2014年5月10日(土)WEL ユタ波鳴村「ユタのフォーク&ニューミュージックベストヒット」
     《Folks開店からの5年を振り返ってのライブ企画。     
      選曲理由や過去に演奏したライブの思い出など、ユタのブログに詳しく記載していたので、そこから転載します。
      なお( )内は、開店10周年にあたる2019年時点でのコメントです。》 今回のライブはFolksがオープンしてからの5年を振り返りつつ選曲したので、どの演奏曲にも結構思い入れがあります。 MCを入れながらやったのですが、十分伝え切れなかったこともあるかもしれないので、演奏曲とその曲についてのエピソードをこのブログで何回かに分けて紹介したいと思います。 当日来てくれた方も、来れなかった方もどうかしばしお付き合い下さい。 まず1曲目は吉田拓郎さんの「ロンリー・ストリート・カフェ」。 music cafe Folksをオープンしてからしばらくの間は、「この曲の歌詞のようなカフェになればいいな」と、お客様の前で演奏する機会があれば必ず最初にやっていた曲です。 2曲目はオフコースの「ロンド」。 店をオープンする前には東京や大阪の音楽バーやフォーク酒場何軒かに視察(!)に行きました。 そのうちの1軒、大阪心斎橋の「70年代倶楽部」のマスターとはお互いプロ野球パ・リーグファンということもあって、今でも交流が続いているのですが、初めてお店を訪ねて行った時、「じゃあ何か演奏してよ」ということになって、なぜかユタはこの曲を演奏したのです。 するとマスターがさりげなくキーボードを弾きだして演奏に合わせてくるではないですか!オフコースの中でもあまり有名じゃない曲なのに、「このマスター、かなりやるな!」と一目置くようになったことは言うまでもありません。 その「70年代倶楽部」、今年が開店10周年なのですが、なんと6月までで閉店することになってしまったそう。うーん残念、でもそんなこともあって思い出の曲として選んでみました。 3曲目は日本フォーク(というか、「みんなのうた」的なイメージがあるな)のスタンダード「四季の歌」。 これはいわゆる「ネタ曲」にしてしまいました。ウィークエンドライブの記念すべき第1回がユタの「フォークで“四季”を歌う」で、その中の1曲に選んだのですが、どうもフツーにやっても地味で面白くない。それで2番以降は他のフォーク名曲のパロディー風にやってみました。 今回は「リクエストの多かった曲」ネタともからめて「神田川」でやりましたが、本番の時は「精霊流し」を使ったんだったかな?どうも記憶が曖昧ですが(^^; 4曲目はチューリップの「虹とスニーカーの頃」。 これはレコード会社特集の「東芝EMI」編の時にやったのかな?チューリップはフェイバリットアーティストシリーズの候補でもあったのですが、シャララオーさんと何曲かネタがかぶりそうだったので単品で取り上げるにとどめていました。 で、やってみたらギター1本で元曲のバンドアレンジの雰囲気をうまく出せたので、「これはちょっとキープしておこう」と取っておいた曲でした。 (注:「MFA チューリップ編」はその後2017年7月に開催) 5曲目は松田聖子さんの「赤いスイートピー」。 この曲もイントロのピアノの感じを、ギターのオープンコードのアルペジオでうまく出せたと思っていたので、時々やっていた曲です。 元々はきっちゃんとやっていたアコギデュオ「ホンダナ」でも取り上げた曲ですね。オヤジが歌うにははずかしい歌ではあるのですが、やはりメジャーな曲も少しは入れとかないとね! 6曲目はお客様からリクエストをいただいた曲からチョイスした大塚博堂さんの「ダスティンホフマンになれなかったよ」。 リクエストの多さでいうと、「サボテンの花」「神田川」「なごり雪」あたりがベスト3だと思いますが、わざわざ普段ほとんど演奏しないこの曲を選んだのにはちょっとした理由があります。 店のオープンから間もない頃、ご近所の知り合い夫婦が来店してくれました。話してみると「今日は結婚記念日で、外で食事してきた帰りにちょっと寄ってみた」とのこと。で、リクエストを聞いてみると「大塚博堂さんの曲で何か」とのこと。 当時のFolksではレコードのコレクションもかなりの枚数があり、昼間はその中からご希望のLPをかけたりもしていましたが、“お年頃”の女性からは意外に(といっては失礼ですが)大塚博堂さんのLPのリクエストが多かったです。 とはいえ、当時のユタには大塚さんは完全に“射程外”。ほとんど曲は知りませんでした。(レコードはたまたま「一山いくら」で買った中古LPの中に混ざっていたので持っていたのです) で、「次に来てくれるまでに練習しておきますよ」ということで、宿題にしてもらってこの曲を覚えたのでした。 しかし実はまだ「次」の機会が来ていないので、先に今回のお客様に聴いてもらうことになってしまいました。「ミ○マさん、ちゃんと宿題こなして待ってますからね!」Folks10周年までにはぜひお越し下さい(^^; でもよくよく考えてみると、結婚記念日のカップルにこんな曲歌って聴かせていたら大変なことになっていたかもですね! (注:このお客様は、10周年に当たる現在まで、いまだに再来店されていません(^^;) ライブも後半に入り、そろそろ洋楽も入れておこうということで、7曲目はビートルズの「ブラックバード〜イエスタデイ」。 