ホームに戻る 一つ前に戻る
八柱神社の長龍神事
写真1 3月21日多気郡多気町片野にある八柱神社の長龍神事(ちょうろうしんじ) を見に行きました。 毎年春分の日に勢和村片野の八柱神社で行われる春の大祭の神事で 、スサノオノミコトがヤマタノオロチを出雲の国で退治したのを表現した舞樂です。

写真3 この神事は八柱神社氏子全体の行事で、区長が中心となって、 組頭が諸役を分担します。以前は組が輪番で行っていました。 主な役はネギ(禰宜)、長龍、天狗、黒面、おかめで、 服忌中のものはできません。

写真4 ネギ役は区長が紋付羽織袴で出場し、行事を司祭し長龍の介添えをします。長龍はヤマタノオロチと いわれ、雄の獅子頭をかぶり7mほどの麻地の胴布を引きます。 天狗はヤマタノオロチといわれ、紺地に白の水玉模様のジバンにバッチを着し、 赤い天狗面を付け、頭に黒地に三日月の金紙を貼った大烏帽子(角型の長い帽子)をかぶります。 足は草鞋履きで背に太い注連縄(大根注連)を負い、 「祝」と紅で書かれたテビラモチを挟みます。 腰には扇子と杉葉の束を手に持ちます。黒面は、 天狗の補佐役といわれ、帷子の上にハンコを重ね、 下衣はカルサンをはきます。背負は天狗と同じで腰に大煙草入れをさし、 杉葉の束を手に持ちます、

写真5 同神事は寛保元(一七四一)年から伝わり、スサノオノミコト役の天狗(てんぐ)と、 ヤマタノオロチに見立てた獅子頭の長龍、天狗を助ける黒面が登場する。 地元住民らが五年前に、自主的に受け継ぐことを申し出て保存会(野呂景市会長、十六人)をつくり、 毎年一月から練習を続けている。  太鼓の音が響く中、退治に向かう天狗が成功と無事を祈願する「三所参拝」から、 さらわれて長龍の尾の部分に入った人たちを黒面と一緒にスギの葉でたたきながら助ける「尾取り」まで、 十一場面が解説とともに進みます。  

写真5 長龍は、胴七メートル、尾が七メートル。胴部分に入った保存会のメンバー十人に加え、 今年は約二十人の子どもらが尾に入り、獅子頭に続いて蛇行しながら酒に酔っての乱舞を見せた。 助け出す場面では、困難さを演出しようと布にしがみつく子どもたちを、 天狗と黒面が必死に引っ張り出し、観客らの笑いを誘っていた。
交通機関 JR・近鉄松阪駅から三重交通バス大石方面行き38分「小片野」下車徒歩15分
車の場合松阪方面より国道166号線松阪市「小片野町」信号交差点左折3分

 ホームに戻る 一つ前に戻る