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ホ○ト祭

案内状(案) ぴかろん

「なんだよ、これ…」
「こないだ視察にきたろ?ハン・テジュンさん。あの人からの案内状らしい」
「なんの?」
「ホ○ト祭だ」
「ホ○ト祭?!なんだそれ」
「わからん。ここに書いてあるらしい」
「(案)ってなってるぞ」
「見てみよう…」

この度、当ホテルにおきまして、有名ホ○トクラブのホ○トによるホ○トのための祝賀祭を執り行う事になりました
つきましては、有名ホ○トクラブである貴店のホ○トの皆様をご招待致したく…
「招待?俺達客ってこと?」
「…色々なホ○トクラブのホ○トを集めてなんかしようってことかな…ホ○トだけが集まるのか?なんのために?どこから資金が出るんだ?」
「…解らねぇな。このホテルに何の得があるんだろう…」
「まさかホテル内にホ○トクラブを設置する気じゃあ…」
「引き抜きかぁっ?」
「うーん。もしかしたらそうかもしれない」
「おはよう。どうしたんだテプン。眉間に皺なんか寄せてお前らしくない!」
「ミンチョル、見てくれ、こんなものが届いた」
「なんだ、イナ。お前もらしくないぞ、慌てふためいて…。ああこれか。さすがに仕事が早いな。しかし(案)とは慎重だ」
「ミンチョル、お前はこの詳細を知っているのか?」
「いや、詳しくはわからないが、ホテルを活性化させるための大イベントにしたいらしい
各地の有名ホ○トを集めてその接客技術についての意見交換会なども企画してるみたいだ」
「…ああ…それをホテルのサービスに応用するってわけか?」
「多分な。」
「で…ウチも参加するのか?」
「案内状が送られてくるのは氷山の一角だ。ウチと『オールイン』の他には…『ポラリス』『おーるどぼーい』『男組』などが呼ばれるだろうな」
「…あの『ステァウェイトゥヘヴン』とやらは?」
「…どうだろうな…。ボーダーライン上か、それとも特別枠かで招待されるかもしれん。なにしろあそこは設備だけは素晴らしい」
「…うーん…。他にもホ○トクラブってあったか?」
「よくは知らないが…きっとmayoさんなら調べてくれるだろう」
「俺『MUSA』『二重シュリ』『追憶』『らぶすとーりー』『彼女は猟奇的』あたりなら知ってるぞ」
「何?テプン、なぜそんなに色々な店を知っている?!」
「新聞配達してたときに看板見たことある」
「ああ、それなら俺もヤ○ザに追われて逃げてた時に見たぞ、たしか…『童話の香り』だったかな。そこの前を通ったら何故か胸が痛くなった」
「…『童話の香り』…No,1ホ○トはたしか…テプンの弟にそっくりな奴だろう…」
「…そうか?結構ホ○トクラブってたくさんあるんだなぁ…」
「これは是非とも参加して他店の技術を盗まなくては!」
「よし!さっそく準備するか」


案内状(案) 調査報告2 妄想省家政婦mayoさん

「mayoさん、何とか間に合ったね、編集…それに律儀だよね。追加を届けてくれるな」
「だって…一流の探偵エージェントだもの」
「まさかあそこまで撮ってるとは思わなかった」
「最後までキッチリ。ってのがあの業界の暗黙のルールなの」
「@@ ね…聞いてもいい?」
「何…」
「あれだけの事を依頼したんだ…あの…ユリキム&ピトキム親子と何か…他に何か…あった…とか…」
「えっ?やだっ…テソンさん、ちょっと今…えっちなこと想像してない?」
「あ…いや…^^;;だってさぁ…あまりにも大掛かりだし…」
「エ~イ..心配してるんだぁ…何もないです…BHCが一番ってわかってるじゃないですか。何言ってんですか。怒りますよ?」
「うん…わかってる」
「あほな事言わないで。できました?テソンさんの焼き具合が一番美味しいんだぁ^o^」
「でしょう?^_^..んとっ…あちっ!…ヤケドしないでよ」
「うわぁ…ありがとうございます!あぢっ!@@」

「テソン、入るよ」
「ミンチョルさん…何か…あっ…家…出たんですか?それに…バラしちゃったし…大丈夫ですか?」
「あぁ…心配するな。いずれわかることだ。それにすっきりして気分もいい」
「顔色だいぶ良くなってます」
「はは…そうか?mayoさん、今日はもう来てるかな?」
「はい。え?っと…あそこの隅で…焼き芋食べてます」
「今日は洗ってないのか…mayoさんちょっといいかな?」
「んぐっ…ゴボッ…あぅ…んげっ…み・みずぅ…水ぅ」
「ほ・ほら…水!」
「(ごくごくごく…)ふぅ…ありがとう、テソンさん」
「ははは…ビックリさせたね。すまない」
「あ、いえ…何か…」
「mayoさん聞きたいことがある…」
「@@?何でしょうか…」
「今度、ホ○ト祭りがある。知ってるよね…それで…」
「ミンチョルさん、ちょっと待ってください…」(アタッシュケースを取り出し、ファイルを渡す)
「ん?これは…」
「はい。ミンチョルさんのお知りになりたいことは概ねここに書いてあります」
「ちょっと読ませてもらうよ」*ミンチョル、ファイルを読む

びばおーるどぼーい・ブラザーフッド男組・MUSA・ラブストーリー・追憶・彼女は猟奇的…
以上6件は<ジェギュグループ(総帥カン・ジェギュ)>に属する
各店とも独立しての営業では利益は薄く、ホ○ト・ホ○テスはそれぞれの店を掛け持ちすることあり
移動を考え、これらは1つのビルに終結している。びばおーるどぼーい休業中により現在資料館として改装中

クラブポラリス・童話の香りは<ソクホグループ>と呼ばれるグループに属する
ソクホオーナーよりもポラリスのサンヒョク父がグループの一切を仕切り、ユジン母がそれをサポート
(ソウル芸大出身の彼らは縦のつながりを重要としており、絶対服従に近い妙な威圧感で各クラブを仕切る)
『クラブポラリス』は肉体改造に走ったミニョン氏に女性客が激減
かねてから歌手デビューを狙っていたサンヒョク氏がコンサートの合間をぬって店に出ている。ヨングク氏・キム次長だけでは利益は望めない
『童話の香り』はクラブ<黄色い童話>があまりにも暗いため<緑の香り>とをミックスして新たに営業はじめた…
「何か…」
「いや…ここまでとは…」
「細かいことがまた聞いてください」
「わかった。ありがとう」


MUSA参上 オリーさん

「おい、ホテルとやらはまだか」
「今少々かかります。我々は馬を失い車もありませんので、歩くしか手がありません」
「ホストなど嫌だ。私は将軍だ」
「時代は変わっております。あなた様の国はもうありません」
「国はなくとも私は武士だ。女に媚びを売って生きるくらいなら死んだ方がましだ」
「早まってはなりません」
「奴隷と一緒に働くのも気にいらん」
「もう将軍も奴隷もないのです。その気になれば2人とも韓国1,2のイケメン
韓国映画界重鎮の私と3人合わせればホスト業界も牛耳れるはず。浅慮をお捨て下さい」
「しかし、あいつは全然口をきかないじゃないか」
「私から言って聞かせます。ヨソル、たまには話をしろ」
「…」
「寡黙な男が受ける時代は終わった。処世術を学べ」
「…」
「みろ、黙ってるじゃないか。あんな奴と仕事はできん」
「ですから色々なホストを観察して役立てるのです。これは千載一遇のチャンスです」
「人の真似をするのは嫌いだ。技なら剣術で十分」
「しかし店で将軍とヨソルが剣や槍を振り回してばかりでは、客が寄り付きません」
「そういうお前だって弓矢を使っておる」
「私のは的あてゲームです。2人のように腕を切り落としたりはしておりません。もう警察沙汰はご勘弁を」
「うむ。店に客が入れば車も買えるのだな」
「はい、稼ぎによってはベンツ・アウディ・ジャガー・ボルボなど」
「うむ。しかし女に媚びを売るとは…」
「ジョン将軍、どうかそのお考えはお捨てください」
「私は姫しか相手にしたくない」
「しかしあのお方はアジアン・ビューティでございますから」
「私では不足と申すか!ヨソルならいいのか!」
「決してそういう訳では。ヨソル、お前はあのお方と何もなかったんだろうな」
「…」
「まったく、返事もできないのか。顔と背だけでは食ってはいけんぞ」
「チン、奴に構わず先を急ごう。腹が減ってきた」
「弁当を持っております」
「いやだ、ホテルでコース料理を食いたい」
「しかし、経費が…」
「ホ○ト祭では食事が出ないのか!」
「わかりません…」
「この役立たず者!何のためのホテルだ!」
「はは!」
『くそー、いつまでこんな若造の言う事を聞かなくてはいけないのだ。しかし店を軌道にのせないと引退もできん』
「ヨソル、急ぐぞ。遅れるな!」
「…」


