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☆Y川(仮称)と名乗る男、住所不定、決まった宿なし、俗に言うホームレス。しかし他のホームレスと違うところは、毎日綺麗なベッドに寝て、そこそこ美味しい御飯にありつけ、綺麗なお姉さんに手を握って貰える。そういう裏技を彼は知っている。

☆そのY川氏の裏技とは、詐病(さびょう)!ちょっと人前でぶっ倒れてやりゃあ、通行人はあわてて救急車を呼び、タダで大きな病院へ運んでくれる。意識を失ったフリをしていれば検査のあと即入院。まあ採血点滴の痛みをちょっと我慢するだけで、翌日御飯が出てその後トイレに行くフリをしてそのままトンズラ

☆しかし、同じ街でやってればその内常習ということで相手にして貰えなくなる。隣町までの切符を買って行けるところまで行って、そこのホームでぶっ倒れりゃタダで改札を抜けられる寸法というものよ。

☆昨日の病院もチョロかったな。たしか奈良県の小さな町の病院。意識のないフリしていたら、看護婦も医者もあわてよったな〜。体をつねられ大声で耳元で叫ばれたケド、身じろぎせずじぃ〜っと我慢しているだけで頭のCTを撮ってそのままICUや。雨露がしのげて、柔らかい綺麗なベッドでしっかり眠って、翌朝気が付いたフリをしたら間もなくして朝飯を持って来よった。ゆっくり頂戴してその後トイレに行くフリをして、便所で点滴を抜いてハイさようなら。へへ・・・世の中、頭のエエやつが勝ちや。

☆さて、今日は何処へ行こかな。なんやかんや考えていたら、もう三重県の津市というトコや。県庁所在地と言うからもっと大きいとこかと思うとったら、なんちゅう田舎や。。。まあ、この方が好都合やな。このあたりでぶっ倒れたろ。

☆「ちょっと、スンマセン。気持ちが悪いンやけど、救急車呼んで貰えませんか」「えっ?あの、大丈夫ですか?」「う〜ん、う〜ん・・・」「あ、だ、誰か〜っ!駅員さああぁぁ〜〜ん!」・・・・・ピ〜ポ〜ピ〜ポ〜・・・・

☆しめしめ、上手いこと改札は出られたな。なんや救急隊はN病院っちゅうトコと連絡とってるな。このまま意識のないフリしていたら、チョロいもんや。点滴して貰うて、綺麗なベッドに寝かされて、お姉さんに手ぇ握って貰うて・・・明日の朝か昼あたりは飯やな。・・・今度の病院はどんな顔した看護婦さんかな・・・早う着け着けN病院♪

☆「E先生〜。救急車、到着しました。意識消失。レベル300です。」

(続き、早く読みたいですか?残念ですが、また今度ね〜!)

◇病院の宿泊料は高くて痛いゾ!(救急編)◇

(このページに登場する人物は全て架空のものです。著者の想像の部分が殆どです。)