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イガミの煮付け
(2008.11.23 自宅にて)

 東紀州で異様の人気がある魚・・・冬のブダイです。 こちらの方言ではイガミと言って煮付け魚として珍重され、ベラ科の魚としては異様に高い値がします。 私は昔餌釣りでさんざんキュウセンやササノハベラを釣り倒して、煮付けや刺身で食べたりもしましたが、煮付けは他の魚と一緒に煮付けるとべしょべしょした身で最後まで残ってしまいますし、刺身は歯ごたえは非常に良いものの味がないので釣れても必ずリリースしてきました。 かくして、私のベラ科のイメージができあがり、魚市場で見るイガミにいい値段が付いているのが理解できなかったし、買う気力が起こりませんでした。
 HP仲間で潜水して魚を突くのが趣味のZaさんが、「それでは今度突いたら送ってあげましょう」とありがたいことを書いていただいたので、遠慮無くお受けして、今日めでたくイガミが冷蔵便にて我が家に届きました。

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 スチロールの箱をあけると、丁寧な梱包から40cmくらいの見事なイガミがでてきました。 内臓・えら・うろこが取ってあり、キッチンペーパーを巻いてドリップが落ちないよう、直ぐに美味しく料理できるようされており、鮮度抜群でした。ありがたい・・・

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 イガミの顔を始めてよく見ましたが、歯がぎざぎざでこれで海草を削ってくっているんだろうなあ〜・・・青色があるので雄でしょう。

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 鍋に入らないので身を半分に割ると、身に少し粘りもあり少しは脂があるようです。 臭いをかぐと、磯の香りがします。 普段私がジギングで釣る魚とは明らかに別の分野の魚です。

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 Zaさんによると、長い時間の煮付けが良いでしょうとのことでしたので、酒・みりん・醤油で単純にひたひたにして、火にかけアクを取りながら、1時間弱かけて煮汁をとばしていきました。

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 脂と砂糖のねばねばとは少し違う粘液もまじったような泡が煮ているときたちながら、巧い具合に煮上がりました。 煮汁の味見をしましたが、旨みを感じるいい感じの甘辛風です。

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 初めての試食! 食感がベラ科とは思えない弾力と歯ごたえがしっかりしておりびっくりしました。味も煮汁と絡まり美味です。香りは1時間煮ても少し磯の香りがしました。 総合的に煮魚として非常に美味しい今までに味わったことがないものでした。 家族は鯛の煮付けみたいとと言って美味い美味いといいながら食べ尽くしてしまいました。 この磯の香りや煮汁の質がマダイとは違うんだけど・・・あんまり気にしていないようで、それだけ煮魚として美味しいと言うことだと思います。
 Zaさん、おかげさまで長年食べようと思いながら食べていなかったイガミの煮付けを食べることが出来てすっとしました。ありがとうございました。