案内状(案) 追加報告 妄想省家政婦mayoさん

「あ、そうだ…ミンチョルさん、これも…各クラブのグッズの売上状況です」
「グッズ?」
「はい…他のクラブはグッズの売上がほとんどです」
「ポラリスはミニョン氏のカツラ・マフラーをはじめ、キーホルダー・写真・ポスター・カレンダー・写真集…
 グッズではダントツ1位です。そしてミニョン氏のぱ○つが飛ぶように売れているようです」
「mayoさん、ほんと?それ…」
「テソンさん…私もびっくりしたの…ミニョン氏の写真がプリントされてるのよ。前の部分に…(←本当です2000円也)」
「ふっ、mayoさんの調査には、ぱ○つは外せないって…本当なんだね…僕のぱ○つも調べてたって?」
「すみません^^;;それと…あの…気分悪くなさらないでくださいね」
「うん?何かあるの?」
「クラブではないのですが…日本の店で…参考になるかどうか…」
「うん…続けて」
「店の名前はKPR korea prince リュ・○ウォン..フクス…はに…ソンジェさんに似た<プリンス>って方のオリジナルショップで
休日は人が押し寄せてます」
「オモ…ソンジェさんに似てるって…mayoさん、まさか…行ったの?」
「テソンさん…あそこは私…どうしても受付けなくて…日本の友人に頼みました」
「そんな店があるのは聞いたことがあるな。で?」
「巷に出回っているコピー商品やまがい物と違ってその店にしかないものがありますし、大型スクリーンでドラマやカーレースの
様子を上映しています」
「すごいね…」
「そして極めつけが…等身大の人形がソファに座っています。上下白の服で。いつも白なんです」
「ははは…それでプリンスか」
「その等身大の人形と一緒に写真を撮ったり、抱きついたり…」
「ふっ。mayoさんの気持ちわかるよ…僕も絶対行けないだろうな」
「でも…やはりサービスは…生が一番です。グッズに頼っては駄目かと…」
「うん。そうだね」
「BHCが盛況なのは生のサービスを提供してくれるからだと思います。メンバーのサービスも多様です…
 お客様もBHCの中で泣いたり…笑ったり…切なくなったり…元気もらったりできます
 BHCは今までと同じくグッズの提供は抑えた方がよいかと…」
「その通りだ。隅々までありがとう。そうだ、あちこちのクラブから引き抜きの話あったって聞いたよ?」
「あ…」
「詳細なデータはどこの店でも欲しいはずだからね」
「あの…」
「それにホテルのハン・テジュンさんもうわさを聞きつけたようだよ?…ん?危ないかな?」
「それは…@@」(ひょえ?前髪越しにそんな@@で見つめないでくれ?)
「ミンチョルさん、大丈夫ですよ。mayoさんは」

「ミンチョルさん、もうひとつ、かなりおいしい情報…お教えします…」
「えっ?何?」
「あの…チョンウォンさんのお父様…」
「トファン会長?どうしたの?」

「…チョンウォンさんのお父様…【カツラ】です…(←妄想ではありません。事実)」

ミンチョル&テソン「えぇぇぇぇっ!!!づらぁ???@o@…@o@」
「お・お・お…のど沸いたっ…梅茶…梅茶…」
「(ミンチョル額に手をあててから)ぷははっ…すごい…すごいよ。チャレッソ!(よくやった!)mayoさん!」
「いえ…仕事ですから…」
 

亀裂? ぴかろん

「か…会長、大変です!」
「なんじゃね、マイケル君…いやマイキーじゃったはっはっはっ」
「笑ってる場合ではありません。こ…これを見てください」
「なんじゃ?わしは老眼が進んで細かい字が見えにくいんじゃが…ホ○ト祭?」
「はい…『オールイン』の控え室にチラシとしておいてありました」
「どういう事じゃ?」
「なんでも有名ホ○トクラブのホ○トが集結して何事かやるらしく、詳細は行ってみてのお楽しみとか…」
「ほほう、それでホ○ト祭か」
「はい。もしや、全店No,1を選び出すなどという企画もあるかもしれません!」
「おお、それは素晴らしい」
「我々も用意しなくては」
「『オールイン』全員で行くんじゃろ?」
「それはそうですが、しかしその中でも我々は、トップの成績。これは頑張らないと!」
「そ…そうじゃの!しかし…ミミさんとのレッスンツアーはどうするのじゃ?」
「先に延ばして頂きましょう。きっとミミさんもこのホ○ト祭に興味があるのでは…あっ!」
「どうした?」
「ホ○トのためのホ○トだけの祭典…らしいです。ということは…ミミさんのような女性は…入れないと…」
「なに?!…それではミミさんには黙って行かないと…」
「…心苦しいですな…」
「…う…うーむ」
「しかし…我々はデラルスの一員である前に、ホ○トで生計を立てています…しかたありません
ミミさんにはうまくごまかして…」
「うむ…そうじゃの。みやげをたくさん買ってくれば許してくれるじゃろうて…」
「…はい…」

「あ?らこちらにいらしたのぉ?」
「ミ…ミミさん!」
「どしたの?驚いて…」
「い…いや…なんでもないです。そ…それよりミミさん…例のレッスンツアーなんじゃが…
わしの妻が急にダダをこねての、慰労の旅に連れて行け、そうしないと離婚する…と…こう言い出してのぉ…」
「あらまあ…会長は愛妻家ですものね。ツアーの日程とかさなりますのぉ?」
「そ…そうなんじゃ。ちょうどそのあたりが結婚記念日で妻の誕生日でその…」
「…そう…残念だけど、いいですわよ。ツアーはいつでも行けますもの。私、会長の家庭を壊したくありませんわ
ね、マイケルさんはどうですの?なんでしたらミンチョル君でも誘って三人で行きませんこと?」
「は…はあそれが…私も以前アメリカで世話になっていたファルコーネさんがその…こちらへ遊びにくるとかで
丁度会長の予定とぴったり同じでして…それも奇遇にも会長のお泊りになるホテルと同じホテルでして…
それで…その…接待を…」
「まあ…そうなの?残念だわ。でもご恩は忘れてはいけませんものね。解りましたわ。私、今からキャンセルしてまいります
またご都合のよいときに参りましょうね」
「すまんのう、ミミさん」
「あいすいません、ミミさん」

「うまくいったの…」
「なんだかうしろめたいですね…」
「仕方ないのう女人禁制のようじゃし」
「…」
『まあっあの二人!誤魔化して!足元にこのチラシが落ちてたわ!んまあっ生意気な!女性はお断り?!
ふんっこんな美味しい企画に私が行けないなんて許せないわ!それにあの二人も正直に話してくださらないなんて!少し寂しいわ…
悔しい…。こうなったら…』


追加報告2 妄想省家政婦mayoさん

「あ?ぁ…まいったよ。やられたよ。mayoさんには」
「ミンチョルさん…」

「いや…誉めてるんだ。思いもよらない情報だ。見事だよ」
「私の仕事ですから…」
「ってことは…mayoさん見たんだよね?」
「テソンさん…見たというか、偶然見つけたんです。…<地>もなかなかでした」
ミンチョル&テソン「ど・どういう風に?@@」
「ね、ユル・ブリンナー?テリー・サバラス?ん?ショーン・コネリー?」
「なんか…ミンチョルさん、楽しそうですね」
「えっ?あっ、すまない。テソン、つい…」
「ん?テリー・サバラスと言いたいとこですが…あそこまで光ってないんです…」
ミンチョル&テソン「それで?」
「まつだいらけんに近いです…」
「それじゃ…マツケンじゃない…」
「いや、テソン、衣装を着ればマツケンだが…普段のまつだいらけんってことだろう。どう?」
「あ、はい。あの…前がM型に後退してるというか…そんな感じです」
「なるほど。…チョンウォンが言ってたな…会長がマツケンサンバを練習中とか…」
「あ、あの年末?正月のあたりに電話かけてきたときですよね」
「あぁ…そうだ」
「ホ○ト祭りの時は会長はマツケンを披露するでしょうか…」
「いや、デラルスで出てくるかもしれない」
「えっ?だって…ミミ社長は一応女性ですし…」
「テソン、あのヘビ女に女性もホ○トも区別はない!」
「そ・そうですよね…デラルスのあと2人は会長の[づ○]知ってるんでしょうか…」
「まだ知らないと思うが…」
「じゃ…チョンウォンは…息子だし…日々の課程を見てますよね…」
「あいつのことだ。もし知ってても僕らには絶対言わない。そう思わせておけば後々都合がいいだろう」
「というか…」
ミンチョル&テソン「ん?何?」
「いえ…ホ○ト祭りの時にステージでヒョイ!っとはずれちゃったりして(^_^;)…」
ミンチョル&テソン「っ…ぷはは…」
「私…その時の…チョンウォンさん…絶対見てみたいですぅ?(^o^)…うひひ…」
『テソン…mayoさんはただ者ではないんだな…やはり…』
『ミンチョルさん、今頃気づいたんですか?』
『イナは裏と繋がってると言ってたが…』
『裏も何も?まだまだ謎ですよ…』
『そうか…』
  

策略 ぴかろん

「マイキーよ…」
「か…会長…」
「君も…胸が痛むか…」
「はい…やはり三人揃っての『デラルス』…この友情を裏切るような真似は、私マイキー…したくありません!」
「おお…そうじゃのう…ワシもそう考えておった…。ワシも君も…昔は悪に手を染め、人を裏切ることなんざ、朝飯前じゃったの
それが…ミミさんと出会い、『デラルス』として活動し、友情に目覚め、こんなにも素晴らしい日々を過す事ができた…
じゃというに…ワシらは…ミミさんに…嘘を…」
「…はい…。心が苦しくて…」
「よし、ミミさんに本当の事を打ち明けよう!そして、ワシら三人はホ○ト祭よりも、自分たちの芸を磨くことにしよう!」
「はい!会長!私もそう思っておりました!」
「行こうマイキー、ミミさんのもとへ!」
「はいっ」

「はぁい、ヤン・ミミよぉん」
『なぁんだ。誰かと思ったら、かわいいイモウトじゃないの。元気??』
「おねぇさま…それがミミ、元気じゃないの…」
『どうしたの?アンタらしくもない』
「実はかくかくしかじかで、親友だと思ってたのに、アタシに隠れてこうこうで」
『まぁっ美味しそうな企画!行きたいわぁ』
「でしょぉ?」
『でもアタシは無理だわ。その日、レビューが入ってるし…』
「でね。お姉様におりいってお願いが…」
『何?ふむふむ。解ったわ。そのかわり…わかってるわね!』
「ありがとぉお姉様。わかったわ
リュ・シウォ○の人形とビデオとグッズと…ソンジェ君との会食ね?お安いご用よ。恩に着るわ、お姉様!」

