j-hiza1.jpg (16453 バイト) ヒザラガイ再び
(2008.7.6:津市日本鋼管にて)

 私は過去に鳥羽のイルカ島でイソモノを海水で茹でて一気食いという試みをしましたが、その時大変不味いと思ったものにヒザラガイがありました。茹でたヒザラガイの吸盤にそのままかじりついたのですだが、大変かび臭いような味だったことを覚えています。
 しかし、持っている本やITで検索したりすると、だいたいみんな美味しいという評価です。 私の料理法が悪かったのか、捕った場所が悪かったのか、もう一度しっかりと味を確かめるために、ヒザラガイを採取して賞味することにしました。

 ヒザラガイは潮通しの良い岩場にわらわら付いていますが、もっと近くで捕れないかと思い、日本鋼管のテトラポット目指して何度か探しに聞きました。
 探している過程で解ったのですが、日本鋼管ではヨメガサガイの仲間は沢山捕れるのですが、ヒザラガイは非常に少ないこと、ヨメガサガイは満潮近くでもテトラポットにくっついていますが、ヒザラガイは干潮で(潮位で0cm近く)ないとなかなか現れない事が解りました。 と言うことで今日潮位が0cm近くに下がる時を待っていざいざ近くの日本鋼管に出発!
j-hiza2.jpg (17642 バイト)  海草が見えるくらい潮位が下がっていて、イソギンチャクも沢山海上に姿を現していました。
j-hiza3.jpg (17627 バイト)  最も簡単に捕れるヨメガサガイ・・・マイナスドライバーを素早く差し込むとあれよあれよという間にいっぱいゲットできます。
j-hiza4.jpg (16671 バイト)  潮位が100cmくらいに下がると姿を見せるカメノテ(美味)・・・今回はスルーです。
j-hiza5.jpg (24939 バイト)  結構大きなフジツボ(美味)がいっぱい付いていましたが、こいつを採取するにはマイナスドライバーくらいではダメです。ミノと金槌くらいいりますが、捕っても内蔵がでれんと出てきたりするのでくせ者・・今回はスルーです。
j-hiza6.jpg (29397 バイト)  いましたいました、今日のターゲットのヒザラガイです。 ここのヒザラガイは全てテトラポットとテトラポットの接合部にめり込むようにじっとしているので、捕りにくいことこの上なしです。 マイナスドライバーをねじ込んで何とか3個ゲット!
j-hiza7.jpg (21232 バイト)  テトラの接合部にヒザラガイ、カメノテ、フジツボ3種そろい踏み・・
j-hiza8.jpg (26584 バイト)  採取したヒザラガイ(右の3匹)と比較のために持っているヨメガサガイの仲間です。 びみょーに肉の雰囲気が違います。
j-hiza9.jpg (17940 バイト)  今回は、ヨメガサガイの仲間とヒザラガイをゲットしてきました。 ヨメガサガイの仲間は吸盤を洗って即、酒バター炒めすると、直ぐに殻が外れます。外れた殻に隠れていた部分には美味そうな緑色の肝がたっぷりです。 ひょいと口に放り込むと、何の癖もなく味は肝で少しこくが出て歯触りも穏和で、バターと非常にマッチして美味でした。 娘に食べさしましたがやはり美味いと言って食いましたから、一般受けするおいしさと思います。
j-hiza10.jpg (15985 バイト)  大きい目のヨメガサガイの仲間はHPお友達推薦の食べ方、ズケをやることにしました。 スプーンを殻の間に入れると簡単に貝殻から外れます。
j-hiza11.jpg (22219 バイト)  「口を切って内臓を引きずり出し(肝はそのまま)てください」とのことです。左から口を切った身、真ん中が切った口、上が引きずり出したもの・・・どうも内臓にしては小さすぎるような気がしたので、反対側の茶色い糞のようなものを切り出しました(右)。
j-hiza12.jpg (17382 バイト)  醤油に入れて2時間・・・身は1/3くらいに縮まってしまいました。口に放り込むと・・・う〜ん、癖がないだけにいまいちインパクトがありません。私は避けバター蒸しの方が好みと思いました。
j-hiza13.jpg (18066 バイト)  次はメインのヒザラガイです。 まず吸盤を塩で良くもみ洗いしてぬめりを取り、周辺に包丁を入れてスプーンですくうと・・・
j-hiza14.jpg (20816 バイト)  簡単に吸盤とその他の部分が分かれます。 食べる部分は吸盤ですから、捕ってきた大きさの割に随分歩留まりが悪いです。 

 
j-hiza15.jpg (20364 バイト)  厚く切ると硬すぎるといろんなHPに書いてあったので、薄く切って刺身にしました。 これなら歯触りは丁度いいくらいです。

 何も付けずに一口・・・おおー!これはかび臭くないぞ、、この強烈な旨みは濃厚な昆布だしの味だなあ〜、例えるならアワビをしっかり昆布締めして味を乗せた感じです。 これは・・・なかなか美味しい、、何も付けずとも味が濃いのでいいのですが、醤油で食べるとまたひと味良くなりました。 いやな癖は無くてかすかに磯の香りがしました。 前に食べたのはなんであんなにかび臭かったんだろう? 茹でてかぶりつくという料理法が悪かったのか、捕った場所がいけなかったのか・・・とにかく、今まで経験したこのない旨み濃い貝でした。
j-hiza16.jpg (19789 バイト)  残りは、少し切り目を入れてバター醤油でアワビステーキ風にしました。 が、これはイカの一夜干しをバター炒めしたような味と硬い食感です。 刺身の方がまたいい感じです。 バター炒めは遙かにヨメガサガイの仲間の方が美味いと思いました。