極私的映画日記 2004.1〜12 | |||||||||||
★★★★★大当り ★★★★当り ★★★平 ★★はずれ ★大沈没 ☆2分の1 | |||||||||||
ミスティック・リバー | |||||||||||
イーストウッド監督・音楽の今時珍しい律儀な作品。大好きなティム・ロビンスさんが可哀想すぎる役で、こちらまで切なくなってしまいました。それにひきかえ、ショーン・ペンさんの臭さには閉口、はっきりいって嫌い。そしてベーコンさんの、久々の「いい」役にホッとしました。皆さん大絶賛ですが、私にはちょっと辛すぎて。 2004.1.11 マイカル ★★★ この年末年始は、「ラストサムライ」と「ニモ」、この2本に尽きました。映画を、正に映画館で観ているという、幸せな一時でした。 |
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パイレーツ・オブ・カビリアン | |||||||||||
まあ悪人らしい悪人が出てこないという、おおらかさ。ジョニー・デップさんのお茶目っぷりに拍手。そしてキーラ・ナントレイさんの、とんでも強気ヒロインに大拍手。ふたりが、孤島で酔っ払うあたりが実によろしいです。 2004.1.11 DVD R ★★★★ |
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新選組 ほか | |||||||||||
大河ドラマを観る、というのは久々。ボケの沢口靖子さん他、三谷一族の隠し味もあって好調の滑り出し。でも、時代考証がどうとか、史実と違うとかの話が出てくるんでしょうが、ほっとけほっとけ。やりたい放題にやってほしいです。三谷さんといえば、ご無沙汰「古畑任三郎」も、楽しめました。元ファミレス店長から転職の、大使館員八嶋智人さんが助手役で軽快軽快。「赤い洗面器の男」ネタが健在なのも、古畑ファンにはニタニタもの。堪能。 | |||||||||||
半落ち | |||||||||||
やはり泣いてしまいました。「イキテクダサイ」という、あのラストシーンにズルズルと。ただ、イメージに乗せられて泣けた、というのが悔しいです。肝心かなめのところが判りにくいのです。やはり、横山秀夫さんの原作を読むしかないなあ・・と。前半の、警察、地検、裁判所みつどもえの葛藤が、最期はすべて梶さんに向ってしまうという展開はどうなんですかー?それと、新聞記者さんが、映画の流れを邪魔しているようにも。 でもでも、寺尾聡さん、樹木希林さん、凄い!(PS・原作、読みました。やっと判りました。そして、また泣いてしまいました。ラストペイジに。) 2004.1.18 マイカル ★★★ |
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新番組 | |||||||||||
「プライド」は、御免なさい。ついていけません。初回、佐藤浩市さんの出番の意味不明さ。竹内結子さんの存在の曖昧さ。なにがなんだか・・2回目、「ブーベの恋人」「ひまわり」なんて名画を無造作に語らすという傲慢さ。あのクィーンをテーマ曲にしちゃうという・・身のほど知らず。最悪。ただ、石田ゆり子さんはいいですねえ。 「砂の器」、日曜日の9時に、これはないのでは・・。明日が暗くなります。 「乱歩R」、藤井隆・三代目、大滝秀治・小林少年、岸部一徳・所長、このキャスティングに拍手。1、2回、原作のレトロさが空回りして・・次に期待を。仲間由紀恵さんが出る!(→3回目、やはり犯人役・仲間さん故始めてよかったです。) 「白い巨塔」は、年が明けても依然好調。日本中皆これを観てるんだ、という雰囲気があります。上川達也弁護士が儲け役。そして、タイムリーすぎる、財前・里見両夫人女優さんの、両極端お祝い話。お相手がタコメン教祖?とイケメン代議士ってのが、まあ運命的といいますか・・絶句です。 |
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それからの日々 | |||||||||||
これはテレビで。1.31。山田太一・深町幸男コンビの至上の佳作。竹下景子さん(奥さん)の反発の声は、かなりの重さで私生活にだぶって聞こえ身がキュと締まり、松村達雄おじいちゃんの存在も重く・・。 ラスト、夫婦ふたり、「お父さん、さしあたって、笑おう」「うん、さしあたって笑おう」と娘の22歳上の結婚相手 岸部一徳さん(ワンシーン、ワン台詞)に笑顔をかえすあたりに、泣いてしまいました。不倫を疑う夫に、奥さんの台詞「今、私、どこにいる?・・先のことは判らないけど・・・今の言い方ないわねえ・・おどかしちゃいけないわね・・こわがらないで・・逃げないで・・」一言一言、山田さんの言葉は胸に染み入ります。 こうした真っ当なドラマは、本当に少なくなりました。 |
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ゼブラーマン | |||
「ロードオブなんとか」の初日に重なり淋しい入り。(ちなみに、LORは、自慢じゃないけど1作目で眠りこけ、2作目以降は観る気力なし。アカデミー賞をとろうがとろまいが観ないぞー!なんか、異空間で汚い衣装の男たちがウロウロしてるという印象しか・・) 哀川翔さんがミシンでせっせとゼブラーマンのコスチュームを縫う、といトップシーンから、まあ切ない切ない哀愁ヒーローが描かれ、「白黒つけるぜ!」と決めるラストまで、乗れました。夜中におそるおそる、街をゼブラスタイルでというあたり、泣けます笑えます。柄本明さんの大怪演もあって、もう理屈なし(なんで空を飛べるのかといわれても、それは彼が信じていたから、そう、・・それでいいんです。)ムリヤリの展開。されど、私は大好き。最近のものものしいアカデミー賞候補洋画を観るにつけ、この破綻(注・誉め言葉です。)日本映画、心が洗われました。 鈴木京香さんのコスプレに★ひとつ。 2004.2.14 マイカル ★★★☆ |
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みんな〜やってるか! | |||
9年前のたけし映画、始めて観ちゃってびっくり!完全にひっくりかえりました。これは傑作!半分しらけたような味で、そこはかとなく可笑しいのです。ガダルカナル・タカさんのテンポいいストリップショー?結城哲也さんの親分がみせる一代芸?たけしのマッド博士の切れ味?品のなさも芸のうち、というのがこの映画の見事さです。 2004.2.14 チャンネルネコ ★★★★ |
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マスター・アンド・コマンダー | |||
間違って、パソコン・読み書き用の眼鏡で、半分ぼやけつつ鑑賞を。ぼやけてても、いいものはいい。わがアカデミー作品賞です。ピーター・ウィアーさんの品のいい映画で、品の悪そうなラッセル・クロウさんが・・リチャード・バートンさんが好きだったので、あの一癖ありげな眼にだぶってしまいます。・・美しく映えます。 船医のポール・ベタニーさん、12歳の戦う天使ブレイクニー少年と、男ばっかりのこの世界、ほんとは嫌いな世界なんですがこれは別。ガラパゴスでの一景がアクセントに。 2004.2.28 マイカル ★★★ |
レジェント・オブ・メキシコ | |||
ワンスアポンアタイムメキシコ・・の原題って?ありー?ちょっとちょっと。 50歳以上千円キャンペーンの初日、夫婦揃って・・表敬してほしいくらい・・。もろマカロニウェスタン、デップさんの盲目ガンマンぶり、バンデラスさんのギターを抱かえた渡り鳥ぶり、よろしゅうございました。しかしですよ、ウィリアム・「ギル」・デフォーさんの勇姿勇顔、なんであの顔、包帯だらけで最後出てきちゃうのー、ただただ怒りです。デフォーさんの顔観たさなのに・・。 2004.3.6 マイカル ★★ |
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ペイチェック | |||
最近、このてのサスペンスもの観ていなかったせいか、乗れました乗れました。 「狼・最終章」をBESTとして、未だジョン・ウーさんはそれを超えてくれません・・しかし、このヒッチコック宇宙とウー宇宙がけっこう相思相愛だったという流れは嬉しいです。(音楽がまるきりヒッチコック。) SF世界はタイプではないウーさん、アクションと「アイテム20」のもちつもたれつ関係をひたすらみせる映画、いいです。愛モードもちゃんとあって・・。ただ、今作、ちょっとサービスしすぎかなあ・・とも。 2004.3.13 マイカル ★★★ |
恋愛適齢期 | |||
われら中高年オジサンオバサンにとっては、まだまだ人生捨てたもんじゃない的映画になっていて乗れました。(映画って、ここ壱番「乗れるか乗れないか」ですもの。) それにしてもニコルソンさんはやるなあ、キートンさんもやりすぎ位にやるやる。まさか、60男と50女の、まんまの寝床シーンがあるとは。気分は目隠ししつつ、しかし「タートルネック」が見事なカギになって、喝采もんの名シーンに。ラスト、ちゃんとキートンさんのお尻を人前でも触っちゃうというニコルソンさんのお茶目さ、見習いたいです。(ただ残念、ちょっと話が引っ張りすぎ・・) 2004.3.27 マイカル ★★★ |
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白い巨塔 | |||
ついに終わってしまいましたか。最終回も、うわごとに「出ていけ」と口走る財前、舌打ちしつつニヤリとする鵜飼教授なんて見せ場もあり、堪能いたしました。シナリオ・井上由美子さんの力技にねじ伏せられた趣。 唯一、家族で職場で、世代を超えて皆観ちゃったドラマって、最近ちょっと無いんでは。 (それにしても、「新選組」、最近観る気なくなっちゃいました。) ここで、TV田宮二郎版を持ち出すのは、ルール違反的なのですが、一言。あの教授選のおどろおどろしさについては、やはり田宮版は凄かった。 原作・山崎さんのカナメもあの関西風の泥臭さ、くせもの役者さん達のどろどろ模様・・ほんに好きでした。 もひとつ前の「映画版」はもろ誇張関西風で、(なんせ財前さんが「五郎助」と呼ばれるんですから)、又一(石山健二郎さん)の超下品さから、野坂教授(加藤武さん)の超汚さまで、音楽もあわせ重々しく・・。 私的には、TV版又一役の明蝶さん、粋な、もろ大阪という雰囲気が好きでした。そして、野坂教授役の小松方正さんの、あの毒々しさがよかったです。 そして、弁護士役、これは平成版の上川さんがピカイチでした。 |