「「ミミさん!」」

「あら、マイキー、会長」
「すまん!わしらはミミさんを裏切った!」
「申し訳ない!ですが私達、ミミさんがいなければ何をしても楽しくないと気づき、そして反省し
ミミさんとともにレッスン・ツアーに参加しようと…」
「ホ○ト祭のこと?」
「…ご存知であったか…」
「うふん…『女人禁制』ですものね」
「そう…なんじゃ…」
「でも、行きますわよ、会長、マイキー」
「えっ…」
「アタクシ日本の『お姉様』に、お名前とプロフィールをお借りすることにしたの。身分証明書を貸してくださるそうよ」
「日本のお姉様とは?」
「日本のショー・ビズ界で『中性』として活躍してらっしゃる方」
「ではあのミカワ?」
「いいえ…この方よ」

ミミが見せたのは、悠然と微笑む『ピーター』の写真だった

「おお…ミミさんとうりふたつ」
「この方は女性では?」
「いーえ!れっきとした男なの!状況によって男姿にも女姿にもなれる素晴らしい方よ」
「おお…素晴らしい」
「お姉様のプロフィールを持って、アタクシ男装して潜入いたしますわ!」
「おおおなんとすばらしい!」
「ミミさん!会長!私、泣けてきました!」
「マイキー、ワシもワシも涙が…」
「まあ…お二人喜んでくださるの?嬉しい…。やはりお二人は私の親友…ちょっとでも裏切っただなんて思ってごめんなさい」
「いや…すまないミミさん。裏切ったことは事実じゃ!しかし、またこうして友情を深めることができた」
「そうね。じゃあホ○ト祭、存分に楽しみましょう!」
「「オーレィ!」」


競演 足バンさん

ソンジェ:あ、あなたは…
サンヒョク:突然伺ってすみません。クラブポラリスのサンヒョクです
ヨンス:ソンジェさん、どなた?
サン:ユジン!…じゃないか…驚いたな、そっくりだ
ソン:ところでクラブポラリスがなにか?
サン:今度ホ○トまつりというイベントがあるのご存知ですね?
ソン:ええ。今ちょっと兄とこじれてて詳しくは知らないんですが
サン:僕と一緒に参加して下さい!
ソン:僕はホ○トじゃないですよ
サン:あなたはBHCに限りなく近い存在なのにあまりにもシイタゲられている
ソン:そうだけど。なんであなたと?
サン:歌です。まつりで歌の競演してほしいんです!
ヨン:あら、ソンジェさん素敵じゃない
ソン:でも…
サン:オールインのベテランが「サバラス計画」なるものを画策しているとか、
  遠くから将軍なるものが参加するとか、業界ではかなりの噂になってます
ソン:でも僕は…
サン:ここだけの話しですが、ある女性からソンジェさんを是非にお誘いしたいという話しもありまして
ソン:女性は参加できないんでしょ?
サン:僕にもよくわからないんですが、日本のショウビズ界のVIPの息がかかってるようで
  その人がソンジェさんの血筋の方の大ファンだそうです
ヨン:ソンジェさん参加したら?私なら大丈夫よ。ナレも来てくれるって言ってるし
ソン:そう?ほんとに大丈夫?
サン:お願いしますよ、最近ポラリスも衰退の一途です
ソン:ミニョンさんはお元気だって聞きましたが
サン:元気なんだけどちょっと方向変わってきちゃって
  最近は店に自分のぴかぴかの裸のポスターを貼ったりして、客層も変わりました
  グッズの乱売も最近は足かせになってます
ソン:グッズの件は噂で聞きました。ミニョンさんって確かあなたのお兄さんにあたるんですよね
サン:はい
ソン:あなたもお兄さんに好きな人を譲ったんですよね
サン:はい
ソン:お互い兄には苦労しますね
サン:はい!
ソン:いいでしょう、参加します
サン:ありがとうございます!


ヘブン オリーさん

「チャン理事、来てくれ」
「ご用でしょうか」
「このチラシのホスト祭だが、招待状を見せてくれ」
「招待状は届いておりません」
「何だって?」
「招待されてないようです」
「何!文句を言ってやる。電話だ!」
「はい」

「もしもし、僕はソンジュ。ヘヴンのオーナーで御曹司だが、ホスト祭について聞きたい」
「…」
「なぜ僕のところに招待状が来ないんだ」
「…」
「ヘヴンはテーマパークの範疇だと?失礼な!れっきとしたホストクラブだ」
「…」
「タウンページにもテーマパークで載っている?そんな!」
「…」
「調査に間違いないだって…それはこちらのミスだが、うちはホストクラブだ、参加したい」
「…」
「ホストがいるのかだと?オーナーの僕をはじめ、門番用ホスト、似顔絵描き用ホスト。3名もいる」
「…」
「インパクトが弱い?君、うちの設備を知らないな」
「…」
「え?スケートリンクとメリーゴーランドは不要?よけいなお世話だ。資金があるので問題ない」
「…」
「ホストクラブはホストが命?じゃあどこのホストを呼んでるんだ?」
「…」
「BHCを中心にその他もろもろ?BHCのような貧乏くさいクラブとうちとを一緒にしてもらっては困る」
「…」
「だから呼んでない?ホストクラブはホストで勝負すべき?
ホテリアの総支配人だからって偉そうにしてるとうちのグループとの取引を中止するぞ」
「…」
「系列が違うから元々取引はない?そうなの?」
「…」
「でも行ってもいいの?参考になればうれしいって。何だ、いい人じゃないか、君名前は?ハン・テジュンね。覚えておくよ」
「…」
「じゃ3名でよろしく。うん、わかった。遅れないようにするから。はい、よろしく。じゃね!」

「どうでした?」
「ぜひ来てくれと言われた。チャン理事行くぞ、準備だ」
「かしこまりました」

「もう少しで遅れをとる所だった。総支配人が話のわかる人でよかった。BHCか…たしかにあそこは底がない
ホストの種類に一貫性がないからな。あいつは行くんだろうか、同じ御曹司だが、上に馬鹿がつくあいつは…まあいいか
今日は婚約式で疲れた。体育会系の僕にはあの展開はまどろっこしい
最終回までもつだろうか…あと2回で終わりにできそうなのに…PDに掛け合ってみようか…」


企画室 足バンさん

ホテル企画室にてー
ハン総支配人:かなりの反響です。クラブからの問い合わせも1000を超えました
オ支配人:この企画、ホテルにとって本当に利益になるのかな?
ハン:なります
オ :企画書によると、こことここ、ここでも利益が出るのか
ハン:それだけではありません。宿泊していただいた有名ホストのルームNo.はイベント終了後に一般に公開します。
  もちろんホスト側には全て承諾書を手配済みです
ドンヒョク:日本市場向けですか
ハン:やっと口をはさむ気になったようですね
   そう、まだ日本はいけます。そのためにはあなたの力も必要です
ドン:経営にまで巻き込まれるのは困るが
ハン:あなたはわたしに借りがありますよね?
ドン:わかっています。だからこうしてアメリカから来ているんですよ
オ :イベントの様子は衛星中継により配信され審査されるわけか
   審査員は20代から70代の一般女性1万人。募集は順調なんですか?
ハン:今日現在で応募数15万件を超えました
ドン:ふっ、その女性全てが未来のホテルのお客様というわけか
オ :審査と言っても1番2番を決めるわけじゃないんだな
ハン:ホストはプライドのかたまりです。そんな見せ物のためには集まったりはしない
   いかに優秀な魅力あるホストであるかを演出しあう。審査員の反応は即日店に跳ね返る
   当ホテルが巨大な広告媒体になるわけです
オ :じゃあ1万人といわず応募者全員にしたらどう?
ハン:全員ではだめです。選ばれるという行為そのものが求める力に変わる
  落選したお客様にホストルーム宿泊優先待遇を差し上げるんです
ドン:あいかわらず冴えているな
オ :一部で舞台でのショウを期待する声があがっているが
ハン:手配済みです。演出のひとつになる。進行についてはBHCのミンチョル氏にご相談しています
  あ、支配人、時代劇系のホストの方のために少し部屋に手を入れておいてほしい
  既に出発されている「MUSA」や、クラブ「スキャンダル」の方々にはご希望をお聞きするように
  特に「スキャンダル」のチョ・ウォン氏は時間の観念が少し違うようだから丁重に
オ :ひゅ〜!忙しくなるな


諜報部 妄想省家政婦mayoさん

「忠誠!」
「みんな、集まってるか」
「はい。総帥。ブラザー〜男組は揃っております」
「うむ」
「あの…今回はどのような作戦でしょうか」
「ドンゴン、このような案内が来たんだ」
「ホ○ト祭り??」
「やはりホ○トクラブと看板をあげている限りジェギュグループとして参加しなければならないだろう」
「はぁ…でも、何をするんですか?ホテルの占拠ですか?それなら私が潜入してきますが…」
「ヒョン(兄貴ぃ)、また一人で手柄を立てたいのか?また勲章が欲しいのかよ!」
「ウォンビン!俺はお前にホ○トをやらせるのはイヤだ。お前は勉強して母さんや兄弟達を助けて行かなくちゃいけない
そのためなら俺は何でもする!」
「ヒョン…」
「ドンゴン、ウォンビン…喧嘩はするな」
「はぁ…しかし総帥…ブラザ〜男組は…祭りで披露するものといっても…演習しかありませんが」
「まぁ、他のホ○トを見るのもいい勉強だ。皆を連れて参加してくれ。豪華な食事が出るらしいぞ」
「(全員)ええぇぇ?ホントですか?」
「ははは…ブラザー〜男組は食事がお粗末だからな…ホテルでたっぷり食べてくるといい」
「(全員)ホテルにキムチたっぷりありますか?」
「心配なら皆で手分けしてキムチのカメを3個ほど担いでいけ」
「はい!了解!」
「すいません。遅くなりました」
「お、来たか」
「ソッキュにガンボ?…総帥。なんでこいつらまで…」
「こいつらはないだろう。俺たちも一応グループの一員だ。諜報部として情報を仕入れなくては」
「はん!諜報部だと?ふん!金魚に仕込まれたマイクもわからなかったくせに」
「うっ…痛いとこつきやがって…」
それにソッキュ!お前は北についたり、南の人間になりすましたり、信用できない」
「まぁまぁ…ドンゴン〜怒るなよぉ〜」
「ガンボ、お前は北の兵士にもなっただろう? 結局お前一人が生き残ったじゃないか」
「俺は事実をチャングム将校に話したまでだ。それに南のスヒョクはBHCに拾われている」
「BHCって…総帥…あのBHCですか?面子がどれも同じ顔という…」
「ん、ドンゴン。あのBHCだ。それにお前達には極秘に頼みたいこともある」
ドンゴン&ソッキュ&ガンボ「総帥…極秘とは…?」
「BHCには腕利きの調査員が一人いる」
「腕利き?僕らより腕利きがいるんですか?」
「ガンボ…普段は芋を洗っったり、仕事中は隠れて焼き芋も食べているらしいんだが…」
「芋洗い?なぁんだ。大したことないじゃないですか。芋で釣ればいい」
「ソッキュ、あなどるな。彼女はかなりの情報を握っている。私のこともかなり調べ上げていた」
「総帥のことまでも…それは…かなり…」
「あの…総帥〜前に迷彩服を着て…店に来たという奴ですか?女だったんですか?」
「一応…ん…女性…だな」
「総帥…そんな調査員がいたんですか…」
「私は彼女の持っているすべての情報が欲しい。そのためには君たちに力を合わせてもらいたい」
「はい。総帥!」
「ドンゴン、ウォンビンも連れて行け。彼女はウォンビンの声に弱いと聞いた」
「え?そうなんですか?僕じゃ駄目ですか?僕はミスター・パーフェクトな顔なのに…」
「はは…彼女は顔より声に惚れるそうだ。くれぐれも手荒な真似はしないように
BHCには回し蹴りの得意な奴、持ち上げて叩き落とす奴、ボクサーくずれ、女性を守って逃げ回るのが得意な奴もいる
慎重に行動してくれ」
「ピルスン!!(必勝!)」
 

