シュレーゲルアオガエル 

 このカエルは、田圃の田植えが始まる頃、畦道の水際の土の中に
卵泡を産み付けるカエルです。
 コロコロコロ・・・、りりりりり・・・・。と聞きなせる綺麗な声で鳴くので鈴ガエルとも呼ばれるようです。
アマガエルによく似ていますが、全く別の種類です。
上陸して暫くすると尻尾はなくなってカエルらしくなります。
くりくり目玉でとっても可愛いでしょ!
手足の指なんかホントに可愛らしいですよ。

しかし体長10mm前後のこの時期の餌が大変なんです。
てっぺんまで登って、
この先何処に行こうかと
生きる希望に燃えているような、
前向きな姿勢が良いですな。
 とあるところで、おたまが木に登る!
と話題になりましたので、証拠写真を撮ってみました。
 樹上性のカエルは、上陸が早いようです。
身体が、肺呼吸になり、陸上生活が可能になると、
気が急くのか、上陸する時間が多くなります。
 でも、身体の表面はまだ乾きやすそうです。
 プラケースに入れて観察してみました。
2004.4.14
 夕べからよく啼き始めたなと思ったら、
水苔の下に・・・。
 で、ちょっとめくってみたら、お父さんとお母さんが。
横に、他人がちゃっかり写ってますが・・・。
2004.4.3
  飼育中のカエル君達の防寒のために入れていたわらを
 そぉ〜ッとどけたら、シュレ君達冬眠から醒めると同時に
 早速恋の季節に突入です。
  翌日は雨降りで気温が低かったら
 また土に潜ってましたけどね。

    
  ところで、土の中にいたりするときは
 よくこんな色になっています。
 アマガエル君程じゃないけれど、
 こうして色を変えるんですよ。
  孵化後、しばらく卵塊のゆりかごでふにゃふにゃ、
 くるくると過ごした後、水中に泳ぎ出します。
 このおたまはせっかちで少し早い時期に泳ぎだして
 しまったようです。
  卵が白いのでしばらくはおたまも白い状態です。
 徐々に色が付いてきます。

  あっぷです。これは水に浸かっているのであまり乾燥していません。
  ちょっと茶色くなっています。所々に見えるクリーム色の粒が卵です。
  概ね直径3mmほどです。
  卵塊は粘っこく、こうして岸の草等にからみついています。

  シュレ君の水辺の卵塊です。まだ新しいので白いです。表面も「あわっ」って
 感じで、ベタベタしています。
  しばらくすると、茶色く乾燥してかさかさになります。表面がかさかさになって、
 内部の卵が乾燥しないようになっています。
  これは、見やすいところにありますが、通常はもう少し隠れて見にくいところに
 産卵します。

さて、皆さんはカエルの脱皮を知っていますか?カエルだって、脱皮して大きくなるんですよ。
ここで、脱皮中のシュレ君を紹介しましょう。
薄い皮一枚を脱ぎ捨てて・・・、おや、左手の部分が水槽にくっついちゃって引っ張っても取れないや!
実は、蛙君、脱皮した古い皮は食べちゃうんですよ。
体の部分は上手に手で口に持っていくんですがね。
すいそうにくっついちゃっちゃ、堪りませんってか?
  庭にいるアマガエルです。
 目の前後にシュレーゲルにはない黒い模様があります。
 そこで見分けます。

  このアマガエルは、畑の虫を食べて貰おうと、
 近くの草むらから連れてきた個体だと思われます。
 夜になると外灯の下に集まってきて虫を食べています。
  植木に水やりをすると、どこからともなく出てきて、
 水をかぶって涼しげに座っています。

  
  ここで、シュレーゲルアオガエルとアマガエルの違いを
 紹介しておきましょう。
  シュレーゲルアオガエルは、モリアオガエルと同じ
 アオガエル科に属します。
  一方アマガエルは、アマガエル科です。
  ワシは大人じゃ!と言うことで成体です。抱接中に捕獲、家で産卵した♀個体です。
 ♂より少し大きめです。
  先のシュレ君のお母さんって事ですね。
  さらにこの個体は2003年にも産卵し、プラケースに登ったおたまのお母さんでもあります。
  同期生のヒキ君と。
  おたまの時代の栄養供給率によって変態直後の大きさは左右されます。
  ヒキは概ね一月早く生まれています。ちょっと栄養状態がよろしくなかったかな?
 一方、シュレ君は比較的大きいおたまでした。

2008年
今年も、軒下で歌声を聞かせてもらおうと
お連れしてきたのですが、
なかなか愉快な光景を見せてくれました。