(3)キットログハウスのセルフビルド 

《T》 建築動機
@ 定年退職後、家族3人で田舎暮らしを楽しむ。
A 大勢の仲間たちと建て、完成後皆で楽しく利用する。
《U》 購入動機
@ もともとは30cm以上ある原木をカナダから輸入し、チェンソーでノッチを刻みセルフビルドしたかったが今のレベルでは大変難しいとわかり一時断念した。
A たまたま勤務地の近くに大阪市鶴見緑地があり、ウィークエンドハウスを発見し、そのモデルハウスが大変気にいった。(同じキットを購入 )
B 勤務地に近い為、常時見学できる事と専門のスタッフから常時アドバイスを受けられ、現場での技術指導(無料)がある事。
@〜Bの理由でフィンランド製145mmの丸キットログハウスの購入を決定。
《U》 水周り
@ 第2砂防ダムから川の水を100mmパイプで浴槽へ一旦溜め、100m下の畑にある5tのFRPタンクへ入れ、そこから300m程下がったログへ引く
( 大勢の時には水栓を切り替えトイレと風呂に給水 )
A 井戸から水中ポンプで汲み上げパイプでログへ
B ログ内の台所・トイレ・浴室( マンション用のFRPを2人で組立て )
C 浄化槽の設置(2人でやった)
役場へ相談に行くと、地元住民の許可がなければ排水出来ませんと言われて大変苦労し、工事も中断せざるを得ない状況が続きました。しかし何とか許可を得て24戸の集落で第1番目の水洗便所が出来ました。
《V》 FRPタンク
@ ビルの屋上から撤去してきた物を溝川さんに貰って頂いた。
A 重機の修理で大阪へ運んだ時に普通4tトラックを好意でお借りして、大変怖い思いをして運びました。
B 積む時は溝川さんに助けて頂いたが、降ろす時は一人で何とかやりました。
C 設置場所までは坂を登り30m位ありましたが、障害児の親が10人位泊りがけで遊びに来て頂いた時に全員で持ち上げ(思ったより軽かった)設置に成功しました。   
※ 当時ログの状態は屋根まで完成していたが根太だけで床はなかったのでコンパネを代用にして敷きドア・窓がなくブルーシートを張り、大変寒い思いをした。
《W》 完成後人生観変わった
ログを利用できる人は建設に関わった人のみと限定していました。その結果大勢の人達とログ生活を楽しみたいと思っていたのですが、利用する人が減り始め、殆ど人が来なくなり、淋しい週末を過ごす羽目となりました。そこで条件つけずに誰が来ても良いとしてから、家内の友人中心に来客が増え始めました。その時に私は誰とでも仲良く出来る人になりたいと思いました。定年後家族3人で永住しようと思っていたのが、ログ完成後私自身が感じたことは大勢の仲間とワイワイ楽しくやりたい事がはっきりしました。
《X》 工事年表
1994年10月
○ 美杉村下之川にたんぼ・茶畑約600坪購入、草刈開始。
○ コンマ1ユンボ購入し、3段のたんぼ1面に整地・法面の整地・井戸掘り開始。
○ 進入路舗装工事・ログ基礎、業者に発注。
○ 骨組みはツーバィフォー材で(トイレ・浴室)外壁は10cm杉材で下見張り完成美杉村下之川に たんぼ・茶畑約600坪購入、草刈開始。
1995年8月
ログハウスキット建築開始
完成するまでの3年間、休日は殆ど130kmの道程(2時間30分)を通いました。職場の友人・親兄弟・教え子・・大勢の人が応援してくれました。
1998年8月    
9割完成(今もそのまま)
2001・1〜3月
ログハウスで結婚式
( U氏とNさんの結婚式場として依頼を受ける )
4年連続やった障害児の1週間サマーキャンプを1回だけ、2人がスタッフで入ってくれました。その関係上是非、思い出のグランドで人前結婚式をやりたいとの事だったので二つ返事でOKしました。お金がないとの事なので休日を利用して式場を作ろうという事になり、舞台・風除け(丸太を立ててブルーシートを張るを造るのに3ヶ月以上を費やしました。招待客が100人程集まると予定だったので、テーブル・イス等リユースしました。(建物の取り壊し情報があったので、いろんなものと一緒にログまで運びました)