アバウト・シュミット | |||
ニコルソンさん観たさに。ニコルソンあっての、生臭くも生真面目なシュミット氏が描かれます。「愛妻」の死に重なる、悲喜劇。花嫁の父としての、スピーチでの無念さ。ラスト、少年の絵とシュミットの涙。アレクサンダー・ベイン監督、見事。 それにしても、「恋愛適齢期」を観た後だけに、まさかキャッシー・ベイツさん(私、彼女のファンです。)のヌードがもろに・・彼女60前かな・・驚きまみれました。ですので、ベイツさんとニコルソンさんの混浴シーンに、おまけとしてベットシーンがあってもよかったなあ・・と。 2004.4.3 DVD R ★★★★ |
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ココニイルコト | |||
いいですねえ、この映画。東京から大阪へ50万円で飛ばされた女主人公の無な人生に、阪急ブレーブス、星、ガラクタ好きの青年がからむ。この堺雅人さんがいいのです。「ええんとちゃいますか」が口癖の彼。そして、全編「大阪」が、彼女を救い行く。 私、この人「井川遥」さんかと思っていたら、「真中瞳」さんだったんだー。彼女が最後につぶやく下手な大阪弁「ええんとちゃいますか」に、ホッとします。長澤雅彦さんの脚本・監督。 2004.4.3 ビデオ R ★★★ |
ぼくんち | |||
阪本順治さんの快作です。 とある関西らしき「水平島」を夢舞台に、関西弁の妙。志賀さん、今田さん、岸部さん、一太、ニ太の一言一言の妙、特に田中優貴くん(ニ太役)のオズ映画を思わせる絵姿がはまります。 ラスト、船の上、「こういう時は笑うんや」と、みせる作り笑いにうっとり。大好きな原作者サイバラ姫が、また可憐! 皆んなの、生き様、袋とじにして来世まで持っていきたいくらいです。 ラスト、変な泣かせ所をみせずに、鳳蘭・ありさ母娘の美しい後姿で終わるというのがニクい。 2004.4.10 DVD R ★★★★☆ |
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レニー様とアカデミー賞 | |||
ちょっと遅ればせながら、アカデミー賞(ダイジェスト版をみて)のことを。オープニングのビリー・クリスタル主演名場面フィルムにびっくり。 「恋愛適齢期」のニコルソン、キートン絶叫シーンに彼が入り込むというあたり、ニコルソンさんからサングラス戴きというラストまで、保存版の価値ありでした。 そして、ブレイク・エドワーズさんのベタベタの見せ場にもびっくり。さすが、「ピンクパンサーシリーズ」の延長線風で、個人的にはウルウルでした。それにしても、ジュリーさんとブレイクさんの夫婦生活ってどんなんかなー、想像を絶します。みてみたい。 とにもかくにも、ご贔屓のティムさん、レニー様の受賞(3度目の正直)はよしよしでした。 しかしまあ、わがレニー様、「レニーちゃんはなぜオカマに嫌われるのか?」(この映画がすごい5月号)、しなつくりブリッコ、イモルックス、ブタムスメ、胸板、年上男を手玉にとっての成り上がり等、罵詈雑言の特集、なるほどなるほどと微笑ましく、まあ余裕ですねかねえ、なんと言われようと私はレニー様の「いちず・まみれの生き方」が大好きです。 「コールドマウンテン」、はよう観たいです。 |
ミレニアム・マンボ | |||
大好きなスー・チーさん、いと観たかった一品。(無名時代の、いろんな画像映像を知るほどに、いとほしく・・) ところがところが、まどろっこしいたらありゃしないという、フィルムの無駄シーンの連続。(これって、映画館でみると、また違うんですが・・)でも、スー・チーさん故、瞬きもせずに観てしまいました。雪の「夕張」のシーンが、すべて。あの映画看板・・。 あのハオって男は、なんなんですかー?映画史上最悪の男でした。(最近読んだ、「蛇にピアス」のトライアングルに、ふっと思いが。) 彼女は、この映画の中で何本タバコを吸ったでしょう?この映画では、皆さんタバコ吸いまくりです。 2004.4.11 ビデオ R ★★ |
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六月の蛇 | |||
塚本晋也監督の、ちょっとばかり、そそられてしまう作品。 ブルーモノクロの画面に、もう雨が降りっぱなし、水が漏れっぱなしというのが嬉し凄い。 黒沢あすかさんの雨に撃たれた全裸シーン。嬉凄。凄嬉。 昔昔の「モノクロ・ピンク映画」の、あのたまらなさが過ぎりました。 2004.4.11 WOWOW録画 ★★★☆ |
8Mile | |||
エミネムさん(っていうんだ・・)、いい顔してる。 この主人公をとりまく「負」モードが見事。ああ、あのキム・ベイシンガーさんが、ダメ2バカ2の母親。これだけで見事。そして、幼い妹まで。気配り方が、見事。 クライマクスのラップバトルが、また見事。スグレモノの一品でした。 2004.4.17 DVD R ★★★ |
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オーシャン・オブ・ファイアー | |||
最近久しい、後味のいい、気持ちすっきりの映画。主人公モーテンセンさんの、色恋御法度?の様から、CG控えめのアナログ的映像、そしてラスト野生馬「ヒダルゴ」との別れ、もう涙涙のわたしでした。 西部劇好きのお茶目なオマー・シャリフさんが素敵。そして、「眼」だけで心通わす、主人公とアラブ娘のピュアな関係にも涙。これって、ヒットして欲しい映画です。ジョー・ジョンストン監督さん、あっぱれ。 2004.4.17 マイカル ★★★★★ (生外国映画で久々の5★) |
いかりや長介さん | |||
いかりやさんの死は、予兆はありましたが、ショックでした。 テレビの「全員集合」については、さほどの思いはないのですが、私にとっては、寅さんの併映当時の全員集合シリーズが大好きで、いつもいつも苛められ虐げられる「長さん」の姿に、がんばれ長さん!と声援を陰ながら送っていました。あの頃は、寅さんが妙にヒーローになりゆくときで、裏にいる「長さん」への思い入れが相当あったように思います。 時は流れて、「和久さん」役に巡り合い、「長さん」は「寅さん」と同じフィールドに。 1年前に読んだ著書「だめだこりゃ」は、真摯な本でした。荒井注さんに捧げる形の自伝が・・今は哀しく・・。 哀悼。 |
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センセイの鞄 | |||
WOWOW放映時に観損なっていて、やっと・・観れました。 よかった・・。原作の評判は聞いていましたし、・・しかし・・よかった・・。 センセイの、しぼりだす言葉、「・・恋愛を前提とした、おつきあいをしていただけませんでしょうか・・」に泣いてしまいました。 「センセイ、どこへも行かないでくださいね」・・私も言われてみたい。(本音です・・) 小泉今日子さんは、「風花」でも思いましたが、ほんとにいい年のとり方をしています。 涙。 |
キルビル2 | |||
初日に駆けつけました。意外に淋しい入り。 「1」に比べれば、おとなしすぎる、まともすぎる、まじめすぎる・・異次元世界。これが「フツウ」なんでしょうが・・・私としては、「チョット待って、プレイバック」の思いです。 さてさて、ダリル・える・ハンナさん!、ユア・サーマンさんのへっぴり腰姿に比べ、刀を持つ姿の決まり様。悪女の王道のふるまい、片目を潰されての狂乱の様、最高。メモ魔っていうのがいいです。(「1」のオーレンにしても、このエル・ドライバーにしても、いざとなったら絶対にブライドよりは強いです。エルVSブライドも、当初は荒野で日本刀対決だったとか・・でもそうなると絵姿から主人公が負けますもんね、そこでトレーラー内対決に?。ユアさんは頑張ってはいますが、絵になると「鈍い」です。) 嬉しいラストのカーテンコール、再びの「怨み節」、キャラダインさん(ビル)のお茶目さと満足はいたしました。 2004.4.24 マイカル ★★★★ |
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ファム・ファタール | |||
ああ、デ・パルマさんだー。「愛のメモリー」「キャリー」「フューリー」「殺しのドレス」「ミッドナイトクロス」、好きでしたー。あの頃のデ・パルマさんが還ってきたなあと、ちょっとした戦慄を。 はっきり申して、わけ判んない映画なのですが、「何度も繰り返し見ることができる映画」と監督も言われているように、あと数回は見たくなる映画です。坂本龍一アレンジの「ボレロ」を聞きながら。 2004.4.25 ビデオ R ★★★★☆ |
バリスティック | |||
この監督、カオスさんてタイ人でなんですって。まあ、爆破シーンの連続、ルーシー・リューさんの超人的なことといったら、これは凄い。素手でも強い、銃を持たすと百発百中なんですから。うっとり。 チャリエンでは、全く感じなかったのですが、「キルビル」以来、小生、ルーシーファンに。 でも、なんでバンデラスさんなんですかねえ。最近食傷気味。 2004.4.26 DVD R ★★★ |
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フォーン・ブース | |||
評判通りの面白さ。80分という時間がいいです。傲慢を絵に描いたような主人公が、最後自分を再生するといった展開が好ましく、コリン・ファレルさんがいい味を出しています。このそっくりの展開で、いろんな役者さんたちを観たいもので、PBアル・パチーノ編、PBラッセル・クロウ編とか・・ショーン・ペン編なんてのは(観たくないけど)完全にイメージできますねえ。 フォレスト・ウィティカーさん(たのもしい警部役)が、いつもながらいいです。 2004.4.27 DVD R ★★★☆ |
SWAT | |||
またまた、コリンさん。ここでは、完全な正義のヒーロー。ある時は極悪人、ある時は・・と七変化役者っぷり。 「俺を逃がした奴に1億ドル!」という展開が後半やっと。そこからが大興奮のつるべ打ちなのですが、そこまでがちょっと疲れ気味です。 2004.4.29 DVD R ★★★ |
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アカルイミライ | |||
