ballade sports cr-x
あなたにとっての思い出の1台は? と聞かれたら、多少迷うかもしれないけど、バラードスポーツCR-Xと答えるんじゃないかな。ホントは「1.5i」が思い出なんだけど、今乗ってる「Si」の方が楽しいと感じる今日この頃。
このデザイン、賛否両論あろうかと思います。現に、当時はあまり見なかったですね。しかし、当時からこのデザインがお気に入り。それまで乗っていたAltoが事故ったこともあり、購入。ただ、実際購入したのはSiではなく、1.5i。Siを選ばなかった理由の一つに、後方の視界の悪さがありました。デザインが気に入っているのに、視界の悪さ云々とは何事といわれそうですが、当時はそれが割り切れなかった。今となっては居住よりスポーツを優先する車は視界が悪くてあたりまえ(というか悪いもの)と割り切っていますが、ハッチバックのAltoに比べ、後方は見るなといわんばかり。その上Siになるとリアのスポイラーがさらに遮る。これで雨が降ろうものなら・・・。ということで、リアスポイラーのない白の1.5iに決定。純正のアルミに、初めてのドアミラー車ということで、フロントバンパーに電動で伸び縮みするポールを付けました。このポール、今のSiにも付いていますが、使いません!
慣れとは恐ろしいもので、心配していた後方視界も悪いと感じたのは一瞬だけと記憶しています。雨の心配も、当時発売されたばかり(と記憶してます)のレ○ンXを使えば、リアワイパーすら使用しなくてすみました。
これを買ってから、休みの日はよく一人でドライブに行きました。ドライブといっても、事前の計画はおろか、車を走らせてから気の向くまま夜まで適当に流すだけ。思えばこれで道を覚えたのかもしれません。今乗っているSiもそうですが、燃費が良く、ガス代を気にすることはなかったですね。
難点をいうと、足回りでしょうか。ノーマルだと不安に感じることがしばしば。当時は良くワインディングを走ってましたから、余計そう感じるのかもしれません。それと、ロールも気になりました。しかし、エス以来のDOHCエンジン搭載のホンダ車(Si)とはいえ、スポーツカーではなく、スペシャリティカーとの位置付けのCR-Xにそこまで望むのは酷でしょう。
そして、軽いボディに反比例する剛性の弱さ。酷な運転をしていたと反省すべき点はありますが、1.5iは雨漏りこそなかったものの、3年もするとリアハッチの辺りから軋み音がするようになりました。
しかし、それを相殺してしまうのが走りの楽しさ。1500ccのSOHCエンジンから1600ccのDOHCエンジンに変わった今、さらにその楽しさを味わっています。
某オークションで落札した昭和60年式のバラードスポーツCR−X Si。左は名変済ませた直後の撮影です。この後、以前乗っていたAFと同じナンバーにし、アルミも、履いていた無限のMR−5からCF−48に変更。ガンメタに再塗装したCF−48は、シルバーの車体に合ってました。実は、ホイールを入れ替えるためコイツに積んでショップに行ったのですが、ダンパーの抜けを確認。それまでも段差で衝撃を吸収せず、ステアリングを握る手に衝撃が直にきてて、抜けてるって感じてたんだけどネ。そのためディーラーでダンパーの在庫を確認。すると、「全国で数セットしか残ってないですよ〜」との返事。値段も聞かず、「取り寄せてください」とお願いしました。
これで取り敢えずは快適なドライブが楽しめると思ったところ、普段は立ち読みすらしないJ’s Tipo(失礼)を偶然手にして愕然!『ZCのタイミングベルト他が製造廃止に!?』。本文を読むと「タイミングベルトは部番変更の後に製造中止」なる仰天の記事が。のん気なbeat555も、このときばかりは対応が早かった。ディーラーに直行するや、「ス、スミマセン・・・ZCのタイミングベルトって、まだありますか?」。「ン? ちょっと待ってて」。このちょっとがえらく長く感じたところへ、「ありますよ、2〜3日で入りますけど」 と拍子抜けの返事。少なくとも製造中止にはなっていなかったようで一安心。「それじゃ、ウォーターポンプも一緒に交換してください。それと・・・」
この「それと・・・」とお願いしたことが大変なことになろうとは・・・。お願いしたのはエアコンの修理。これがクセモノ。当時のエアコンは社外品。タイミングベルト等の在庫はあったものの、エアコンのパーツの在庫はすでになく、廃車置場からの調達ということで、なんとか修理していただきました。(もっともこの後ガス抜けが判明し、再度修理となりました)
このように、念願の車を手にした後、各部に手を入れ、次はエンジンルームのクリーニング、金銭的に余裕があったら動きの渋くなったサンルーフの交換等々計画をしていたのですが、この車を手放すことに。
きっかけは、これも某オークションでSiのシートを落札したことに始まります。この車にはSiのシートだけの装備サイドサポートアジャスターが付いていませんでした。そのSi純正シートの取引をさせていただいた方の愛車がバラスポの後期、ホンダが1986年にF1でコンストラクターズチャンピオンを獲得したことを記念して特別仕様車として発売したF−1スペシャル・エディション。当時からの憧れの車。知り合ってまもなく、この方がこの車を手放すというので早速交渉。beat555のSiプラス金銭でトレード。さすがにSiを2台所有する意味はないですから。
因みにこの車、1ヶ月もしないうちに某オークションを通じてさらに別の方の元へ旅立ちました。
もうすれ違うこともないと思いますが、短い間愛情を込めたこの車が末永く愛されることを願っています。