津城のCG再現

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【最新情報】
概要
三重県の県庁所在地である津市には、かつて江戸時代に津藩の津城が存在した。明治以降建物は破却され、堀も大部分が埋め立てられ現在では当時の規模を想像するのも難しいほど変化が著しい。昭和33年に新しい意匠で3層櫓が復興されているものの、規模や景観の面で目立っているとは言い難い状況である。城跡整備に関しては議論がないわけではないが、具体化していないのが現状でもある。そこで、1) 議論推進へのきっかけとして、2) 歴史教材としての活用、3) 実地を含めた復元の考証を目的として、CGによる再現を目指すものである。

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計画
  1. 再現資料の収集
     参考となる文献がいくつかある。  また、既に作成されたCGが書籍等で公開されているため、これも参考にする。  近年、江戸時代に製作されたと思われる精巧な建築図面の発見により、有力な情報として再現に反映できるようになった。

  2. 再現範囲の検討
     まずは最も大きい建物であった3層櫓2棟(丑寅櫓、戌亥櫓)を中心とし、本丸付近を可能な限り範囲とする。

  3. CGソフトの選定
     以前は有償ソフトウェアを使用していたが、現在の環境では使用できない。様々なソフトウェアが市販されているが、今回はフリーソフトウェアである「Blender」で進めることとしている。

  4. テスト作成(感覚的再現)
     ソフトウェア操作の習熟と並行して作業を進めるため、時間がかかる実寸の検証は控えることとし、感覚的に物体配置等を進める。

  5. 公開手法の検討
     3Dデータからは、様々な形態での表現が可能である。以下について可能性を検討する。
     ・画像
      任意の視点から静止画を生成する。実写との合成も行われることが多く、より現実に近い表現が可能となる。
     ・動画
      特定のストーリーに従い、動画を生成する。テロップや音声の挿入により、紹介映像となり得る。
     ・仮想空間
      ユーザーが視点操作等を行い、自由な角度での閲覧を可能とする。
     ・AR
      仮想空間と現実を融合させる。例として、現場にてカメラ越しにCGを映し、その場に存在しているように見せることができる。
     ・メタバース
      仮想空間にアバターとして分身を投影することで、別世界での行動や経験ができる。

  6. 本格作成(正確再現)

画像
2024/04/13
制作環境

幸い環境に恵まれ、ストレスなく制作が可能。

(2013年当時)
参考資料
  1. よみがえる日本の城16,学習研究社,H.17
  2. 藤堂藩の研究 論考編,清文堂出版,H.21
  3. 地域社会における「藩」の刻印 - 津・伊賀上野と藤堂藩,三重大学歴史都市研究センター,H.26

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Created by S.Suzuki, 2013


(since 2013.10.05)