里山の自然

ここでは、あちこちの野山で見つけた自然を紹介します。

サワガニです。
9月は繁殖時期のようですね。
渓で石をめくったら、潰してしまったか見まがう状況の個体が!!(下左写真の右の個体)
手に取ってみたら、何とコガニがわさわさと動いておりましたとさ!めでたし、めでたし。
童話「かにむかし」(さるかにかっせん)を思い出してほほえんでしまいそうです。

さて、一夜明けて、
犬の散歩に行っていた家族が、
『たがめってめずらしぃんとちがうの?』と帰ってきました。
聞けば近くの水路でカエルをつかんでいたとのこと。
仕事に行く準備の手を止め見に行くと、本当にタガメが!!

この水路は昨年、茶畑だったところにビニルハウスを建てるため
新しく入れた側溝で幅約10数センチの小さなものです。
ここのところ雨続きだったので、水が溜まっていました。
付近にはこいつが食したとおぼしきトノサマガエルの死骸もありました。
よくみれば、コオイムシも・・・。

側溝もさることながら、一日でこれだけタガメに出会うことになろうとは・・・・。
タガメをとることは、少年の日の一つの夢でした。
20年ほど前、隣県でタガメが絶滅したというニュースが流れました。
結局、子供たちがフィールドで遊ばなくなったことから
見る機会が減った・・・、ということだったと思いますが。

今回の出来事は、単なる偶然だとはわかっていますが、
こんなところにまで飛んできているのかと思うと、
そこそこの生息数があるのか?
と考えてしまいます。

減少の原因は、農薬散布、圃場整備、池沼の埋め立てや
水質悪化などの周辺の環境変化と考えられています。
(三重県RDBより、RDBでは準絶滅危惧種NT)




<下左> コオイムシ
  同じくカメムシ目の水生昆虫です。
  雌が雄の背中に卵を産み付け雄はその卵を背負って守るという習性から
 この名が付いています。

<下右> ミズカマキリ
  これもカメムシ目の水生昆虫で、
  前足のかぎ爪はカマキリによく似ています。
  

くもsp.の卵らしき物

 岩盤の張り出したところに、
 気球を逆さまにしたような
 奇妙な袋らしき物がぶら下がっていました。
 どうもクモの卵袋のようです。

ヤスデsp.

 紀和町小森地内の渓筋で見てきました。
 落ち葉をかき分けていたら、
 あちこちで見ることができました。
 写真ではあまりわかりませんが、
 薄い黄緑色の縞模様がなかなか綺麗でした。

2008.04.26 笠取山で。ヤママユガの一種でエゾヨツメ

ゲジゲジ SP
     
  夜間、田圃のあぜに出てきていました。
  10cm近くはあろうかという大きさです。
  普段はなかなか見ませんが、
  いろんな生き物がいますね・・・。

ダイミョウセセリ

  これも河原です。
  大きな石の上で、
  2匹がなわばり争い?ペアリング?
  をしていました。
  羽の模様を「紋付き」と「袴」に見立てた名前のようです。
  伊勢湾と若狭湾を結ぶ線より西に生息するものは、
  後ろ羽根の白帯が明瞭で、東のものは不明瞭です。
  写真は東紀州のものなので明瞭な方です。


 

オオカワトンボ

  これも同じ所です。
  他にもイトトンボ類など、
  水辺にはいろいろな種類の
  トンボを見ることができます。

トンボSP
  
  アオサナエと同じ所にいました。
  左右の目(複眼)がつながっているとヤンマ類、
  アオサナエのように離れているのがサナエ類なのですが、
  この写真ではちょっと判別不可能です・・・。

   (2007.5.4)

アオサナエ

 
山地に近い河川(渓流)の、
 河原の石で羽を休めていました。
 緑色が美しいトンボでした。
 (2007.5.4)

これも夜のクヌギですが、
大きなムカデがガを捕まえていました。
クヌギの餌場は命がけの食堂とも言えるようです。

なんと、カジカガエルがクヌギの木に来ていました。
ここは、川からは離れているのですが、
近くの沢で生息している様です。

 夜のクヌギです。
 今年はカブトムシが多く、
 樹の隙間にはコクワガタが多く見られます。
 ほかに、ドウガネブイブイ、コメツキムシsp.、
 ガなどが寄ってきています。
 下のカマドウマは民家周辺にいるものではなく大きなものです。

2006.6.10
再び山で羽化直後のオオミズアオくんに
出会いました。

かえるの調査で山道を走行中何かがはっているのを見つけて確認したら、なんと!
こんなに大きなナメクジでした!



