ELIZABETH  エリザベス

  16世紀、イギリス。<ヴァージン・クィーン>エリザベス1世のお話です。
  これまで見た中世物を振り返って思ったのですが、16世紀頃のヨーロッパって題材にしやすい時代のようで…それだけ、
  歴史的に乱れていた、というか荒れていた、ということなのでしょうね。

  エリザベス1世というと「すごく強く、優秀な女王」というイメージがあるのですが…この映画では「女性としてのエリザベ
  ス」象を中心に、彼女がヴァージン・クイーンを名乗るまで、の部分が描かれていました。
  そのせいか、懸命ながらもどこか頼りない、というか、女王としての何かが足りない、という印象を受けました。
  けれど、多くの政敵・心ない臣下たちの言葉に負けず毅然と挑み続ける姿と、ひたすらにロバートを信じて想う姿は、対
  照的かもしれないですけど、どちらも「強さ」だな、と思いました。
  ロバートが反逆に荷担していたのを知ったとき、彼を罰せず「生かしておいて、今後の戒めにします」と言ったのは…女
  性として愛する男性の血を流したくない、という部分と、統治者として二度と甘い想いにぐらつかないよう、という部分と
  があったのではないかなぁ…そんな風に思いました。

  現代の女性から見ても充分強い…まして、この時代に女性がこれだけの強さを持つなんて、考えられなかったのでない
  でしょうか?
  前例がないからこそ…彼女は、全てを自分の手だけで切り開いていかなければならなくて…なおのこと、強さが必要だっ
  たんだろうな…。
  もう少し詳しく勉強していると、また違った面も見えてくるかもしれない…そう思うと、勉強不足がちょっと残念です(笑)

  CAST  エリザベス1世:ケイト・ブランシェット       / フランシス・ウォルシンガメ:ジェフリー・ラッシュ
        ノーフォーク公:クリストファー・エクルストン   / レスター伯 ロバート・ダドリー:ジョセフ・ファインズ
        ウィリアム・セシル:リチャード・アッテンボロー / メアリー・オブ・ギース:ファニー・アルダン

  監督   シェカール・カプール


TARZAN  ターザン

  初めて、劇場でディズニーアニメを見ました。
  字幕で見たかったぁ…(泣) とは言うものの、どうしても子供中心に向けて上映されるものですから、吹替えの方が多い
  のは仕方がない事なのでしょうけど…。
  スピード感と、背景のしっかりした奥行き。キャラクターの明るく温かい魅力…さすがはディズニー映画、という感じでした。

  ディズニー映画というのは本当にたくさんの方に幅広く愛されていて、過去にほとんど見たことのない私がどうこう言う
  のは申し訳ない気すらしてしまうのですが(^-^;
  アクションにハラハラし、明るくコミカルな歌と踊りに微笑み、ターザンとジェーンの純愛にドキドキして…どうしても泣い
  てしまった離別のシーンにも、温かみがありました。
  最初から最後まで、目が離せませんでした。
  カーラの「母」としての愛情がすごく素敵で…「自分だけみんなと違う」と悩むターザンに「同じなのよ」と優しく言って聞
  かすシーンには、なんだかジーンときてしまいました。
  そして、ターザンが人間として生きることを決めたとき、「お前が幸せならいいの」と彼の決断を受け入れて「私の宝物よ」
  と見送る彼女の優しさ、温かさが切なくて切なくて、涙がぼろぼろとこぼれてしまいました。

  ハッピーエンドが、これほど嬉しいと思った映画は久しぶりな気がします。

  声の出演(日本語吹替え)
  ターザン:トニー・ゴールドウィン(金城武)
                   ジェーン・ポーター:ミニー・ドライバー(すずきまゆみ)
                   カーラ:グレン・クローズ(藤田淑子)     /カーチャック:ランス・ヘンリクセン(内海賢二)
                    ターク:ロージー・オドネル(土居裕子)   /タントー:ウェイン・ナイト(玄田哲章)
                     クレイトン:ブライアン・ブレスト(銀河万丈)/ポーター教授:ナイジェル・ホーソーン(大木民夫)

  監督               ケビン・リマ/クリス・バック


AUSTIN POWERS 〜THE SPY WHO SHAGGED ME  オースティン・パワーズ デラックス

  何というかもう…ほんとに変な映画(笑)
  すっごく「おバカ」で…それが誉め言葉になってしまう映画です(^-^;
  前作(?)があると思うのですが、それを知らないものだから分からない部分も結構ありました。

