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桑の実ジャム作りました (津市 2012.6.2) HP「サントラ魂」の主人である松阪のNは、古くからの友達であり本業はジャム作り職人です。 今日は、桑の実の季節なので厨房で桑の実ジャム即ちマルベリージャム作りを教えてくれるととのことで、行ってきました。 先ずは、ジャム材料の桑の実採取から始まります。松阪のNはプロだけあって手際よく桑の実を集めていきます。 |
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桑の実は白〜レッド〜ブラックといろんなステージのものがありますが・・・ |
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収穫するのは、みずみずしいく熟した黒い実で、このころの実は触るだけでころっと枝から外れます。この時期を過ぎて枝に付いている乾燥したのものは採取を控えます。 |
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完全に黒色に熟したものを収穫します。このように赤身のあるものは酸っぱいだけです。 |
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1時間ほど収穫して、ジャム作り体験には十分なのでここでジャム作りに移ります。 |
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収穫した実は先ず水で洗って、虫やゴミを丁寧に除去します。 |
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洗った実はこのように茎付いています。この茎をそのまま煮込むと人もいますが、ジャム職人である松阪のNの仕事は丁寧です。暇を惜しまず下処理としてひとつひとつこの茎を除去します。流石プロ魂です。 |
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鋏で切っていきますが、ここからジャム職人見習いが加わりました。HP「鈴鹿の山麓から」の亀山のFです。 3人で茎取りをしました。 |
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茎を取り終わった桑の実です。700g程度ありました。 |
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私は、松阪のNの指示通りジャム作りをしました。きっちり計量して240gの桑の実を使ってジャム作り体験です。 ジャム作り見習いの亀山のFは桑のジャムを作るのは初めてとのことですが、同時に試し作りをしていました。 |
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桑の実には甘みはありますが、酸味がないので酸味を足して、甘みとのバランスをとる必要があります。 家庭で作る場合はレモンで酸味を足すのが普通ですが、レモンを入れるとレモンの香りが付いて桑の実の香りが前に出てこないばかりか、酸味の定量的な管理がしにくいです。 レモンの酸味はクエン酸の酸味です。 ジャム職人の松阪のNはこれらを考えて、クエン酸を使用すとのことでした。 |
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クエン酸の量は、桑の実の1.0%が適量とのことで2.4gを測り取りスタンバイしました。 |
桑の実を煮るとき、水は入れず砂糖を入れて煮込む人もいますが、ジャム職人松阪のNは適量の水を入れて先ずは十分に熱を通すと共にペクチンの抽出を促す意味で、水を使用するそうです。 今回は240gの桑の実に対して65mlほどの水を入れます。 | |
鍋に桑の実と、少量の水を加えて中火にすると間もなく沸騰してきます。 | |
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スプーンで混ぜながら5分くらい煮ていると実の表面がが少し崩れてきます。ここでクエン酸を加えました。 |
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すると煮汁の色が鮮やかなルビー色変化します。これはアントシアンが酸性に反応した為です。 |
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10分ほど煮込んで少し実が崩れてこんな感じになったら、仕上げに砂糖を入れます。桑の実は熱が通りやすいので、ペクチンは十分にここで抽出しています。 |
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砂糖の量は、66gほどです。実に対して1/4強の量です。 入れたら一煮立ちしてまんべんなく味を行き渡らせます。 |
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このくらい汁が残っていても、冷えれば十分高粘度の汁になるそうです。だいたい沸騰してから10分あまりでしょうか・・・ |
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仕上げは、糖度計を見ながらこのままで終わるか、糖度が少ないなら砂糖を足すようにします。 糖度はどのジャムでも標準は60くらいで、65にすると保存性が高まるが甘くなり、60より下だとすっきりした甘みになるそうです。 糖度を計測したらだいたい55〜60の中間だったので、丁度良いと判断して終了しました。 見習いの亀山のFは桑の実に対してクエン酸1%は同じですが、砂糖を桑の実重量の1/2にして水を加えずに素早く作りましたが、糖度は70もあって甘くなりすぎたようです。 やはりプロのジャム職人松阪のNの仕事は繊細且つ丁寧です。 |
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カップ詰めして終了です。 ごらんのように種が残っており実の形もやや残っていますが、種は全く気にならない感じで、見た目すばらしいマルベリージャムができあがりました。 糖度と酸の管理もばっちりです。 |
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食パンに厚く塗って食すと、桑の実の香りとともに柔らかい食感、そして甘みと酸味の絶妙なバランス、完璧です。 家庭で適当に作ったら、こんなに巧くできないでしょうあ。 今日は、職人の技を体験できてなかなかおもしろかったです。 |