父子 オリーさん

「どうしても行かなくてはだめかな」
「まだそんな事言ってるんですか。お父さん、僕があなたにお願いした事がありますか
今まで父親らしい事してくれてないんだから、一度くらいお願いを聞いて下さい」
「うん、しかしこの年になってホストとは…」
「大丈夫です。僕の客はあなたと話が合うはずです。それにお父さんは顔が広いから知り合いに会えるかもしれません」
「ううん」
「サンヒョクさえいてくれたらこんな事にはならなかったんです。あなたが勝手な事を許すから」
「あの子は色々やりたがってたし、特に歌は上手かったから」
「僕が色々できないっていうんですか。歌が下手だと?」
「そういえばお前の歌は聞いた事がない、下手なのか?」
「僕は歌なんか歌う必要はないんです。さ、支度してください」
「ううん」
「理事、やっぱりあたしも行くんですよね」
「当たり前です。キム次長。あなたを入れてやっと3人になるんだ」
「あたしも、ホスト向きじゃあないと思うんですけど」
「世の中多様化しています。あなたのニーズもあるはずだ」
「そうですか?理事のご命令とあらば行きますけど」
「そうしてください」
「店もグッズ販売が中心になってるし、今更ホストをやらなくても、困らないじゃないんですか」
「今度の企画は大掛かりなんです。ナンバーワンの僕が行かなくてどうするんです」
「それよりスキー場の開発を新しく始めましょうよ」
「嫌です。僕はほんとは寒い所が嫌いなんです」
「初めて聞きましたよ。じゃ、南の島のリゾート開発しましょうよ」
「イメージが壊れるじゃないですか。雪、マフラー、タートルこれが僕の魅力が引き出すんです
今更南の島だなんて、イメージぶち壊しだ」
「だったらなぜ筋肉割ったりしたんです?」
「あ、あれは写真集のために仕方なく」
「仕方なくね…いっそ、イメチェンすればいいじゃないですか、理事」
「イメチェンと簡単に言いますが、大変なんです。あの筋肉だって短期間でつけるのに苦労したんです」
「どんな?」
「詳しく言いたくありません」
「じゃあ、映画とかドラマでイメチェンすれば?」
「それなりの演技力とかが必要なんです」
「そういえばBHCの理事はやる度に違う役をしてて客がついてくのに大変らしいですよ」
「僕は家族にそんな大変な思いをさせたくないんです。とにかくキム次長も支度してください!」


スパイ 妄想省家政婦mayoさん

〜BHC裏口
「おい、お前…そこで何やってる!」
「あ、あ、…ぼ・ぼく…あの…」
「怪しい奴…」
「スヒョクさん、どうしたの?」
「あっ…mayoさん、何かこいつ…様子伺ってて…怪しいです…尋問しないと」
「…ヒョ・ヒョゥォ〜〜ン!」
「お?デヨンさんじゃないの…ん?どうしたの…」
「mayoさん。こいつ知ってるんですか?」
「あ、スヒョクさん、怪しい人ではないから…外…寒いから中に入れてあげてください…」
「はい…こいつ…大丈夫?やけに小汚いし…」
「あ、しょうがないの…男組の人だから…」
「男組って…スパイじゃないの?おい!どうなんだよ(デヨンを小突く)」
「ヒョ・ヒョゥォ〜〜ン!;ToT;」
「ほら…泣かないの…中に入って…お腹すいた?」
「(頷く)…@@」
「テソンさん、焼き芋、余ってるかしら」
「うん…待って…はいよ」
「ほら、熱いから気をつけて…スヒョンさんに会いに来たの?」
「こいつ、スヒョンさんの知り合いなの?男組から探りに来たんじゃないの?」
「スヒョクさん、デヨンさん怖がるよ」
「あ…ごめん」
「テソンさん、スヒョンさんもう来たかしら?」
「あ、来てると思うけど…ほら…今、店の方…ドンジュンがらみで…」
「あ、そっか…ごめんね…スヒョクさんは今ちょっと忙しいみたいなの…」
「ち・ちがう…今日来たのは…ヒョンに知らせたいことがあって…」
「えっ?ヒョンって…わたし?」
「うん…今度お祭りやるんでしょ?みんな集まるんでしょ?男組も行くって…」
「案内状がいったのかな」
「テソンさん、ハン支配人、かなりのクラブに案内出したみたいだから…」
「ヒョンが、ヒョンが…危ない…」
「危ないって…それって、どういうことよ…」
「大将が、ヒョンの持ってる情報全部手に入れろって…兄貴たちに秘密に頼んでたんだ…」
「男組の兄貴たちぃ?スヒョク、わかるか?」
「はい。ドンゴン・ソッキュ・ガンボこの3本柱にウォンビンという若者がいます」
「…デヨンさん、ヒョンは大丈夫だから」
「ホントに?ホント?お?ヒョ・ヒョゥォ〜〜ン!」
「ん。平気平気。それよりまた抜けてきたらいぢめられるでしょ…んっと…ほら、おやつ持って…早く帰らないと…」
「うん…わかった…ヒョ・ヒョゥォ〜〜ン!」

「mayoさんどういうことよ。危ないって…」
「ん?うん…何でしょうねぇ…ったく…大層な情報でもないのに…」
「僕は早打ちの名人です。急所もはずしません。必ず守ってみせます!」
「そうだ。イナの回し蹴りもある。ジュンホに殴ってもらえ。危ない時はドンホと一緒に逃げればいい」
「ジュンホさんは駄目ですよ…クモがいるもの。それにドンホさんとプールはイヤです。わたし泳げない…」
「僕もいざとなれば3人くらい持ち上げて叩き落してやる!久しぶりだ」
「あの…スヒョクさん、テソンさん、大げさ。それに向こうが仕掛けてくるならこっちも考える…」
「考えるって…まさか…例の…ユリピトおやこ?」
「…そういえば…祭りが見たいって言ってたし…踊りたいとも言ってた…」
「踊るって…マツケン?」
「そう…ちょうどいいかな。オーナーもピョートルさんに会いたいだろうし…迎えに行って、またキョンビンさんに戦闘機で送ってもらおうかな…」
「…@@」
 

連絡 ぴかろん

「イナ、頼みがあるんだが」
「なんだミンチョル、ドンジュンの問題は片付いたのか?」
「あれはジュンホ君の純粋な心によってなんとか収められそうだ。それより、差し迫っているホ○ト祭のことで至急ハン・テジュン氏に連絡が取りたい」
「…電話すれば?」
「繋がらない」
「…FAXとかメールとかは?」
「問い合わせ等が殺到してるようで反応がない」
「…で。俺にどうしろと?」
「お前にはツテがあるじゃないか。チニさんに連絡を取ってハン・テジュン氏に至急連絡がつくよう手配してくれないか」
「なあんだ、お安いご用だぜ。待ってろ…」
「…なぜメールをしている」
「え…メールの方が…」『彼女、喜ぶから』
「ああ、そうか」『仕事中だもんな』
「…よし…そのうち連絡がく…」♪犬のおまわりさんの着信音が流れ出す
「はっ!」
「なんだ今の音楽は…」
「い…いや…。あ…すぐに電話するそうだ」
「そうか」♪た〜りら〜りっ「ほう、早いなもしもしミンチョルです。お忙しいところ申し訳ない実は企画の件で…
私どもはどの程度まで介入すればよいのかわからないので…はい…はい…」
♪鳩ぽっぽの着信音が流れる
「わおっ…はいっイナです。あっうん。ごめんね。忙しいのに…ミンチョルがうるさくて…」
「…ちょっと…お待ちください。おい、イナ、今の音楽は…」
「ちょっと待ってね。なんだよ!俺がどんな着信音にしようとお前には関係ないだろう」
「…そうだが…まあいい。失礼テジュンさん、そうすると我々は、他のホ○トクラブの方々よりも早めに着いた方が…」

「…うん…そうなんだ。うん。うん。アハ。へぇそう。…早く会いたいな…。え?えへっ。じゃあ僕もチニさんに何かプレゼント用意していくよ
…僕のお客様は君だけだよ〜。え?『私のホストもあなただけ?』…チニさんったら。えへへ。じゃあ…楽しみにしてる」