恐い映画で、ぶっ殺されてしまう55歳社長に自分を重ねてしまいます。世代の断絶というより、もう言葉が無用な世界に入り込み、ただただ唖然と沈黙してしまいます。 藤竜也さん(久々、ヘッヘと笑う様がいいです。)の父親が、クラゲに刺されてという姿が妙に哀しく、呆然。 好きか嫌いかと問われれば、二度と観たくない映画ではありますが、後生残る映画でした。 2004.4.25 DVD R ★★★★ |
コールド・マウンテン | |||
実にクラッシックないい映画で、ジュード・ロウさん演じるインマンと、キッドマンさん演じるエイダとの南北戦争を背景としたラブストーリー。 わがレニーさんは、野生女ルビー役。なんで彼女がこの役をと?私にとっては、アカデミー賞受賞といえ、別に他の誰かさんでも充分だったようにも。愛しのレニー様が、ここまで怪物化すると・・観たくなかった、というのが本心です。 ナタリー・ポートマンさんが、怒りを込めて銃をぶっ放すところは、びっくり。そして、ヤギを生活の糧とするお婆さんが絶品でした。 2004.5.1 マイカル ★★★ |
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理由 | |||
これは凄い。宮部みゆきさんの、あの原作を、大林宣彦さんが!107人の証言だけで構成するいう、原作どおりの生かせ方が凄い。 役者さん達を・・永六輔さんから談志さんまで・・観るだけで、凄い。 劇場公開してほしいと切に願います。 2004.4.29 WOWOW ★★★★☆ |
ラブストーリー | |||
この津にも、やっとこの3月、シネコンではない劇場が・・「大門シネマ」です。観れなかった映画がいっぱい観れるとあって嬉しい限りです。 初参上。劇場内、たったひとりで、映画を観るなんて久々、贅沢すぎる体験・・でした。 殺られました。このアザトサ、この俗っぽさ、この野暮ったさ。それも、思いっきりなんです。 原題は、「THE CLASSIC」、正しいです。過去、いっぱい観てきたラブストーリーのういういしさが、ここにありました。「故郷は緑なりき」が今に蘇ったような思いを。 直球勝負をてらいも無くやってのけるのが、韓国映画。そして、思うのは、わが世代の話とはいえ、「ベトナム戦争」が背景に・・・これは、ショックでもありました。 ソン・イェジンさん(東宝映画時代の酒井和歌子さん。AIKO・靖子さんにも。顔がクラッシックなんです。)、チョ・スンウさん(こんな笑顔をみせる役者さんって日本にはいないのでは・・映画の鍵です。)、そしてテス役のイ・ギウさん(最高の助演ぶり、倒れの姿に恋しました。)・・あああああ。 また、正気になってから、記します。 2004.5.7 大門シネマ ★★★★☆ |
なごり雪 | |||
大林宣彦さんの、苦味残る佳作です。舞台となる大分県の臼杵(うすき)。主人公の祐作(三浦友和さん)と友人の健一郎(ベンガルさん)、そして故郷に残り結婚した雪子を軸に、淡い思い出が回想されます。 あの意味では残酷な物語で、「今、春が来て君はきれいになった・・」というフレーズが哀しく記憶されます。 2004.5.8 WOWOW録画 ★★★ |
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ジョゼと虎と魚たち | |||
素晴らしい!ジョゼ役の、池脇千鶴さんが素晴らしすぎる!脚の不自由さをバネに、頑丈な気構えをみせる女の子を、大阪弁の毒を交えつつみせてくれる。嫉妬する女性に向かい、頬をはたかれれば、はたき返し・・ちょっと身をかがみ、はたき返される彼女も立派だが・・「ほんまにそう思うんやったら、あんたも足切ってもらい」と。 また、「帰らんといて・・帰らんといて・・」と恒夫(妻夫木聡さん、食べる仕草が最高にいいです。)に始めてみせる弱いジョゼに、私は涙涙でありました。大好きな田辺聖子さんの短編からの映画化(始めて!)で、奥行きのあるシナリオの渡辺あやさん、妙な意識を廃した犬童一心さんの演出が見事です。 料理をするための椅子から、思いっきりダイブして床に落ちるというシーンが再々出てきますが、ジョゼのきっぱりとした顔、そして画面からダイブしてみえなくなるというラストが好きです。 2004.5.22 大門シネマ ★★★★★ 今日は土曜日でしたので、まずまずの入り。この映画館には、お客さんがどんどん来て欲しいと、切に願います。 |
パッション | |||
「愛」の映画に目覚めた?最近、いっそのこと「世界の中心で愛をさけぶ」迄いってみようかと思いつつ、しかし、この映画だけは観ておこうと・・。 私にとっては、未知の世界の話。それでも、メル・ギブスンさんの世界には圧倒されました。全編英語を使わないというのが、すごいことです。また、痛みの映画ではありますが、たったひとりの主人公への痛み。これは今の迷える世界への啓示になっているのではと・・・。 「悪魔」のイメージが、ずーっと気になっています。ロザリンダ・チェレンターノさんという女優さんとか。真顔を観たいです。(ギブスンさん曰く、「左右対称というマレな顔を持った女優さん」とか・・。) 2004.5.23 マイカル ★★★★ (日曜の夜、けっこうお客さんは入っていました。) |
トロイ | |||
トロイの王プリアモスにピ−ター・オトゥールさん、そしてアホ弟のためアキレスの刃に倒れるヘクトル王子にエリック・バナさん、このふたりが主役でした。 それなりの映画でしたが、あの当時観た「歴史史劇」の風格なり重量感が、まるでない映画で、大軍隊、大船団を見せられても、しょせんはCGでしょというという趣。海の荒々しさ、土の鋼々しさが皆無とは。また、この監督さんの絵姿は無難すぎます。 2004.5.29 マイカル ★★★ |
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下妻物語 | |||
嶽本(たけもと)野ばらさんの原作を一気に笑い泣き読み、(面白すぎる!)、いてもたってもいられず、映画館へ!・・津では上映されていないため鈴鹿まで車を飛ばして・・・日曜日の昼下がり、10代のお客さんで大盛況、そんなところへ50半ばの私が入り込むのは、辛いものがありましたが、・・・、「私は私!」と、まるっとロココ・桃子気分で。 原作、そっくり映画になって、そうか下妻はこういうとこなんだ、びっくり「牛久大仏」(120M)を前にしての大立ち回りは、ぶっとびのシュールな風景、もう微笑ましくて微笑ましくって。爽快大青春任侠映画です。 ハードボイルド満載の、ええなあええなあ世界。土屋アンナさん(何を着ても似合ってる!泥臭くバタ臭く!)、深田恭子さん、イチゴ∩桃子、アンタはんらは「Wマリア様」です。篠原涼子さんの超怪演にも拍手! ![]() 2004.5.30 マイカル鈴鹿 ★★★★★ |
トーク・トゥ・ハー | |||
「変」だけど、面白い。主人公の男っぽいマルコさんは、なにかというと、すぐ泣いちゃう。最愛のリディアさんは、なぜか蛇におびえる女闘牛士。 看護士のベニグノさんは、わけ判んないながらも男。ベニさん最愛の、まっとうな女を完結しているアシリアさんは、眠ったまんま。 面白いです。この大胆さ。(ベニさん役のハビエル・カマラさんが、おかし哀しく素晴らしい!) ベニさんの、突破口になる「無声映画」が、面白すぎて・・なんせ「アソコ」へもろ収縮男が入っていくって・・感動しちゃいました。 2004.5.30 DVD R ★★★★ |
ビッグ・フィッシュ | |||
父アルバート・フィニーさんのホラ話が、現実となって・・というラストには涙止まらず、・・これぞ感動、ティム・バートンさんの映画で、まさか泣かされるとは思いませんでした。その泣かせすぎに、天邪鬼ですが、マイナス☆。 久々のジェシカ・ラングさん(母役)、「デブラ・ウィンガーを探して」を観て思いましたが、女優さんって職業、大変なんです。 2004.6.2 マイカル ★★★ |
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深呼吸の必要 | |||
味も素っ気もないタイトル(医学学術書?)ですが、映画は素晴らしすぎるんです。 沖縄の離島に、見知らぬ七人の男女が集まり、一月かけてサトウキビを刈る。ただそれだけの話、・・普通なら、そこに恋愛やらトラウマ話やらが、でしゃばってくるんでしょうが、・・見事にそれだけの話になってるのが素晴らしいです。またまた、涙止まらず・・。 ただただ、おじいとおばあのために(「なんくるないさあ(なんとかなるさ)」・「言いたくない事は言わなくていい」がふたりの生き方ってのが素敵です。)、皆で仕事をという姿が、美しいのです。そして、シネスコ画面が、爽快です。 今、「沖縄」で余生を送りたいってのが「流行り」で、私もその波に乗っていますが・・皆皆「沖縄」へとなったら、・・「沖縄」が「沖縄」でなくなっちゃいますし・・憂い。 2004.6.2 マイカル ★★★★☆ |
シルミド | |||
「金日成」の首を取る目的で「シルミド・実尾島」集められた死刑囚・民間人たち31人。そして「国家」に裏切られる彼ら、また指揮官たち。 1968年から71年にかけての実話というのが、重く、ソル・ギョングさん、アン・ソンギさん、ホ・ジュノさん(いい顔してます。)らの熱い眼が、我々腑抜け日本人のこころをグサリ刺します。 最近、韓国の熱い役者さんたちを観るにつけ、今日本で、こんな凄い映画を創ろうにも、まず役者さんがいないことに唖然とさせられます。(あの当時は、東映映画にいっぱい熱い役者さんがいたのですが・・この作品には、深作東映映画の熱気が。) 久々に打ちのめされました。韓国映画って、正しく「タテマエ」なしの「ホンネ」直球勝負映画なんです。 2004.6.5 マイカル ★★★★★ |
デッドコースター | |||
WOWOWで何気なく観始めたら、これが凄面白い。「ファイナルデスティネーション」の続編とか。知らなんだ。 冒頭のカークラッシュに仰天させられ、次々「死神」?の仕掛けるショックシーンにうっとり。 胴体ぶつ斬れ、首チョン斬れ、他他、暗いところでモゾモゾ殺されるのではなく白昼堂々ってのが妙味です。このての映画は、わああわあと笑って乗れるか否かで決まりますが、もう私、ノリノリでございました。 主演のA・J・クックさんが、いかにも風でいいです。 2004.6.12 wowow ★★★★☆ |
ヴァイブレータ | |||
