10月12日(金) パリ

朝3:30に目が覚める。パジャマを着ていたが汗びっしょり。時差疲れだろうか。
こんな時間に起きてもしょうがないのでまた寝る。
100円目覚まし時計が鳴る前に起床。7:20am。
窓の外を見ると,まだ真っ暗である。どーしたんだ?100円の時計は正しく動いていないのか?
と思ってテレビを見ると時間は間違っていない。
ヨーロッパは10月末まで夏時間なので,日本なら5:30am頃の雰囲気だ。

ホテルの朝食は日本もヨーロッパもいわゆるバイキング形式。いわゆるフランスパンは
かたいがおいしい。クロワッサンもおいしい。野菜はない。
ヨーグルト,ソーセージ,オレンジジュース。
朝食後,1人で外に出て新凱旋門まで歩く。昨日は夜だったのでよく見えなかったが,
明るい光の中で見る新凱旋門はデザイン的にはどうってことないがやはり大きい。
広場の東の端に立ち,西を向いてシャッターを切る。
通勤するビジネスマンとビジネスウーマンが足早に通り過ぎる。

  

新凱旋門の直下の石段を登り,箱の中に入って東を向き,遠くに古い方の凱旋門を望む。
朝日が眩しい。

  

ラ・デファンス地区のフランス人は歩くの速いねー。足も長いし。
空を見上げると,飛行機雲が三角形を描いていた。私はこの光景を見た瞬間,
なぜだか「あぁ,ヨーロッパに来たんだぁ」という感動を覚えた。

  

広場のすみっこに,巨大な指のモニュメントが立っていた。
なんなんだ?これは?

  

ホテルに戻って午前中は会議室で今後の研修についてミーティング。
昼になったのでバスで移動し,昼食をとるレストランへ向う。
バスの窓から街並を眺める。

  

この建物はごくありふれたマンション。パリには一戸建ては市長さんだったかが住んでいる
たった1軒しかなく,他の住人はすべてマンション暮しだそうだ。
側道にはぎっちり自動車が駐車している。

昼食は古いフランスのレストランの雰囲気を残すレストラン。
天窓から入ってきたスズメのような鳥が,食べ残しのフランスパンをついばむ。
私は料理の他にグラスワインを2杯飲む。17フラン (300円ちょっと)。

そしてベルサイユ宮殿へ。
ガイドの日本人女性 (昔はさぞ美人だったろうなぁ,と思える方) がいろいろと説明をしてくれる。
太陽王が馬に乗っているブロンズ像の前では記念写真を撮る。
後ろに回って撮ったのが次の写真。南を向いている。

  

そこから振り向いて北の方角を撮ったのが次の写真。
どこかのテーマパークのような雰囲気に写っているが,ここはイミテーションではなく
すべてが石造りの本物。
あぁ,石畳を歩くのは気持ちいい。

  

ひとつひとつの建物についてる装飾がすごい。気合い入りまくリのデザイン。
つるっとした壁などというものはない。
彫刻だらけ。

  

予約の時間,2:25pmから中に入る。
外観にも増して,中は絢爛豪華。思わず松田優作の口調になり「なんじゃこりゃ〜」と
呟いてしまう。天井もレリーフと絵で埋めつくされている。
おー,これがホンマもんの宮殿というものなのか!

  

バカバカしいほどに大きな建物。ひとつひとつの部屋というか,区画にそれぞれ凝った
金色の装飾が施されている。床には巨大な絨毯。
ガイドの女性は実によくフランスの歴史を知っており,私たちに熱を込めて説明してくれる。
次の写真はマリーアントワネットの部屋。

  

マリーアントワネットが断頭台の露と消えたくだりをガイド女性は,まるでその場に
居合わせたかのように詳細に語る。

ナポレオンの絵がある部屋で床に向ってパチリ。自分の影を撮る。
床は木製だが,その木組みにまで凝っている。

  

外に出て庭を見る。池も広い。
ブロンズ彫刻の天使が言う。「なんかおくれよぅ。」
女神が答える。「やだよーだ。べー」

  

庭は,もー広大。見渡す限りずーっと庭。円錐形に刈り込まれた庭木。花。
ルイ14世の財力はすごかったんだなーとアキレながら宮殿をあとにし,バスでホテルに戻る。

街並はどこを切り取っても絵になる。圧倒的なデザインの洪水。
高速道路は町より一段下を走っている。高架などという不粋なものはない。
道にはマニュアルミッションの小型車が多い。パリの街は自家用車で走るには向いていない気がする。

シャワーを浴びてから,着替えてオプションツアー,セーヌ川のナイトクルーズに出かける。
川岸のエントランスの建物から船へ。料理はカモのフォアグラ,仔羊の骨つきロースト,など。
やや大味。肉は量が多すぎる。
船が進み,エッフェル塔が間近に見えてきた。電飾が美しい。
デッキに出て夜風に吹かれながらライトアップされた景色を楽しむ。

  

木のイスに座り,左右をきょろきょろ見渡す。
ノートルダム寺院の偉容。
下の方に写っているのは,仕事が一段落した船の乗り組み員たち。

  

雨露がしのげるひさしのあるところには,ホームレスの人たちがたむろする。

  

橋の下をくぐる。こんなところにまで彫刻がついている。

  

前を行く,別の船。街を照らす強力なライト。
霧が少し出てきた。昼は暑かったが,さすがに夜は冷える。

  

時差ボケをなくすには,無理矢理にでも夜遅くまで起きていることがよいそうだ。
帰りのバスでは眠気をがまんして,外の景色を見る。
シャンゼリゼ通りから凱旋門あたりの夜の雰囲気はすてきだ。
 

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