改良区は管理業務を最優先とし、一年を通してたくさんの管理作業が待っています。
中勢用水は事業計画上“ 補給水 ”です。
それぞれの受益地区において自溜規模の違いにより、補給水量の差が生じることで水管理は調整が困難です。
また、兼業農家がほとんどであるため、計画的営農は休日に需要が集中します。
しかし、少ない職員数で効率良く配員と操作を行うため“ 配水計画 ”は不可欠です。
配水計画は、地元水利代表者等で水利組織を編成し、連絡体制を整え、地域調整や需要調整を行います。
そして、地域毎のかんがい予定や気象等情報を収集し、安濃ダムと連携して一年間の配水計画をたてます。
このことから、需要主導型 ではなく“ 供給主導型 ”のスタイルをとっております。
モラルある配水計画が実行されていることは、水と労力の節約につながります。
今後も地域と情報共有を図り、地域に触れた管理業務を目指します。

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中勢用水中央管理事務所の監視操作室では、管水路施設の漏水に備え水圧・流量の変化等の監視を行っています。
注意!原則として職員が分水操作を行います。地域の方が連絡なしに分水操作を行うと、急激な水圧の変化を伴い漏水と判断し、警報が発せられる場合があります。操作の際には必ず中勢用水土地改良区へ連絡をお願いします。
頭首工4ヶ所、パイプライン約120km、分水工270ヶ所以上の操作を行います。
また、非かんがい期にはそれらの保守点検を行います。
パイプライン総延長120kmを直線距離にしますと、津市から西は神戸、東は浜松までになる距離です。
水利施設の水管理データは、NTT線を利用して送受信を行います。しかし、山間部のケーブルは木々に傷つけられ易いため、伐採や枝打ちを年次点検として行っています。
また、管理道路の除草作業は、約10kmに及ぶうえに、不法投棄が目立ち排除にも悩まされています。
しかし、かんがい期に取水がスムーズに行えるよう準備を整えなければなりません。
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渇水
安濃ダムの貯水率が、約40%を下回ることが予測されると、節水をお願いします。
できる限り自溜水等を使用いただき、ダム節水に何卒ご理解とご協力をお願い致します。 |
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洪水
台風等の影響を予測し、防災的見地 よりダムから放流を行う場合があります。
(撮影:平成5年の台風14号、中勢用水土地改良区から見た安濃川)
毎年やってくる台風などは、頭首工などの水利施設にとっては天敵です。
河川が荒れたあとは、土砂除去やメンテナンスが欠かせません。
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ご注意下さい
土地改良区が管理している管路やバルブなどは建設後30〜40年程度経過し
老朽化が進んでいま
す。土地改良区へ連絡なしにバルブ等を操作され、施設が損傷した場合は、
復旧経費をご負担して
いただく可能性がありますのでご注意下さい。
※急なバルブの開栓によるキャビテーション(空洞現象)や、急なバルブの
閉栓によるウォーターハンマー(水撃圧)で管やバルブが一瞬にして損傷する
場合があります。
施設管理課059−224−1307
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有効活用‥安濃ダムの水位は4月と7月〜8月の間に著しく低下します。
ダムの水は決して無限ではありません。
渇水になれば、地域調整、需要調整に受益者皆様のご理解が必要です。
受益者の皆様には、溜池等を先使いし不足分についてダムの水を利用して戴くようご協力をお願い致します。
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中勢用水水力発電所の運転開始式を開催しました 平成28年3月26日
安濃ダムの放流施設を活用した中勢用水小水力発電所(津市芸濃町河内地内)が完成し、平成28年3月27日
三重県鈴木英敬知事、津市前葉泰幸市長、東海農政局の丹羽啓文農村振興部長等を招いて、発電所の運転開始式を
執り行いました。
事業報告の後の運転開始セレモニーでは、鈴木知事と前葉市長、中勢用水土地改良区の田村宗博理事長らが
テープカット(写真)して運転開始式を祝ったほか、発電所を施工した業者5社へ田村理事長から感謝状の贈呈が
行われました。そのあと発電所を稼働して施設の見学会を実施しました。
〈概要〉
中勢用水小水力発電所は、国営中勢用水農業水利事業で整備された安濃ダムの河川放流水を活用して発電する
最大出力338kWの小水力発電所で、県が農村地域自然エネルギー活用推進事業により整備し、中勢用水土地改良区
が平成28年4月1日から管理運営を行います。
中勢用水土地改良区では、農業生産にとって最も基礎的な資源である農業水利施設を適切に維持管理して次世代に
繋ぐため、再生可能エネルギーの有効利用を図るとともに、中勢用水小水力発電所で得られる売電収入を土地改
良施設の維持管理に役立てます。

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