ヤマナメクジ

 2005/8/1
オオミズアオ
  名前のとおりきれいな青磁色をしています。
 羽根の両端幅は12cm位あります。
  蛙の夜間調査で出会いました。

ホトケドジョウ

太短くておとなしいドジョウです。
写真をクリックしてください。
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サワガニです。

2005年4月です。
サワガニ君なんですが・・・。
色がちょっと変!?
脱皮直後って事でもないらしいのですが。
捕ろうとしたら
あわてて穴へ逃げてしまいましたとさ。

いっちょまえに威嚇のポーズも決まっています。
  ふだん何気なく踏みしめている土の中には
 たくさんの生き物=土壌生物(どじょうせいぶつ)が
 棲息しています。
  みんながよく知っている、ダンゴムシやワラジムシ、
 ムカデやヤスデ、もちろんミミズも。
  彼らは落ち葉や動物の死骸などを分解しています。
  このカニムシも落ち葉などを分解する土壌生物の一種です。

  
  大きな?はさみで落ち葉を切って食べるんでしょうね。
 ちなみにケースの大きさは写っている円の直径が2cmです。


  このカニムシはブナ林でブナの種子を探しているときに
 ブナの殻斗の中にいるところを見つけました。
  一緒に写っているのがその殻斗です。

すわ!サソリっ!!
 
実はカニムシの仲間

エリマキツチグリです。
2005/9/10


 押さえるとてっぺんから胞子(ほうし)を
吹き出します。

2004.4.3
 よるのカエルさがしで、シカを見ました。
 あちこちで4頭いたのだけど、
このシカはなぜかにげなかったんだよ。
 くるまをまよこにとめて触ってみようと
まどをあけたらすこしはなれたけどさ。
 

シーボルトミミズ
 夜、山道を車で走っていたら、
こんなでっかいミミズに出会いました。
 菅島(すがしま)に行ったときにもみた、
シーボルトミミズです。
 懐中電灯のあかりで、
きれいな色に光っていました。
 体長30cmいじょう、ふとさ1cmくらい。
ハラビロトンボ
  嬉野町のやちだ(ぬまだ)で、見つけました。
  左は若い個体(こたい)、右は成体(大人の個体)です。
ショウジョウバカマ 
 お父さんとカエルを探しに行くと、
 あちこちでこの花が咲いています。
  たんぼやため池の近くに多いみたいです。
  ふじいろでかわいい花です。
2004.5
 シマゲンゴロウ
  田圃でよく見られます。
  水生昆虫はお尻で呼吸します。
 このゲンゴロウもお尻に気泡が見られます。

2004.12
 美杉村でニホンザルを見ました。
 一頭だけで橋の高欄(こうらん)にすわっていました。
 車を止めたら、すぐ横の木に移ったけど、
 向こうの山に群れがいるようで、
 こっちのことはまるでおかまいなしに
 ずっとよそ見をしていました。

 

くもsp.
2種類です。
2005年4月熊野市井戸町のたにで見つけました。
なんて名前でしょうね?

タガメは、抽水食物などにつかまって
かぎ型になった前足を大きく広げ、
獲物が近づくのを待ち受けています。
ちなみにこのかぎ爪に指で触れるとしっかりとつかまれて、
痛い思いをしますので、ご注意を!


タガメは、日本では最大の水生昆虫で、カメムシの仲間です。
大きなかぎ爪で魚やカエルなどを捕まえて体液を吸う肉食性の昆虫です。


タガメ
  平成21年8月2日いつものようにカエルの調査でとある水路にタモを入れたところタガメの幼虫が入ってきました。
 よく見ると水路の壁にへばりついた個体も・・・。  ここでは、コオイムシやミズカマキリ、シマゲンゴロウも確認できました。

アナグマ

 夜間、国道を走っていたら、アナグマが車道の真ん中に!! えさを探してひょこひょこ歩いていて車に当たってしまったらしい・・・。
 このあと別の個体にも出会いましたが、車には目もくれずえさを探すのに必死でした。
 今年は山のえさが乏しいらしく各地で熊が問題になっていますが、 一応こいつも名前は『クマ』だわなぁ・・・。


2010.5 雑木の芽吹きの季節です。
       深い緑のやまに黄緑色の若葉もきれいですが、
       林床から見上げた逆光の若葉もきれいですよ。

2010.5初旬
   山に植えたクヌギやコナラ、ブナの新芽にオトシブミがやって来ました。
   オトシブミとはいうものの、この種類は落としてしまわないみたいです。
   4月末には違う種類のものも見られました。(下写真:何を主張しようとしているのか?)
   枝によっては新芽のほとんどが巻かれてしまったものもありました(^^;