「…はい…はい…じゃあそろそろ出発を考えます。はい。こちらの番号なら通じるんですね。いや、反響が凄いとイナから聞きました
ええ、チニさんの情報で…はっはっはっ…。幸せになってくれればいいんですが…はい。では、よろしく」パン!
「…ん…じゃあね、子猫ちゃん」ピッ
「イナ。あちらのホテルには子猫がいるのか?」
「なんだよ!人の電話聞くなよ!」
「誰と電話してたんだ?」
「…チニさん…」
「…メールしたんじゃないのか?」
「…メールの後〜電話することになっているんだ」
「…」
「じゃ」

『背高ノッポの子猫ちゃんへ、
元気〜?僕は元気だよ〜。あのね、キツネが演歌さんに連絡したいんだって。お祭りのことで「至急」ってうるさいの〜
ごめんね、こんな仕事の事でメールしちゃって…。でもお祭りの時はずうっと…側にいるよ
君がOKしてくれるなら…。アハッ   子猫ちゃんに包りたい子犬より』

『マイ・リトル・プリンスへ
了解よ。演歌さん、すぐに電話するって。私も子犬ちゃんがキャンキャン言うの聞きたいから電話しちゃおっと!
前にも言ったかしら…。電話の声、だ〜い好き
あっ。もちろん本物もだ〜い好き。待っててね(^3^)』

こんなメールが毎日やり取りされているらしい…


父子 妄想家政婦mayoさん

「僕は行けません。行きたくない」
「お前が行かないと<童話>も<香り>も祭りに参加できないじゃないか」
「祭りぃ?僕はそんなのに出なくていい。頭も短く刈り上げた。大韓民国の男の義務を果たさなくちゃならないんです!」
「それは…すこし遅らせればいいだろう…」
「おとうさん!また、また僕を人目にさらすんですか?遅らせせることはもう許されないんですよ!」
「う〜む…」
「それに僕は<黄色い童話>と<緑の香り>掛け持ちも疲れた」
「そういえば…あいつもいるだろう…」
「男組に行ってますよ。その後映画も撮ったり、今は日本で上半身は○かで腹王ご披露のCM…忙しくて店に来ませんよ」
「そうなのか?」
「もともと僕とあいつしか売れっ子ホストはいなかったでしょう?おとうさんは<ポラリス>のお母さんと行ったり来たりで仕切ってばっかりだ」
「それはしょうがない…同窓だから…」
「僕だってドラマは降板騒動もあったし…申し訳ない気持ちでいっぱいなんだ
 2年とちょっと義務を立派に果たさなくてはいけない。それにホ○トを辞めるいい機会だと思ってます」
「お・おい…店はどうするんだ…祭りは…」
「オーナーとおとうさんでグッズ販売でもして下さい。祭りに『ソクホグループ』として売店を出せばいいじゃないですか?」
「わたしに物を売れというのか…」
「<ポラリス>みたいに僕のぱ○つはありませんけど、そこそこ売れるはずです」
「おい…」
「じゃ、僕は行きます。しばらくお会いできませんが、オーナーにもよろしく言っておいてください。お元気で…」
 

土産 足バンさん

イナ:よ!チョンウォン!帰ったのか!
チョンウォン:ああ、さっきついてここへ直行したんだ。店はどうだ?
イナ:俺はほとんどBHCに出ててよくわからんが、そろそろ経営を見直さないといけないな
チョ:いい気なものだ。ここの看板はお前なんだから、もう少しまめに店に顔を出せ
  僕も春からはいろいろ忙しくなる
イナ:聞いたぞ。また御曹司やるんだってな。やはり制作者も人を見て決めるんだな
チョ:そうだな。餅は餅屋ってやつかな
イナ:あいかわらずイヤミの通じないやつだ。まぁせいぜい頑張ってくれ
  今度は女にいきなりキスされてピクリともできないなんて、みっともないからやめろよ
チョ:余計なお世話だ。あれは自分の中での混乱を表現したんだ
イナ:へえ、気を失ってたんじゃないんだ
チョ:ところでホスト祭りの件はどうなってる?
イナ:なんだ、もう知ってんのか。準備は進んでるよ
チョ:父が張り切って電話をして来たんだ。なにか披露するらしい
イナ:あ…トファンの親父さんだけど…
チョ:なんだ?
イナ:いや、なんでもない
チョ:変な奴だな。まぁ父のことは好きにさせてやってくれ。引退して生き生きやっているんだから
イナ:生き生きねぇ
チョ:そうだ、これは土産だ。オールインのみんなに配ってくれ
イナ:なんだこれ?
チョ:知らないのか?日本の国営衛星放送のドウモクンキーホルダーだ。礼はいらない
  それからこれはBHCの皆さんに。オダイバのペナントだ。1枚ずつある。mayoさんにはフジヤマのストラップ付きだ
イナ:え…
チョ:オーナーにはお世話になっているからフジヤマのクリスタルの置き物
  ミンチョル君には特別にゴールドのロッポンギヒルズだ。ん?どうかしたか?
イナ:いや…みんな涙流して喜ぶんじゃないかな
チョ:そうだろうな。選ぶのに苦労したよ
イナ:…


メール ぴかろん

『背高ノッポのバンビちゃんへ、
昨日は仕事のメールなんかしちゃってごめんねm(__)m
昨日、バンビちゃんからのメール、着信音をミンチョルに聞かれちゃったから、今日、変えちゃった「小鹿のバンビ」だよっ(^o^)
あーあ。はやくバンビちゃんに会いたいなぁ…
そうそう、バンビちゃんへのプレゼント、素敵な靴を用意したよ。僕と会うときは絶対これ、履いてね
…今君にメールしてるの…みつかっちゃった…。それでね。また演歌さんに連絡が取れないって、キツネが前髪バサバサしながらつり目で怒ってるんだ…
演歌さんみつけたらキツネに連絡するように言ってくれないかなぁ。もうっ君へのメールは仕事抜きにしたいのに!ぷんぷん
あと幾つ寝たらバンビちゃんにあえるかなっ(^o^)
は〜やくあいたいなっ
じゃあね   バンビちゃんと遊びたいリス君より』

「イナ…電話してくれないか…その方が早いだろう」
「だって…仕事中だしな…」
「…。なんて打った」
「…ちゃんとハンさんに連絡取れるようにって打った!」
「見せてみろ」
「だめだ!」
「…どうせ『ハニー・マイ・ラブ』とか『愛しのエンジェル』とか打ってるんだろう」
「…その二つは使わない…ある人を思い出す…」
「…はっ…『ハニー…』は…理事がへ○○さんに捧げるCD集とかにつけたタイトルだったな…すまん
でも『エンジェル』なら問題はないだろう?」
「スヨンの修道院での名前…覚えてるか?」
「…アンジェラ…」
「多分『エンジェル』から来てるんじゃないかと思う…」
「…すまん…」

♪小鹿のバンビの着信音
「はうっ!」
「?なんだ、今の子供向け音楽は…」
「うるさい!童心に帰るだろっ!ジュンホ君の影響でこういう音楽が好きになったん!」
「…ほぉ?…チニさんからのメールが届いたんだな」
「…」

『マイ・スゥイート・ダーリン、
演歌さん、今、大変なの。早くも第一陣到着よ。長旅の上に、どろだらけ
負傷者もいるとかでオ支配人とドンヒョクさんも駆り出されて病院の手配してるわ…。だから落ち着いたらキツネさんに連絡するって言ってたわ
私?私は女性だから、この飢えたサムライたちの前に立ってはイケナイって
襲われるっていうのよ〜。いや〜ん。リス君、助けて〜(^o^)

うふふ。大丈夫よ。到着したのは『MUSA』の人たち
でもあまりにもヨゴレが酷いのと、武器やなんかを持ち込もうとしてたので、それを没収して、銭湯に連れていって、負傷者は病院へ
後の人はご飯を食べさせに食堂へ連れていくんだって。あまりにも疲れてるみたいだからゆっくり休ませるそうよ
でもリス君たちもそろそろこちらへ来てね
あらっ私ったら、リス君よりもたくさん仕事のこと書いちゃった。ごめんね(^o^)

私は、リス君が被ったら似合うだろうな〜って思う帽子を用意したの
楽しみにしててね
私への靴って…『ヒール』?(^o^)
じゃあ…早く来てね  あなたのバンビより』

「…」
「イナ…顔が崩れてるぞ…」
「んふぁっ…あの演歌…じゃない総支配人、今忙しくて大変らしい…へへっ」
「…へへ?」
「んと…『MUSA』の連中が着いたんだと。でもこれこれこうで…」
「何!じゃあそろそろ僕たちも出発しなくちゃいかんな」
「やったあ!」
「…明日営業が終ったら出発だ。イナ、バスの手配を頼む」
「ほいほーい(^o^)」
「…幸せになれるといいけどな…」


作戦 妄想省家政婦mayoさん

-BHC厨房
「ねぇねぇ…どんな作戦なの?」
「えっ?作戦って?」
「ほらぁ…例の男組の…」
「あ?ぁ…別に何も…」
「何もって…ファイルよこせって脅されて、拉致されて眠らせないでライト当てながら
『お前の情報を全部話せ』とか…それに殴られるかもしれないよ?」
「テソンさん、それ、映画の見過ぎ」

ーブラザー男組
「ドンゴン、どんな作戦でいくんだ?」
「まず武器弾薬は会場前で没収されるだろう。それに他の連中は飯を食うので精一杯のはずだ
俺たちだけでBHCの調査員を捜さなくてはならない」
「かなりの人数が集まるって聞いたぞ。どうやって見つけるんだよ」
「ソッキュとガンボは目が小さいからな…俺と弟なら目がデカイから見つけられるだろう」
「ちっ…あっガンボ、そういえば調査員はいつも黒い服を着てるって話だぞ。年がら年中上から下まで黒だ」
「ソッキュ、そうか!黒服軍団から見つけ出すのは得意だ。採石場から容疑者を見つけんだ。そういう眼力は持ってる!」
「で、見つけたらどうする?」
「ん…最初は弟の出番だ…総帥が弟の声に弱いって言ってたよな。弟が直に交渉しても駄目なら俺らの出番だ」
「でも俺、女性に暴力振るうのはイヤだなぁ」
「ガンボ、これは総帥直々の命令だぞ」
「わかってるけどさぁ…」
「女と思うな。総帥を翻弄させる調査員だ。何としても情報はおさえなくてはっ」
『なぁ…ソッキュ〜俺…ゆっくりホテルの飯、食いたいよぉ…美味いもん出るんだろう?オ?』
『僕もだ…ガンボ…』

