スッポン
(笹笛川 95.8)

 水門で鮎に切り身を餌にウナギをねらっていたら、大きなスッポンが釣れました。
 家の外で出刃包丁で悪戦苦闘して、やっと首を切り落としたら血がどばあ−と出てきて首のない胴体では手足をばたばたして、恐ろしい風景です。脂肪で切れなくなる包丁を操ってやっとのことで甲良を剥がすと、そこには肺、心臓、肝臓、黄色も鮮やかな脂肪、精巣・・・うわ〜!ちもちわるい。
 ふと、顔をあげると近所の奥さんが怪訝な顔をして、ぴゅ−と逃げていきます。我に返り自分の姿を見ると、右手に血糊がしたたる出刃包丁、返り血を浴びたシャツ・・・これはどう見てもイケナイ姿です。

 大きいだけあって、身が沢山とれました。土鍋にショウガとスッポンを入れてぐつぐつ煮て、味見です。味はすごく強い旨味、鶏肉をものすごく硬くしたような歯ごたえ、でも臭い、、、これはいけません。2口食べて後は廃棄処分。高級食材もとれた場所が悪いのか、料理法が悪いのか今一でした。
 養殖物もその後食べましたが、比較すると旨味がずっと少ない、、でも臭みは無い。一長一短と言うことか。