THE GREEN MILE  グリーンマイル

  スティーブン・キング 原作。
  この映画はもう、私ごときがどうこう言っていい作品じゃないかもしれない…。
  それこそ、ティッシュとハンカチ用意して、とにかく見てください、としか言いようがないくらい。
  3時間という長さなのですが、それがまったく気になりません。

  死刑囚だけが収容された刑務所。
  死を待つ為だけの場所。
  そこを守るのは…「仕事」としてその「死の瞬間」を彼らに与えるのは…優しく常識人な…“普通”の男達。
  …たった1人の、子供じみた残忍さに満ちた男を除いては。
  そこにあるのは「看守」という職についた男達の日常。
  それを変えたのは…大きな黒人の姿をした「奇跡」…ジョン・コーフィ。

  多くの痛みを見てきた。多くの苦痛を聞いてきた。
  そのコーフィの「もう疲れた」 その言葉が痛くてせつなくて…もう、泣くことしかできませんでした。

  ああ…もう、私の言葉なんかで、これ以上語りたくない(^^;
  ただただ…ぜひ見てください。このひとことに尽きる映画です。

  CAST    ポール・エッジコム:トム・ハンクス              / ジョン・コーフィ:マイケル・クラーク・ダンカン
          ブルータス“ブルータル”ハウエル:デヴィット・モース    / ジャン・エッジコム:ボニー・ハント
          ハル・ムアーズ:ジェームズ・クロムウェル          / パーシー・ウエットモア:ダグ・ハッチソン
          エデュアール“デル”ドラクロア:マイケル・ジェター     / ディーン・スタントン:バリーペッパー
          ウィリアム“ワイルド・ビル”ウォートン:サム・ロックウェル / ハリー・ターウィルガー:ジェフリー・デマン

  脚本・監督 フランク・ダラボン


Sleepy Hollow  スリーピー・ホロウ

  ゴシック・ホラー・ミステリー。
  ホラーですよ、ホラー! 嫌いなくせに、何で見に行ったんだか…。 ←いやまぁ、色々理由はあったんですけどね(^^;
  「スリーピー・ホローの伝説」という古典作品が原作だそうです。

  ただ、ミステリーという部分が幸いしたのか、謎解きの方に意識が向いて、あまり恐怖には襲われずに済みました。
  あと。首無し騎士が、時折間抜けに見えて(笑)
  馬車に引きずられるシーンは…なんだか、本当に苦笑してしまいました(^^;
  主人公も…主人公という割りには内面的に弱くて…。
  けれどそれを乗り越えて、前向きに事件に…そして、恐怖に向かって行く様が…段々カッコ良く見えていきました。
  目を覆いたくなるようなシーンは少なかったのですが、イカボットの夢に出てきた、針だらけの棺桶から母親が倒れ出て
  くるシーンと、死人の木から首がゴロ…のシーンは、さすがに「うっ」な感じでしたね(汗)

  謎解きあり、どこかコミカルな雰囲気あり、躍動感あり、押し迫る恐怖感あり…一言で「ホラー」と言い切ることの出来な
  い作品ではあると思いました。

  CAST  イカボット・クレーン:ジョニー・デップ      /  カトリーナ・ヴァン・タッセル:クリスティーナ・リッチ
        ヴァン・タッセル婦人:ミランダ・リチャードソン /  バルタス・ヴァン・タッセル:マイケル・ガンボン

  監督   ティム・バートン
      


END OF DAYS  エンド・オブ・デイズ

  アーノルド・シュワルツェネッガー。彼に会いに劇場に行きました。はい(笑)
  しかも、敵役がガブリエル・バーン…私にとっては、キャスト的に贅沢な映画でした。
  ミレニアム、終結の時、サタン復活…予想通り、キリスト教色の強い映画だな、という感じでした。
  まぁ…テーマがテーマだし、洋画だし(←無信教者です(^^;)

  最初に画面に現れたジェリコの印象って、「むさい」というか「すさんだ」という感じでした。
  そして、その後の犯人追跡の激しさとの対比が…彼の心の不安定を現しているように感じました。
  どこまでも…自分を追い詰めて追い詰めて…常識では考えられない極限状態まで落ちて…それでも、彼を苦しめるの
  は目の前にある苦痛ではなく、過去に刻まれた心の傷。
  最後に選んだ選択こそが、彼の望みで…唯一の救いの手段だったのだろうな…。

  そして…彼に対峙する、サタン。
  冷徹で冷酷…それなのに、どこか人を魅了する妖しい瞳。
  人間の心の暗い部分、欲望…全てを知る「彼」は恐怖の象徴でありながら…人間の心の顔そのものなのかもしれない…。