ーBHC厨房
「何が起こるかわからないんだよ?」
「エ~ィ…心配してるんだぁ〜」
「うん。連れ去られてさぁ…ほら例のチェチェンの息子の方…ひょいと抱えてたけど…もしmayoさんを助けにいっても…無…」
「…なにっ!」
「ん?うぅ…ん…無・無理…かなっ…と…」
「…なんでっ!」
「ん…お・重…」
「そうだよ。重いよ!」
「あはっ…だから…逃げられるか…心配してるわけで…」
「いいよ。心配ご無用!」
「またぁ…怒るぅ…」
♪ヤァ〜クソッケェ〜ネェ〜ヌンムリィ〜♪
「なに、この曲…」
「?…メール…♪ヘンボッケヤヘェ〜♪…来た来た」
「テプンじゃん…それ…」

++マヨピー!ケイゴハカタメタ シンパイイラナイ アンシンシロ イショウトカツラハドウナッタ?ヨウイハデキテルカ?マツリデアオウ(*^_^*)+ピトキム+

(テソン覗く)「ちょ・ちょっと…まよぴーって誰よ」
「さぁ…」
「…@@」


到着 足バンさん

ハン:お客様、さっぱりなさいましたか?
ジョン将軍:うむ。しかしこのような服ちと恥ずかしいな
ハン:とてもお似合いです。皆様のお召し物はクリーニングに出させていただいております
   3時間ほどで仕上がりますので、しばらくご容赦を
チン:おお、将軍、ちびTにジーンズ似合っておりますぞ
将軍:そうか?どうも動きにくいが。それにこれじゃキムタクに間違われないか?
チン:なに、今時のファッションにございます。気になさいますな
将軍:チン、お前の白いチノパンもなかなか爽やかだぞ
チン:やはり私はこちらのスーツの方が…
将軍:私との釣り合いというものがあろう
ハン:お部屋でございますが、ご希望通りこのようにベットを取り払い麻の絨毯と藁をご用意させていただきましたが、
  いかがでしょうか?
将軍:満足だ。柔らかいものの上ではくつろげないのでな。タイマツは持ち込み禁止であったな?
ハン:はい。申し訳ありません
将軍:うむ。おい、ヨソル、まだ着替えていないのか?早くしろ
ヨソル:…

ヨソルが着替えようとするのをじっと見つめる男
ヨソル視線を嫌がり向こうを向く

将軍:総支配人、あのものはなんだ?
ハン:あ、はい、当ホテルのアドバイザーですが…
  (ドンヒョクさん、なにしてるんです、ドンヒョクさん!)
ドンヒョク:じぃ〜
ヨソル:…
ドン:じぃ〜
ハン:ちょっと失礼いたします
  (ドンヒョクさん、なにしてるんですか、お客様を見つめすぎちゃだめです)
ドン:(いいからだだ。あの肉の割れ具合、曲率がなんとも言えない)
ハン:(お客様に失礼です!見るんじゃありません!)
ドン:(どのようなエクササイズをしているか聞いてこよ)
ハン:(やめてください!)
   あ、では私どもはこれで。少し休まれてからご自由に…
ヨソル:ん?
ハン:は?
将軍:すまない、彼は自由という言葉に反応するんだ。気にしないでくれ。それより食事の用意はできておるのか?
ハン:はい。レストラン「オルゴール」にてご用意させていただきます。ではお食事までごゆっくりどうぞ

パタン

ドン:なぜあの男と話しをさせてくれないんです?
ハン:ドンヒョクさん、お願いですからお客様の胸板チェックはやめて下さい
ドン:あなたは美しい身体に興味はないんですか?
ハン:それなりでいいんです。いいですね?もうやめて下さいよ
ドン:ふん

チニ:ピー。総支配人、応答願います。チッ
ハン:どうした。チッ
チニ:「童話の香り」「クラブポラリス」の皆様がご到着です。チッ
ハン:了解。それより「オールイン」の方達はまだなの?チッ
チニ:まぁ、それってセクハラですわよ!チッ
ハン:え、あ、すいません。チッ

ハン:なんでセクハラなんだ?チッ
ドン:自分でチッて言わないように
ハン:リズムに乗ってしまった
ドン:あなたは少し女性の扱いを勉強した方がいい
ハン:扱い?
ドン:プールにわざと一緒に落ちるとか、山のような純真なメールを送りつけるとか
ハン:あれは全て計算済みだったんですか!
ドン:それくらいでなければ「〜様」とは呼んでもらえない
ハン:なるほど。メモしておきましょう


接触 オリーさん

「お父さんがぐずぐずしてるから、一番乗りを逃したじゃないですか」
「競争じゃないんだからいいだろう」
「だめです。一番がいいんです」
ドン!!
「君危ないじゃないか!」
「…」
「ぶつかったら誤りたまえ」
「…」
「ヨソル、どうした?申しわけありません。ウチの物が粗相でも?」
「ぶつかりましてね。一言くらい謝ったらどうかと」
「失礼しました。無口な奴でして」
「あなた達、ホ○ト祭に?一番乗り?」
「昨日遅くに着きました。こういう建物には不慣れで…」
「やっぱり君達か…その無口な人もホストですか」
「一応」
「無愛想だと致命的だな。女性は微笑みが好きです。うまく誘えませんよ」
「…」「何?女性は守るもので誘うものじゃない。またそんな」
「ま、いいでしょう。そのうちわかります」
「チン、何をしている!」
「将軍、ヨソルがちょっとこちらの方とぶつかりまして」
「少しは人ごみに慣れろ」
「…」「何?槍を持ってないと距離感が掴めない?」
「槍!!」
「私はジョン将軍、ウチのど、ホ○トが失礼しました。お許しを」
「理事、早く行きましょうよ。この人たち変ですょ」
「新しい戦略かもしれない。探っておきましょう」
「あなたが首に巻いているその布、美しい」
「このマフラーは僕の大事な商売道具です」
「あの方に似合いそうだ、チン」
「いいかげんお忘れになって」
「理事やっぱり変です…」
「まふらーか。美しいが戦いには不用な代物だ」
「戦い?」
「あなたは戦いをなさらない?」
「野蛮な事は嫌いです」
「何!私を野蛮と!将軍のこの私を愚弄するとは許さん!さてはおぬし臆病者だな」
「お、臆病者?し、失礼な。僕は家族を愛しているだけだ」
「その者達のためにも時には戦いが必要じゃ。覚えておかれよ」
「将軍、言葉が時代がかって…」
「あ、ごめん。チビTとジーンズじゃ落ち着かなくて」
「お似合いです。さすが韓国のキムタク。ヨソルとあわせてイケメンナンバー1コンビです」
「何を言うんです。ルックスなら微笑みの僕が一番です」
「臆病だが見てくれで勝負とは片腹痛いわ」
「将軍!」
「あ、ごめん、つい本音が出ちゃって」
「我ら新参者ですか、どうかよろしくお願いいたします」
「君達、実績がないんだから僕と対等の口を聞いてもらっては困ります。キム次長、行こう」
「…」「ヨソル?何?この世は平等。イケメン分類なら俺と将軍で一番だって?」
「何ですか、貴公子の僕に失礼な!」
「…」「文句があるなら相手になる。槍でも剣でも好きな方を選べ?こら!」
「何ですって!キ、キム次長、お父さん、は、早く行きましょう!」
「理事言わんこっちゃない」

「ヨソル、私を通訳がわりに使うのはやめろ」
「…」


焦り ぴかろん

「…」
「イナ、さっき流れた着信音はチニさんからだろう?何だって?」
「うるさいな。なんでそう人の着信音に敏感なんだ!」
「だから何だって?」
「…今読んでるんだよ…んふっ」
「…祭の事じゃなかったのか、失敬、ゆっくり読んでくれ」
「あ…待てよ、一行だけあった」
「見せろ!」
「だめだ!」
「あれは何だ?」
「え?あっ!お前っ騙したな!」
『こんな古典的な罠にかかるとは思わなかった…何々…。…』「何だこれ?」
「返せ馬鹿っ!裏切り者!」
「…りす君って何だ?」
「うるさい!それよりも…ケホン…あー、続続と到着してるって。いつ来るの…か…って」
「なんで他の店はそんなに張り切ってるんだ?」
「暇なんじゃない?今夜発つって返事しておいていいか?」
「ああ。そうだ、『オールイン』の連中は大丈夫なんだろうな?」
「テスに伝言してもらったけど」
「そうか…テス君…」
「ん?どうしたミンチョル」
「…いや…バスの席、テス君の隣にしてくれないか?」
「ドンジュンが妬かないか?」
「スヒョンがいるだろう」
「…いいけど…」
「それより『りす君の歯が恋しい』とはどういう意味だ?何かの暗号か?あっおい、イナ…イナ…顔を赤らめて何処へ行くんだイナ!」
「ミンチョルさん」
「あ…テ…テス君…」
「あの、大変です」
「何だ」
「『オールイン』のメンバーが…その…一人増えました…」
「は?」
「あの、正体はその…解ってるんですけど…違うと言い張って」
「…何の事だ?」
「マイケルさんとトファンさんがもう一人連れていくと言うんです。ショーには欠かせない人だとかで…」
「…」
「あの」
「どうせ来るのは判っていた。が、男装しているのか?」
「は…はい…男装っていうか…女装した男だと言い張ってて、身分証明書も持ってて…」
「たまらんな、あの手この手で目的を遂げる…構わん。今夜出発だ。ただしバスの席は一番前で補助席を使うようにしろ。真ん中とか後で騒がれたらたまらん」
「は…はい…」
「それと、君は僕の隣だけど、窓側と通路側とどっちがいい?」
「へっ?」
「考えておくように」
「…」

