私と剣道 勝負編

運命の日がきた。 ボロボロに負けた夏季総体から1年 中学校最後の試合。
この大会で勝って次の郡・市の大会で勝てば 憧れの県大会である。でも 団体戦では勝負をあせるあまり、気持ちが空回りし大ブレーキになってしまった。この日まで、一緒に稽古したみんなに申し訳なかった ポロポロと大粒の涙・・・みんなに励まされ 気持ちを切り替えて 個人戦に臨んだ。

試合中色々なことが 頭をよぎった。1年前の惨めな試合、夏の合宿、1級の昇級審査、練習試合・・・気が付くと私は決勝の舞台に立っていた。決勝の相手は前回の春季大会の覇者。私は、息を大きく吸い込み決勝に臨んだ。自分より大きな相手に私は 小手と胴を攻めた 色んな思いを胸に攻め続けた。結果は・・・負けた どこが悪かったんだろう 悔しかった あの1年前の悔しさとは又違う悔しさだった。

その後 私は、郡・市の大会に臨み ここでもあと1回勝てばというところまでいきながら 負け、県大会への道は閉ざされてしまった。
あと一歩・・・これは後々私の競技生活の中で 大きな課題となることになる

ここで余談ではあるが、私が郡・市の大会で対戦したSさんとは今同じ道場でお付き合いしている。お互いの子供を道場に入門させた時に再会した。私は彼女をひと目見て  ”あと1勝で県大会”がよみがえった。「旧姓Hさんじゃない?!」と勢い込んで聞き事情を話すと、彼女は戸惑っていた。当たり前である。もちろん 今、彼女とはいいお友達だ。色んな事で相談にのってもらったりしている。細かいところにまで気を使ってくれる素敵なお友達だ。縁とは本当に不思議なものである。

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