美味いキノコには毒があった
(飯高町にて 2005.6.18)

 今日はオフロードバイクで林道探索です。蓮ダムを越え、青田川、小屋谷川と向かい林道小屋谷線を探索することにしました。
 林道に入って間もなく一般車通行止めのゲートがありましたが、バイクは簡単に横からすり抜けられます。

 3〜4kmくらい走った林道沿い左側に植林の檜の皮を剥いだらしき堆積物が捨ててありました。

 そこからは、にょきにょき直径30cmほどの束が数個あるではないですか! かなりの量です。一体なんでしょうか??
 ひっぱるとしっかりしたキノコで、木くずをつけてすんなり抜けてきます。持ち帰るため木くずの部分の茎を手で折ろうとするとかなりしっかりしていて少し力がいりました。茎がさけるように採取され、その茎を現場で少しかじると、苦みも癖もなく、さわやかな良いキノコの香りがしました。
 
 これは、食べると美味いだろうと思い、数本、味を確かめるために採取しました。

 これは、絶対コレラタケやドクササコじゃないというのは解りましたが、持って帰って手持ちの図鑑を見ても、ネットで調べてもそれらしきものがありません。

 こういうときは某gajinさんに某掲示板で聞くのが一番と思い、質問してみました・・・「モリノカレナタケの仲間ではないか・・・一度くらい食べても大したことない。。。」という感じのご返答をいただき。ありがたやありがたや。。


 「今からこのキノコを食べるからフライパンはどこか?」と嫁に尋ねると「そんな訳の分からないキノコ食べてあたったらどうするんや」と言う。  私「ナニを言うか! 三重県で一番キノコに詳しい人が食べられると書き込みしてくれたんだ。失礼なことを言うんじゃない!心配するな。。」  

 私は、味を確かめたいとき、できる限りストレートに味が解るホイル蒸しにします。

 ホイルを開けると、、むむむむ なんて強くて言い香りなんだ!! この香りは椎茸の香りをずっと強くしたいかにもキノコらしい食欲をそそる香りです。。
 なにも付けずに食すと、茎のしゃきしゃきした歯ごたえ、傘も適度な歯ごたえでいい感じです。。
 極めつけは、その味・・・強い強い旨みです。しかも嫌な癖はいっさいありません。まことに美味しい!!本当に美味しいキノコでした。味の評価は5段階中の5でしょう。
 醤油を垂らすとその美味しさはいっそう増しました。。 こんなことならもっと採取すれば良かった。。


<食後30分後>
 むむむ、口の中にまだ旨みがたっぷり残っていますし、香りに至っては消える気配がありません。美味しい余韻はいいのですが・・こうも長く続くのは初めてです。。ちょっとお茶を飲んでみても、香りが口の中から離れません。。「まあ、いいか・・・美味しい良いんだし、、不思議なキノコだ・・」

<食後1時間後>
 おろろろ、なんか胃がむかむかしてきたなあ。。あと10分我慢してみるか・・・の10分が我慢できず、トイレに直行して吐いてしまいました。。その後2度ほど吐き気があり水を飲みながら、胃の中の消化物をすべてトイレにぶちまけたところでほぼ吐き気が収まりました。。
 ああ、この感じは前にも体験したことが(そうだ!ベニテングタケのホイル蒸しを食べたときもめちゃくちゃ美味しくて、それから吐いちゃったなあ・・・遠い目)あったなあ。
 それにしても、これだけ吐いても、口の中には強烈な美味しそうなキノコの香りが離れません。。

<翌朝>
 下痢もなくいつものように会社に出勤することができました。。めでたしめでたし。
 しかし、かすかながら次の日も美味しそうなキノコの香りが口の中に残っていました。。まったく、ゾンビのようなきのこだ!

<翌夕>
 嫁「あんたは、自分のこと中心に物事をやりすぎや。少しは家族のことも考えて反省せい!」 私「なにを言うか! 生命保険何のためにかけとるんや!わしが死んだら、生命保険に、遺族年金あるやないか」  嫁「金やない!子供や! 仕事から帰ってきたら、はよ子供の面倒みんか!」  私「・・・・」 という会話がありました。

美味しいキノコには毒がありましたが、嫁は毒だけがあるようです。