「はぁ〜あいつは掴んだら離さないからな。見られちゃったよ〜ふへっえーと」

『かっこよくてカワイイ私のりす君へ
りす君ったら焦らすんだから
演歌さんに「『オールイン』の方々はまだですか?」って聞かれたわ。まるで私が隠してるみたいに。もう
りす君の意地悪。バンビをこんなに待たせるなんて
森の中には狼がいっぱいよ。狙われちゃう〜。早く来てね(^o^)

あのね、続続と到着してるのよ。演歌さん、対応におおわらわ。個性的な方々ばかりで、ちょっと怖いの
だから早く来てね
りす君の歯が恋しいバンビより』

『バンビちゃんへ
あっ抜けちゃった。「大好きな」バンビちゃんへ
りす君はバンビちゃんの大きな瞳が恋しいな。今夜やっと出発だよ。変なホ○トに絡まれないでね。隠れてるんだよ
僕、そっちに着いたら王子様に変身して君を守るからねっえへっ
明日の朝には着くよ〜待っててね〜
あっでもバンビちゃんのパパも一緒だから…ハグはできないね、なんちゃって〜

朝が待ちきれないりす君より』


接触パート2 オリーさん
 
「チュンサン、遅くなってごめん」「ヨングク」
「ジンスクにホスト祭なんて言えないからさ、ごまかすのに苦労したよ」「そうか。早くチェックイン…」
ドン!!
「君、失礼じゃないか」
「あれ〜、ごめんよ。僕が歩く時はいつも道が開くもんだから、テヘッ」
「何だって?君もしかしてホ○ト祭関係?」「そうだよ。あんたも?」
「もちろんです。でも君は知らない顔だ」
「僕はチャ・ソンジュ。御曹司だよ。最近ホストクラブを趣味で始めてね」
「僕を知らないなら、もぐりですね」
「あんたBHC関係じゃないよね。じゃ誰?」
「ポラリスのミニョンだ」
「ポラリス?ああ、グッズ販売の」
「グッズ販売ではありません。老舗のクラブです」
「でも今グッズしかないって聞いたけど。まっいっか。あんたがミニョンさんね。よろしく。ところでBHCはまだかな」
「君BHCとつきあいがあるの?」
「あるよ。時々遊びに行ってる。ミンチョルさんとは友達さ」
「ミンチョル君と友達?」
「御曹司つながりでね。あっちは元御曹司だけどね、テヘッ」
「僕も御曹司だけど」
「あんたも?ふううん。でも僕んとこ企業グループだからダントツよ。馬鹿のとこみたいに裏とのつながりもないし」
「ホストクラブはそんなことは関係ないでしょう」
「そうそう、クラブはホストが命でしょ。だから来たんだよ。このあいだBHCで見学したんだけど、さすがだったなあ」
「見学したの?」
「言ったろ、ミンチョルさんとは友達だって」
「どうでした?」
「いやいや、凄かったよ。ホストが全員違うキャラでさ。設備は僕んとこが全然いいんだけど」
「やはり噂は本当でしたか」
「回し蹴りするのとか、国語教師とか、孝行息子とか、そうそう女性の心を掴む天才がいてさ。それが客にいきなりブチューだよ
しかも○○○○キス!凄かったあ…」
「いきなり客に○ス?何ということだろう…」
「たしかユジンさんとか言ったな。僕の彼女にそっくりでね。でも髪がショートなんだ。ミンチョルさんの奥さんにも似てるって
でそのホストがいきなり、『キスしようか』なんて言っちゃってさ。もう彼女メロメロ」
「ユジンだって!」
「でもってしばらくしたら、目隠しなんかして二人で出かけちゃって。今夜は帰らないとか言ってさ。いやあ、あの技は凄いわ
さすがの僕も驚いた。もっと勉強しなくちゃね」
「理事、大丈夫ですか!」
「あれ、あんた顔色悪いけどどうしたの?」
「まさか、ユジンに限ってそんな…」
「チュンサン、何かの間違いだよ」
「どしたの?ユジンさんて知り合い?」
「な、何でもありません…」『ユジン最近仕事が忙しいとか言って…まさか』
「そう、ならいいけど。んじゃ、またね」
「ああ…また」『ミンチョル君に抗議だ!』
「そうそう、あんた…」
「まだ何か?」
「そのマフラー時代遅れだよ。今はほら、僕とチョンソの愛のマフラー、これがトレンドよ。じゃね!」
「失敬な!」


作戦準備 妄想省家政婦mayoさん

「mayoさん、バス出ちゃうよ〜」
「あっ、私は乗りません」
「なぜ?祭りに行かないの?」
「あ、だって一応♀だし…」
「エ〜ィ…何言ってるのいまさら。それにみんなと一緒じゃないと狙われる」
「てそんさん、まさ…まよさんはねらわれてるんですか?それはわるいひとがゆーかいするんですか?」
「お〜おぉ…ジュンホ、そうだ…ゆーかいだ」
「ぼくはまえにじゅのをゆーかいされましたさがしましたつまもしんぱいしました。ひとりははだめですいっしょにいましょう」
「だよな。ジュンホ」
「そうです。いきましょう」
「あ…大丈夫大丈夫。それにちょっとやることあるから」
「もう〜…いくら警護つくからって…油断しちゃ駄目だよ」
ー「テソン〜ジュンホ〜いるのかぁ?そろそろ出るぞ〜」
「ほら…呼んでるって…」
「まよさんきをつけてください」
「ん〜(^_^)」
〜 『っと…』(カチャカチャ…ポチッ…ジィ〜♪ピロロン…)
『…これでよしっっと…』
(ガチャッ…)「ん?」
「ヒョ・ヒョゥォ〜ン!!」
「お?あっ…来たのね。抜けられた?」
「う・うん…・どうせ僕がいなくてもわからないもん」
「そっか…男組は出発したの?」
「うん…それが大変なんだ、ヒョゥォ〜ン」

「ん?どうしたの、大変って…」
「男組…すごい人数なんだ…ジープなんか何台も何十台も連なって行ったよ?なんか・なんかすごいんだ…」
(おいおい…エキストラも入ってんのかい)
「そう…わかった。じゃぁ、顔洗って…これに着替えてね」
「う・うん…ヒョゥォ〜ン…ぼくこんな服着たら男組だと思われないよ」
「もし聞かれたら『僕はプレスです』って言えばいいから」
「僕にアイロンかけるの?」
「ちがうちがう…ヒョンジンさんの代わりになるでしょ?」
「でも…この服着てもヒョンジン兄貴は見破っちゃうよ…母さんの誕生パーティーで店にいたもん」
「そうだったね…でもお母さんとスヒョンさんとミヨン姉さんしか見てなかったでしょ」
「うん…たぶん…親子で共有するのか?とかなんとかブツブツいってた」
「それに、ヒョンジンさんはご飯食べるので忙しいと思うから、大丈夫」
「わかった…」(デヨン着替える)
「お…うんうん…デヨンさんだ。あっ、忘れてた…眉毛…半分剃らなきゃ!」

「さて…出かけようか…途中まで一緒に行こうね」
「ヒョンは中に入らないの?一緒にいかないの?お?」
「ん〜ヒョンは後から行くから」
「ぼく…何してればいいの?」
「ん…美味しい物お腹いっぱい食べておいで」
「うん…わかった…」


誤送  足バンさん

ハン総支配人:なにか問題が?
オ支配人:ああ。「ヘヴン」のソンジュ様がロイヤルスウィートに変更してほしいとおっしゃっている
ハン:空いているだろう?
オ :それが…他に5名ほど到着前にロイヤル変更希望のお客様がいらっしゃるんだ
ハン:5名?
オ :ああ。トファン様、マイケル様、チョンウォン様、ピーター様。クラブ「スキャンダル」のチョ・ウォン様
ハン:顧客リストと資料を見せてくれ
オ :これだ。さてどうする?
ハン:29階のロイヤルはピーター様だ。他の方は28階のエグゼクティブスウィートに丁重にご変更願ってくれ
オ :なんでピーター様なんだ?
ハン:勘だ。たぶんこの方が一番やっかいだ。アメニティにも十分配慮するように。ん?「ヘヴン」はお1人じゃないだろう?
オ :ソンジュ様が、お連れのお2人はシングルでいいとおっしゃっている
ハン:他に問題は?
オ :クラブ「未来警察イエスタディ」の方達が今夜到着予定なんだが、銃の携帯許可を申し出ている
ハン:開催中に万が一があってはならない。武器はチェックインの際お預かりするお約束だ
   銃、手榴弾、弾薬、弓、槍、斧、ナイフ、全てチェックさせていただくように
   ドンヒョク、弁護士の手配は済んだな?
ドンヒョク:レオに一任している

ちゃーらーん、ちゃららちゃららるりららー♪

ドン:川の流れのように?誰の着メロだ?
ハン:僕のメールだ。ん?

