夏、歳時ギャラリー



衣替え



●四季のはっきりしている日本では、古くから衣替え(衣更え、更衣とも表記)の習慣があり、すでに平安の頃、宮中では4月1日と10月1日に、夏服と冬服を着替える日と定め、これを「更衣(こうい)」と呼んでいる。
●江戸時代に入ると、衣替えは、6月1日と10月1日に行うようになり、その後太陽暦になっても、そのまま現在に至っている。
●沖縄県と奄美群島では5月と11月に衣替えが行われることが多い。また、多くの場合、移行期間が設けられる。あくまでも習慣なので、強制的に替えなければならない訳ではない(但し学校においては、移行期間が終了すると強制的に替えなければならない場合が多い)。


お中元



●中国で発達した道教(中国三大宗教の一つ、儒教、仏教、道教)では年に三元あり、その内の中間にあるのが中元でした。
●旧暦7月15日、半年間無事に暮らせたことを祝い、祖先の霊を供養する日。中国で発達した道教では、中元は人間贖罪の日として、一日中火を焚いて神を祝う風習があった。これが日本に伝わると盂蘭盆(うらぼん)の行事と習合し、祖先の霊を供養し、両親に食べ物を送るようになった。この習慣が、目上の人、お世話になった人等に贈り物をするお中元に変化した。(wikipediaフリー百科辞典)


夏祭り

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●世界で云えば、名物フェステバルでしょうが、我が国では伝統的な祭りが主体になっています。代表的な夏祭りをあげれば、青森(毎年8月2日から7日)を筆頭に、弘前市、五所川原市の「ねぶた祭り」が、東北最大の夏祭りでしょう。「青森ねぶた祭り」を例にすれば、元来、七夕祭りの一種であったのが、時代の流れとともに現在の形に変化し、歌舞伎(かぶき)や歴史神話などを題材にした、豪壮な「ねぶた」(灯ろう)と太鼓や笛などの鳴り物、そして「ラッセーラ」という掛け声とともに、威勢良く跳ね踊るハネト(踊り手)が夏の夜の熱気を演出しています。市内のデパートなどで販売している正装に身を包めば、誰でもハネトになって参加することができます。一式1万円ほどですが、仲間同士でそろえて参加するのも楽しいでしょう。途中参加は禁止されていますから、ねぶた運行の30分前には、ハネトの待機場所に集合するのがルールです。運営委員の指示をきちんと守りながら、地元の人たちと一緒に祭りを盛り上げてみるのも。
●その他代表的な夏祭りは、山形花笠まつり(8初めの土〜月)、東京高円寺阿波おどり(8下旬の土日)、祇園祭(7.1〜31)、天神祭(7下旬土〜火)、深川八幡祭り(8中旬土〜火)、郡上おどり(7.15〜9.9の間)、阿波おどり(8中旬土〜火)、よさこい祭り(8.9〜12)、にっぽんど真ん中祭り(8下旬金〜日)等々。



入梅



●入梅とは梅雨(つゆ)入りのことです。夏に入る前に、中国の長江流域から日本にかけて現れる雨季のこと。北海道と小笠原諸島を除く日本では地域によって異なりますが、平均して6月10日前後から始まり、梅雨明けは7月14日前後です。この間、かび、細菌の発生から感染症がおこり易くて、生活しにくくなりますが、その一方、夏の渇水期にそなえて長雨は必要です。でもこれも程度問題で、続き過ぎると、北日本の農作物に被害をもたらすことにもなり、むずかしいものですねえ。
●語源ですが、前述のようにこの時期は湿度が高く黴(かび)が生えやすいことから『黴雨(ばいう)』と呼ばれ、これが同じ音の『梅雨』に転じたという説や、この時期は梅の実が熟す頃であることからという説、この時期は"毎"日のように雨が降るから『梅』という字が当てられたという説等々いろいろです。


お盆

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●盆とは盂蘭盆(うらぼん)の略称で、梵語のウランバナからきたといいます。『甚だしい苦痛』を意味し、亡くなった人の苦痛を救うための供養を行うことを盂蘭盆会といいます。我が国では推古天皇の14年(606)7月15日が最初とされています。
●江戸期になって将軍が日光や上野、芝の霊廟に参拝したり、城中の仏間で日々供物を取り替える等供養に勤めたりしたことが、各大名の習慣になり、しだいに庶民にもと今に伝承されています。
●7月15日(いずれも旧暦)に迎え火を焚き、盆灯籠をさげて精霊を迎えます。盆中は精進につとめ、僧のお経を、15日に送り火、京都の大文字のような形もあれば、『盆船』『送り船』『水上流し』等々、地方によって期日も内容も多少の違いがあります。また盆踊りや盆綱引き等の行事をするところもあるようです。

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