戦争遺跡を探して U
(関町 2003.3.19)

 書籍「三重の戦争遺跡」(編集 三重県歴史教育者協議会、つむぎ出版)をたよりに、戦争遺跡を探していますが、今回は鈴鹿海軍工廠関防空工場関連施設を探しに行きました。
 ここは関町の西、観音山公園周辺にあり、本に載っている施設がほぼそのまま今も残っていました。
 現存施設は、15本の地下壕とその近くにある汽罐場煙突址、風呂址、地下水槽址ですが、ここでは地下壕以外の建物についてレポ−トを書き、地下壕は「戦争遺跡を探してV」に書きます。

 テニスコ−ト前の道から目立ってよく見える8mほどの長さの特徴的な建造物、今までなにか解りませんでしたが、この本で解りました。
 汽罐場(蒸気を製造する場所)煙突の焚き口とのことです。全ての壕の入り口には金属製或いは竹木材で進入避けがしてあります。
 上の図の上部です。2本に分かれ、土管が山の斜面上部に向かっています。
 その10mくらい上に2本の土管煙突が入るレンガ造りの建物がありました。ここが煙突出口とのことです。
 煙突を上に立てずに山の斜面に作ったのは、敵に見つかりにくいためだそうですが、すごく目立っています。
 l国道1号線の近くの茶園端に、コンクリ−ト製6×24mの風呂場基礎がありました。しかし、作っている途中で終戦を迎え地下作業工員に使われることは無かったそうです。
 今回一番のメインである地下水槽址を探し、山の中をうろうろしましたが、結局アスファルト道路から10mくらい入った遊歩道脇にある、このコンクリ−ト塊がそれのようです。
 わかりにくい・・・・
 この地下には底面5.6m×7.2m、高さ3.7mド−ム状天井M型水槽が完存しているとのことです。
 その入り口らしきコンクリ−トの蓋です。一人の力で充分開けられそうですが、取っ手が片方壊れており、一人ではうまく開きません。降りるのに梯子もいるようですから今回は入るのをあきらめました。
 テニスコ−ト前の小公園カラオケステ−ジ横には唐突に大きな穴が開いています。これが地下壕の一つで今は資材置き場になっていました。