『マイスィートバンビちゃん
忙しいところごめんね。もうすぐ出発するよん^0^
明日朝着くけど、みんなの前じゃすぐお話できないでしょ?
だから指定してくれる場所に行くよ♪
あのね、今までずぅっと言えなかったこと、言えそうな気がするんだ♪
もう心臓ぱくぱくのリス君より♪』

ハン:…オ支配人…
オ :はい?
ハン:最近オールインのイナ君に僕のアドレス教えた?
オ :あ、そうそう!チニさんも圏外にいた時で、あんまり連絡とれなくて困るって再三言われて。済まないな、了解もとらずに
ハン:いや…いいんだが…
ドン:返信しないんですか?
ハン:あ…へ、返事に困った時なんて打ったらいいんだろうか…メールは慣れていなくて…
ドン:優しく丁寧に。それとなく相手の調子に合わせて確信には触れない
ハン:なるほど…

『リス君へ
忙しくて大変です。なんのお話かな?ちょっと緊張します
チェックインタイムを過ぎてからまたメールします…

ハン:相手の呼びかけた名を使った方がいいのかな?
ドン:もちろん!反復は親しみを増す

お会いできるの楽しみです。バンビより』

ハン:記号など使った方がいいのかな
ドン:親しい人なら

お会いできるの楽しみです♪バンビより〜♪』

オ :おい、どうした?なんだか顔赤くないか?
ハン:いや、大丈夫。ちょっと動悸が…
オ :血圧高いんじゃないか?疲れが溜まってるんだ。少し休んでくれ、あとはこちらでやるから
ハン:大丈夫。すぐ落ち着く
オ :気をつけてくれよ、明日はいよいよBHCやオールインの方も到着だし
ハン:ドキン!…あ、ああ…


到着 妄想省家政婦mayoさん

「総支配人、警備隊ソクです。大変です」ジッ
「(ん?僕と声が同じで紛らわしいよ…ったく…)どうした。何かあったのか」ジッ
「入り口に…男組ご一行が…すごい人が…入りきれないです」ジッ
「わかった。今そちらに向かう」ジッ

「あんたが総支配人とやらか?」
「はい。男組の隊長ドンゴン様でいらっしゃいますね?」
「ん…ドンゴンだ。こっちはソッキュとガンボ。それと弟のウォンビン」
「ようこそいらっしゃいました。ですが…あちらの方たちはかなりの人数ですが…」
「あぁ…あいつらは野宿でかまわない。野っ原でも寝れる奴らだから。気を使わないでくれ」
「そうですか…ではあちらの大勢の方々には特別にテントをご用意いたします」
「めしの心配はいらない。キムチはカメごと持参した。後は飯と大鍋でスープがあればいい」
「かしこまりました。ではそちらの4人様のお部屋をご用意いたします」
「頼む。そういえば、BHCとやらの連中は到着したのか?」
「は?まだでございますが…何か…」
「ん…いや…」
『一緒に来るとは限らないだろうが…』
『念のため聞いたまでだ』
「ではお部屋にご案内いたします。レストランの方にアフタヌーンティーのご用意もございますので」
「おっ!そうなの?ソッキュ!後で行こうぜ!」
「おぉ?そうだな。ガンボ」
「おい!館内を隈なく調べるんじゃないのか!」
「兄さん…目ひん剥いて怒んないでよ…怖いよ」
「ったく…お前たちは…もういい!俺1人ででも捜す!」
ソッキュ&ガンボ「う〜〜ん!そうして〜」

「まだ着かんのか。オルティミッツの方が早かったじゃろうが」
「あれは2人乗りです。キョンビン君が操縦するとしても3人は乗れません。おとうさん1人でも重量オーバーなのに…」
「ふん。恰幅がいいから部下も信用するんじゃ」
「わざわざ祭りのために出かけてるなんて…僕はまだ銃で撃たれた傷も完治してないんですよ!」
「今回は下見も兼ねておる。わしも『白夜倶楽部』なるものを作ってみようと思うが、どうだ?」
「何を考えてるんですかっ」
「お前とキョンビン君、それにキョンビンの同僚もいたのう。あやつは踊りも歌も上手いそうだ」
「おとうさん!」
「お、黒蜘蛛もおるし、一緒につるんでいるのもなかなか女性にはマメなようだし…流行るとは思わんか?」
「黒蜘蛛?あんな無口で客が来るはずがないでしょう」
「いや、最近はああいった寡黙な男がウケるようだ。お前も今のところ顔も小さいし人気だぞ!」
「ったっく…僕は嫌ですよ」
「ところで衣装とカツラはどうなった?」
「もうすぐ受け取る手筈になってますから…あっ…見えましたよ…手振ってます…」
「お約束のブツ…ご確認ください」
「おおすまんのう…まよぴー…」
「いえ…仕事ですから…」
「狙われているそうじゃが…ピョートルを使うとよい」
「あ、大丈夫です…それほど大層な相手ではございません…」
「会場には入れるか?」
「『オールインのスンドン』とおっしゃって頂ければ、顔パスで大丈夫かと…では…後ほど…」
「うむ。わかった」


誤解 ぴかろん

「…」
「イナ、どうしたんだ、携帯見つめて沈み込んで…」
「んにゃっなんでもないっ」
「…何でもないようには見えないが…」『涙目だし…』
『チニさんの返事…なんだかいつもと調子が違う…忙しいのか…はっ…まさか…先に到着した奴等の中にチニさんと釣り合う「背」の奴がいたとか…』
「いなさんどうしたんですか?めがあかくてなみだがこぼれそうですよ」
「ジュンホ君…ちょっと目にゴミが…ぐすっ」
「ジュンホ君、そっとしておいてやってくれ」
「は、ちーふ」
「イナ、もうすぐ到着だが、スンドン会長の側でチニさんをハグするような事はしでかすんじゃないぞ」
「…」
「…イナ?」『なんだ…また振られたのか?!』
「…」

イナ、黙々とメールを打つ

「きええい!」
「どっどうした!」
「いや…メールを送信しただけだよ…」

『バンビちゃん…
さっきくれたメール…いつもと違ってなんだかよそよそしく感じたんだ…
もしも、僕に非があるなら、そう言ってくれないかな…
何も解らないままでいるのは辛い…

でも、もしもこれが僕の早とちりなら…今度は…いつものように…メール欲しいな…
忙しいのに…わかっているのに…ごめんよ、もうすぐ会えるのに…ごめん…(;_;)

少し寂しいりす君より』

「…」
「あら、総支配人、どうなさったの?」
「あ…いや…僕の返信したメールが…どうやらある人を悲しませたらしいんだが…」
「まあっ総支配人ったらいつのまにそんなイイヒトができたの?」
「いや、ただの友達なんだが…どう返信したらいいものか…」
「それは…そうね、『誤解させてしまったならごめんね。今猫の手も借りたいほど忙しいからついぞんざいな文面になっちゃった…』とかは?」
「そうか。そうするよ」
「どんな方なの?」
「…見た目は…クールな人なんだけどねぇ。メールの文面はかなりお茶目なんだ…。それに甘えっ子さんみたいだし…。情に厚いようだし、正義感もある」
「へぇ?…私の知ってる人に似た性格なのねぇ」
『はっ…いけない!チニ君に知られては…僕の事をバンビちゃんと呼びかけてくるなんて…そしてイナさんが「りす君」だなんて…
きっとチニ君はショックを受けてまた仕事一筋になってしまうだろう…いけない…やはり…きっぱりとした返事をしなくては…』

『りすさん
貴方の側には貴方にふさわしい方がいらっしゃるのではないでしょうか…。私達は仕事を通じて友情を深めましたが、ただそれだけ…
貴方の側にいらっしゃる方を悲しませたくない
これは私の誤解なのでしょうか?
けれど、私は貴方のご期待に応えられるようなものではありません
申し訳ないのですが、「友達」としてこれからもよい付き合いをしていきたいのです
だから私を「バンビ」などと呼びかけないでください
お願いします。ハン』

「あっ…500文字超えた。仕方ない。このまま送信しよう」

「…」
「イナ…なぜ泣いている?チニさんに会えるのがそんなに嬉しいのか?」
「うるさい!ううっうううっ俺はここで降りる!」
「何言ってるんだ!どうした、イナ」
「ううっううっ…」
「…ケンカでもしたのか?メール見せてみろ!」

携帯を取り上げるミンチョル

「…これは…」
「うううっ」
「…この…最後の『ハン』というのはなんだ?」
「…知るか!俺は一人で帰る!」

「オーイ、トイレ休憩だぞー」

イナ、バスから転げ降りる

「あっ待て!イナ!待てってばっ」


誤解 足バンさん

ミンチョル:イナ!待て!
イナ:放っておいてくれ
ミン:おい!…仕方ないな。なんとかしなくては

返信
突然のあなたの言葉に僕の心は
冬の湖のように凍てついている
偶然ホテルで会ってから静かに育んできた僕の気持ちを
このままで終わらせることなどできない
もう一度話しだけでもさせてほしい
この真剣な気持ちを聞いてほしい。イナ

ミン:よし
テス:どうしたんですか?イナさん、もう帰るって言ってますけど
ミン:困ってるんだ。こんなメールがチニさんから届いて…
テス:…チニさんって…これ通信先〈hotelier-h〉ですけどチニさんなんですか?
ミン:知らんがそうなんだろう。大丈夫だ。必ず連れて行って話しをさせる
   いつも世話をかけているイナには幸せを掴んでほしいからな
   ところでドンジュンをバスの運転席に近づかせてないだろうな?
テス:はい。ウシクさん達が見張ってます。ジュンホ君も側にいます
ミン:スヒョンは大丈夫か?
テス:バスに乗ってからずっと編み物してます
ミン:スヒョンのやつ変わったな
テス:あの…ミンチョルさんは大丈夫ですか?その…
ミン:家のことか?心配ない。あとはふたりに任せた
テス:え、でも弟さんも今回参加されるって聞きましたよ
ミン:ソンジェも?

ピッピッピ…プルル
ソンジェ:もしもし?なに?
ミン:なんでホストでもないお前が参加するんだ
ソン:祭りのこと?ポラリスのサンヒョク君に誘われたんだ。僕が行っちゃ都合悪いことでもあるの?
ミン:なにをしに行くんだ
ソン:そんなこと兄さんにいちいち報告しなくちゃならないの?
ミン:確認だ
ソン:サンヒョク君と歌うんだ
ミン:歌?
ソン:カラオケじゃないよ、言っておくけど
ミン:わかった、もういい。 パン!

テス:あの…すみません、僕…
ミン:いいんだ。会場で知るよりはマシだ。あいかわらず何かとうるさいやつだ

ホテルにてー
ハン総支配人:…
チニ:どうしたんですか?またメールですか?
ハン:あ、いや、今度は文体ががらりと違っている…かなり真剣な様子なんだが…
チニ:一度ちゃんとお話した方がいいんじゃないですか?
ハン:そうかもしれないな(チニ君のためにも…)

返信
イナさん、お気持ちはわかりました
ホテルにご到着後お時間をつくります
○○時に応接室Aでお待ちしています

ハン:あ、名前を入れ忘れた!
チニ:返信なら大丈夫ですよ。さあ、総支配人ぞくぞくとご到着ですよ、張り切って行きましょう!
ハン:ああ、そうだな…(チニ君…)


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