j-sawa1.jpg (67564 バイト) サワラの寝かせ方に関する考察
(自宅にて 〜2014.1.29)

 私はサワラの中トロが大好物です。 通常腹側の柵を切り出してドリップを吸収させてるためキッチンペーパーに包みそれをサランラップでぐるぐるまきにして冷蔵庫に寝かせます。 そうすると、サワラなら2〜3日後・サゴシなら1日後に脂がまわり旨みが出てきて食べ頃になる気がします。皮目の色合いも桜色で美しいですし臭みが全くありません。 4日以上寝かせると臭みが少しずつ出てくるように感じますので、私は生で4日以上置く場合は味噌漬けに限定しています。
 ところが、お友達で食の巨人松阪のSさんいよると、「サワラは4〜6日寝かせると美味しい」とのこと、私は疑心暗鬼で7日間サワラの腹側柵を寝かせてみました。
j-sawa2.jpg (55187 バイト)  あらら・・・なんか血合いがめちゃくちゃ茶色くなりました。
j-sawa3.jpg (49929 バイト)  外側を削って・・・皮を剥くと・・・・
j-sawa4.jpg (56980 バイト)  これは・・・血合いは褐色、桜色だった皮目も茶色です。こんなサワラは初めてです。
j-sawa5.jpg (63667 バイト)  刺身にすると、身はぐたぐたではなくある程度硬さはありますが、臭いがイケナイ・・・干物臭い、、つまり酸化臭がぷんぷんして食べられません。。
 後に、サワラは柵にせず丸のまま寝かせると1週間くらいはらくらく品質保持できるとのこと・・なるほど、柵にしてしまうとそこから酸化が進んでしまい、寝かせる期間を短くせざるを得ないということか・・・
 いろいろ検索すると、魚を寝かせることはケースバイケースでとてもシロウトの手に負える一律にわりきれるものではなさそうなことが解ってきました。 しかし、貴重な脂の乗ったサワラの刺身をもっと長く楽しみたいしもっと寝かせたいです。 状態の良いサワラが都合良く沢山は釣れてくれないし、家族の毎晩食べる分を計算すると、どうしても柵にして保存せざるを得ないのが現実です。

 ここで私は真空包装機を利用したサワラの寝かせ方の実験をすることにしました。 真空包装機はホームセンターで7000円ほどで買えますし、サワラを寝かす以外に釣れすぎたシーバスや青物の柵や切り身を真空包装して冷凍保存すれば、魚を無駄にせずにすみます。 特に冬のシーバスはどうしようもなく釣れてしまって処理に困りますので、真空包装機と冷凍庫の組み合わせは大変便利です。 とういうことで、私は冷凍庫20000円も同時購入しました。
j-sawa6.jpg (60559 バイト)  さて、寒サワラなんとか釣れてくれたので、早速腹身を真空パックで寝かせることにしました。
j-sawa7.jpg (64653 バイト)  ここで悩むのが、キッチンペーパーの量です。魚から出るドリップをうまく予想できなければ、袋の中でドリップが溢れたり、逆に必要以上にからからになったりすることが考えられます。 最初に食べる日を3日後と7日後に想定してドリップの出る量を想定しながらキッチンペーパーで巻きました。先ずは、3日後食べる予定のモノはキッチンペーパー1重半くらいにして、7日後のものは3重にくるんでパックしました。
j-sawa8.jpg (52073 バイト)  3日後に食べる予定のものを真空パックした直後ですが、キッチンペーパーは水分を強制的に吸い込んでいました。
j-sawa9.jpg (52111 バイト)  3日寝かせたモノです。 左は3日後に食べるもので、右は7日後に食べるものです。
j-sawa10.jpg (48838 バイト)  3日後のモノを予定通り開けましたが、キッチンペーパーをドリップが丁度良い感じに吸い込んでいます。血合いもほとんど褐変せずひょおとして外周を削らなくても良いくらい色が変わっていません。 真空パックせずにサランラップで寝かせたモノと色が随分違います。
j-sawa11.jpg (49187 バイト) 刺身にすると色鮮やかです。 食べてみると、全く癖が無く少しもの足らないというか、もう少し寝かせたいという感じになってきます。
j-sawa12.jpg (49253 バイト)  さて、1週間寝かせたモノです。 少しだけ色が変わっている感じです。 少しだけ、身の外にドリップがしみ出しているのが気になります。
j-sawa13.jpg (46226 バイト)  袋を開けるとドリップがぐちゃぐちゃではなく丁度良い感じにキッチンペーパー吸っていました。
j-sawa14.jpg (46478 バイト)  キッチンペーパーをめくると、少し変色していますが、1週間柵で寝かせたとはにわかに信じられない綺麗な色です。
j-sawa15.jpg (50080 バイト)  皮を引いても、綺麗な桜色・・・これは色だけ見ると大成功です。
j-sawa16.jpg (68118 バイト)  食してみると・・・うん?少し血の味が・・十分血抜きしたはずなのに・・・これはひょっとして血合いから身に血の臭いが移ったのでしょうか・・・しかし、食べてみると誠に脂が身に回りまくって旨みもよく出ていました。食感はわりにしっかりしていますが噛んでいる内に口の中に油と共に溶けていきなんとも美味しいです。 家族に食べさせましたが、信じられないくらい美味し言い刺身だと言って感動してういました。 この少しだけする血の臭いは全く気がつかないレベルのようです。 
 結論・・・真空パックでサワラの柵を寝かせるのはとても有効だとおもいました。 魚を丸のまま寝かせることはたいていの釣り人は難しいでしょうから、真空パックを利用して1週間くらいサワラの激うま中トロを気持ちよく食べることができると思います。