最悪の酔っぱらい朝帰り状態で、半分自失気味で。 寺島しのぶさんは、あの我初代マリア「藤純子」様の娘さん、本人も「常にトップ女優だった母のようには生きれない、私は私の道を」と決し、全く違う道を。ヌードになることなんてのは、勘当もんだったようです。 この映画、昔熱狂したロマンポルノの趣があって・・荒井晴彦さんのシナリオ・・切なくもさわやかなラブストーリーに。寺島さんの「そのまんま主人公」の生き様〜オシッコのシーンにはびっくり〜はさすがですが、受けの大森南朋さん(「深呼吸の必要」もよかったですが)が自然体で素晴らしかったです。 ただ、あの「字幕画面」が抵抗あって、マイナス★に。そうそう、「ふそうトラックって三菱なんだー」という台詞が。ちなみに映画のトラックは、「日野」だそうです。 2004.6.19 大門シネマ ★★★☆ |
ホテル ハイビスカス | |||
「ナビィの恋」以来の中江裕司作品。主人公、小学3年生恵美子役、この蔵下穂波ちゃんの天真爛漫さは、あれは演技か素か、彼女を観てるだけで幸せになれる映画です。 しかし「沖縄」ってここまで「幸福感」溢れるところなんでしょうか。私、行ったことないんですが、イメージとしては後生棲息するなら、「沖縄」かとまで思いつつ、あまりにも「夢」の部分が大きすぎるようにも・・?どうなんでしょう。 2004.6.19 WOWOW 録画 ★★★ |
ブラザーフッド | |||
もう怒涛の熱気に、こちらも力が入って入って押し切られたーという思いです。 「プライベートライアン」風の生々しい戦闘シーン以上に、一般人を巻き込む「赤狩り」シーンが鮮烈です。音楽から役者さんから演出と、これでもかこれでもかという大芝居、大好き、これぞ韓国映画。私的には「シルミド」のほうが大大好きなのですが、本作もあっぱれ! 2004.6.27 マイカル ★★★☆ |
オアシス | |||
ひたすら韓国映画です。「ソルミド」のソル・ギョングさん(ジョンドゥ)、いつも鼻をグズグズ、ちょっとぬけたキャラで。脳性麻痺の娘、ムン・ソリさん(コンジュ)の修羅風演技。イ・チャンドンさんの渾身の作品です。 ジョンドゥの兄の卑劣さ、コンジュの両親の汚さ、彼と彼女を家族はうまく利用しつつ、最後まで助けることをしないという恐さ。そして、ラスト、ふたりの愛の表現に胸が張り裂けそうに。 鳩が、蝶々が、部屋を舞うシーンが素晴らしいです。 2004.7.4 大門シネマ ★★★★★ |
アウトライブ | |||
ひたすら韓国映画です。原題・飛天舞。2000年の武侠アクション。元の時代、モンゴル族と漢族の対立を軸に、人が飛び秘術が飛び交う。 香港映画の武侠アクションの流れにある作品で、大きいスケールよく出来ているなあ以上の新鮮さは今ひとつ。高橋幸治さんに似た主演俳優さんも、ヒロインも、うーん。 2004.7.4 WOWOW録画 ★★★ |
スパイダーマン2 | |||
サム・ライミさんのセンスの良さに、拍手を。 今作も、主人公(トビー・マグワイアさんが、ほんとはまっている。このシリーズは彼だったから成功したんですねえ。)の苦悩を軸に、また敵役も苦悩しているというのがいいです。4本アームをくねらせ、情けない姿で悩むドック・オフさん!アルフレッド・モリーナさんがいい。 MJさんを除いて、「1」より進化して「完璧」。「雨にぬれても」の挿入歌も嬉しかったです。 2004.7.11 マイカル ★★★★☆ |
赤目四十八瀧心中未遂 | |||
車谷長吉さんの原作を映画にというびっくり感、そして四年ががりのシナリオつくり、荒戸源次郎さんの執念ともいうべき作品です。主人公のイメージがちょっと原作と違いすぎてウーンでしたが、その他役者さんたちのパワーが凄かったです。特に、大楠道代さんの焼き鳥屋女主人!また刺青師役の内田裕也さんは、出てくるだけでオーラが!そして沖山秀子さんの怪物感。寺島さんは、「ヴァイブレータ」のナチュラル感に比べると、疑問符が。 映画から匂う「アマ」(尼崎)の風景が見事です。〜「下妻物語」にだぶって、最近「沖縄」よりも、我トレンドは「尼崎」です。 近鉄電車内で、ヒロイン綾ちゃんの食べる「森永ミルクキャラメル」がいとほしい。匂いの濃い映画でした。 2004.7.17 大門シネマ ★★★☆ |
ゲロッパ | |||
芸達者さんがいっぱい。大好きな岸部一徳さんのチョイずれダンスから、またまた大好きな藤山直美さんのホットポットダンス?、他他、ラストのカーテンコールは涙ものでした。 そうそう、池脇千鶴さんのちっちゃい頃風の太田琴音ちゃんが、実にいい。「マイガール」のバックでステップする彼女にうっとり。そんなこんなで楽しめましたが、意外にコジンマリとしているのは、はて?なんで、蒲郡ラグーナだったんでしょう? 2004.7.19 R DVD ★★★ |
フリーダ | |||
眉毛一直線のフリーダ正面顔のポスターに惹かれて。フリーダ・カーロという、メキシコの画家、革命家トロッキーとの恋があったとは・・全く知りませんでした。サルマ・ハエックさんと、おおドッグ・オフ!アルフレッド・モリーナさん。ハエックさんって人は、エドワード・ノートンさんのパートナーだってことも初耳。監督もやってのけるという才女、知らないことだらけで、映画はっていうと・・妙に表現過多のことあって今ひとつでした。でも、ハエックさん、好きです! 2004.7.19 R DVD ★★★ |
サハラに舞う羽根 | |||
なんとなく観てしまいました。 「あの頃ペニーレインと」のあのケイト・ハドソンさんが・・これってミスキャストです。なんでー? イギリスでは過去何回も映画になったという名作らしいのですが、戦争はイヤという主人公が、なぜ意を決してスーダンへ向うのか?不可解。ヒロインのハドソンさんの気持ちも、よく判んないし。 砂漠での死闘はなかなかのものでしたが、消化不良気味に・・疲れたー。 2004.7.24 WOWOW ★★ |
シャンハイ・ナイト | |||
最近、ジャッキー様の映画が地方のシネコンでは観れなくなりました。 なんということでしょう。悲しいです。 さて、今回はイギリスが舞台に。ドニー・イェンさんとの対決まで、みせにみせてくれます。「雨に唄えば」をバックにした、アクション!これが最高でした。ジャッキー様の「アクション・ミュージカル」、これって絶対いけます。 観たいです。 2004.7.29 R DVD ★★★☆ |
69 | |||
稀に見る痛快青春映画と、えらい評判のようで・・駆けつけました。 69年というと、私が20ちょっとという第二次青春時代(今は第五次青春時代ですが・・)、奥村チヨから若松孝ニまで、当時のアイテムは盛沢山なのですが、どうも乗れないといいますか・・。タイトルのいかにも風のセンスからして、なんか・・。その時代を考えずに入り込みたいのですが、どうも・・。 妻夫木くん、安藤くん、実にいい。岸部一徳さん、ひたすら嬉しい。しかし・・。 2004.8.6 鈴鹿マイカル ★★★ |
座頭市 | |||
カツシン版の「座頭市」を再観。 なんせ冒頭のタイトルは「勝新太郎監督・座頭市」のみ。もう、やりたい放題。樋口可南子さんとの露天風呂シーンなんて、カツシンさん好き放題って感じですし。陣内さんの狂気っぷりから、内田裕也さんのふてぶてしさから、もう面白すぎます。市さんと緒形拳さんとの淡い関係も、ラスト期待をばさり裏切るあっけなさ。かなり破綻した一本ですが、大好きです。 北野武さんは「座頭市」を演るべきではなかったと、改めて思います。 2004.7.29 WOWOW 録画 ★★★★★ |
おばあちゃんの家 | |||
ラスト、しっかりとした凛とした足取りで、腰を90度に曲げ段々道を昇っていく「おばあちゃん」に拍手を。 このキム・ウルブンさんというおばあちゃん役の人、全くの素人さんとか。 こんなおばあちゃん、日本にもきっといるに違いない、と信じたい。 2004.8.6 WOWOW録画 ★★★☆ |
ひばり・チエミの弥次喜多道中 | |||
このセンス、このテムポ、沢島忠さんのリズム感が冴えに冴えてます。実は初見。 びっくりしたのは、ひばりさんのコメディセンスの良さ!チエミさんは元々がその線なので安心なのですが、「チカメ(近眼)」というハンディを、まあ可愛く可笑しく、惚れ惚れしました。 今こそ、こんな日本映画が観たい・・狸業界では話題独占の「オペたぬ」も、こんな弾けた映画であってほしいのですが、清順さんだからなあ・・シュールな弾けっぷりを期待しますか。 2004.8.10 NHK 録画 ★★★★★ |
マッハ! | |||
予告編を観ていても、近頃のCG満載映画(「デビルマン」「リディック」「「ヴァン・ヘルシンク」他)は、やや食傷気味で、今こそコレを観なくては!と。・・・鈴鹿まで駆けつけました。(しかし、なんで吹替版なんだ?) タイ伝統の格闘技ムエタイヒーロー、トニー・ジャーさん!その超人技は、クウゼンゼツゴ、ゴンゴドウダンもの。始めから終わりまで、熱い熱い・・皆、痛い痛い。 わがジャッキーもびっくりの小技大技に唖然と。お話も、最初はなんだなんだと思いつつ、これが乗せられ踊らされ、満足満腹の後味。同郷人ジョージさん役のオッサンがいい味だしてます。 ただ、この先のトニーさん、カリスマ道は無理かも。 2004.8.11 マイカル鈴鹿 ★★★★☆ |
アダプテーション | |||
あの「マルコヴィッチの穴」の脚本家、チャーリー・カウフマンが、実在のスーザン・オーリアン作「蘭に魅せられた男」の映画脚本に生みの苦しみという展開に、カウフマン自身にニコラス・ケイジさんが、スーザン自身にメリル・ストリーブさん、そして蘭男にクリス・クーパーさんと、ややこしくも悩ましい設定で、「マルコヴィッチの穴」の撮影風景から、マルコヴィッチさん自身もマルコヴィッチ役で登場と、もうなにがなんだか。 ラストのタッチ一変の破綻展開といい、カウフマンさん∩スパイク・ジョーンズさんの確信犯的映画でもあります。ニコラスさんの「ハゲ・デブ・カウフマン」が情けなくもヒットして、素晴らしいです。そうそう、ニコラスの2乗、カウフマンの2乗なんですから。 2004.8.11 WOWOW 録画 ★★★ |
ラブ・アクチュアリー | |||
リチャード・カーティスさんの監督デビュー作。(メイキングにみるカーティスさんって、ほんに生真面目そう。) もう映画中、ずーっと微笑みっぱなし、安心して好きになれました。過激老いぼれロッカーさんとマネージャーさんのエピソードなんて、実に微笑ましい。また、ジョニ・ミッチェルから、ビートルズ、ビーチボーイズ他他、選曲も微笑ましい。英国首相ヒュー・グランドさんが、単に嫉妬で・・それもアメリカ大統領に・・「いじめっ子の友達はいらない!」とぶちまけるのも微笑ましい。 素直に喜び、涙する自分が、また微笑ましい。 2004.8.12 DVD R ★★★★☆ |
