本州西部に生息する流水性サンショウウオの代表種と言われています。
三重県では春先に産卵するようです。
冬眠場所は産卵場所よりやや下流域ではないかと思われます。
産卵場所に近い方でオスが、やや離れてメスが確認できたことから、
他の両生類と同じようにオスが先に産卵場所に向かっていると思われます。
三重県には、このサンショウウオとよく似た感じのマホロバ(コガタブチ)サンショウウオがいますが、
マホロバサンショウウオは斑紋の色が灰褐色なのと、腹部にまで斑紋がありますが、
ヒダサンショウウオには腹部に斑紋はありません。
マホロバサンショウウオのページに腹部の比較写真があります。
一見黄色で派手な感じの模様ですが、
この写真では、保護色であることがよく解ります。
幼生の模様は
いろいろです。
4cmほどの幼生です。
口から出ているのはひげではなくて
捕食した水生昆虫のひげです。
一般的に寒いところに生息する
流水性のサンショウウオは、
幼生の状態で越冬することが知られていますが、
さすがにここのヒダサンショウウオは、
一夏で上陸していきました。
この写真の水たまりの中だけで十匹近い幼生が
生息しています。