  ただ、ぱっと見だとほんとに凄腕か?と思ってしまうオースティンも、どう見たって頭のワルそうなドクター・イーブルやミニ・
  ミーも一応本当にすごい・・・らしい(笑)
  いろんな映画のパロディが織り交ぜてあるそうで、詳しい方はそれを探しながら見ると面白いようです。
  詳しくない人がなんにも考えずに見ても(私がそうだ…笑)充分笑えます。
  ただ、ちょっと表現が露骨…というか下品で、下ネタもすごい(笑)ので、そういうものが嫌いな人にはあまりお奨めでき
  ませんです。
  好きではないけど、笑って流せる、という方まででしょうか。
  カップルで見るよりは、友達大勢で見て笑転げる…そういうタイプの映画でしょうね。

  ところで…この映画、マイク・マイヤーズが一人で3役してるのって、パンフレット見るまで気付かなかったのは、私だけ
  なんでしょうか??
  オースティンとドクター・イーブルが同じ人だということすら、気付けなかった私って…(苦笑)


  CAST オースティン・パワーズ/ドクター・イーブル/ファット・バスタード:マイク・マイヤーズ
       フェリシティー・シャグウェル:ヘザー・グラハム / ミニ・ミー:ヴァーン・トロイヤー
       ナンバー2:ロバート・ワグナー          / ヤング・ナンバー2:ロブ・ロウ
       スコット・イーブル:セス・グリーン         / フラウ・ファルビッシナ:ミンディー・スターリング

  監督  ジェイ・ローチ


ホーホケキョ となりの山田くん

  …ほんとに、何を思って見にいったのやら…(笑)
  というわけで、珍しく邦画です(アニメだけど)
  「山田くん」というと、昔TV放送されていた「おじゃマンガ山田くん」なイメージですが。…てまぁ、原作は同じですね、確か。
  映画版の方はTVとは映像のタッチが全然違って…TVの方がアニメアニメしているのとは比べて、こちらは原作に近付
  けた漫画タッチな映像で、アニメにしてはずいぶん淡い色調でした。
  結構白っぽく、ちょっと単調な感じがするのだけど、返って作品に合ったほんわかした印象になってた気がします。
  声優さんは、全て本職でない方(役者さんとか、オーディション)でした。私は本来、本職さん以外の人がアニメの声を当
  てるのは好きではないのですが、この作品はそれが絵柄に合っててなんだかよかったです。

  内容的には、原作4コマをベースにオリジナルの肉付けをされていて(後から原作を読んで知ったんですけど…笑)今風
  といえば今風な、ちょっと昔風と言えば昔風なホームドラマ仕立てです。
  どこにでもありそうな…でも、最近ではもしかしたらあまりないかもしれない「普通」な家庭。
  冷めてるようでもあったかく、それぞれ好きにしているようでもちゃんと繋がっている。
  必ずしも「理想の家庭」ではないかもしれないですけど、「幸せ」ってこんな感じなのかもしれないな、と思いました。
  平々凡々、何気ない日常。 自分の家庭と照らし合せて笑うのも、楽しいかもしれないです。

  声の出演  まつ子:朝丘 雪路  /  たかし:益岡 徹   /  しげ:荒木 雅子
          のぼる:五十畑 迅人 /  のの子:宇野 なおみ/  藤原先生:矢野 顕子

  監督     高畑 勲


EYES WIDE SHUT  アイズ・ワイド・シャット

  18禁映画です。…いったい、何を思って見たんだか、わたしゃ(笑)
  ラジオで「トム・クルーズがすごく色っぽい」というのを聞いて、「そうか、それなら」と、時間潰しに(爆)
  「なるほど18禁」という気もしましたし「この程度で18禁?」という気もしました。
  たしかにそういうシーンはしっかりあるんですが…で、けっこうすごいのかも、とも思うのですが、その手の場面は雰囲気
  自体がすごく不思議で怪しくて、裸なんて気にならない(笑)
  それが狙いだとすれば、たいしたものだと思います。…もちろん、楽しむ気になれば楽しめると思いますよ、男性の方(笑)

  印象的なのは、ウィリアムに抱かれながらじっと鏡を見るアリスの表情。
  これは映画の予告映像でも使われていたと思うのですが、どこを…「何を」見ているのか分からない瞳は、女の私から
  見てもすごく色っぽかったです。
  ストーリー的には結構分かりにくくて…「何が言いたかったんだろう?」と思ってしまいました(すみません…(--;))
  とりあえず、「世の中知らない方がいいこともある」というのはちょっと考えましたね。

  18禁と言ってもそれほど刺激が強いものではないので、カップルで見ても充分OKだと思います。実際、劇場でもカッ
  プルが多かったですし。
  部屋を暗くして見ると効果的かもしれません(なにがだ…笑)

  CAST       ドクターウィリアム・ハーフォード:トム・クルーズ / アリス・ハーフォード:ニコール・キッドマン
             ビクター・ジーグラー:シドニー・ボラック      / マリオン/マリー:リチャードソン

  監督・製作・脚本 スタンリー・キューブリック 

 

 

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