千と千尋の神隠し???

地図を頼りに目的地を目指して車で走っていると、突然車道が途切れる。
車を降りるが、その先は、歩いてしか行けない道が続く。この先はどうなっているんだろう?

まてよ、どこかでそのような場面に遭遇したことがある。今日の出来事をたどるうちに、ふと思い出したのです。

そうです。千と千尋の物語です。映画の中で、千尋の家族が、車から降り、向かったのはトンネルでした。トンネルの向こうにテーマパークのようなものが現れ、父親は、怖がる千尋にかまわず、どんどん先へと進むのでした。
そこが、土地神や様々な下級神、半妖怪やお化けたち、古くからこの国に棲む霊々が集う、摩訶不思議な世界とも知らずに・・・

今日、私たちが、行き止まった道の周辺は、訪れる人が果たしているのだろうかと思われる、不思議な雰囲気の公園でした。
冬の寒さがその閑散とした風景に寂しさを増していました。行き止まりの向こうは、欄干が赤く塗られた細い橋が小さな谷川にかかっていました。
その向こうに更に公園のような景色が続き、その先がどうなっているのか確かめたい衝動にかられました。

両親と、10才の女の子。家族の設定も同じです。あまりにも似すぎていませんか?
日本には、本当に千尋たちが訪れたような、不思議な世界へ誘う道が確かに存在するのです。
私たちは、その先へと足を踏み入れることはなかったのですが、
あの物語に似ていると裏付ける、出来事がありました。

その日の帰り道に立ち寄ったお店で、時間も早くからお腹が空いたと訴える父の食欲。それにつきあう母。お腹がいっぱいなのに娘の食べきれない分を残すまいとして、お腹に詰め込む両親。

そう・・・もうこれは、あの映画と同じ、二人そろって豚になるしかないのです。