ヘブン アンド アース | |||
中井貴一さんが、アメリカ・中国共作映画に挑んだ大作。できれば映画館で観たかった作品。渡辺謙さんに比べ、日本での扱いは、中井さんに妙に冷たかったです。 日本時代劇とアメリカ・イタリア西部劇をごった煮にした印象で、地理的な背景が理解できず、また語り手であるご贔屓ヴィッキー・チャオさんに見せ場がないという不満などなどありまして、いい映画だとは思うのですが、今ひとつ心に届きませんでした。残念。 2004.8.12 DVD R ★★★ |
恋は邪魔者 | |||
ずーっと観たかった映画です。傑作「ベティ・サイズモア」で、モーガンさんから、ドリス・ディそっくりとエールを贈られたレニーさん。ドリス・ディさん大好きの私としては、レニーさんがドリスになっちゃうというロマコメ、観る前からワクワク気分。 お堅いドリスと、プレイボーイのロック・ハドソンという図式通りの展開で、ちょっと捻りすぎのところもありましたが、62年の王道ロマコメが見事に再現され満足でした。ただ、最近のレニーさん、ちょっとシナ作り過ぎのとこあって、ドリス・ディさんってのは正しい自然体女優さんだったなあと懐かしく・・。 2004.8.12 DVD R ★★★ |
女はみんな生きている | |||
男がボコボコにされる映画って雰囲気でしたが、旦那から息子から単に阿呆にされてるだけでした。 娼婦(ラシダ・ブラクニさん)の波乱の半生を、あっという間にみせるあたり・・それだけで一本映画が出来ちゃう面白さ・・、奥さん(カトリーヌ・フロさん)の一直線の行動力を軸に、老・中・若のおんな友情物語、「仁義切らしてもらいます」って乗りが楽し嬉し。ただデジタルのキレイさが、ちょっと薄味に。 2004.8.13 DVD R ★★★ |
真珠の耳飾りの少女 ← リンク | |||
ひたすら官能的な映画で、生肌の触り心地に、蕩けてしまいました。フェルメール(コリン・ファースさん!)が、「唇をあけて、なめて・・」と、・・・カメラはスカーレット・ヨハンソンさん(またはジョハンソン)を観続けるのです。これで私は完全に蕩けてしまいました。 また、アトリエの淡い画面の光加減が絶妙。魔力的な光の映画でした。ピーター・ウェバー監督。 この映画、スカーレットさんあっての映画で、心底うっとり。やはりキーは、「唇」です。 (映画は、やはりスクリーンです。テレビ画面を通しては、決して伝わらない「光」です。) 2004.8.14 大門シネマ ★★★★★ |
アンダーワールド | |||
これは期待してたんですが・・なんせケイト・ベッキンセール=バトル・ディーバって呼び声。ヴァンパイアVS狼男の世界、いけそうな話・・ところが不覚にも眠ってしまいました。光の無い世界に、ケイトさんが、やたら二挺ガンをぶっ放すんですが、そんなシーンの連続ではねえ。なんせ演出に余裕がないっていいますか、無愛想な顔に、黒い厚着衣装ってのがいけません。彼女にアクションは無理でしょうに。 そうそう、「ラブアクチャアリー」の老いぼれロッカーさんが、蘇ったヴァンパイアって役で・・ビル・ナイさん・・びっくりいたしました。 2004.8.14 DVD R ★★ |
嗤う伊右衛門 | |||
京極夏彦さんの原作、読みかけて途中まで。そうかそうきたかという、伊右衛門と岩の究極のラブストーリー。「嗤う、伊右衛門と岩」、カメラがどんどん引いていく、おお蜷川幸雄さん、こうきたかーというラストに喝采を。 「伊右衛門さま、恨めしや」、これが愛の台詞に。椎名桔平さんが超極悪人ってのもまたおかし。 堪能しました。 2004.8.14 DVD R ★★★☆ |
ほえる犬は噛まない | |||
世の中、まだ観ぬ面白い映画がいっぱいなんだー。痛感。 このセンス、お気に入りです。大好きです。日常と非日常の世界が交錯して、シュールな匂いが、微妙に暖かい余韻を残すという離れ業映画。監督ポン・ジュノさんって凄いぞー。そして、「黄頭巾」ペ・ドゥナさん(熱血事務員ヒョンナム)のすっぴん顔が素敵です。ジャズピアノのバックも素敵。妻に頭のあがらないイ・ソンジュさんの走りっぷりも素敵。この映画のチラシ、ポスターもまた素敵。素敵の55乗です。 「犬」事情はともかく、このての日本映画ってよくあるんですが、このての韓国映画のセンスと、なんでこうまで差がつくのでしょう? 2004.8.18 DVD R ★★★★★ |
コール | |||
誘拐犯3人が、家族3人を別々に誘拐するという新趣向。犯人たちは、なぜか皆危うい過去が・・という設定で、ケビン・ベーコンさんが溌剌の悪役っぷり。対抗する奥様シャーリーズ・セロンさんとのサスペンスがイチ見せ場で、メスをお尻の割れ目に挟み込み、ケビンさんに挑むあたりには、心臓発作状態に。セロンさんの睨み顔が、実に恐くてセクシー。 後半、話が混乱して失速映画となりますが、あの裕福すぎる家族3人(ドコダ・ファニングさんが好きになれないのもあって)よりも、不幸な傷負いの犯人たち(ジョー、妻シェリル、従兄弟マーヴィン)に同情してしまいました。 2004.8.20 DVD R ★★★ |
ロイヤル・セブンティーン | |||
コリン様ファンのお友達からお借りしたソフトで。 懐かしい味のする映画で、そうか昔昔は観たなあ、こういうラブコメといいますかロマコメといいますか・・。すべてが、最初から最後まで安心して観ていられる映画です。 コリン・ファースさんが、ここまでハシャガレルとは・・セクシーダンスまでご披露を・・びっくり。 アマンダ・ハインズさんは、当時16歳とか。20歳位になると、この顔がどう変わり行くのか・・ちょっと心配なタイプです。 2004.8.14 DVD ★★★ |
美術館の隣の動物園 | |||
「動物園の隣の美術館」でもよかったんでしょうが、1998年の韓国映画。 仕方なく同居する、チュニとチョルス。それぞれに恋する人がいて・・という展開で、ふたりが反発しつつも最後やっとキスにたどり着くという今時珍しいお話。髪ぼさぼさ、歯も磨かず、洗濯代が勿体無いと年中素足という夢みる「乙女」に、シム・ウナさん。彼女の、素直な不器用さが素晴らしくもいとほしい。 創作の彼と彼女が、現実のふたりと行き交うラストが泣かせます。もうこのての韓国映画には最近大甘です。 (お婆さんがインタビューに答えて・・「あのジジイと来世も結婚するわ。一生かかってあのジジイに慣れたんだもの。また一から苦労するのはまっぴら。」・・これは笑えました。) 2004.8.14 WOWOW録画 ★★★ |
LOVERS | |||
アニタ・ムイさんの急逝(2003年12月30日、享年40歳)で、ストーリーが大幅に変わり・・いろいろ辛い評判を耳にしていましたが・・。 私の場合、平伏しました。チャン・ツィイーさんが絶句的に素晴らしいのです。太鼓舞シーンの艶やかな彼女、竹が機関銃のように襲うシーンの神々しいまでの彼女、ふたりの男の愛に苦悩する彼女、・・それも盲目で・・貴女は真正マリア様です。(ある意味、チャン・ツィイー姫のためだけの映画かも?) 紅葉のなかでの決闘が、あっという間に吹雪にという・・ウクライナ・ロケでの天候の急変が真相とか・・幻想シーンから、竹林でのアクションには、眼からウロコ唇から涎の圧巻っぷり。 チャン・イーモアさん、もう一作、お願いします。武侠三部作を。 2004.8.29 マイカル ★★★★☆ |
ションヤンの酒家 | |||
芝山幹郎さんという方は、週刊文春の「シネマチャート」で・・出来の悪い演歌の世界、演出が見苦しい、主演の男女も煩わしい。・・と酷評されています。この方の「映画」が嫌いとしか思えない、訳知った三行批評は、いつも見苦煩わしく、参考にさせていただいています。 それはそれとして、このヒロイン(タオ・ホンさん)、強か強か、強い強い。周りの男どもは、弱い弱い。降りかかる災いは自分でカタつけるんだと、煙草に火をつけ客を待つ姿が、美しいです。しかし、あの吉慶街名物「鴨の首」料理、私、鳥料理は大の苦手とあって、身震いしました。 あの油油した食べ物はいりませんが、古都重慶、あの長江を渉るケーブルカーには乗ってみたいです。 2004.9.1 大門シネマ ★★★★ |
死ぬまでにしたい10のこと ←リンク | |||
大好きな映画です。てっきり仏蘭西映画だと思いつつ、あれ英語しゃべってるーと、・・。 23歳のアンが余命2ヶ月と宣告され・・という苛酷な話なんですが、映画のときめくような匂いは、驚きです。サラ・ポーリーさんの聡明さに、打たれました。(彼女は、若くして4本も映画監督しちゃったとか・・) 監督のイザベル・コヘットさん、スーパーマーケットでのちょっとしたミュージカルシーン、音楽のセンス、夢心地で映画に浸りました。 レストランで残した食べ物を、家族に持ち帰るってヒロインは、初めてです。カナダというところ、住んでみたいくらい。 そうそう、1シーン、刑務所のパパにアルフレッド・モリーナさんが。そうそう、袋いっぱいの「キャンディ」をアンに持たせるお医者さん。もうひとりのアン、仏頂面のママも素敵でした。 2004.9.2 WOWOW録画 ★★★★★ |
スウィングガールズ | |||
やっと観れましたぞ。 「ウォーターボーイズ」矢口史靖(しのぶ)さんがまたまた放つ青春快作ってわけで、山形の女子高校生にジャズってのが嬉しいではありませんか。よくぞここまでという、ラストの生の盛り上がり。彼女たちが見事に奏でる「シングシングシング」に涙を。不謹慎な動機でジャズを始めるも、やがては自分たちの意志でジャズをやりたいという過程が素敵です。 いつもは煩いだけの竹中直人さんが、サックス初心者のコーチ役で光ってます。コーチの気持ち、解ります判ります。 上野樹里さんの弾けっぷり他ガールズの皆さんに拍手を。そうそう、ルイ・アームストロングをバックにした猪騒動が最高。ラストのキング・コールも・・。巷の女子高生よ!今こそJAZZを。 2004.9.17 鈴鹿マイカル ★★★★★ |
MUSA | |||
