とラーメンをすする。孤独だ。その時私ははっと気が付いた。「もしかして・・・。もしかして今、クリスマスやん!!」 そうなのだ。私はクリスマスだというのに一人でさびしくラーメンをすすっていたのだ。こりゃだめだ。生まれてから一番さみしいクリスマスである。あかん。あかん。山本愛、15歳。ただ今、彼氏募集中!!  

12月29日(公立入試まであと77日)

いつものように午前9時に塾に着いた。まず電気を付けてコピー機の電源を入れた。そして自分の席に戻ろうとしたその瞬間「!!」信じられない光景が飛び込んできた。誰かいる。誰かが私の席で寝ている。「ありえやん」 思わず口から飛び出すこの言葉。それもそのはず、寝ていたのは、(もちろん)れいめい塾の塾頭だったからだ。

私はどうしようと悩んだ末、真ん中の部屋で勉強しているあすか先輩に助けを求めることにした。「先輩、先生が私の席で寝とる」「ええっ?!」 先輩のただでさえでかい目が、さらに大きくなる。とりあえず先生の前に二人で並んで立ってみた。すると先生はパチッと目を覚ました。そしてしばし困惑しながらこう言った。「あれ?何でこんなとこで寝てんの?」「こっちが聞きたいわ!」 私は心の中で思いっ切り叫んだ。しかし先生はそんな私をよそに「もうちょっと寝かせて」と言って、いそいそと自分のベッドにもぐり込んでしまった。

この様子だと、おそらく昨夜はベロンベロンに酔っていたはずだ。そして眠たくなりフラフラとベッドに向かい、その途中で私の席であるバスマットを発見したので、バスマット=ベッドという思考が瞬時に働いたのであろう。いやはや、まったく迷惑な話である。

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