戦争遺跡を探して T
(香良洲町及び津市 2003.3.14)

 書籍「三重の戦争遺跡」(編集 三重県歴史教育者協議会、つむぎ出版)をたよりに、戦争遺跡を探すことにした。
 三重県には鈴鹿市、関町、津市、志摩地方など多くの戦争遺跡があり、今回は香良洲町に存在した<三重海軍航空隊(予科練)>と津市高茶屋に存在した津海軍工廠の遺跡を訪ねることにしました。
 高茶屋の津海軍工廠で2カ所取材予定だったコンクリ−ト製で風洞実験装置がある海軍工廠跡は一戸建て団地に整備され(地元の人の話では昔シンナ−吸う不良の巣だったが5年ほど前に整地されたとのこと)、木造建造物と煙突は高層マンション建設中で跡形もありませんでした。

 香良洲の予科練建造物で2カ所取材予定だった凝った装飾が施された貯水池は整地され荒れ地になっており、巨大な汽罐場と煙突は雑木林に埋もれ痕跡を確認できませんでしたが、その近くにレンガ造りの朽ちかけた建物が存在していました。
 その建物は屋根は落ち、内部にはコナラや下草で荒れ果てていましたが、外壁の造りは非常にしっかりとしていました。この建物の周りには規模が大きなコンクリ−ト水路続いていました。この建物は香良洲町の若葉区民会館の直ぐ横に建っており見つけやすいです。
 今回、目的とした遺跡は多くが最近取り壊されており、残存物は少なかったですが、香良洲町には三重海軍航空隊の門が保存されているとともに、非常に立派な歴史博物館(若桜会館)があります。
 予科練の石碑。
 碑文・・・。

 今日、実際に戦争遺跡を探し歩きながら、戦争で無惨に死んでいった人達のことを思っていました。この体験を通し、平和であることの幸せを改めて強く感じ思い出した次第です。