チャン・ツィイー姫が、もろ「姫様」に。時代劇衣裳の彼女なら、気が強い武芸が強いとこなくてはいけないのが、気が強いだけで、気位は高いが武芸は出来ないというのがウーン・・・アクションがないと、ややワンパターン気味です。 それはそれとして、時代劇!の燃えつき感が凄い映画です。もろ、黒沢時代劇。弓の名手アン・ソンギさんが素晴らしく、志村喬さんにだぶりました。そうそう、韓国映画にしては音楽がえらくスマートだなあと・・日本の鷺巣詩郎さんでした。 2004.9.18 DVD R ★★★ |
殺人の追憶 | |||
韓国映画は深い。それだけの題材があるという凄さ。1968年から今に至る時代背景が、どこかの国とは全く違うんです。 「ほえる犬は噛まない」にベタほれした私、前半のパク刑事(ソン・ガンホさん!)をめぐるコメディセンスに「よっ!待ってました、ポン・ジュノさん」とかけ声を・・しかししかし、映画はどんどん深いところへ。都会刑事ソ・テユン(キム・サンギョンさん・・佐藤浩市か上川達也か・・)が狙いを定めた容疑者に近づき行くあたり、そしてクライマクス、トンネルシーン、ざかざんざかざんという雨の激しさに、やり場の無い衝動を。グサリ。熱い熱い熱すぎる。 ぬけるような青空が最初と最後、カラー画面で、あとはモノクロ画面という印象が残る・・凄い映画でした。 2004.9.19 DVD R ★★★★★ |
ドラムライン | |||
「スウィングガールズ」の後、いやあアメリカって国はかなわんなあ、という感慨が。 マーチングドラムのバトルが圧倒的、ここまでスケール大きくやってのけちゃうってのがお見事。CG満載のハリウッド映画には驚きませんが、いやはや今度ばかりは驚きました。 でも、アメリカの大学の特待生ってのは、「それ」だけですんじゃうってのも驚きでした。 2004.9.20 DVD R ★★★ |
トロイのヘレン | |||
ずーっと数十年気になっていて、やっと観れました。監督がロバート・ワイズさん、そしてロッサノ・ポデスタさん(大好きです。PODESUTAって・・その名前だけで・・少年時からクラクラしていました。)、1955年ですから半世紀前、生の1万人余のスペクタクル、「トロイの木馬」はこうでなくては・・アキレスさんも、ちゃんとアキレス腱で死に絶えるという真っ当さ・・。2004年版「トロイ」より格段の面白さ。と、興奮しつつ、DVDではちゃんとメキキングが・・・あれ進行役がギグ・ヤングさん?Gig Youngさんというえば、その当時のアメリカ映画を観ると必ず顔をみせてた「当時の竹中直人さん」、いやはや・・そんなこって以上とします。 2004.9.23 DVD R ★★★☆ |
アバウト・ア・ボーイ | |||
イギリスモードの真骨頂。「空っぽ」人生のヒュー・グランドさん、いつもながら憎めない方です。 それはそれとして、・・CDもパソコンもない当時、FMソースから自選名曲集をカセットに編集、「THE WAY WE WERE」「風のささやき」、そして「「キリングミー・ソフトリー・・やさしく愛して」・・1曲オンリーで集めようと、弘田三枝子さんから尾崎紀世彦さんまでカセットに収録した思い出が・・。 グランドさんの、マーカスくんの「やさしく歌って」・・それだけで満足の一編でした。 2004.9.23 DVD R ★★★ |
バイオハザードU | |||
1作目より面白いとの評判に、重い腰をあげ・・たしかにスケールアップしていますが、困るのは「バトル・ディーバ」・アリスのアクションを全身フルで見せない・・見せられないのかな?・・というのは、前作と全く同じ。むしろ、ジル役のシエンナ・ギロリーさんのほうが・・。話が面白くなってきたとたん、3作目へつづくってのは詐欺みたいなもん。荒っぽい映画でした。 2004.9.24 マイカル ★★ |
アイ、ロボット | |||
アトムを思わせるロボット「サニー」が美しく・・(ロボットに性別はあるんでしょうか・・)、またラストの絵画のようなシーンが暗示的に恐い。ハイテクCG満載とはいえ、妙に懐かしい味の・・これぞSF映画です。 トンネル内での壮絶なカーチェス、ゾンビ風に襲いかかるロボット群、未だかってない凄さです。 そして、やや肉体誇示のウィル・スミスさん(砂糖の取りすぎだ!)、固め表情のブリジット・モイナハンさんのコンビがよろしいです。あの暗い傑作「ダークシティ」のアレックス・プロヤスさん、暗さ一変、明るい傑作に。 2004.9.24 マイカル ★★★★ |
ボイス | |||
携帯電話を介したホラーで、ラスト海中に沈み行く携帯からのコールが恐い。 それにしても、暗い部屋へ入ったら「ちゃんと灯りをつけんかい」と苛立つのが、このてのホラー、なんでわざわざ暗いままに動き回るんでしょう。それをいってはお終いかな。 子役ウン・ソウさんの力技に圧倒されますが、話の筋立ては愛憎ドラマ、意外に平凡。 2004.10.1 WOWOW録画 ★★★ |
フレディVSジェイソン | |||
「13金」はともかくも、「エル悪」のほうはフレディさんのキャラと夢の中という設定に惹かれ「1〜4」までは熱心に観ていましたので、今作のジェイソンを乗っ取り復活するフレディさんのキャラは、待ってましたという凶悪さで楽し嬉しです。ふたりの頂上対決、跳び跳ねる首、胴体、鼻、満足のイベントムービーでした。 2004.10.3 WOWOW録画 ★★★★ |
新選組 | |||
1970年の東宝・三船プロ作品。一本調子セリフの三船版近藤勇は、ブキヨウさがかえって生きていてまずまず。三国連太郎さんが芹沢鴨、そうかお父さんもこの役演ってたんだ。小林桂樹さんの土方はちょっと似合わず。 近藤勇の半生ということで、ダイジェスト版っぽい構成に。それなりの作品でした。 バンツマ、伝次郎、千恵蔵、右太衛門、アラカン、皆さん近藤勇役を演じてますが・・残念未見。観たいのが、若山富三郎さんの近藤勇(「新選組始末記」63大映)です。そうそう、三谷版のほうは、ちょくちょく拝見。堺雅人さんの山南敬助はよかったですねえ。これまた未見のテレビ版「壬生義士伝」では沖田総司役だったとか。 2004.10.9 NHK録画 ★★★ |
子猫をお願い | |||
久々に劇場へ、って感じです。 「吠える犬は噛まない」のペ・ドゥナさん、またまた惚れ惚れしてしまいました。私にとっては、韓国の女優さんの1番です。(近日公開は「春の日のクマは好きですか?」、イヌ、ネコときてクマですよ、今度は!)(彼女自身、「やりたくないのは、ベタベタのラブストーリー」とか。でも観てみたい、ポン・ジュノ監督で。) 冒頭の、なにがそんなに楽しいのかという女子高生時代を終え、女ともだち同志が社会人となり・・小細工のない淡々とした流れのなか、彼女たちの肉感が仁川・ソウルの街を背景に、しとしと伝わります。ペ・ドゥナさん扮するテヒの旅立ちに、不幸まみれのジョン(オク・ジヨンさん)を伴うというラストにじわりきます。チョン・ジュウン監督、素晴らしい。 それにしても、家が崩れ落ち祖父母が一瞬に死んでしまうなんて・・。 2004.10.14 大門シネマ ★★★★★ |
ロスト・メモリーズ | |||
2009年、朝鮮半島は今も日本の植民地支配下であった。・・というトンデモ発想SF、期待してたんですが。制作費80億ウォン、未曾有のスケールでというのですが。いくら贔屓の韓国映画とはいえ、チャン・ドンゴンさんのいつもながらの涙の熱演、ドコドンドコドン悲愴なまでの重い音楽、そこへ時空間世界ときては・・。ドンゴンさんの日本語が辛すぎて、話もなにがなんだか。このての歴史切り裂きものってのは、むしろ香港映画の得意技なんですが。 疲れました。 2004.10.16 DVD R ★★ |
昭和歌謡大全集 | |||
村上龍さんの熱心な読者ではないのですが、これは読みましたぞ。うん、判る判ると、面白すぎた思いが今も。 ダスキンモップに出刃包丁の原付バイクおばさんが、もろ映像になっていて、しかも首から血が噴出、オシッコも噴出、そこに流れる「チャンチキおけさ」というシーンは感激もの。のりのりの原田芳雄さん、まあ色っぽい樋口可南子さんの昼下がりの恍惚シーンと、なかなかにいとほしい映画になっていました。 2004.10.23 DVD R ★★★☆ |
くたばれ!ハリウッド | |||
ロバート・エヴァンズ原作の分厚い文庫本はジェットコースター風の一気呵成ぶりで圧倒されましたが、映画版はスターさんがもろに散りばめられ、また圧倒的。元気もりもりの快作に。 「ローズマリーの赤ちゃん」「ある愛の詩」「GF」という代表作から、ちゃんと「チィナタウン」「ペーパームーン」「暗殺の森」といった渋い佳作まで製作されていたとは。この映画の面白いのは、エヴァンズさんのナレーションが映画のためのものでなく、自伝のものからというところ。まるで、エヴァンスさん自身が創り上げた映画のようにみえるのが素晴らしいです。そして、エンドタイトルでのダスティン・ホフマンさん(エヴァンスさんの物まね)が必見です。 2004.10.23 WOWOW 録画 ★★★☆ |
2046 | |||
世界が待ちわびた!、ウォン・カーウェイさん・・「続・花様年華」趣とはいえ、観る側は混乱錯乱、予想したとおりの作品に。 トニー・レオンさん、キムタクさんはともかくも(・・さして違和感はなかったですが)、この映画は女優さんを楽しむ映画と割り切りましょう。わがツィイーさんのめくるめく美姿(○○○シーンのあえぎ姿にうっとりしました・・心底。)、コン・リーさんの見張る貫禄姿、フェイ・ウォンさんのロボット姿、皆さん揃いも揃っての「ひとすじの涙」、カーウェイさんは5年間、中国系女優さんを飼い殺しにしていたのか、という怒りも感じつつ・・。 未来画像のどこに意味が?「恋する惑星」あたりの初々しさから、なんと傲慢な絵姿に・・ちょっと悲しい絵姿に。 2004.10.29 マイカル ★★ |
バレエ・カンパニー | |||
ネーヴ・キャンベルさん企画・製作・主演ってのが凄い。そこへロバート・アルトマンさんを引きずり込みというのが、また凄い。 で、どうなったかっというと、・・前中半のバレエ・シーンの素晴らしさと、人間模様のあたりさわりなさとが、正に曖昧模糊、マルコム・マクダウェルさん(ミスター・A)の黄色い襟元姿だけが眼に焼きつくという有様。 残念。 2004.10.30 大門シネマ ★★★ |
オールド・ボーイ | |||
