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レベル300、意識状態をあらわす言葉で「深昏睡」を意味、何をしても反応がない危険な状態である。

☆「看護婦さん、TZ(ツッカー)でキープ!」5%のブドウ糖液で点滴をつないで何時でも薬が投与出来る状態にしましょうという意味。(イチイチ解説加えていたら前へ進まへんので以後省略させてネ)

救急蘇生のABC。気道・・・OK!呼吸・・・15回、整。脈拍、血圧。。。。。全て落ち着いている。

レベルを再確認するつもりで、痛覚刺激を与える・・・反応ない。次に対光反射を見ようと眼瞼を開ける・・・ン?眼球が上転する!?もう一度・・・また上転!これはどういう事か。つまり本当にレベル300なら眼瞼を開けると眼球は正中位(卒中なら左右どちらかを睨んで固定)でなければおかしい。開ける度に上転、これは眼を閉じようとする意思が働いている証拠。

☆「看護婦さん、この人意識あるで。ヒステリーかな・・・」とにかく血糖チェック低血糖発作を第一に否定)をしてから頭部CTや。・・・やっぱり異常ない。30分後の血液生化学の報告も何の異常もナシや!


☆この時点で、事務長に電話した。「夕方意識消失の患者が搬送されたンやけど、どうやら詐病みたいですワ。持ち物をみるとホームレスやと思います。」「先生、申し訳ありませんが寝間着に着替えさせて持ち物全部保管して貰えませんか。明日、直接患者さんに問いただして見ます」と事務長。了解〜♪

☆このまま明日まで寝かしておくのはシャクやなぁ。まだ当直に突入したばかりでこっちの体力もあるし・・・ここは一丁調べたろか。「看護婦さん、1時間毎にバイタル痛覚刺激ネ」とりあえずその間はチクチクといじめ・・・コホン、意識レベルチェックね。これ大切なコト。

☆持ち物の中に数枚の名詞と近鉄奈良線の小さな駅発の一区間分の切符があった。まずその駅に電話してみた。電話に出た駅員さんにこちらの身分を告げて、「オタクの駅の構内で倒れた急患は通常何処の病院に運ばれますか?」

☆今度は教えて貰った病院に電話。「つかぬ事を訪ねますが昨日○×(名詞の名前)と名乗る40才くらいの男性が、意識消失でそちらの病院に搬送されませんでしたか?」(なんか刑事ものドラマみたいや♪)

ビンゴ!!同じ手口で入院して、CT撮って異常がないので寝かしといたら、朝起きていつの間にかトンズラしたとのこと。これは、いよいよ逃がせられへんで。「看護婦さん、バルーン挿入して!」
(さてさて、おもろなってきたトコロで、続きはまた今度ね〜!)
◇病院の宿泊料は高くて痛いゾ!(入院編)◇

(お待たせしました!引き続きN病院救急外来です。)