さてその虹ですが,
いつものようなボンヤリした虹でなく,クッキリと見えるのです。
断じて普通じゃないのです。
よく観察すると,雨上がりでまだ空気中に降り残っている雨粒に
映るいつもの虹とは違って,
この日の虹は雲の面上にあるのです。
私のこれまでの45年の人生で出会った虹のうちで,
最も明るく美しく壮大な虹でした。
橋の柵にもたれて夕方の涼しい風に吹かれながら,
虹が夕焼けの中に消えていくまで,20分ほど空を見上げていました。
あ〜の背中は心を映す鏡。
幸せって,こういう時間のことなんだな−。