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法要の作法と心得

御大会も近づき若い人も出勤する機会も増える事もありますが作法や心得が解らないと
聞くので簡単にまとめて見ました。言葉たらづの文章もありますが参考になればと思います。

参 集

 全て法要30分前には集まることが望ましい。
 お茶の接待、着衣案内、差定案内もあり、住職が着衣やお灯明の準備もいり、
 その他出勤状況を把握するため。

着衣、脱衣

 着衣はご案内があってから共に行う事が望ましい。
 特に大法会の場合、挨拶やお礼等を受け取ってから脱衣する。

配 役

 差定案内後におこなう。上席より順次決めるが多少の差異は臨機応変に。

座 席

 座敷でも身分堂班順に着席する。
 末寺では衆徒の方は遠慮の気持ちで住職の後に座るが、本山では身分順に座る。

お茶の接待

 上席より順次給仕します。
 法要後の給仕は平服に戻られてからが望ましい。

謦の打ち方

 大謦は引声、伽陀、一首讃等に用いる。
 砂張は偈文に用いる。
 磬は経典、お式文に用いる。
 中音、小音、大音の三打で行う。

合掌の作法

 鼻の先の下に指先が見える程度で肘を15cm程離し、指先も鼻先から15cm程離れた程度で、
 斜めにして肘を少し張り心地にする。
 総は弟子珠の有る方が左になるように振り分ける。
 念仏三回の後、頭を下げ重ねて二回称える。

焼香の作法

 中啓を前卓の上に置き香合の蓋を静かにとり、三指でつまみ一の字に三回薫じ合掌する。
 (合掌の作法通り)蓋を戻し中啓を取って戻る。

持蓮華

 斜めにならないよう水平に持つべきである。迎接礼文の中啓も同じ。

着座後の姿勢と視線

 向かいの経机もしくは膝あたりを見るように背筋をのばし正座する。

中啓と念珠

 念珠は左手に中啓は右手に持つ。中啓の置き場所は本山では畳に掛けて置くが末寺では右でもよい。
 念珠は音木を打つときと巻物拝読以外は離さない。

音木を打つ心得

 導師の開題の調子に合わせ自らの癖で打たないようにする。
 音木を打つ者は常に導師に合わせて打つと共に僧侶は音木の調子を聞きながら拝読すべきである。

出仕・退席

 末寺では上席より出仕するが本山では末席より出仕する。
 御開山に一礼後自席へ、御代前の出仕者と会わすと綺麗にみえる。
 全員出仕後副導師、導師と出仕する。導師のみが焼香を行う。
 退席はご本尊に一礼、御開山(御代前)に一礼をする。
 余間出仕の方があれば法中出仕以前に着座して頂く。退席も後になる。

衣 体

 身分堂班の衣体を着用する。
 副導師が向畳に着座するときは差袴を着用する。

堂 班 素 絹 五  条 差  袴 念 珠 中 啓
特別上座 紅香色無地 松葉重色浮紋白 紫地八藤白大紋 皆水晶白切総 妻紅、雲切レ、
骨白無地
上 座 藤色無地 黄朽葉色浮紋白 紫地八藤白大紋 皆水晶白切総 妻紅、雲切レ、
骨白無地
准上座 藤色無地 桜重色浮紋白 藤色八藤白大紋 皆水晶白切総 妻紅、雲切レ、
骨白無地
准上座格 藤色無地 白茶地浮紋白 紫八藤染付大紋 皆水晶白切総 妻紅、雲切レ、
骨白無地
院家首席 鳶色無地 紫地浮紋白 紫色無地 皆水晶白切総 妻紅、雲切レ、
骨白無地
院 家 鳶色無地 紫地浮紋白 紫色無地 皆水晶白切総 妻紅、雲切レ、
骨白無地
老 分 栗皮色無地 紫地沈紋白 紫色無地 皆水晶白撚総 妻紅、雲切レ、
骨朱塗
中 老 栗皮色無地 紺玉虫沈紋白 紫色無地 半黒数珠水晶
白撚総
妻半紅、半紅青、
雲切レ、骨朱塗
大衆分 萌 黄 色 萌黄色沈紋白 紫色無地 木珠水晶白撚総 表金、裏金、
骨黒塗

散華の作法

 中啓を襟元に差し起立、総を落とし数枚の散華を人差し指と中指に挟み静かに落とすようにまく。
 総に三色ある場合、赤総を前にする。散華楽の「か」の音でまくように。
 散華後総を巻き上げ着座する。

出音(しゅっとん)

 日本音階で下から宮(きゅう)商(しょう)角(かく)微(ち)羽(う)の五音階がある。
 伽陀等の最初に出音「何々」と書いてあります。
 その他 初重、二重、三重の音階もある。
 一首讃は三重で、廻向文は初重である。
 和讃の句頭は最後三文字に節を付けます。
 文類の善導独明の調称は二重です。

以上私見ですので地区にあったようにされても結構かと思います。
さらに詳細は本山にお問い合わせください。