祓川散策
(明和町 2003.3.9)

 祓川は櫛田川と宮川の間を流れる川幅10m無いくらいの小さな川です。しかし、国道23号を通ってこの川を横切るとき非常に印象的な雰囲気があります。それは、田園地帯の真ん中をかなりの流速で綺麗な水が流れ、しかも両岸は木で覆われており、この手の河川にありがちな無粋なコンクリ−ト護岸ではないためです。
 私はこの川の始まりから海までの風景を確認するとともに、ゴムボ−トで川下りを行うことを想定して堤の数(川下りには大敵)と場所を把握することにしました。
 地図によると祓川は櫛田川中流の大きな堤から分流して約10kmで海に到達します。この付近の櫛田川のBODは年間を通して低く、良好な水質であり、それがそのまま祓川の水質の良さにつながっているのでしょう。地図上ではこの櫛田川の大堤は車が通れそうに書いてありますが実際は、2輪車しか通れません。場所は松阪市と多気町と明和町の境界線上にあります。 
 ここが、櫛田川から祓川が分流する地点です。
 払川に沿った道がずっとあるわけではないのでこれからできる限り川沿いに近い道を選択しながら河口まで進むことにしました。
 両岸に樹木が張り出した、速い流れ・・・祓川の特徴です。下流部までほとんど川幅を変えずに流れるので、ゴムボ−トで下ったら気持ちがいいでしょう。水深は50cm〜200cmくらいか・・
 祓川が始まる地点から下流約2kmと5kmの地点に残念ながら堤が見られました。越えられない堤でないし、堤の直前になっても流速がそれほど遅くならないのが救いです。
 国道37号線(旧23号線)からすぐ下流部の祓川橋までの間に、2個このような標識が立っています。
 地元の人によると、奈良県の業者が毎日のように来てタナゴを大量に捕っていくそうです。祓川に限らずこのあたりはタナゴが豊富にとれますが、商用目的の大量捕獲は慎むべきです。
 祓川橋です。このあたりになると片面コンクリ−ト護岸が出てきてます。
 祓川周辺に広がる林にはキノコも出ます。すでにウバユリが芽を出していました。芽を出す前のウバユリは美味しいのですが、こうなってしまえば苦みで出て不味いです。
 切り株にヒラタケ発見!少し老菌ですが十分食べられます。
 エノキタケも発見!3月ですからもう最終のエノキでしょう。
 キクラゲです。
 新23号線の下流になると1面または2面護岸の単調なところが出てきます。
 河口から1〜2km地点の下御糸橋になると急に川幅が広がり両側や底が泥っぽくなります。すぐ下流ではアサリを捕っている人が寒風の中川に入っていました。
 わりと狭い河口です。風がふき荒れてなければシ−バスでもねらいたくなりそうな場所です。この河口付近はアサリの漁場のようで、採取禁止のようです。