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Gazing At " Promised Land "

2003年度 6月第四週


6月22日

塾と同様に、剣道にもまた相性というものがあるんだろう。高校剣道の東海大会団体戦、津西は静岡一位の吉原工業に負けるものの、大森が一人気を吐き、なんと二日連続で安田君を破ったという。結局は吉原工業が優勝したそうだが、これで俄然大森に対する注目も高まるはず。三重県剣道界から国体出場への要請も熱っぽくなりそう。受験勉強を理由に断るつもりが、この風向きでは風見鶏・大森、果たしてどうなることやら・・・。

6月23日

高3に古典を教える大森・兄がやって来る。「どないや、弟の様子は?」「昨日の団体でも安井に勝ったのがよっぽどうれしかったようで、もうウルトラマン気分ですよ」「こりゃ国体までもつれ込むかな」「さあ、そのへんは聞いてないんですが。もう少ししたら挨拶に来るでしょう」

真打登場、大森・弟が姿を見せた。「わざわざ静岡まで来ていただいてありがとうございました」「こりゃ、ご丁寧に・・・ああ、ホンマ大変やったわい!」

6月24日

自動車メーカーDで森下、最終面接に臨む。

6月25日

塾内は期末試験まで1週間を切り、静寂が支配している。ここそこで同じ中学の生徒が数人集まっては分からない問題を教えあっている。そこそこに騒がしいが、こんな騒がしさは大歓迎。より高得点を取るという共通の目的で、下級生は同級生や先輩たちの間を移動する。教えられる生徒と教える生徒が教室のいたるところで輪になっている。勉強できる生徒とできない生徒がいる。その事実は事実として受け止め、対等な関係で教えたり教えられたりする・・・そんな環境をつくることに俺は今まで腐心してきた。
そんな静謐な喧騒のなか突然響く電話の音。

「先生、ぼく誰か分かる」 この忙しい時に俺はクイズごっこをするってか! 「大輔(近畿大学1年)か」「ちがうよ」「ヒントは」「外国にいる」「外国・・・どこや」「オーストラリア」「なんや、中井か!」「そう」「元気か」「うん、そっちはどう? 塾のほうは変わりはない?」「ああ、いつものように高3の出来の悪さには泣かされているけどな。そうそう、オマエんとこの寿司屋“都寿司”へ行ってきたぞ」「どうでした?」「安心しろって、大繁盛や」「そりゃ良かった」
中井の話をかいつまんで・・・。
「そっちは暑いみたいやけど、こっちは寒くって。ブリズベンって一年中暖かいと思ってたら寒い寒い。Tシャツばっかでトレーナーすら持ってこなかったから・・・えっ、風邪をひいたかって? ぼくはどんなに寒くとも風邪はひかんよ。ハハ、そうそうアホやもん。最近ステイからシェアハウスに代わったんや。え? え〜とね、ステイは食事代込みで週に170ドルかな、シェアハウスは安いのは65ドルくらいからあるけど、ぼくのは100ドルってとこ。差額70ドルって大きいよ。食事代だけならそんなにせんもん。うん、自分でも料理するの好きやから外食もあまりせんしね。シェアハウスは2階建て、これがさ、ぼく以外はみんな女の子なんや。え? そうそう、ぼくもええんかなって思ったけど・・・。え〜とね、日本人が一人、中国人が一人、あとの四人は韓国人。え、年齢? ぼくより年上、27〜28歳くらいかな。え? ハハハ、そんなにうまくいけへんよ。でも、なんとか彼女をつくろうとは思ってるけど。え? うん、休みの日なんかには行くよ。ゴールドコーストかな、土日なんかはリターンがただなん。リターン? そうそう、行きの料金さえ出せば、帰りの料金はタダになる。そやのにね、バスがこれまた高いんや。そっちといっしょ。まあ、シェアハウスがシティの中やからそんなにバスには乗らんけど。免許? ないよ。だって繁華街まで徒歩で10分くらいやし。そうそう、不思議なことにレストランってほとんどない。飲み屋がめちゃくちゃたくさんあるよ。え? うん、よく飲むよ。ぼくってさ、そっちにおった頃はビール嫌いやったけど、こっちではよく飲む。おいしいんさ、飲めるの。え、吐くって? うん、吐く吐く。吐いても飲むけどね。誰とって? やっぱシェアハウスの・・・うん、彼女に・・・ハハハ、そのうち頑張りますよ。韓国人の子で27歳なんですけどね、頑張る。先生、英語っていいですよね。なんでかって? その27歳の女性とでも自由に話せる。日本やったら敬語とかあって、そんな年上の女性にうまく話せる自信なんてないですよ。でもね、オーストラリアだったら話せる。英語だったらフランクに話せるんです。英語って本当にいい詞ですよ。・・・でもね、まいったんが、シェアハウスって男がぼくだけで後は女の子、女の子ってシャワー長いんですよ。ずっと待っている。えっ? ハハハ、そんな! のぞいてませんよ! でも、こっちって風呂がないんですよ。ええ、見たことない。ステイの時はあったけど。シェアハウスはどこもシャワーだけ。たまには風呂でゆっくりとね・・・」

