技術的体験談＆雑談 - 株式会社赤塚空調設備

技術的雑談　Technical chat

エアコンを設置する場合施主様のお宅に訪問し、最初に打ち合わせをするのが室内機と室内機の据付場所の確認になります。

新築物件や、マンション、アパートなどは、予め室内機と室外機の取付け場所が決められていますので、後は間柱や筋交いなど、建築構造上の障害物に気を付けながら、高さや微調整を行うだけで施工に掛かれますが、エアコン専用コンセントが無い所や、専用コンセントは有るけど室内機を違う場所に取り付けたい場合は、室内機の壁外（引込線・雨樋・シャッターボックス・電気メーター等）にも注意が必要になります。　　　　　　　詳しくは⇒「技術的な体験談　穴開け作業について」

最近の室内機にはフィルター掃除機能が装備されている機種が多く、前方に出っ張っているため、吹き出し口のルーバーがカーテンレールと干渉して開かないとか、クローゼットの扉が開かない等の問題も発生しますのでこれらの事にも注意が必要です。
この室内機の位置決め事でいまだに迷うことが有ります、それは右出し配管・左出し配管の室内機の位置です、下図の様に、室内機の横から配管を出して真横の壁を貫通させる工事方法です。

左画像の取付位置だと、配管も露出しますし、穴も丸見えになってしまいます。
右画像の取付位置だと穴や配管は見えにくくなりますが、サービススペースが確保できないのと、壁に近過ぎるので前面パネルがあけにくくなります、ただ画像のようにカーテンレールとの関係も有りますので、私的にはこの方法でも良いかと思います。
おススメは、化粧カバー（出口タイプ）を使った施工方法です。　　※オプションです。

室内機本体と壁穴部との間に約７㎝程の化粧カバーを取付ける施工法で、右出し・左出し配管共使用できます、上の画像の例ではカーテンレールがあり、壁に近づけて穴を見えにくくする施工法が出来なかったのでこの方法で施工しました。

余談ですがサービススペースについてです、メーカーの施工書には５～１５ｃｍ（メーカーにより誤差は有ります）程の、サービススペースが必要と言う説明があります。
近代住宅でよくある施工パターンだと、カーテンレールが干渉する為に施工書の様なサービススペースは殆どと言って良いくらい確保出来ません。
物理的に３尺（約９１ｃｍ）の壁に、７９ｃｍの室内機を取り付けるのですから、壁にくっ付けて取付けても反対側には、柱１本分（約９cm）程の隙間しか取れません、通常ですとこのスペースにカーテンレールが来ますのでとても無理ですよね。

勿論、カーテンレールをカットして、無理やりサービススペースを作る事は出来ますが、そうなるとカーテンの掛が浅く、光が差し込んでしまう事も考えなくてはなりませんし、真裏抜き配管だと、左にずらす事によって筋交いにも当り易くなります。
要するに、メーカー施工書の据付方法を重視するか、無視して見栄えの良い方法を選ぶか、施工書通りではないけど建物の構造に合わせて取り付けるか・・・
この様な事を加味しながらしっかり説明させて頂き、施主様が納得の上ご希望の方法で施工しています、打合せは大事ですよね。