Sct V476 = Nova Sct 2005-1
2005 Oct 01  21h34m05s
25cmSCT + CV04 + V filter  30sec×1
2005 Oct 21  19h05m35s
25cmSCT + CV04 + Rc filter  60sec×1
【転載】VSOLJニュース No.145
著者 :山岡均(九大理)
連絡先:yamaoka@rc.kyushu-u.ac.jp

現在、北半球から見える星空で出現する新星は、ほとんどが日本人によって発見されています。これは、日本のアマチュア天文家の活躍ぶりを如実に示すものと言えます。このたび、福岡県北九州市の高尾明(たかおあきら)さんと、愛知県豊橋市の長谷田勝美(はせだかつみ)さんが、夏の天の川のなかにあるたて座に11等級ほどの新星を発見されました。おふた方とも、これまでにたくさんの新星を発見されてきたベテランの観測者です。

高尾さんと長谷田さんがこの新星を捉えたのは9月30日のことです。南半球のチリにあるASAS-3自動撮像システムでは、この天体を9月28日に捉えていましたが、自動的な検出にはいたらなかった模様です。天体の位置は、

赤経: 18時32分04.75秒
赤緯: -6度43分34.3秒 (2000年分点)

で、1988年の写真ではこの位置には21等より明るい天体はありません。また、 ASAS-3が9月24日に撮影した画像でもこの天体は増光していませんでした。急激な増光とその幅とから、この天体は新星であろうと推測されてますが、今後の分光観測が待たれるところです。

参考文献
IAUC 8607 (2005 Oct. 1)
2005年10月2日
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