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石なんてみんな同じでは?
基本的に自然のモノですので良い石悪い石という区別はありません。あるのはお墓に適した石か、適さない石かの区別だけです。お墓に適した石とはまず第一に風化が少ないこと、第二に外見が美しいことです。決して価格の高い石が良くて、安い石が悪いわけではありません。ただお墓に適した石は需要があるので、一般的に価格が高いのは事実です。ただ、展示してあるものはどれも同じに見えますね?一般のかたにはそれを見分けることは難しいので信頼のおける石材店(「良い石材店の選び方」をご参照ください。)でのご購入をお勧めします。
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黒い石は縁起が悪い?
三重県内ではよくお尋ねのある質問ですが、石の色といわゆる「縁起」には全く相関関係はありません。他の地方へ旅行に行かれた方はご存知のことと思いますが、関東地方以北のお墓では黒い石が多いのです。関東の方は縁起が悪いのでしょうか?そのような話は聞きませんね。石材の色というのは流通が今ほど進んでいなかった時代にその地方産出の石を使用したことに由来します。(「当店取扱い石材の種類」をご参照ください。)流通がある程度進んだ明治以降も三重県を含む東海地方は岡崎の石を使うことが多く淡灰色の石碑が多いわけです。外国材の比率が高くなった現代では、石の色にあまりこだわる必要もないでしょう。
ただ、お墓はとても保守的な選択をされる方が多いので淡灰色系をお選びいただくほうが「無難」なのは事実。開眼供養の際に親戚のおひとりが「縁起が悪い」などとおっしゃっても気にしない方ならどんな色をお選びいただいても問題ありません。
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外国材は品質が悪い?
当店においても外国材使用の石碑が30%程度になってきました。我が国全体の統計では76%が外国材ともいわれています。外国材は品質に問題があるのでしょうか?答えはノーです。外国材が輸入され始めたころは確かに日本の高温多湿の夏と零度以下にもなる冬の苛酷な気象条件に耐えられない粗悪品も出回りました。しかしながら輸入開始から数十年を経た現在では調査、研究も進み、高級国産材をも凌ぐ外国材も数多くあります。しかしながら「風化のサンプル」ともいうべき数百年前の石碑の残っている国産材に比べ外国材には数十年の歴史しかないため、実績と云う点ではいまだ未知数の部分があります。当店では国産材、外国材にかかわらず全て国内の専属工場にて製造しておりますが、同じ外国材でも外国製品(海外の工場で製作され、完成品の形で輸入されたもの)の中には残念ながら未だ粗悪品が多いのも事実です。国産材か外国材かにこだわるよりも、外国材を使用した国産品なのか外国産なのかを見極めることが大切です。
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みかげ石ってなに?
厳密には神戸市の六甲山系で採れる淡桃色の花崗岩を指しますが、現在では花崗岩全体を指す言葉になっています。(神戸産のみかげ石は他の花崗岩と区別する意味で「本御影石」と呼ばれています。)お墓には風化しにくく美しい艶の出る花崗岩を使うことが多いですが、まれに安山岩を使うこともあり、お墓に使う石材の総称として「みかげ石」という名前を使うようです。
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お墓ってツヤがあるけどどんなコーティングが施してあるの?
一切コーティングしてありません(笑)原石を寸法に切り出してから丹念に磨くことで、あの美しいツヤを出しています。コーティングは雨が降った後白っぽくホコリが浮きますが(黒いクルマなどは真っ白になりますね。)天然のツヤである石材は、たとえ黒みかげ石であってもそのようなことはありません。
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石のお手入れはどうするの?
「先祖が草葉の陰から見守る」という言葉があるから除草もしてはいけない、なんていう方もいらっしゃいますが、あまりに雑草が生い茂ると石碑に湿気をよぶことになり、風化を早めます。また、太い樹木は根が石碑を押し上げて傾きを生じることもありますのでこまめに除草してください。石碑本体は基本的に特別なお手入れは必要ありませんが、時々濡れタオルなどで水垢を拭き取ってください。硬質で風化にも強いみかげ石ですが、化学薬品(洗剤を含む)、油脂、鉄分を含んだ水(主に井戸水)、塩分などには非常に弱い性質をもっています。洗剤やお酒をかけるのは厳禁ですし、一旦油や錆がしみ込むとシミや色ムラの原因となりますので避けてください。また、ツヤのあるうちは金タワシなどの使用は止めてください。
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良い石の見分け方を教えて下さい。
石碑に適した石の基準とは、何十年何百年という長期間に亘って初期の品質を持続することが最も大切と言えるでしょう。風化によって割れたり、文字が消えたりした時点で石碑としての役目を果たすことが出来なくなるからです。それではどうやって石碑に適した石を見分けるのでしょうか。
まずは信頼のおける石材店で尋ねることが確実です。とはいえ実際は他の商品と違って馴染みの石材店がある方は少ないはずですから、「信頼のおける石材店選び」自体が難しいものです。そこで建碑直後でも簡単にわかる良い石の見分け方をお教えします。
墓地で少し注意して石碑を見て頂くと、竿石と下台の色が揃っていない石碑を目にされることがあると思います。雨上がりから2〜3日を経過しても下台が湿気を含んで黒っぽい石は艶落ちなど風化が早い石ですので石碑に適しません。このような石は早いものでは2〜3年で表面の艶が落ち、ザラザラになってしまいます。
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(左)雨上がりから10日後の実例です。竿石から下台まで変色の無い手前の石碑に比べ右上の石碑は竿石の中ほどから下が真っ黒に変色しているのがご覧いただけると思います。共に建碑2年目の石碑ですがこれだけの差がでます。
(右)変色した石碑は数年後にこのように表面の艶が落ちザラザラした状態になります。このようになると水あかや苔が生えやすくなり、ヒビや割れの原因になります。
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お墓の重さってどのくらい?
私達が重そうに運んでるのをご覧になって、よく聞かれる質問です。石種によって様々ですが、おおよその平均値として8寸角神戸型で650〜700kg。具体的には30cm立方が80kgとかなり重いことがお分かり頂けることと思います。
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