ハチ狩り体験
(藤原町の民家にて 2003.9.15)

 極楽プログラマの主人KOHさんが、ハチ狩りに誘ってくれました。KOHさんの自宅に12時集合したところ、ニホンミツバチの巣箱が3つもありました。このことからも解るようにKOHさんはハチ大好き人間で非常にその方向に明るいので、ミツバチやスズメバチの駆除を良く依頼されるそうです。
 駆除の考え方は駆除に行く方から考えると狩るということになります。
 
 今回はKOHさんが飼育しているのと同じニホンミツバチです。セイヨウミツバチより性質は温厚で人を刺すことはまず無いとのことです。それで、接写しようと巣箱に近付いたらKOHさんに止められました。「その方向はミツバチが巣箱に入っていく方向ですから、体の回りにミツバチが集まります。間違って髪の毛の中にでも入ったら刺す可能性もありますから、こちらの方向から近付いてください。」・・・・ムム、なるほど彼らのル−ルに従わねば・・・奥が深い。
 藤原町に出発、途中で名古屋方面から来たミツバチ大好き人間3人組(年齢はどう見ても皆50過ぎてます)と合流・・・この人達は、今回狩るニホンミツバチを巣ごと、巣箱に持って帰るとのことです。私はハチの幼虫を食べたいので付いてきてますが、この人達はハチを飼えると言うことにうきうきして浮き足立っています。
 
 さて、民家に到着、戸袋下に大きなニホンミツバチのすがあるようで、KOHさんと名古屋3人衆が中をのぞき込んでいます。

 ニホンミツバチはかなりの数で2万匹を超えているだろうとのことですが、時々入り口にキイロスズメバチが飛んできます。このハチは作業のじゃまになるので、事前にラケットなどで殺しておきました。
 一分の隙もないハニ−ハンタ−の格好です。。。白い長袖の服に顔を保護する網付き帽子、、この格好なら、ハチが一斉に飛び出しても取材できます。
 戸袋の下を見ると、、、ゲゲゲ・・・・・巨大なミツバチの塊です。これは一体なんでしょうか?バスケットボ−ルを一回り大きくしたくらいあります。
 後で解ったんですが、ハチ達が巣を取り囲んでいるところだそうです。
 KOHさんが棒でつんつん巣をたたくではありませんか、、、一斉に飛び立つと思いきや徐々に巣の後ろ側にハチの塊が移動していきます。
 ハチのほとんどが巣の後ろ側に移動して、幾層にも重なった巣の本体が姿を現しました。
 スゲ−、こんな形だったのか。
 巣の上部を少し残し、一枚ずつ包丁で切り出しています。でも、ハチは全然攻撃しません。不思議です。
 切り出したところ、5〜6枚かな?
 拡大したところ。ハチが付いていたりしますが、全く刺す気配なしです。膜が張っているところにサナギや大きくなった幼虫が入っていて、卵や小さな幼虫はまだ膜が張っていないところに居ます。膜が張っていないところには蜂蜜や花粉が所々に見えます。
 名古屋3人衆はKOHさんの指示のもと、番線を張った木枠に先ほど切り取ったハチの巣を固定していました。
 その木枠を真新しい巣箱に立てかけていきます。これがハチ達の新しい住まいになります。
 巣を切り取った上部は別のことに使用します。
 実は蜂蜜はこの上部に溜められるのだそうです。ですからこれを切り取って蜂蜜採取用に別に持って帰るそうです。できるだけ綺麗に切り取らないとオオスズメバチなどが密の香りに誘われて飛んでくるそうです。
 切り取った上部です。蜂蜜がたっぷり詰まっています。
 さて、巣が全部無くなった後にはハチの塊が残っています。この塊の中に女王蜂がいて、この塊ごと新しい巣箱に素早く入れて蓋するそうです。この時が緊張の一瞬とのこと・・・
 ハチの塊の下にパットを置いて、箒でバットに女王蜂を含んだハチの塊をどさっと落とすそうです。新しい巣箱がスタンバッているところ。
 あまりに素早い動きだったので、バットに落ちたハチの塊を撮影できませんでした。これは塊を入れて素早く蓋をするところです。
 巣箱からすごい数のハチが出てきました。ハチ達が新しい巣箱を自分たちの住処かどうか判断する瞬間だそうです。
 約1分後、女王蜂が巣の中にいるので、扇風蜂が真新しい巣の入り口から外に向かって女王蜂のフェロモンを扇風し始めました。この行為によって、外にいた仲間達が巣に集まるという具合です。これで、どんどん巣の中に蜂達が入っていきます。
 名古屋3人衆、おめでとうございます。成功です。私は巣の破片ををいただきKOHさんから幼虫の取り出し方を教えてもらって帰路に就きました。
 ミツバチの巣はロウでできているので、体温でも柔らかくなるくらいだそうです。持って帰るときもク−ラ−に入れて帰りました。
 まず、冷蔵庫に入れて、巣を冷やすそうです、そして食べるのは膜が張っているところにいる主にさなぎを根気よくピンセットでつまんで集めるとのことです。やってみると、確かに幼虫は潰れてしまいうまく取り出せません。写真は取りだし中の巣とさなぎです。
 KOHさんによるとハチの中でミツバチのさなぎが一番美味しいとのこと、頑張ってとりだそ−!
 さなぎと言っても1cmくらいしかありません。何しろものがすごく小さいですから、取りだしても取りだしてもなかなかお椀に溜まりません。う〜〜ん。
 苦闘1時間半・・・200匹くらいでしょうか・・・お椀の底にちょこっとです。一掴みもありません。さすがにここで根気が切れちゃいました。味を見るには充分量ですから、ここでやめることにしました。

 先ずは、生で数匹・・・・わりにあっさりしていて以前カミキリムシを食べたときのようなねっとり感が少ないです。味は虫に共通したというか・・・旨み優先の味で、甘みまでは感じません。癖らしい癖はありません。強いて特徴を言えば、おもったより体液がさらっとして、みずみずしい感じです。
 虫そのものの味を見るには、やはり炒めてそのまま食すのが一番でしょう。薄くサラダ油をひいてころころとゆっくり炒めようと思ったら、思いの外水分というか体液が流れ出して、くっついてうまく炒められません。。。あわててサラダ油を追加して何とか炒めました。

 外観・・・サイズと言い色と言いウジ虫に非常に似てます。
 食感・・・サイズが小さいので皮の割合が多く感じました。成虫に近い物はぱりぱり、幼虫はプチプチという感じ・・皮は適度な硬さです。
 香り・・・イタドリムシやカミキリムシでも感じた、海老とピ−ナツ様香りが口の中に少ししますが、今まで食した虫に比較してかなり薄い香りです。より成虫に近いサナギの方が香ばしい香りがします。
 味・・・・旨みは結構強いですが、こくが今まで食べた虫に比べて少ないです。つまりあっさりしていますから、量は沢山食べられます。イタドリムシをテリ−ヌに例えると、ミツバチはチャ−ハンとう感じです。