  考えさせられたと同時に、2000年を迎えるのを、ちょっと怖くしてくれた映画でした(笑)

  CAST       ジェリコ・ケイン:アーノルド・シュワルツェネッガー /  サタン:ガブリエル・バーン
             クリスティーン・ヨーク:ロビン・タニー         /  シカゴ:ケビン・ポラック

  監督/撮影監督  ピーター・ハイアムズ


ANNA AND THE KING  アンナと王様

  19世紀中盤、シャム王国(現在のタイ)でのお話。
  実際にあった話が元になっていること、「アンナとシャム王」「王様と私」という映画・ミュージカルもあったということを、
  後から知りました(こんなんばっか(^^;))
  「1人の女性の情熱が、王国の運命を変えた」というフレーズに惹かれ、見に行きました。

  どのシーンが印象的だったか?と聞かれても、とっさに選べないくらい見所にあふれた映画でした。
  舞踏会で艶やかなダンスを披露するモンクット王とアンナ。幼くして逝ってしまった、ファー・イン王女。王の側室という
  立場を捨て、愛する人への想いに準じたタプティム。僅か二人の部下を従え、命をかけて反逆者と向かい合った王…。
  それぞれの生活習慣・宗教から生じる考え方の違い。方や国を富ます為、方や国を守る為の、政治・外交のぶつかり
  合い。未来を見つめ、変化を取りいれようとする王と、伝統を重んじ力で「今」を守ろうとする将軍。
  様様な人間模様が編み込まれたこのえいがで、「1番」印象的な場面を選ぶとすれば。
  ラストシーン…ただ見つめあって踊るモンクット王とアンナの姿でしょう。
  セリフではなく…見つめあう二人の雰囲気が本当にせつなくてせつなくて…涙が止まらなかったです。

  映画を見る前は、チョウ・ユンファってなんか普通のおぢさん〜とかめちゃくちゃ失礼なことを考えていたのですが(ごめ
  んなさい、ごめんさい!!)
  話が進めば進むほど。王としての威厳あふれる姿、アンナを見つめる視線に、惹きつけられてしまいました。
  終わった後には、もう「カッコイイ〜、めっちゃ素敵やった〜」状態でした(^^;
  ぜひ、お奨めしたい映画です。

  CAST  アンナ:ジョディ・フォスター    /  モンクット王:チョウ・ユンファ
        タプティム:バイ・リン        /  ファー・イン王女:メリッサ・キャンベル
        ルイ:トム・フェルトン  
      /  チュラロンコーン皇太子:キース・チン
        アラク将軍:ランダル・ダク・キム /  チョファ殿下:リム・ケイ・シュー

  監督   アンディ・テナント


WILD WILD WEST  ワイルド・ワイルド・ウエスト

  SF西部劇・・・で、いいのかな?
  「古きよきアメリカ」の雰囲気に、現代科学も真っ青なからくりを見事に融合させています(笑)
  そこへ、さらにアクションまで交えた贅沢さ。
  笑いとシリアス、軽いロマンスと拳を握る展開…その緩急に釘付けにされます。

  出会いからして印象最悪、何もかもが正反対なウエストとゴードン。
  張り合ったり罵り合ったり、意地を張り合い利用し合い…ハラハラさせられながらも、どこかコミカルで笑えます。
  それでも、ともに行動を共にしていくうち…
  とにかく行動、銃と自分の体を資本にするウエストが、発明品や小細工を使うようになる。
  まず理論あり、暴力的なことを嫌い、科学で全てを動かすゴードンが、ピンチを切り抜ける為に大胆な行動に出る。
  そんな風に、良い方向に影響されあっていく様が面白かったです。
  個人的には…ウエストの方が好み(笑) ←誰も聞いてないって(^^;
  このコンビの活躍は、ぜひもう1度見てみたいです。
  続編が出てくれると、嬉しいなぁ…。

  ところで…ケビン・クラインが2役(ゴードン&大統領)をやっていたのを、またしても最後まで気付けませんでした(^^;
  こういうのって…私だけ? 人の識別、下手なんですよぉう(汗)

  CAST  ジェイムズ・ウエスト:ウィル・スミス    /  アーティマス・ゴードン/グラント大統領:ケビン・クライン
        アーリス・ラプレス博士:ケネス・ブラナー /  リタ・エスコバー:サルマ・ハエック
        コールマン:M・エメット・ウォルシュ    /  マグラス将軍:テッド・レビン

  監督   バリー・ソネンフェルド

 

 

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