ハコネサンショウウオ
山地の渓流域に生息するサンショウウオで、
サンショウウオの中で唯一肺を持たない種です。
成体は、胴長に比べて尾が長く、褐色で橙黄色や朱色の
斑紋や帯がはいる綺麗なサンショウウオです。
丸い顔に目が飛び出して愛嬌のある顔をしています。
2017.5
東紀州の個体です。
繁殖期のため爪が見られます。
正面から見ると何とも愛嬌のある顔をしています。
人の体温は彼らにとって火傷するほどのものとなりますので、
この手は渓の水でしっかり冷やして触っています。
渓流性(流水性)のサンショウウオの幼生には、
足に爪があります。指の先の黒いのが爪です。
この爪で流されないように岩や石にへばりつくのでしょう。
同じ所に生息していても、いろいろな模様のものがいます。
山地の渓流で2年から3年幼生の時期を過ごしてから
上陸し、幼体となるそうです。
観察のあと、渓にかえしたら一目散に石の下に潜っていきました。
(2007.05)
水中の幼生です。
流れの強い渓流で、
石の下に潜りやすくするためか、
頭の形がショベルのようになっています。
上陸直後のハコネサンショウウオです。
水中で暮らすための『えら』がなくなって、
頭の形が卵状になるとともに目が飛び出してきます。
足の爪はしばらく残っているようです。
この2匹は、色が明るい茶褐色で、
関東型と呼ばれるもののようです。
この成体は関西型です。
西日本のものは赤みがつよい個体が多いようです。
三重県では両方のタイプが見られるようです。
成体は、尾が長く全体的に細長い感じです。
2009.10
三重県中勢部の山間で生息するハコネサンショウウオです。
上二枚目と三枚目の個体も同じですが、
この個体は現地で確認した成体です。