手食をやってみる (2011.1.23) 「食の歴史を世界地図から読む方法」という本を何気なく本屋で買って読みました。 その中に三大食法の文化圏との分け方があり、実は手で食事する人が世界の40%を占めていることがわかりました。 手で食べる人にとっては、私達が食器を使うことの方がよほど不潔と写るようです。 |
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歴史は、手食が一番古く、今でもヒンドゥー教、イスラム教など文化圏他広く浸透しています。 その次に古いのが中国・韓国・日本・ベトナムなど箸食で、3400年前の殷の遺跡から青銅製の箸が発掘されており、儒教の思想とともに一度に少ししかつかめない食具として礼を重んじるものとして使われ、10世紀に麺類を食べる食習慣さらに使用されていったとのことです。 そして、一番新しいのがナイフ・フォーク文化で、実質的に2世紀ほどの文化しかない、、スプーンはあったようですが、ビザンチンからイタリアのトスカーナ地方に11世紀にフォークが持ち込まれこれが最初の食習慣で15世紀末にフランス上流階級に持ち込まれ、ようやく庶民やヨーロッパ各地に広がるのはフランス革命からとのことで、それまではヨーロッパの人間も実質、手でわしわしと食べていたわけです。 箸の文化を除いて、手の文化がいかに長く継続してきているかが解りました。 |
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現在の手食マナーは若干宗教や地方によって違うようですが、一例が載っていました。 食事に使う手は右手の親指・人差し指・中指の3本で第2間接まで。 手は食前に洗い、床の上にバナナの葉など(食器は不浄とされるため)に食事を盛って、あぐらをかき、右手の3本のみを使って食べる。食後手を洗う。という順序です。 それならば、あつあつの鍋はどうやって食べるのか?というつっこみに対しては、手食で食べられないものは食べないというのが基本的なスタンスのようです。 そして、口で食べる以外に、手でも食事を愛でるということらしいです。手で愛でるとは・・・とにかく食べてみましょう。 |
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先ずは、細菌学的に言えば、食器よりもずっと綺麗にしにくい手を洗います。 | |
今回の食事サンプルは、近所のサークルKで買ったデミグラスチーズカレーです。こぼれにくそうだから・・ | |
うちにバナナの葉は無いので、バナナの葉を描いた皿にカレーとご飯を分けて盛りました。 | |
これが本に書いてあった基本姿勢です。 | |
先ずは3本の指でカレーとご飯を混ぜます。。え〜と、手で愛で・・・というよりイケナイコトヲしている子供心境です。 手はべちょべちょして気持ちよくないです。 | |
3本の指でつまめる量をつまみますが、これが意外に少ない・・・そして親指で押し出すように口の中に放り込みます。 まあ・・・カレーですね。。食べる度に自分の指をしゃぶるのでこしょばい感じです。 スプーンで食べた方が絶対、早いです。 |
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食べ終わったあと・・・3本の指の第2間接までと気をつけたのですが、それを超えてカレーが付いてしまいました。おそそした雰囲気です・・・というより手がばっちいです。 このあと、手を洗いましたが、カレーの香りは強烈でなかなか手からとれませんでした。 結論・・・・手で食べても気持ちよくない。。ただ、自分の手をいちいちしゃぶるときは時々ぞぞっとする。 |