イシクラゲ食べました
(津市にて 2006.3.11)

 水前寺海苔に近い仲間であるイシクラゲ(らん藻綱ネンジュモ目ネンジュモ科)を採取して食べるため、イシクラゲの旬はいつか知りませんが、20年以上前に見かけた場所に行ってみました。 イシクラゲは湿り気があるグランドや芝生に時々大量に繁殖しているのが観察されます。 湿り気が多いほどいいというわけではなさそうで、しめったり乾燥したりを繰り返すような場所にある気がします。
 今回は、このような土と石ころで直ぐ水がたまるような固い土地にノシバが生えているような場所にぽつぽつとコロニーがありました。
 これがイシクラゲです。 見たこと有りませんか? 地表に海草が張り付いているようで一度見たら忘れられない植物です。
 緑褐色のぷるんぷるんした、海草で言うとフクロノリのような感触です。
 適当に採取して、枯れ草や砂が混入しているので、何度も水洗いして除去しました。。この未加熱のものは、土の上に転がっているので腹をこわすかもと思いちょっと口に入れることはできませんでしたが、香りをかぐとかすかに海苔のような香りがしました。
 加熱殺菌をかねて熱湯で2〜3分加熱しようと思ったら、溶けてきそうなので2分弱加熱して水で冷やし水切りしました。 
 加熱すると、鮮やかな緑になるのかと思ったら、あまり色が変わりませんでした。
 先ずは、この状態で香りをかぐと、全く無臭でした。
 口に放り込むと、キクラゲのような強い歯ごたえはなく、寒天の膜状のものより少しだけはごたえがあるかな? 口に張り付くようでしゃきしゃきとはいきませんがまあまあの食感です。 味は全く癖はありません・・と言うより、全くの無味でした。 もう少し何か癖があるかと思っていたので拍子抜けしました。
 なにも付けずに食べても美味しくないのでポン酢を付けて食べることにしました。
 ポン酢で食べると、これがなかなかいけるじゃありませんか。。こういう、無味で海草のような食感のものには、ポン酢にかぎりますなあ。。
 めちゃ美味いものではありませんが、あの地べたに貼り付いているイシクラゲが立派な食材であることが実感できた瞬間でした。