これはラジオに関する思い出の曲を特集した「ラジカセな日々」シリーズから、ビートルズの曲ばかりやった回「僕が聴いたビートルズはラジオの中」編でやりました。 というのも、ユタが音楽を聴き始めた1976年は、ビートルズの来日10周年にあたっていて、やたらラジオでビートルズ特集が多かったのです。 当時中学生で小遣いの少なかったユタは買えるレコードの数も限られていたので、ビートルズの曲はほとんどFMラジオからのエアチェックで覚えたのでした。 この回の時は出来るだけ多くの曲をやろうと、メンバーそれぞれの曲をメドレーにして演奏したりしたのですが、その中からやっぱり去年今年と連続来日記念ポール曲のメドレーを選びました。 8曲目と9曲目はFolksに来店してくれたプロのミュージシャンの曲から。 ユタがこの店を始めるにあたって絶対に実現したいと決めていた大きな目標が、数多くいる好きなミュージシャンのうち、特に好きな中川イサトさんと山木康世さんにここでライブをしてもらうことでした。 で、結果から言うと、みごとに目標達成!お二方にはそれぞれ2回づつライブを行っていただきました。 もちろんただ指を咥えて「来てくれんかなー」と待っていただけではありません。ちゃんと実現のためにやるべきことはやってきた結果ですが。 まず最初に来てくれたのはイサトさん。オープンから2年目の2010年6月のことでした。 念願のイサトさんライブが終わってほっと一息つき、「さぁ次は山木さんやな!」と思っていた矢先に1本の電話。出てみると「私、山木倶楽部の○○と申します。そちらで山木康世のライブを行いたいんですが・・・」 まるでイサトさんのライブが終わるのを待っていてくれたかのようなタイミングに驚き、そしてどんなに嬉しかったことか! 山木さんにはその後2度目のライブの直前に例の水害にあって開催できなくなり、がっかりしていたところ「再開したら必ずまた行くから」と応援のメッセージをいただき、リ・オープン直後の2012年2月に実現できたことも良い思い出です。 そんなお二人の曲から、イサトさんの曲は今回唯一のインストで「The Sprinter」。そして山木さんの曲は「思えば遠くへ来たもんだ」を。 いやぁ、店を始める前のことを考えると、「思えば遠くへ来たもんだ」はホント実感ですねぇ! Folksを始めてからこの5年の間に、本当に惜しいたくさんのミュージシャンの方が亡くなりました。 日本では加藤和彦さんや柳ジョージさん、大瀧栄一さんら、海外でもPPMのマリー・トラヴァースさんら多くの方々。そしてFolksではいつしか、「追悼特集」として、ご逝去の後にはその方の曲を演奏して別れを惜しむのが恒例になっていました。 その中でもひときわインパクトが大きかったのがRCサクセションの忌野清志郎さんでした。というのは、亡くなったのがFolksが2009年4月23日にオープンした直後の5月の連休中のことだったから。 ライブの最後の曲はそんなミュージシャンの方々に感謝と惜別の気持ちを込めて、忌野清志郎さんの「JUMP」。 この曲はFolksで最初に行ったライブ「ユタ波鳴村と仲間たち」のアンコールで皆に手伝ってもらってやった曲でもありました。 アンコールは、きたやまおさむさん作詞・長谷川きよしさん作曲の「ママはフォークシンガーだった」。 この曲は沖奈和男さんがやってくれていたウィークエンドライブのシリーズ「笠木透の四季を歌う」がたまたま延期になったとき、ユタがピンチヒッターで行った「ユタ sings “笠木透とフォークスの仲間たち”」で演奏していました。 最近は伊勢正三さん、大野真澄さん、太田裕美さんのユニット「なごみーず」でも取り上げてられていますが、ユタが覚えたのは「笠木透とフォークス」のメンバーだった松崎博彦さんのソロアルバムだったから。 「フォークス」つながりということもあるし、歌詞の内容もフォークソングへの想いが込められた、Folksにとっても意味のある曲だと思えたので、アンコールに選んでみました。 しかし「20年前は歌っていた」という歌詞の世界から、もう更に20年が過ぎてしまっているんですね。今ならさぞかし「おばあちゃんはフォークシンガーだった」?ユタも“おじいちゃん”になるまでFolksを続けていけるでしょうか? まぁたとえそうはならなくても、ギターと歌うことはきっとやめていないと思いますが。 出来ればそんな時まで、皆様、おつきあいいただければ幸いです。どうかこれからもよろしくお願いします。  (注:ユタはFolks10周年の今年、二人目の孫が出来、既に名実ともに「おじいちゃん」シンガーになっています(^^;) ☆ご精読ありがとうございました。  このライブから更に5年!が過ぎ、長くおつきあい下さった皆様に改めて御礼申し上げますm(_ _)m

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