中井は9月15日頃に帰省の予定だとか。最後にウチの生徒らしいセリフ・・・「みんなに頑張れって。ぼくが帰った時にびっくりするような全国統一模試の成績表を見せてくれって・・・。そして允にはホンマ頑張るようにって言っといてください」
中井の声の背後で嬌声が響いていた。俺は尋ねた、「後ろの声がオマエさんのシェアハウスのメイトたちか?」「ええ、紹介しましょうか?」「クソッ、塾の生徒のうらやましい話に付き合う気はねえよ。こっちは期末直前でテンパッてんだ! じゃあ9月にな」「はい」 満面笑みの中井の顔が夢にまで出てきそうだった。

6月26日

桜ヶ丘の公文教室の先生・中山洋子先生が7月初旬に引越しをすることに・・・。洋子先生にはウチの双子の娘、れいとめいを教えていただいた。公文についてはやまやま言いたいことはあるものの、教育とは人間である。子供たちには、あの洋子先生の天然の入った底知れぬ明るさに触れてほしかった。

中山先生の娘(3期生の亜子ちゃん)と息子(6期生の智博、サンケイスポーツ勤務。でも大学生)を俺が教え、俺の3人の娘を洋子先生に教えてもらったことになる。今日は末娘のあいが洋子先生のお家に行ってお別れを言うという。「きっとあいは泣いて帰って来るわ」と奥さん。別れにもいろんな別れがある・・・叔母の痩せた姿が脳裏に浮かんだ。

中山家については、洋子先生だけでなくご主人にもひとかたならぬお世話になった。三重県でありさえすればいい!と連呼する斉藤太郎(北海道大学6年くらい?)の就職活動において、地場産業の重鎮・三重交通は当然のごとく射程内にあった。何も知らない斉藤に三重交通について説明していただいた。俺もまた、これから三重交通がどのように進んで行くのか興味があった。三交百貨店の縮小化、観光バスに他社が参入している状況、マイカーゆえにバス利用者の減少など、三重交通にとって決して明るい将来が開けているとは言えない。三重交通が本来のバス事業だけではなく、異業種参入やグループ企業の展開をこれからどのように進めていくのかなど、斉藤だけでなく俺にとっても参考になるレクチャーをしていただいた。