アカキツネ
 5月末いつものように林道を走っていたら、道ばたでキツネが座っていました。
 この場所では、前の週にも2頭の仔ギツネをみていたので、
期待はしていましたが・・・。
 何かを食べているこの仔ギツネは、食べる方に一生懸命で、
こっちのことより餌に執着していました。
 近づいたら、一度は逃げたもののまた戻ってきて、
藪の中に獲物を引きずり込もうとしていました。
 獲物は、これまた小さな仔ジカ君・・・。
 仔ギツネが狩ったのか?親が狩って与えたのかは不明です。
ただ、この近辺には、ほかにも餌食になった仔ジカの残骸がありました。
 この仔ギツネはマメシバ(犬)より一回り小さく、可愛らしい仔ギツネでしたが、
さすがに生態系ピラミッドの上位に位置する動物です。

数週間後、隣接する土置き場になっている畑でうろちょろする4頭の子狐の姿が!
調べてみると、土山には迷路のような巣穴がありましたとさ。

我が家の近くには河畔林がありそこにキツネが生息していることが
わかっていました、というのも日没後たまに見かけることがあったからです。
かなり警戒心が強く、こちらの姿を見たとたん隠れてしまいます。
が、この個体は日没前に、しかも写真まで撮らせてくれるとは!

何となく腹がでかいような・・・。

アカキツネ再登場!

田んぼでこいつに出会うとどうしても手にとって握ってしまいます。
逃げようとし て一生懸命前足で指の間をこじ開けて逃げようとするのが楽しくて。
初夏の夕方,どこからともなく“ジーーーーーー”と鳴いているのがこの螻蛄(ケラ)なんです.

ナミハンミョウ
 いわゆる『みちしるべ』をしてくれる,ポピュラーなハンミョウです。
カワラハンミョウやエリザハンミョウと違いせわしなく動き回るので、
フィールドでのじっくりした観察はなかなかできません。
この写真も袋に入れての撮影です。
この後また道しるべをしてもらいました。
 成虫はこんなに派手ですが、幼虫は地味な面構えをしています。
カワラハンミョウとは真逆です・・・。

エリザハンミョウ
 この種も砂地ですが,やや固い砂地を好むようです。
 カワラハンミョウの生息地近くで観察できました。

カワラハンミョウ
 柔らかい砂地に生息するハンミョウです。
県の希少野生動植物種に指定され、捕獲には許可がいります。
でも、あまり大きく移動しいないのでゆっくり観察できます。
 の写真は幼虫の巣穴と、入り口で近くを通る獲物を
待ち伏せする幼虫です。
ひげもじゃでなかなかユーモラスな顔をしています。

 ※白塚海岸では、地元の方々が保全活動をしてみえます。

隣地の畑に掛けた箱罠にかかりました。
この個体はいわゆる最後っ屁を感じることはなく、
掴むこともできましたが、この後かかった個体は、
確かに、えもいえぬ臭いがしていました。

イタチ(チョウセンイタチ?)

  昨年とあるブナ林で朽ち木を転がしたときにクワガタsp.の幼虫が出てきたので、
  周りの朽ち木と一緒にガムのボトルに入れて持ち帰りました。
  ブナ林だったので、もしかしたらとは思っていたのですが、あれから半年あまり、
  ほったらかしにしていて半分あきらめていたのですが、何となく覗いたら!
  なんと羽化していました!!

う〜ん、小さいながら、
上向いて反ったあごが何ともいえずかっこいい!
オニクワガタという名もうなずけます。

オニクワガタ♂

 


オオゴキブリ

ゴキブリといえば家の中に出没するかの嫌われ者!ではありますが、
このゴキブリは朽ち木の中に生息するゴキブリで、
いわゆるゴキブリとは違う目で見てあげたいゴキブリです!?
朽ち木の内部で繊維質を食べているため、重厚な感じと、
触ると案外堅く、肢のトゲが結構痛いです。
熊野の畑で薪の積んであるところで這い出してきたところを捕獲しました。

ケラ





ヒメオオクワガタ
 2011年11月3日紅葉も終わったブナ林で、足下の落ち葉の上に
ポトッと、落ちていました。
 オオクワガタ?背中のつやがないのは、死にかけているから?
脚のいくつかは折れてしまい、台風で巣くっていたブナが倒れて放り出された?
 なんて思いながら家に持ち帰り、ゼリーをやったら食らいついて離れません。
一応元気になったみたいです。
 同定の結果、ヒメオオクワガタと言うことが判明しました。  
 体長51.5mm 艶がないのはヒメオオクワガタの特徴のようです。