O.S.C.A.DROMOS TOURING
 発表会「珠玉展」のレポート

1999年1月 葉山にて。


 ザガートの生産部門が消滅し、純粋なデザイン工房と化した事により、
これまでのような世界のカーマニアに向けて極少量生産のハンドメイドカーを販売する
というザガートのアイデンティティーは失われてしまった。

 しかし、それを良しとしない関係者もまた存在する。

 現行ザガートは兄のエリオ・ザガート氏のご子息である が後を継いだが、
弟のジャンニ・ザガートとその息子ルカはマセラッティ氏を招いて伝説のメーカー
O.S.C.A.の復活と、休眠状態のカロッツェリアTOURINGを巻き込んで
ここに新たなる伝説を生み出そうと動き出した・・・・
1999年1月、それは現実の物となって日本の某所でその勇姿を発表する事となった。
名前こそ違えど、実質はザガートの新作となるDROMOSの発表会となれば、万難を排して
見に行かねばなるまい!!
と、日帰り強行軍で葉山までガヴィアを走らせたのは既に遠い過去の想い出です。
その後の、DROMOSがどうなったかは、皆さんの方が良く御存知でしょう。

 それでは少ないですが、OSCA DROMOS の生写真などを少々公開しておきましょう。
かなりテンションの高いキャプションが付いていますが、このレポートが発表会直後に作られたという
確かな証拠となっていますね・・・・・

なお、エルコーレ・スパダ氏のファンの方、これが最後のスパダデザインのクルマとなりました。
彼は、この仕事を最後に引退されたそうです・・・・

まずは、日本でのお披露目となった、「珠玉展」から・・・・

粛々と進められる発表会の模様。

 御覧の様にスパダ氏のデザインしたスポーツカー達がスライドで紹介されていく。
 アルファのTZは、スパダ氏デザイン,マリオ・コルチのチューニング,ザガート製作の珠玉の1台。

 今回のDROMOSも、エルコレ・スパダのデザイン(クレイモデルも氏の製作であり、ほぼ100%がスパダ氏によるモノと言える),コルチのシャシ設計及びセッティング。
ペースフレームのシャシにSTIのフラット4エンジンをミドに搭載と、容赦がない。

 そして、極めつけは名門OSCAの復活と、ボディ製造はツーリングであることが告げられ、いよいよ子供達の手によってベールが剥がされDROMOSの全容が、雨の中詰めかけたカーエンスージャストの前に明かされた。
その後、信じられないことが・・・・・

 なんと、会場に来ていた多くのエンスージャストに、演壇に登ることが許されたのである。
なんともフレンドリー且つ心憎い演出であろうか!

 そして、我々は、この世界で1台しかない試作車を間近で見ることが出来、更に写真に納め、なんと、数人は車内に乗車する事まで許されたのである。

 勿論、演壇上のスパダ氏やコルチ氏,そして、アドバイザーのルカ・ザガート氏などの著名人にもサインの貰いまくりである!!

 私もその日配られた豪華なパンフレットにスパダ氏のサインを頂き、有頂天である!!!
(コルチ氏は取り逃がした・・・残念)

で、混雑する壇上でどうにか撮影できた写真を公開しておく。

 後の生産車とは、多少の差異はあるだろうが、この様なイタリアンテイスト溢れたデザインで、特に過激なデザインのインパネ(残念写せなかった)は、アドレナリン全開になること必至である。

 日帰りで雨の中をガビア運転して葉山の会場に向かっただけの事は有りました。

 大変、満足出来る1日でした。
お誘い頂いたM氏に感謝!

続いては、遂に日本を走った「イタリアの心地」からのレポート。

 このイヴェントは、平日だったために行くことが叶わず悔し涙に枕を濡らしました。

 しかし、そんな私の為にお知り合いのyowさんが、生写真を送ってくれました。
 だが、そのお陰で益々蛇の生殺し状態です・・・・

 さて、上の写真が会場全景で、打ち並んでいるのはアルファのSZ,ハイエナ,セタ,アルファ4Rzagato,ちらりと見えるのはOSCA1600GTZ?。

 とにかく、とんでも無い陣容で、発表会が開催されたようです。
うが〜〜〜!!見たかったよう(泣)

 で、非常にクリーンなDROMOSのアップ写真が続きます。
 御覧のようにシックなメタリックの赤が美しいです。
 イタ車のボディカラーはなぜにこれほど美しく光り輝くのか?
 デザインか?はたまた丁寧なラッカー塗装と磨き込みのせいなのか?
 国産新車の色合いと較べると深みが違います。

 で、このクルマ、実はFRP製のボディなのです。
 なんか、大金積めばアルミボディも作ってくれるそうですが、金額が恐いですね。
 とにかく、その走りは過激だったそうで、STIのフラット4エンジンも快音を響かせて会場となったゴルフ場のカートコースを走り抜けたそうです。

 更に、DROMOS以外の展示車まで実走したそうで・・・・・
 なんとも羨ましい、まさに「イタリアの心地」そのままのイヴェントだったようです。