なにはともあれ初日に駆けつけました。(明和町まで・・) 15年監禁されたオ・デス、監禁し解放した男ウジン、デスをなぜか(復讐フェロモンのせいか・・辛酸なめ子さんの言葉)慕うミド。前半はタランティーノが乗り移った風のおかしさ・(・・シネスコ画面を利した金槌一本アクション。アリさん、電車に乗るの図。)・・、後半はタランティーノが嫉妬した風の問答無用の湿った展開が吹き荒れ、チェ・ミンシクさんの絶演あいまって、もう疲労困憊・ノックダウン失神状態に。 しばらくは、どんな映画をみてもつまらなくなりそうな、そんな思いを。 カン・ヘジョンさん(ミド役)には惚れまくりました。そうそう、監督パク・チャヌクさんは、ポン・ジュノさんから原作(土屋ガロンさん)の映画化を勧められたとか。韓国映画の度量の大きさよ。「殺人の追憶」「シルミド」、そして本作。日本映画が寒すぎます。 2004.11.6 明和シネマズ ★★★★★ |
コラテラル | |||
「オールド・ボーイ」体験後、しばらく映画を観たくないと思いつつ、優柔不断、また観てしまいました。 これが素晴らしい!先の読めない展開、それもたった一夜の出来事、これぞサスペンスアクションの王道。行ったことはありませんが、夜のL・Aの緊迫した情感、マイケル・マンさんはやはり凄い。情無用ターミネーター風、しかしちょっとオマヌケのトム・クルーズさんと、負け犬ながら人生頑張ってるジェイミー・フォックスの触れ合いが、後半一気に逆転へという展開、これぞ映画! 今年いちばんのアメリカ映画です。 マイルス・ディビス大好きの殺し屋ヴィンセント、その背景をもっと知りたい思いも。 2004.11.8 マイカル ★★★★☆ |
TUBE チューブ | |||
ペ・ドゥナさん愛で名古屋へ。 「人生ってそれほど複雑なものじゃない。甘い思い出がひとつあればいい。」なんて彼女の名台詞あって好ましい一編なんですが、アクション・ラブ・政治的陰謀、欲張りしすぎのチグハグ展開で、はっきりいって騒々しい映画でした。 超人的主人公、電車に乗るため、わざわざバイクから乗り移り、はては空中から飛び降りるというあたり、ちょっとそれは・・と。ジェット・リーさんあたりが演じていれば、それなりに説得力はあったんでしょうが・・。 主人公刑事の上司さん、そして管制室長さんが光っていました。 2004.11.17 ピカデリー ★★★ |
光の雨 | |||
2001年の高橋伴明監督作品。 連合赤軍の時代というと、もう30年前。長谷川和彦さんや深作欣二さんも、映画化の構想を持っていたことは耳にしていたのですが。この作品は、映画とメイキングの二重構造になっていて、大杉漣さん扮する監督が途中で降りてしまうやら、萩原聖人さんの存在がよく判らないやら、その仕立て方に戸惑いを感じてしまいました。 森恒夫を演じる山本太郎さん、永田洋子を演じる裕木奈江さん(久々、驚き)ら「兵士」達の物語でよかったんではと。 2004.11.22 wowow録画 ★★★ |
誰も知らない | |||
是技裕和監督。 実際の事件を基にした映画なのですが、監督の意図したように「誰も泣かない」映画になっているのが素晴らしいです。 とんでもない母親役にYOUさん、これが妙味で、事件の子どもたちも決して母親を責めていなかったというから、よく判ります。柳楽優弥くんら子どもたちの自然体が素晴らしく、特に弟役の木村飛影(ひえい・・忍者みたい)くんのやんちゃな姿が。もちろん、アキラくん、優弥くん、貴方あってです。なんでそこまで・・至上です。 京子ちゃんのおもちゃのピアノ、ゆきちゃんのキュキュ音がなるサンダル、ひとこまひとこま辛いアイテムなのに愛しすぎるのです。 韓国映画もいいのですが、日本映画もやっぱりいい!哀しい映画なのですが、ほっと出来る映画でした。ラスト、こどもたちの凛とした後姿が、まぶしかったです。 2004.11.23 大門シネマ ★★★★★ |
いま、会いにゆきます | |||
他にも観たい映画はいっぱいなのに・・快楽亭ブラックさんが(TV Taroにて)今年のベストだーっと叫んでるのを眼にして。自分でも信じられないのですが、観にゆきました。 雨の季節に訪れた「6週間の奇蹟」、ひまわり畑での「いま、会いにゆきます」という謎解きのラストには、涙があふれこぼれ、久々に泣けました。 岡田恵和さんのシナリオ(「彼女たちの時代」の岡田さん)、土井裕泰さんの演出、中村獅童さんの演技と、丁寧かつ繊細です。しかし、ファンタジーとはいえ、難病・若死・子どもと三拍子揃って、タイムスリップのひとことでカタがついちゃうというのが・・。泣いた自分が、ちょっと恥ずかしい思いも。 事務員役の市川実和子さん、先生役のYOUさん、医師役の小日向文世さんが、それぞれ適役。(ここだけの話、ラブ・ファンタジーの女王といわれる竹内結子さんという方、よく判らないのです。まるで感じないというか・・。うーん。) 2004.11.26 マイカル ★★★ |
マダムと泥棒 | |||
お友達からお借りしたDVDで。 1955年作品。「レディ・キラーズ」のオリジナルという前に以前から観たかった作品、なんせピーター・セラーズさんと、ハーバート・ロムさんが「クルーゾー」以前に競演していたということもあって。 ニコラス・ケイジさんかと思ったら、よくみるとアレック・ギネスさん、へーへーの奇怪演技で、超長マフラーがポイントです。彼ら5人組が、善良な老婦人を利用してというお話。マダム役にケイティ・ジョンソンさん。 実にイギリス映画らしいイギリス映画で、蒸気のなか、5人組が次次に消え行くあたり、絶妙でした。ちょっとブラックで小粋な逸品。 2004.11.27 DVD ★★★★ |
黒皮の手帖 | |||
テレビの話で、恐縮です。 いきなり、まさかの全力疾走の初回から、米倉涼子さん、水を得た魚です。「復讐の荒野」以来の米倉ファンとしては、お通も魔女も肩透かし状態でしたが、もう回りは敵だらけ、「地獄へ落ちろ」といわれても「臨むところよ」と言い放つ彼女には、あっぱれの賛辞を。 この後の展開、落ちるところまで落ちるなんてのが常道なんでしょうが(原作は読んでいません・・)、神山由美子さんのシナリオ、期待しています。強敵津川雅彦フィクサーをもギャフンといわす展開にしていただきたいです。 そうそう、もろサンタ・エスメラルダの「悲しき願い」風(「キル・ビル」風)音楽、よろしゅうございます。 2004.11.29 →最終回、微妙な終わり方でございました。少々消化不良気味に。是非「part2」を。 それから、私、ミムラさん、好きですよ。「ビギナー」「めだか」と似たような役ばかりとはいえ、コメディセンスもあって、けっこう芯のある演技もみせてくれ、応援しています。 |
ポーラー・エクスプレス | |||
新もの好きな私としては、モーションキャプチャーCG、なんのこっちゃよく判らないも駆けつけました。 吹雪のなか舞い踊る一枚の切符、氷上を疾走する列車、シーンのひとつひとつに心ときめかすのですが、CG人間たち(トム・ハンクスさんの5役)には心ときめかず、サンタの贈り物である「鈴」の音色は私には届きませんでした。吹替え版で観てしまったこともあって、突然のミュージカルシーンにも戸惑うばかり。残念。 2004.12.1 マイカル ★★★ |
ハウルの動く城 | |||
今や国民的行事になっている宮崎駿映画、劇場の熱気が違います。 私、何も起こらない何も始まらない前半に、宮崎さんの映画にまた会えてよかったと感謝しました。90歳の老婆になって初めて自分を知るソフィーの日常生活にうっとりし、老人に変装(実は魔術?)するマルクルくんの可愛さ、かかしのカブ、火の悪魔カルシファーとキャラが素晴らしいです。 長い階段でのソフィーと荒地の魔女との至福のシーン! ところがところが、このシーンを境に、ソフィーは90歳の老婆でなくなり、「戦争」が表面に出てきてから、違和感の連続形に。なんで、なぜ。魔女サリマンが操作していた戦争なら、あの終わり方はどうなってるの?前半と後半の見事な落差、無念。そもそも、ハウルってのは何を考えてるのか、さっぱり伝わりません。(キムタクさんには責任ありませんが。)デビルマンみたいな扮装して。 私としては、宮崎映画初の失速感を味わってしまい、ショックでありました。 2004.12.4 マイカル 前半★★★★★ 後半★★ |
Mr.インクレディブル | |||
今や年に一度の行事になっているピクサー映画(もう誰もディズニー映画と云わない・・)、さすが面白さ請け負いましたの映画になっています。ヒーロー一家の日常生活がまた切実・・子どもたちが観ると欠伸しちゃいそうかも・・、いやみな上司(日本人風?)やらなにやらと。そして大活劇へと進むのですが、ミセス・インクレさんが色香ふりまいて圧倒的、謎の美女ミラージュさんもはかなげによろしいです。 ただ今作、実写映画のCG化で、既にどっかでみたようなアクションばかり、「X-MEN」「スパイダーマン」、そして意識的なんでしょうが、音楽はもろに007シリーズ、わが愛する「ニモ」に比べると・・。でも「インクレ2」も観たいです。 2004.12.8 マイカル ★★★★ |
花とアリス | |||
記憶喪失にムリヤリさせられる男の子に、したたかな突っ込みHANAとぼけALICEコンビがというお話が、絶妙の岩井俊二調で綴られます。鈴木杏さんの切れ、蒼井優さんの危うさよろしすぎます。 ただ、長すぎます。ラストの、バレエシーンが長い長い、下手にカメオ出演風の広末涼子さんの携帯電話なんて全く意味なく・・しらけるばかり。その前の文化祭での顛末もうっとおしい限り。 そうそう、平泉成さん(アリスのパパ)が素晴らしい。鎌倉での親子のデートシーンは突出した名場面に。平泉さんは、「誰も知らない」ではコンビに店長に・・気になる役者さんです。 2004.12.11 DVD R ★★★ |
わたしのグランパ | |||
イヨッ、文太!声かけたくなるような、菅原文太シネマです。そうか、文太さんも70歳か・・しかし、カッコいい、カッコよすぎます。 「囹圄」って言葉、ちゃんとワードにも入っているんだ。れいご、牢屋。人は誰も囚われの身で生れる、そんな哲学を持って生きるゴダケンさん、町内に親戚に、いて欲しい人です。ただ、筒井原作はともかくも、屋根裏に億のお金、宙を飛ぶ珠子さん、といった?部分がちょっと・・。いくら文太シネマとはいえ、下手なジャズまで唄わせるのは・・。。 浅野忠信さんのマスター、波乃久里子さんのグランマがよかったです。 2004.12.11 NHK 録画 ★★★ |
僕の彼女を紹介します | |||
やたらカメラは回転し、抑制なく古今東西の音楽が鳴り響き、お話は下手なモザイク画のように。「ラブストーリー」には、完全に嵌ってしまいましたが、クァク・ジェヨン監督、完全にミソつけました。無駄なシーンが多すぎます。要は、長すぎます。クドすぎます。 炎上する車を前にスックと立つチョン・ジヒョンさん、彼女を観るための映画としたら上々なのでしょうが。「猟奇的な彼女」につづく風のラストとか、「ラブストーリー」のテスくん再びとか、監督のお遊びもしらけるばかり。 私、韓国映画には常に好意的なつもりなのですが、これだけはいただけませんでした。 2004.12.17 マイカル ★★ |
