大学を卒業し、地元に帰った私は教員として 社会人の一歩を踏み出した。 もちろん 担当させてもらったのは剣道部。可愛い部員たちが私を迎えてくれた。ここでも私は 若さに任せて、生徒達とガンガン稽古した。男の子も女の子も誰彼かまわずガンガンやった。子供達も、しのごのいっても私には無駄だと気づくのも早く とりあえず 私についてきてくれた。
私は有頂天だった。(自分勝手で調子がいいのは そう簡単には直らないらしい)
そんな中、子供達の試合引率はもちろん 自分の試合にも出場する機会も自然に生まれた。
大学の時からすっかり負け癖がついてしまっている私は、(チームは強かったが私は 全然だったので・・)
”まあ せっかく声をかけてもらったので”くらいのつもりで、県選手権に出場させてもらった。
もちろん 自分が勝てるなんて思ってもみなかったから、すごくのほほんと試合に臨んだ。
1回戦 そういえばこの人高校の時試合やって負けた人やぁ!なんて思いながら対戦させてもらった。
でも試合を進めていくうち、何かが私の中ではじけた! 負けたくない!!!!
初めからテンションが低かったから、試合の中で、自分を高めていくのはかなりきつかった。
それでも 粘りに粘って 飛び込み胴を決めて勝つことができた。それからは あれよあれよという間に勝ち進んでしまい、
気が付くと決勝戦の舞台に立っていた。中学校のときは市の大会の決勝戦。でも 今私が立っているのは県大会の決勝の舞台だ!!