その中山御夫妻の引越し先はサティ近くの新築マンション。それもあって俺と奥さん、サティに商品券を買いにいった。慣れぬ人ごみをブラブラ歩いていると奇遇なりや!田丸ドクターと北野ドクター(ともに三重大学病院第二内科所属)。
「こんな時間に何をしてるの」「今度、医局で旅行があるんですよ。それでお酒の買出しにね」と北野君。そこへ奥さん、「じゃあ、旅館でみんなで万歳するんですか?」と“ブラックジャックによろしく”のネタを振る。「いやあ!そんなんじゃないですよ」と田丸君。「でも若い衆おらへんの?」「新人もいるにはいるんですけど、飛ばされてますから。結局は僕たちが医局で一番の若い方になるんですよ」と田丸君。「ほんま、30歳過ぎても若造で・・・」と、こっちは北野君。「ところで先生は何の用事で?」「ああ、お世話になった人にね、お歳暮や」「先生、今やったらお歳暮じゃなくてお中元」と田丸ドクター、厳しいつっこみ。「そやな、ハハ・・・ちょっと前も、レプリカとパプリカ間違えたんや」と言わずもがなのやぶへびは俺。
田丸君、真剣な顔になり俺に話しかける。予想通り今春、ウチの塾のHPで載せたドクターの話になる。病院の入院時における対応ミスから息子さんの脳に障害を残した話だ。「ぼくの二人目がね、喘息がひどいんですよ。まあ大きくなったら治るとは思うんですが・・・そんな話を聞くと、本当に元気であってさえくれればそれだけでいいと思いますよね」と自ら認める子煩悩の北野君。「そやな」と俺、子供がまだの田丸君に向かって「田丸君も子供できたら分かるって」「そやそや、子供のおらん奴は会話に加わるなよ」と北野君。これには田丸君、破顔一笑。


6月27日

期末試験の第1ラウンド、嬉野中終了。えりかは以後、受験体制に入る。とりあえずは中学英語から高校英語にシフト。5文型の識別あたりから入るつもり・・・。

あすかが姿を見せる。言いにくそうにバイト料の前借りを申し出る。「なんや、コンパか?」「うううん・・・そうとは違うんやけど・・・」「じゃあ、なんや」 あすか、話の矛先をかわすように「先生、橋本元気そうやったね」「何よ、それ。なんで俺が橋本の元気なん知ってるねん」「えっ・・・だって1階におるよ」「1階! 何してるねん!」「さやかちゃんに数学を教えているみたい」「すぐに呼んでこい! 挨拶もねえんか」 あたふたとあすかが駆け下りていく。しばししてあすかカンバック。「橋本は!」「今、数学を教えてるから後から来るって・・・」「あいつ! 俺よりさやかの方が大事なんかい! ・・・まあ、そうかな」

橋本はこの夏、こっちで自動車学校に通うとか。じゃあ、ウチの塾の近くの高茶屋自動車学校にしてくれりゃウチの塾をベースにして動ける。朝、片田団地からウチまで出てくるんが大変だが、ここはなんとか同じ団地に住んでる菊山のお母さんに頼もうか・・・期末直前の喧騒のなか、生徒の質問に答えながらそんなことを考えていた。

6月28日

今日は土曜日、俺とすれば唯一気を抜ける一日である。昼は中塚が理系全般、夜は中学生には古市が、高1と高2には大森が来て古典を、そして高3には石田が来てくれて現代文を教えてくれる。

石田の現代文の授業を見たかった。なにしろ今春から大西君に代わって現代文を担当。本人はもとより俺もまた重圧、十分すぎるほど感じている。

国語の場合、講師の数だけ教え方があるように思う。本棚に並ぶカリスマ講師の本を手に取ってみても、ほとんどが自分のメソッドに都合のいい実践問題を収録している。いかさまのやり方を教え、いかさまの問題を解いては実力が上がったと錯覚する。ゆえに浪人して国語、とくに現代文の実力がついたというコメントは滅多に耳にしない。
今年の高3には大森や拓也など、去年まで大西君の薫陶を受けた連中がいる。ここに三重大学教育学部あたりの講師を持ってきては今まで大西君がやってきたことが無になるんじゃないか? ゆえに高3の3年間を大西君の授業を受け続けた石田佳子に白羽の矢を立てた。
佳子が授業を始めてはや3か月、一度様子を見てみたかったのだ。
その目論み、一人の闖入者によって頓挫する・・・1階の教室のドアを開けて入ってきたプロレスラーと見まがう一人の男・・・克典!

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