今年のゴールデン・ウィークは、
遠出をしなかったかわりに、
映画は3本見に行きました。
その中で、予期に反して面白かったのが、
「世にも不幸せな物語」
(公式サイト)です。
暗い色調のポスターで、
タモリを思い出させるようなタイトル、
見に行くつもりは全くなかったのですが、
次のようなことがわかって、少し気持ちが動きました。
原作は、
レモニー スニケットの「世にも不幸なできごと」シリーズ、
1999年に発売された時には、
児童書ベストセラーのトップを「ハリーポッター」が走っていたが、
それを抜いてトップになった、
というのです。
連休で時間はあるし、
「ミリオンダラー・ベイビー」
(公式サイト)
はまだやっていないし、
これでも見るか、と軽い気持で見たのですね。
何か不思議な雰囲気を漂わせた映画で、
評論する言葉が出てこないのですが、
お金を掛けて丁寧に作ってあるし、
面白かったですよ。
何せ、原作を読もうという気持ちになったのですから、…。
今回映画化されたのは、シリーズの3巻までで、
アマゾンのサイトで調べてみたら、
The Bad Beginning (Series of Unfortunate Events)
The Reptile Room (Series of Unfortunate Events)
The Wide Window (Series of Unfortunate Events)
です。
映画化された
3巻までの箱入りセット
もあります。
日本語訳は草思社から出ていて、
最悪のはじまり 世にも不幸なできごと〈1〉
爬虫類の部屋にきた 世にも不幸なできごと〈2〉
大きな窓に気をつけろ 世にも不幸なできごと〈3〉
の3冊です。
これも、世にも不幸なできごと (1)(2)(3) 3巻 箱入りセット
があります。
早速、英語版3巻セットを注文しまして、
読み始めましたが、これがまた面白い。
ハリー・ポッター(原作)と比べますと、
分かりやすい英文で、
私でも少し辞書を引けば読めます。
分量が少なくて、
ハリー・ポッター第1巻が223ページに対して、
不幸シリーズ第1巻は、162ページ。
小さめの判型で活字が大きいので、
同じ1ページでも文の量は多分半分以下。
どんどん読み進めますので、
「英語の本を読んでいるのだ」という達成感もあります。
(もっとも原書は9歳以上向けですから…)
英語学習の教材にも良いのでは?
要注意は、ハリポタの方は、
分からないところはどんどん読み飛ばしていっても、
なんとなくストーリーや雰囲気が分かるのですが、
不幸シリーズは、表現が簡潔なだけに、
分からない文章は、何回か読み直したり、
分からない単語の3つに1つは辞書を引いたり、
丁寧に読んでいく方が面白いのです。
ハリポタはたぶん、
英国の話言葉に近い生き生きした表現。
不幸シリーズは、
皮肉っぽい言い回しや、裏のある表現など、
独特のユーモアをもった文体のように感じます。
なお、第1巻の6章まで読んだ段階ですが、
ストーリーの展開が、
映画とは少し違うところがあるようです。
映画を見てあると、
原書の理解の大きな助けにはなるのですが、…。
逆に、読み甲斐があるということですね。
映画も原書もお薦め。
参考:ハリー・ポッター関係のバックナンバー
「ハリー・ポッターと賢者の石」日英米比較
|