花嫁はギャングスター | |||
50人の部下を持つ女親分ウンジン、韓国映画初のヒロインアクション映画かと思いしや、ちょっと違いました。最愛の姉のため、結婚相手を探し子どもを産もうと試行錯誤するコメディ映画でございました。能面顔のシン・ウンギョンさんが、夫にムリヤリ挑みかかるあたりは可笑し楽しで、夫役パク・サンミョンさんがまた哀しくよろしいです。 この映画、実のところは、気弱な市役所職員スイルさんのヒーロー変身映画でもあって、ラストシーンには大喝采でした。 2004.12.17 R DVD ★★★ |
ロスト・イン・トランスレーション | |||
スカーレット・ジョハンソン(ヨハンセン?)さん観たさに。いきなり彼女のお尻がアップで・・画面の前で赤面をしてしまいました。ソフィア・コッポラ監督の、東京を舞台にした・・なぜか突然、京都、富士山が舞台になるのが微笑ましい・・初老男と若い人妻の触れ合いストーリー。これが実に淡々といいのです。 ビル・マーレイさんの、異空間での戸惑いと孤独感、素晴らしいです。雑踏の中、別れのキスをというシーン、これまた唸ります。それにしても、パークハイアット東京、一度あのバーでビル・マーレイしてみたいものです。 もひとつ、ジョハンソンさん、「京都」、「ブタペスト」(「アメリカンラプソディ」)といった古都に映える女優さんですねえ。 2004.12.18 R DVD ★★★★ |
レディ・キラーズ | |||
55年作「マダムと泥棒」のリメイク。オリジナルを観たばっかりということもあって、コーエン兄弟の今作、味わいありました。舞台はロンドンからミシシッピー、河を行き来する巨大なゴミ運搬船が、ポイント。ぞくぞくきます。 ゴスペル好きのマダム、冷静沈着な教授、煙草芸が見事なアジアおじさん、腸過敏の全くいいところない将軍、マザコンのヒップホップ野郎とキャラも楽しく、すべてお見通しのネコちゃんもよろしいです。 2004.12.18 R DVD ★★★ |
休憩 「さゆり」の原作を一気に読み終え、さて映画のほうはどうなるのか、情報を集めてみると・・一時はスピルバークさんが監督という話もあったようですが、ロブ・マーシャルさんが監督、さゆりにチャン・ツィイーさん、そして先輩芸者の豆葉にミシェル・ヨーさん、あの「グリーン・ディステニー」ではふたり仲が険悪だったとかでどうなるのー?、そして原作でも輝くばかりの敵役・初桃にコン・リーさんとは。日本人俳優は、おカポに工藤夕貴さん、会長さんに渡辺謙さん、ノブさんに役所公司さん、おかみさんに桃井かおりさん。主役級の芸者さんたちを、中国系女優さんにという作戦、いったいどうなるんでしょう? 英語を皆しゃべるってことなのでしょうが、へーへー、日本での公開は「日本語吹替版」と「字幕版」、どっちになるんでしょう?来年中には公開になるとか・・「オペたぬ」とともに、やたら気になる心配になる映画です。 |
キューティーハニー | |||
これは好き。キッチュな70年代って感じ。懐かしい。アンドロイド(・・懐かしすぎます)にしては半分ボケのサトリエさんが、いざ戦士になると決まっています。あの東映特撮戦隊仇キャラが蘇り、のりのり片桐はいりさん、名台詞の新谷真弓さん、マイク片手の及川光博さん、最高です。やや失速気味のところあっても、このアホさ加減は、好き。 2004.12.20 R DVD ★★★★ |
ゴジラ FINAL WARS | |||
これは困りました。「東宝スコープ」!ときて、あれよあれよの何でもあり展開、自信過剰の北村龍平さんらしいエゴ映画に。 熱心なゴジラファンではない私、しかし東宝特撮映画のテイストが、どこに?当時の俳優さんを配してだけという展開は解せません。「東宝スコープ」の看板を借りるなら、・・「大怪獣バラン」を観てからにしていただきたい、・・愛する「モスラ」の扱いもひどい・・。肝心要の「ゴジラ」の存在はどこに・・単なるバトルアクション映画に。今年の最悪映画です。 次はハリウッド進出とか、・・偉大なる北村将軍様の更なる飛躍を期待しています。 2004.12.23 マイカル ★ |
ハリウッド☆ホンコン | |||
久々の香港映画。・・ハリウッド地区と、バラック街「ダイホム村」。 香港映画真っ盛りの頃、一度訪ねた「ホンコン」・・(あの2階建てバスの乗り心地は忘れられません。)あの頃、こんな世界があったなんて。フルーツ・チャンさん(監督)って、初めての出会い、凄いです。 一家の「ママ」はメス豚、そしてデブ一家の愛らしさ。そこへ入り込むエンジェルがジャウ・シュンさん、夢のようなブランコに乗って。バラック街が天国かの光景に。そこへ、切り取られた手、人肉化される女、・・とんでもない地獄の様に。「逃げて!」と叫ぶ少年の、白いスーツ。「天国と地獄」が微笑ましくからまった傑作です。 2004.12.23 R DVD ★★★★☆ |
悪い男 | |||
キム・ギドクさんは初体験・・「魚と寝る女」を観たいと想いつつ・・。 女子大生ソナ(ソ・ウォンさん)を陥れる、やくざ男ハンギ・・このチョ・ジェヒョンさんが素晴らしい(あんな接吻顔が出来るのがすごい)・・咽喉を傷つけられたことで、ひたすら寡黙な男、マジックミラー越しのソナへの視線が哀しくも切ないです。 憎悪しかなかったハンギに心を開けるソナ、そして、海辺での男と女、悲劇なのだけれど暖かい。赤いトラックがポツンと画面から弾けるというラストにほっとします。 韓国映画は、深い。 2004.12.24 R DVD ★★★★★ |
ツインズ・エフェクト | |||
久々の香港アクション、しかもドニー・イェン監督。吸血鬼ハンター イーキン・チェン、彼の妹シャーリーン・チョイが血は飲むが血は吸わないという吸血鬼一族の王子と恋仲にという展開が楽しく、「吸血鬼だろうとなんだろうと好きなものは好き」と頑張っちゃう。ハンター見習のジリアン・チョンと、兄の敵と悪吸血鬼に向うクライマクス、頑張り伝わります!この二人、香港アイドルユニットTWINSだって・・知りませなんだ。 ここだけの話、わられが松浦亜弥さん、柔修業以上に香港カンフー、いけると思うんですが・・。マイ期待。 もひとつ・・ジャッキー・チェンさん、カレン・モクさんのカップル、なんでーって感じあっても、これぞ香港映画・・嬉しいです。 2004.12.25 R DVD ★★★ |
東京原発 | |||
これは面白かった。天馬東京都知事(役所広司さん、うまい!)が、いきなり東京に原発を誘致すると爆弾宣言、その意味、そして危険論者の教授(綾田俊樹さん、説得力あります!)による「いかに日本が危ないか」という説、知事をとりまく局長たち(いいかげん岸部一徳さんがいい!)、ふってわいたかのトレーラージャック事件。 勉強になって重ねメッセージが伝わり重ね面白いという、日本映画には珍しい告発的娯楽映画なのです。 山川元監督・脚本。日本人必見の映画。 2004.12.25 R DVD ★★★★ |
ターミナル | |||
ターミナルという空間だけで、正にトム・ハンクス・ショーをみせるスピルバークさんは、さすが巧いです。ただ、前作のテンポに比べると、キャサリンさんとの中途半端なラブが致命傷で、間延びしちゃってだれちゃって。それとジャズの缶詰という要の話がひろがらないというのも。 夜の空港内にかすかに流れる、「ストレンジャー・イン・ザ・ナイト」が耳に残りました。 2004.12.27 マイカル ★★★ |
デイ・アフター・トゥモロー | |||
死者10万人超というスマトラ沖地震・津波のニュースを聞くと、この特撮映像はそうとうに怖い。ニューヨークを襲う巨大な大津波のシーン、瞬時に凍りつくスーパーフリーズのシーン、見事に怖い。地球温暖化が、新たな氷河期に繋がるとういうのは、最新の学説なのだそうだ。 映画はというと、父と子の度を超えた情愛にしらけるし、なんにもメッセージがないというのが悲しい。最強のアメリカ大統領があっさり遭難しちゃうとうのには驚きましたが。 2004.12.28 R DVD ★★★ |
死に花 | |||
奇想天外、さくらんぼ銀行が倒れかかる、もろ倒れるというスペクタクルにびっくり仰天。そして17億円強奪の快感。 「ジョゼと虎と魚たち」の犬童一心さんの快作。ボケを極度に恐れる山崎努さんのキャラが鮮やかで、まさか松原智恵子さんとのベットインまであるとは。そして加藤治子さんの業ある色っぽさ。若い星野真里さんの人工呼吸で蘇りという青島幸男キャラも最高です。 ただ、少々長すぎるのが・・。 2004.12.28 R DVD ★★★ |
スクール・オブ・ロック | |||
今年最後の!これが滅法楽しい映画に。なりすまし臨時教師となったロック野郎、このジャック・ブラックさん、素晴らしい。子どもたちが彼に見事にはまってゆく、ありえないことをありえるようにみせる、これこそ映画です。すべてが暴露されても、それを子どもたちが夢に変えるというラストにホロリ。レッド・ツェッペリンだー・・。校長先生、長身のジョーン・キューザックさんも素敵でした。 皆がもろロックするラストは、わが「スウィング・ガールズ」。奇蹟のような一編でした。 2004.12.28 R DVD ★★★★☆ |
2004ベスト | |||
今年はいっぱい映画を観れました。夫婦50割引にも感謝を。 韓国映画に圧倒されっぱなしの一年。@からF、どれがベストワンでもかまいませんという思いです。深く熱く重く、韓国映画の頂点でした。 洋画 @オールドボーイ A子猫をお願い Bオアシス Cシルミド D殺人の追憶 Eラブストーリー F悪い男 G真珠の耳飾りの少女 Hオーシャン・オブ・ファイアー Iスパイダーマン2 残念にも コラテラル、マッハ、キルビル2、スクール・オブ・ロック、ラブ・アクチュアリー がはみ出てしまいました。 日本映画は、 @下妻物語 A誰も知らない Bスウィングガールズ C理由 この4本で決まりですが、ほんとのベストは、2003年作品の「ジョゼと虎と魚たち」です。そしてワーストは?もちろん「ゴジラ・ファイナル・ウォーズ」。 PS・洋画では「春夏秋冬そして春」を・・2005年になって鑑賞・・、是非Bに入れたいです。すると、スパイダーマン2がはみ出ますか・・。いやはや韓国映画、恐るべし。 |