床下ケ−ビング
(自宅にて 04.1.10)

 家を買うと、だいたい5年に1回シロアリ予防防除をするのが、一般的に浸透しているようですがそれがホントかどうかわかりません。我が家も前回防除から5年を経過しようとしており、損害保険付きの防除なので今から床下チェックしますとのこと・・・
 しかし、どうやって悪質シロアリ防除業者を見分けたらいいのでしょう??業者が床下に潜ってシロアリの食った木片を拾ってきて(ポケットに忍ばせて)、「大変です!」といいながら悪徳リフォ−ムに持っていくの常套手段です。言うことを聞かない客の床下にシロアリをばらまくやつもいると聞きます。

 そもそも、これは家の持ち主が床下をはい回ってチェックしないだろうと言うことが前提になっている気がします。だれもどろどろになって床下を入りたがらないものです。。これが盲点になっています。床下に入ることはケービングと思い、喜んではい回ろうではありませんか。。アシロアリがいれば必ず蟻道があるので素人でもチェックできるし、水回りが漏れだして大切な家が腐っているかどうかも簡単にチェックできます。
 このような重要性を考えると、どうして今まで床下に入らなかったのだろうと?と思えてきました。

 作業服を着て、ライトとデジカメ持って、いざ!台所床下収納庫から出陣じゃ!!
 
 うちの床下の高さは、30〜40cmくらいでした。総ベタ基礎だったんだ・・なかなかいいじゃないか。基礎はだいたい部屋ごとに区切って壁のように立ち上がっておりその立ち上がりに壁材が置いて、部屋を成立させている感じでした。床下にはガス配管や水回り配管がある以外がらんとしていました。
 意外だったのは、基礎の通気口からかなり風が入り込んで床下は空気がよどむことなく風が吹いています。思いの外、乾燥しており床や木材には湿気は感じませんでした。
 入ってすぐ基礎からの立ち上がり、部屋の昼間部を支える柱は、基礎の上にくっついているコンクリ−とブロックの上にちょこんと乗っているだけです・・・が、隙間が空いてそこにくさびが打ち込んであります。
 中には2個くさびが・・・だいたい2部屋分10本程度の柱すべてにくさびが打ち込まれ、なんか腹が立ってきました。。すべて見渡した後、柱がゆがんでくさびが刺してあるのは2部屋分の区画だけです。。さらによく見ると、コンクリートの立ち上がりが水平でないようです。

 これから察するところ、基礎を作った職人は数人おり、この区画の基礎を作った職人が
ヘタクソだったようです。
 基礎の部屋を区切る立ち上がりには防腐処理を施した角材がぐるりと置かれていましたが、防腐にも関わらず黒いカビのような汚れがずっと付着しています。。画像の下の材が基礎直上の防腐材で、その上には通常の切り出し角材が乗っていました。

 察するところ、基礎を塗ってこの防腐処理材を置くまでが、基礎工程で、しばらくここで雨に降られておいてけぼりされたような気がします。
 防腐処理材・・色が全然違う材が混じっているのはなぜだろう?しかも1cmくらい材の間に隙間があったりするのは、、、
 はい回っていて突然、頭に釘が刺さりました。。あぶないあぶない、、10cmくらいの釘、打ち間違いでしょう。所々にありました。
 床には厚さ3cmくらいの断熱材が、けっこういいかげんな切り方で張り付けてありました。
 こっこれは!床下から10cmくらいの釘の頭が・・・一体ナゼ?
 これは何でしょう??
 接合部でも何もない所に、しかも斜めに貫通した釘・・・
意味不明な失敗です。ミステリーです。
 
 察するに、バイトの兄ちゃんが、何か妄想しながら釘打ちを振り回していたと思われます。。アブナイやつだ!

 それにしても、これは、家の持ち主は絶対床下に入らない想定で作ってますな・・・
 断熱材は配管があるあたりで、割れていたり落っこちていたりしてました。この際3カ所ほど落ちている断熱材をはめ直しました。
 その横には、穴だけ空いている場所が・・・酒の飲み過ぎで空け間違いたようです。
 しかも、失敗して空けた部分の断熱材や木材がそのまま床に・・・失敗を隠すという行動は知らない人の施工です。
 その直ぐ下を見ると、床に空けた木くず、くりぬいた断熱材、シ−ルテ−プのかす。掃除せずそのまま置いてありました。
 木くずが配管周りにいっぱい落ちているので、シロアリか?と注意してみましたが、すべての穴に木くずが落ちていたので、単に掃除せず放置しているだけだとわかりました。。床下は建築ゴミでいっぱいです。
 左がたばこの吸い殻、右が切ったボルトが捨ててありました。
 吸い殻くらい持ってかえらんか!!
 今回、一番見てみたかったお風呂場の床下です。風呂のコ−キングがはげたりして水漏れ事故発生し、腐りやシロアリに一番やられやすい部分です。。。しかし、この部屋だけ基礎立ち上がりの進入口が狭くてどうしても入れません。メンテナンスのことは考えていないようです。
 半分体をねじ込んで、構造を見てみましたが、写真のようにコンクリ−トの基礎に直接ユニットバスが乗っており、極力木材にふれないような構造になっています。。つまりお風呂の下は何もなく床下の空間になっていました。ナルホド・・こりゃ腐りにくく考えてあるんですな。
 換気口の下には砂埃がたまっていました。かなり風が吹き込んでいるので当然と思います。うちは格子の上に1mmくらいの虫除け細かい網をかぶせてありますが、これはないと、もっと床下はゴミだらけになっているでしょう。
 砂の中にはどこから入ってきたのか、ヤスデの死骸。
 虫が入る口は皆無なんですが、結構いろんな虫が落ちてました。
 左がダンゴムシ、右がゲジゲジ。。うちのようにベタ基礎じゃないともっと虫がたくさんいると思います。
 アシダカグモの脱皮殻。
 ご存じ、ゴキブリ。フレッシュなやつから粉々ビンテ−ジものまで一体どこから入ってきたんだろう?
 謎の生物と思いきや。ゲジゲジにカビが生えているやつでした。
 落ちていた、というか余って放置された釘の近くにコオロギとかも落ちていました。
 結局、ゆっくり隅々まで見て回って2時間も床下を匍匐前進していました。かなりの運動量です。ベタ基礎ですが砂埃で全身まっ白けになって床下ケービングは終了しました。

 感想
 家作り職人は家主を相当なめています。
怒!